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「名探偵コナン 瞳の中の暗殺者」の版間の差分

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* [[毛利蘭]] - [[山崎和佳奈]]
* [[毛利蘭]] - [[山崎和佳奈]]
* [[毛利小五郎]] - [[神谷明]]
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* 工藤新一 - [[山口勝平]]
* 工藤新一 - [[山口勝平]]
* [[鈴木園子]] - [[松井菜桜子]]
* [[鈴木園子]] - [[松井菜桜子]]
* [[阿笠博士]] - [[緒方賢一]]
* [[阿笠博士]] - [[緒方賢一]]
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; 仁野 保(じんの たもつ)
; 仁野 保(じんの たもつ)
: 声 - [[内田直哉]]
: 声 - [[内田直哉]]
: 東都大学付属病院外科医師。事件当時35歳。
: [[東京大学医学部附属病院|東都大学付属病院]]の外科医師。事件当時35歳。
: 今回の事件の発端となった人物。腕、性格共に「最低の医者」と酷評され人望が無く、裏で薬の横流しも行っていた。自宅で何者かに頸動脈を切断され殺害されるが、ひどく酔っていたことに加え手術ミスで訴えられていたことなどから当初は自殺と判断されていた。だが、妹の環は「兄は患者のことなど考えない最低の医者であり、手術ミスを詫びて自殺するなどありえない」と強く主張していた。
: 今回の事件の発端となった人物。腕、性格共に「最低の医者」と酷評され人望が無く、裏で薬の横流しも行っていた。自宅で何者かに頸動脈を切断され殺害されるが、ひどく酔っていたことに加え手術ミスで訴えられていたことなどから当初は自殺と判断されていた。だが、妹の環は「兄は患者のことなど考えない最低の医者であり、手術ミスを詫びて自殺するなどありえない」と強く主張していた。
; 友成 信勝(ともなり のぶかつ)
; 友成 信勝(ともなり のぶかつ)
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: トロピカルランドの従業員。
: トロピカルランドの従業員。
: アトラクション「氷と霧のラビリンス」の案内係。眼鏡を着用している。
: アトラクション「氷と霧のラビリンス」の案内係。眼鏡を着用している。
; 司会者
; 結婚を祝う会の司会者
: 声 - [[小上裕通]]
: 声 - [[小上裕通]]
; アナウンサー
; アナウンサー
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; クローク係
; クローク係
: 声 - [[小池亜希子]]
: 声 - [[小池亜希子]]
: 米花サンプラザホテルでコナンに忘れ物の傘がなかったか聞いたら嘘をついて「'''ない'''」と言ったが、すぐに出した。
; 看護婦
; 看護婦
: 声 - [[斎賀みつき]]
: 声 - [[斎賀みつき]]
: 東都大学付属病院の看護師でコナンが小五郎の助手と聞いて仁野保の事について色々話してくれた。
; 友人
; 友人
: 声 - [[加瀬康之]]
: 声 - [[加瀬康之]]
; トロピカルランドの子供たち
: 声 - 若林貴晃(小学1年生)、藤原紗里(小学2年生)、佐藤久志(小学3年生)、石川葵(小学4年生)、渡辺祐奈(小学5年生)、内田雄輝(小学5年生)、山部智子(小学6年生)


== キャッチフレーズ ==
== キャッチフレーズ ==
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== スタッフ ==
== スタッフ ==
* 原作 - [[青山剛昌]]
* 絵コンテ、監督 - [[こだま兼嗣]]
* 脚本 - [[古内一成]]
* 製作総指揮 - [[相賀徹夫]]
* 製作総指揮 - [[相賀徹夫]]
* 製作副指揮 - [[青山行雄]]
* 製作副指揮 - [[青山行雄]]
* 製作代表 - [[中野達雄]]、[[駒井徳造]]、[[松岡功 (実業家)|松岡功]]
* 製作代表 - [[中野達雄]]、[[駒井徳造]]、[[松岡功 (実業家)|松岡功]]
* 製作 - [[相賀昌宏]]、[[土井共成]]、[[石田敏彦]]、[[折田育造]]
* 製作 - [[相賀昌宏]]、[[土井共成]]、[[石田敏彦]]、[[折田育造]]
* 企画 - [[諏訪道彦]]
* 製作補 - [[加藤俊三]]
* 音楽 - [[大野克夫]]
* 原作 - [[青山剛昌]]
* 原案協力 - 奥山豊彦、浅井認
* 演出 - [[佐藤真人]]
* 脚本[[古内一成]]
* ストーリーエディター - [[飯岡順一]]
* ストーリーエディター - [[飯岡順一]]
* 絵コンテ - こだま兼嗣、青山剛昌
* 演出 - [[佐藤真人]]
* 音楽 - 村岡建、[[田中清司]]、原田末秋、樋沢達彦
* ゲストミュージシャン - 石橋敬一、岸義和
* 音楽監督 - [[大克夫]]
* キャラクターデザイン、総作画監督 - [[須藤昌朋]]
* キャラクターデザイン、総作画監督 - [[須藤昌朋]]
* アクション作画監督、レイアウトチェッカー - 清水義治
* アクション作画監督、レイアウトチェッ - 清水義治
* デザインワークス、作画監督 - [[山中純子]]
* デザインワークス、作画監督 - [[山中純子]]
* レイアウト - [[宍戸久美子]]、[[堀内博之]]、葦野好春、[[牟田清司]]、[[本橋秀之]]、[[とみながまり]]、佐藤千春、[[倉田綾子]]、兵頭敬、清水義治
* レイアウト - [[宍戸久美子]]、[[堀内博之]]、葦野好春、[[牟田清司]]、[[本橋秀之]]、[[とみながまり]]、佐藤千春、[[倉田綾子]]、[[兵頭敬]]、清水義治
* 原画 - [[山本泰一郎]]、[[吉田徹]]、[[鍋島修]]、[[大城勝]]、[[佐々木恵子]]、[[入好さとる]]、[[村中博美]]、[[中澤勇一]]、[[石原恵治]]、[[芝美奈子]]、[[堀井久美]]、[[加瀬政広]]、[[川口隆]]、[[大島美和]]、宍戸久美子、[[倉田綾子]]、[[とみながまり]][[本橋秀之]]、堀内博之、牟田清司、青山剛昌ほか
* 原画 - [[山本泰一郎]]、[[吉田徹]]、[[鍋島修]]、[[大城勝]]、[[阿部純子]]、桝田浩史、井口忠一、金紀杜、依田正彦、[[佐々木恵子]]、[[入好さとる]]、相馬満、名村英敏、[[村中博美]]、小田真弓、田中ちゆき、藤原りえ、渡部ゆかり、増田信博、志村泉、松坂定俊、崎山知明、[[中澤勇一]]、[[石原恵治]]、久保山えい一、鍵山仁志、斉藤和也、井上哲、糸島雅彦、[[芝美奈子]]、[[堀井久美]]、片岡康治、市川敬三、岡野幸男、井野口有里、[[山本まゆみ]]、能地清、長尾根敏一、[[加瀬政広]]、棚田暁子、苫政三、森中正春、赤尾良太郎、飯飼一幸、[[川口隆]]、[[大島美和]]、谷藤朋子、菊池愛、福士真由美、兵頭敬、[[堀内博之]]、宍戸久美子、[[倉田綾子]]、とみながまり、本橋秀之、牟田清司、清水義治、青山剛昌
* 動画チェッカー - 江野沢柚美
* 動画チェッ - 江野沢柚美
* 動画:大原淳、斉藤百合子、石黒光、谷口昌彦、河原久美子、大川原保豪、山田知香子、大和田淳、鳥羽淳子、長田秀明、黒沢裕一、阿部望、田名部節也、岩上由武、上津達也、[[大久保千夏]]、豊村高志、平井久美、菅原千絵、縮由貴子、中村吉宏、銅玄直也、清水秀将、新田知子、平川和之、吉田浩幸、森田岳士、小川智樹、松見真知子、光田史亮、原田大基、片山直子、神谷智大、近有希、秋山由樹子、川上哲也、梶岡治、奥村幸恵、細川智代、柄谷綾子、岡本真由美、椎名律子、木村都彦、奥村光博、小梶慎也、桂仁志、萩尾圭太、速水広一、井上和也、大梶博之、大下知之、加藤里香、木村美鈴、小泉知史、坂本英樹、山本浩代
* 色彩設 - [[西香代子]]
* 作画協力:[[アクセル]]、[[スタジオ・ブーメラン]]、[[スタジオライブ]]、[[スタジオ・ムー]]、[[アニメアール]]、ダブル・アール、ミゾ企劃、[[中村プロダクション]]、アニメワールド大阪、はだしぷろ、スタジオ・ムサシ、[[東京アニメーションセンター]]、[[サンシャインコーポレーション]]
* 色指定 - 西香代子、村上芳枝
* 美術監督 - 渋谷幸弘
* 美術監督 - 渋谷幸弘
* 美術設定 - 六本木和成
* 背景 - [[石垣プロダクション|Y.A.P.石垣プロダクション]]
* 背景 - [[石垣プロダクション|Y.A.P.石垣プロダクション]](長谷川弘行、六本木和成、野村裕樹、笠井美枝、[[阿部幸恵]]、小山田有希、緒方政満、申玉澈、荒井明美、川名俊英、伊藤朱美、菅野博司、縫部文江、加藤賢司、荒井賢、岩谷沙織、大塚伸弘、[[高橋久美子]]、石黒恵美子、ナイノア)
* 撮影監督 - 野村隆
* 特殊効果 - 林好美
* 色彩設 - [[西香代子]]
* 色指定 - 西香代子、村上芳枝
* 仕上検査 - 飛田ひろみ、水巻みゆき、鈴木美穂
* 仕上 - [[エムアイ]](奥井恵美子、米田真一、西岡知保、三上和廣、平出真弓、手嶋明美、菊地和子、末永康子、堀川直子、井上昭子、斉藤知津江、井上泉、長尾朱美、中尾総子、水野宏美、岡本ひろみ、菅野真由美、上村貴子、高橋友子、袴田純子、後藤ゆかり、上田みず恵、加藤まゆ子、角田綾子、永野美香、高木伸人、加藤結起、佐藤美由紀、森山敦子、安藤有由美、伊藤良樹、河村徹、村上智美、佐々木尚子)、柴田恭子、原田幸子
* 仕上協力 - ミゾ企劃、アニメワールド大阪
* デジタルペイント - T.D.I.( 山上愛子、高橋友子、赤松理恵子、小池記代、長岡純子、依田裕子、富沢陽子、久保田一成、立花歩、山崎茜)
* 撮影監修 - [[長谷川肇]]
* 撮影監督 - [野村隆
* 撮影 - [[トムス・フォト]](小林健一、金井弘、小川隆久、白尾仁志、西山仁、伊藤敦子、根本超、佐々木明美、中小原明典、小林学、野口龍生、澤見泰治、米屋真一、大木祐二、山本三良、吉田史)
* 撮影協力:スタジオサキト、[[アニメフィルム]]、[[トランス・アーツ]]、天平フィルム
* デジタル合成監督 - 川田敏寛
* デジタル合成 - T.D.I.( 大坪聡、大西博、中谷修、安田猛)
* デジタル合成協力 - ディジメーション
* 3D・CGアニメーション - 西山仁、大西博
* 3D・CGアニメーション - 西山仁、大西博
* 音響制作 - [[オーディオ・プランニング・ユー]]
* 音響制作デスク - 加藤知美
* 音響監督 - [[小林克良]]
* 音響監督 - [[小林克良]]
* 音響効果 - [[横山正和]]
* ミキサー - [[田中章喜]]
* ミキサー - [[田中章喜]]
* アシスタントミキサー - 山本寿、辻誠
* アシスタントミキサー - 山本寿、辻誠
* 音響効果制作 - [[サウンドエフェクト]]
* 音響効果 - [[横山正和]]
* 音楽制作 - [[ポリドール]]
* 音楽制作協力 - [[読売テレビエンタープライズ]]
* 音楽プロデューサー - 田中孝
* コーディネーター - 渡部良、天野ゆかり
* 録音スタジオ:[[APU MEGURO STUDIO]]
* デジタル光学録音 - 西尾曻
* タイトル - 田上淑子
* タイトルロゴデザイン - ベイブリッジ・スタジオ
* リスワーク:[[マキ・プロダクション]]
* 編集 - 岡田輝満
* 編集 - 岡田輝満
* 編集協力 - 貞末麻哉子
* プロデューサー - [[諏訪道彦]]、[[吉岡昌仁]]
* ネガ編集:[[ジェイ・フィルム]]
* アニメーション制作 - [[トムス・エンタテインメント|東京ムービー]]
* 制作担当 - 西村政行
* 制作デスク - 大塚峰子、斎藤朋之
* 制作進行 - 岡畑徹、清水英利子、石山桂一、浅倉聡美
* 広報 - 隅田壮一、藤本美歩
* 取材協力 - [[富士急ハイランド]]、[[志摩スペイン村]]、[[パルケエスパーニャ]]、[[サンプラザ]]、[[日本大学医学部附属板橋病院]]
* 現像所 - [[東京現像所]]
* 技術協力 - 森幹生、河東努([コンチネンタルファーイースト)
* アニメーション制作[[トムス・エンタテインメント]]
* プロデューサー - 植田文郎、[[盛武源]]、[[吉岡昌仁]]
* チーフプロデューサー:[[諏訪道彦]]
* エグゼクティブプロデューサー - 山下暉人、階堂昌和、菅谷憲、斉藤裕、藤原正道
* 監督[[こだま兼嗣]]


== エンディング制作 ==
== 取材協力 ==
* 制作 - KID'S
* [[志摩スペイン村]]
* 撮影 - 平林寛信
* [[富士急ハイランド]]
* 撮影 - 藤井昌之、河島周、安西栄一
* プロデューサー補佐 - 田中孝、藤波和也


== 主題歌 ==
== 主題歌 ==

2011年8月1日 (月) 04:57時点における版

名探偵コナン 瞳の中の暗殺者
Detective Conan Captured in Her Eyes
監督 こだま兼嗣
脚本 古内一成
製作 相賀昌宏
土井共成
折田育造
石田敏彦
製作総指揮 相賀徹夫
出演者 高山みなみ
山崎和佳奈
神谷明
松井菜桜子
緒方賢一
林原めぐみ
岩居由希子
大谷育江
高木渉
茶風林
塩沢兼人
湯屋敦子
千葉一伸
高島雅羅
百々麻子
深見梨加
江川央生
森川智之
内田直哉
大山高男
島香裕
山野井仁
大原さやか
長嶝高士
斎賀みつき
小上裕通
小池亜希子
加瀬康之
大田良平
横須賀ゆきの
井上和彦
中田浩二
音楽 大野克夫
主題歌 あなたがいるから
編集 岡田輝満
製作会社 トムス・エンタテインメント
配給 東宝
公開 日本の旗2000年4月22日
上映時間 100分
製作国 日本の旗 日本
言語 日本語
興行収入 25億円
前作 名探偵コナン 世紀末の魔術師
次作 名探偵コナン 天国へのカウントダウン
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名探偵コナン 瞳の中の暗殺者』(めいたんていコナン ひとみのなかのあんさつしゃ)は、2000年4月22日に公開された、劇場版「名探偵コナン」シリーズの第4作。興行収入は25億円。上映時間は100分。


注意:以降の記述には物語・作品・登場人物に関するネタバレが含まれます。免責事項もお読みください。


あらすじ

雨の日、横断歩道を急いで渡ろうとした少年探偵団は、警部補の奈良沢修に注意される。だがそのすぐ後、彼が電話ボックスで何者かに拳銃で撃たれた。コナンはすぐさま犯人を追いかけるが、信号が赤になって回り道をしたため取り逃がしてしまう。奈良沢は自分の左胸をつかみ、何かを伝えようとして事切れてしまった。犯人の手がかりはグレーのコートに黒い傘、凶器が9mm口径の拳銃であること、そして拳銃を左手で撃っていたことから左利きであることだけ。奈良沢が自分の左胸をつかんで死亡したことについては、警察は胸にしまった警察手帳を示したものと解釈していた。

その日の夜、今度はマンションの地下駐車場で巡査部長の芝陽一郎が射殺された。ニュースや新聞は、一連の警察官連続射殺事件を「警察への挑戦?」「過激派の犯行か?」「暴力団による報復?」「個人的怨みか!?」などと大々的に報道する。小五郎は事件の詳細を聞こうと目暮警部に電話するが、いつもと違った様子で「今忙しい」と電話を切られてしまう。

そんな中、白鳥警部の妹の結婚披露パーティが開催されることになる。会場には小五郎の元上司の小田切敏郎を一とする警察官、敏郎の息子でミュージシャンの小田切敏也、白鳥の主治医の風戸京介らの姿もある。コナンと小五郎は、高木刑事から芝刑事が警察手帳を握って死んでいたことを聞き出すが、白鳥に「Need not to know(知る必要の無いこと)」という警察関係者の隠語を言われ、これ以上の詮索を拒否されてしまった。

大勢の招待客で賑わう中、蘭はトイレで佐藤刑事と鉢合わせする。その直後、トイレを含めたパーティ会場全体が突然停電。佐藤刑事がトイレの外に様子を見に行こうとしたとき、何者かがトイレに入ってきて佐藤刑事に銃口を向ける。佐藤刑事は何発もの銃弾を受けて意識を失い、彼女が撃たれるところを間近で目撃していた蘭はショックで気を失ってしまう。

蘭と佐藤刑事はすぐに病院に搬送され、パーティー会場の全ての出入り口が封鎖された。捜査が進められるが、警察官を含むパーティー会場にいた全員から硝煙反応が出なかった。捜査の後、コナン達は病院に向かい、蘭と佐藤刑事の容態を確認した。佐藤刑事は弾の一つが心臓近くで止まっていて、助かるかは五分五分。一方蘭は外傷はなく、まもなく意識を取り戻す。だが、蘭は事件のショックで記憶を失い、自分の名前さえ思い出せなくなってしまっていた。

後日、コナンは何者かがずっと蘭を見張っているような気配を感じ取る。そして退院後、駅のホームで蘭が何者かに線路へ突き落とされてしまう。コナンは、蘭は佐藤刑事が撃たれたときに犯人の顔を見ており、犯人が蘭の命を狙っているのでは?と疑念を募らせる。その後も次々と蘭に犯人の魔の手が襲い掛かる。果たしてコナンは、蘭の瞳の中に隠された犯人の正体を暴き、蘭を守り通すことができるのか!?

概要

TVシリーズのキャラクターからは、佐藤美和子、千葉刑事が初登場。

ヒロインである毛利蘭が記憶喪失に陥る、レギュラーである佐藤刑事が銃撃を受けて重傷、いつもコナン達の強い味方となっているはずの警察に対して疑心が沸く展開など、映画らしい大きく冒険したコンセプトとなっている。

終盤、コナンが蘭に対して告白とも採れる発言をしている。だが、偶然にも小五郎とプロポーズの言葉が同じだった上に、年が離れすぎだったため、蘭には記憶を取り戻させるための術だと見られて終わってしまった。本作は1作目『時計じかけの摩天楼』に続き、新一と蘭の関係をピックアップした内容にもなっている。例として、過去の回想シーンにおいて蘭とトロピカルランドでデートをしているシーンが描かれている。この時、新一が蘭の頬にコーラの缶をくっつけるシーンがあるが、それと単行本4巻の「大都会暗号マップ事件」のワンシーンと類似している。ちなみに、テレビアニメ版の「大都会暗号マップ事件」では、このシーンはカットされている。

利き手が犯人を見つける重要な証拠のため、伏線(キーアイテム)が多数登場し、そのため親子や兄弟の関係が非常に複雑に絡み合っている作品である。

塩沢兼人が演じる白鳥任三郎は、この映画が最後である。以降は井上和彦(本作の登場人物の1人である風戸京介を演じている)に引き継がれた。

冒頭の作品概説のうち、既出部分(工藤新一の新聞記事から、体が縮み蘭と再会してコナンと名乗るまで)のアニメーションは本作で背景が変わっており、新一と蘭とウォッカが現れるシーンの背景は床のデザイン、左右の店舗、城のデザインが変更され、また背景の観覧車も本作ではなくなっている。

劇場版の恒例となった小学生を対象としたアフレコ体験は今作が初である。

テレビスペシャルにおける放送は、2001年4月2日2007年10月8日の計2回。

本編のDVDは2001年1月24日発売。劇場版15周年記念のスペシャルプライス版が2011年2月25日に発売。

登場人物

メインキャラクター

※以上の人物については、名探偵コナンの登場人物を参照。

オリジナルキャラクター

暗殺者
現職警察官連続射殺事件の首謀者。
奈良沢、芝の両名を殺害し、佐藤も生死をさまよう重体に陥らせた。佐藤を襲撃した時に一緒にいた蘭の記憶が戻れば、自分の正体までも露見してしまうといった観点から蘭をしつこく追け回し、駅のホームで電車到着寸前に突き落としたりするもののコナンが救助したためギリギリで失敗。だがその幸運も長くは続かず、蘭が療養のため向かったトロピカルランド内で拳銃を取り出し、阿笠博士を負傷させ、さらにコナンと蘭を追い詰める。
被害者には"仁野保殺害事件の再調査を行っていた警察官"という共通点があり、そのことから仁野保を殺害した犯人と同一人物ではないかという見方が強まっている。仁野保の殺害状況からの推測では左利きである。

容疑者

仁野 環(じんの たまき)
声 - 深見梨加
ルポライター。27歳。
仁野保の妹だが、仲は険悪で喧嘩が耐えなかった模様。兄が殺害された事件の真相を追い求め、コナンと協力し再調査を行う。コナンは再調査の理由を「本当は兄を好きだったからではないか」と推察しているが、本人は「真実が知りたいだけ、兄など大嫌い」と述べている。その犯人は小田切敏也ではないかと睨み、大勢の客が訪れているライブ中に客席から問い詰めるなどと過激な活動も行っている。左利きだったが、過去に右利きに矯正したらしい。
友成 真(ともなり まこと)
声 - 森川智之
フリーター。25歳。
友成警部の息子。「警察が父親を見殺しにした」と思い込んでおり、極端に警察を恨んでいる。その挙動から、仁野保を殺害した犯人ではないかと警察に疑われ密かに尾行されていたが、現職警察官連続射殺事件の現場には必ず彼が居合わせていたことが判明し、さらに疑いは濃くなる。左利き。
小田切 敏也(おだぎり としや)
声 - 江川央生
ロックバンド歌手。
警視庁刑事部長である父・敏郎とは確執があり、互いに罵りあっている。彼と仁野保が口論している現場を見たと環が証言しており、自宅からそれを証明する物品が発見された。左利き。
風戸 京介(かざと きょうすけ)
声 - 井上和彦
米花薬師野病院心療科医師。36歳。
白鳥の主治医であり、記憶喪失に陥った蘭の診察も担当する。
小田切 敏郎(おだぎり としろう)
声 - 中田浩二
警視庁刑事部長(階級は警視長)。56歳。
小五郎の元上司。息子である敏也との関係は悪く、その息子に今回の事件への関与疑惑が懸けられている。左利き。『天空の難破船』、『沈黙の15分』にも登場している。
キャラクター原案は原作者の青山剛昌が担当した。モデルは織田信長であり小田も織田から拝借している。

その他のキャラクター

仁野 保(じんの たもつ)
声 - 内田直哉
東都大学付属病院の外科医師。事件当時35歳。
今回の事件の発端となった人物。腕、性格共に「最低の医者」と酷評され人望が無く、裏で薬の横流しも行っていた。自宅で何者かに頸動脈を切断され殺害されるが、ひどく酔っていたことに加え手術ミスで訴えられていたことなどから当初は自殺と判断されていた。だが、妹の環は「兄は患者のことなど考えない最低の医者であり、手術ミスを詫びて自殺するなどありえない」と強く主張していた。
友成 信勝(ともなり のぶかつ)
声 - 大山高男
警視庁捜査一課警部。目暮の先輩で佐藤刑事の元上司、友成真の実父。
1年前、仁野保殺人事件を調査していたが、張り込み捜査中に熱射病による疲労と困憊により、持病の心臓発作を起こす。初期症状が現れた際に佐藤らが救急車を呼ぼうとしたが、張り込み捜査に配慮した彼はそれを制止。自力でタクシーを拾って病院に向かおうとするが、その前に倒れてしまう。それを発見した佐藤がパトカーで病院に搬送するも間に合わず死亡。この事が、友成真が警察に不信感を抱かせた。
奈良沢 修(ならさわ おさむ)
声 - 島香裕
米花警察署所属の警部補。元・警視庁捜査一課所属で友成警部の部下。事件当時48歳。
現職警察官連続射殺事件、第一の被害者。コナン達と道で偶然遭遇し、青の点滅信号で渡ろうとしたことを注意する。その後電話をするため電話ボックスに入るが、出ようとしたところを犯人に拳銃で胸を3発撃たれ死亡。死亡する直前、警察手帳の入った胸ポケットあたりに手を当てるというダイイング・メッセージを遺した。
芝 陽一郎(しば よういちろう)
声 - 山野井仁
城南警察署所属の巡査部長。元・警視庁捜査一課所属で友成警部の元部下。事件当時31歳。
一連の事件の第二の被害者。マンション地下の駐車場で射殺体が民間人により発見された。その遺体は奈良沢警部補と同じく警察手帳を示すかのような姿勢であり、それらから事件の首謀者は警察内に存在しているのではないか、という見方が強まっている。
白鳥 沙羅(しらとり さら)
声 - 大原さやか
弁護士。白鳥警部の妹。
晴月光太郎と結婚する予定であり祝儀パーティを行うが、その最中佐藤刑事が拳銃で撃たれてしまう。
晴月 光太郎(はれつき こうたろう)
声 - なし
画家。白鳥沙羅の婚約者。
小五郎曰く、画家の上に「売れない」が付くらしい。
中野(なかの)
声 - 長嶝高士
トロピカルランドの従業員。
アトラクション「氷と霧のラビリンス」の案内係。眼鏡を着用している。
結婚を祝う会の司会者
声 - 小上裕通
アナウンサー
声 - 大田良平よみうりテレビアナウンサー)
レポーター
声 - 横須賀ゆきの(よみうりテレビアナウンサー)
クローク係
声 - 小池亜希子
米花サンプラザホテルでコナンに忘れ物の傘がなかったか聞いたら嘘をついて「ない」と言ったが、すぐに出した。
看護婦
声 - 斎賀みつき
東都大学付属病院の看護師でコナンが小五郎の助手と聞いて仁野保の事について色々話してくれた。
友人
声 - 加瀬康之
トロピカルランドの子供たち
声 - 若林貴晃(小学1年生)、藤原紗里(小学2年生)、佐藤久志(小学3年生)、石川葵(小学4年生)、渡辺祐奈(小学5年生)、内田雄輝(小学5年生)、山部智子(小学6年生)

キャッチフレーズ

  • 「蘭の瞳に隠された狙撃犯(スナイパー)を探せ!」
  • 「Need not to know....」

スタッフ

エンディング制作

  • 制作 - KID'S
  • 撮影 - 平林寛信
  • 撮影 - 藤井昌之、河島周、安西栄一
  • プロデューサー補佐 - 田中孝、藤波和也

主題歌

エンディングテーマ

挿入歌

「名探偵コナン 瞳の中の暗殺者」製作委員会

関連項目

外部リンク

名探偵コナン映画作品
シリーズ
通番 題名 公開日 監督 脚本 音楽 主題歌 歌手 ゲスト声優 興行収入 観客動員数 配給収入
第1作 時計じかけの摩天楼 1997年4月19日 こだま兼嗣 古内一成 大野克夫 Happy Birthday 杏子 2丁拳銃 11億円 100万人 6.1億円
第2作 14番目の標的ターゲット 1998年4月18日 少女の頃に戻ったみたいに ZARD 海原やすよ ともこ 18.5億円 161万人 10.5億円
第3作 世紀末の魔術師 1999年4月17日 ONE B'z - 26億円 216万人 14.5億円
第4作 瞳の中の暗殺者 2000年4月22日 あなたがいるから 小松未歩 25億円 213万人
第5作 天国へのカウントダウン 2001年4月21日 always 倉木麻衣 29億円 247万人
第6作 ベイカーストリートの亡霊 2002年4月20日 野沢尚 Everlasting B'z 34億円 294万人
第7作 迷宮の十字路クロスロード 2003年4月19日 古内一成 Time after time
〜花舞う街で〜
倉木麻衣 32億円 273万人
第8作 銀翼の奇術師マジシャン 2004年4月17日 山本泰一郎 Dream×Dream 愛内里菜 28億円 242万人
第9作 水平線上の陰謀ストラテジー 2005年4月9日 夏を待つセイル(帆)のように ZARD 21.5億円 185万人
第10作 探偵たちの鎮魂歌レクイエム 2006年4月15日 柏原寛司 ゆるぎないものひとつ B'z 30.3億円 255万人
第11作 紺碧のジョリー・ロジャー 2007年4月21日 七つの海を渡る風のように 愛内里菜
&三枝夕夏
25.3億円 214万人
第12作 戦慄の楽譜フルスコア 2008年4月19日 古内一成 翼を広げて ZARD 山里亮太
坂下千里子
西尾由佳理
24.2億円 204万人
第13作 漆黒の追跡者チェイサー 2009年4月18日 PUZZLE 倉木麻衣 DAIGO 35億円 298万人
第14作 天空の難破船ロスト・シップ 2010年4月17日 Over Drive GARNET CROW 大橋のぞみ
優木まおみ
32億円 272万人
第15作 沈黙の15分クォーター 2011年4月16日 静野孔文 Don't Wanna Lie B'z 渡部陽一
宮根誠司
31.5億円 267万人
第16作 11人目のストライカー 2012年4月14日 ハルウタ いきものがかり 桐谷美玲 32.9億円 277万人
第17作 絶海の探偵プライベート・アイ 2013年4月20日 櫻井武晴 ワンモアタイム 斉藤和義 柴咲コウ 36.3億円 302万人
第18作 異次元の狙撃手スナイパー 2014年4月19日 古内一成 ラブサーチライト 柴咲コウ 福士蒼汰
パトリック・ハーラン
41.1億円 334万人
第19作 業火の向日葵 2015年4月18日 櫻井武晴 オー!リバル ポルノ
グラフィティ
榮倉奈々
知英
44.8億円 359万人
第20作 純黒の悪夢ナイトメア 2016年4月16日 世界はあなたの色になる B'z 天海祐希 63.3億円 495万人
第21作 から紅の恋歌ラブレター 2017年4月15日 大倉崇裕 渡月橋 〜君 想ふ〜 倉木麻衣 吉岡里帆
宮川大輔
68.9億円 537万人
第22作 ゼロの執行人 2018年4月13日 立川譲 櫻井武晴 零 -ZERO- 福山雅治 上戸彩
博多大吉
諸國沙代子
91.8億円 687万人
第23作 紺青のフィスト 2019年4月12日 永岡智佳 大倉崇裕 BLUE SAPPHIRE HIROOMI TOSAKA 山崎育三郎
河北麻友子
93.7億円 722万人
第24作 緋色の弾丸 2021年4月16日
櫻井武晴 永遠の不在証明 東京事変 浜辺美波 76.5億円 538万人
第25作 ハロウィンの花嫁 2022年4月15日
満仲勧 大倉崇裕 菅野祐悟 クロノスタシス BUMP OF CHICKEN 白石麻衣 97.8億円 699万人
第26作 黒鉄の魚影サブマリン 2023年4月14日
立川譲 櫻井武晴 美しい鰭 スピッツ 沢村一樹 138.8億円 978万人
第27作 100万ドルの五稜星みちしるべ 2024年4月12日
永岡智佳 大倉崇裕 相思相愛 aiko 大泉洋
総集編映画(特別編集版)
通番 題名 公開日 脚本 主題歌 歌手 興行収入 観客動員数
第1作 緋色の不在証明 2021年2月11日 宮下隼一 12.4億円
第2作 灰原哀物語
〜黒鉄のミステリートレイン〜
2023年1月6日
第3作 名探偵コナン vs. 怪盗キッド 2024年1月5日 大胆 WANDS
コラボ
通番 題名 公開日 監督 脚本 主題歌 歌手 興行収入 観客動員数
第1作 ルパン三世VS名探偵コナン THE MOVIE 2013年12月7日 亀垣一 前川淳 42.6億円 308万人