「あんしん財団」の版間の差分
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== 配置転換を巡る労働裁判 == |
== 配置転換を巡る労働裁判 その後財団より提訴された労災取消訴訟(スラップ裁判)と不当労働行為の認定 == |
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過去に本財団は職員の男女7人から、違法な配置転換を命じられて精神的な苦痛を受けたなどとして、損害賠償を求めた訴訟を提起されたことがある。 |
過去に本財団は職員の男女7人から、違法な配置転換を命じられて精神的な苦痛を受けたなどとして、損害賠償を求めた訴訟を提起されたことがある。 |
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2021年9月4日 (土) 08:04時点における版
前身 | 財団法人ケーエスデー中小企業経営者福祉事業団 |
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設立 | 1964年 |
法人番号 | 9011105002830 |
法的地位 | 一般財団法人 |
目的 | 企業経営者への福利厚生 |
本部 | 東京都新宿区信濃町34 JR信濃町ビル5F |
事務局長 | 山岡徹朗 |
ウェブサイト |
www |
一般財団法人あんしん財団(あんしんざいだん)は、中小企業における特定保険業の実施、災害防止活動の促進などを行っている法人。かつての略称であるKSDは、「経営者」「災害」補償事業「団」の三文字から来ている。
被雇用者保険の適用を受けない中小企業の経営者を中心に、労働災害に対する共済を提供する他(なお中小企業の経営者は労災保険の特別加入が可能)、職場環境の向上や福利厚生に対する助成などを行っている。
同様の財団である日本フルハップが近畿KSDを名乗っていたのは、近畿中小企業経営者災害補償事業団の略称に由来している。なお、当財団は関西中四国の2府13県は当財団の事業エリア外であり、フルハップとの競合は九州地方(沖縄県を除く)に留まっている。九州地方においては、取扱金融機関は当財団は普通銀行と信用組合に対し、フルハップは信用金庫としており棲み分けがなされている。
沿革
- 1964年(昭和39年) - 中小企業経営者災害補償共済会設立[1]。
- 1965年(昭和40年) - 財団法人中小企業経営者災害補償事業団に改称。
- 1969年(昭和44年)- 東京都から財団許可
- 1994年(平成6年) - 財団法人ケーエスデー中小企業経営者福祉事業団に改称。
- 2000年(平成12年)- KSD事件発覚
- 2003年(平成15年) - 財団法人中小企業災害補償共済福祉財団に改称。
- 2015年(平成27年)- 一般財団法人化、あんしん財団に改称
配置転換を巡る労働裁判 その後財団より提訴された労災取消訴訟(スラップ裁判)と不当労働行為の認定
過去に本財団は職員の男女7人から、違法な配置転換を命じられて精神的な苦痛を受けたなどとして、損害賠償を求めた訴訟を提起されたことがある。
2018年(平成30年) 2月26日、第一審の東京地方裁判所(江原健志裁判長)において、女性4人に対する慰謝料など計440万円を支払うよう本財団に命じた。一方、男性3人に対する転勤命令は適法とした[2]。
この判決を受けて、被告である本財団が控訴。2019年(平成31年)3月14日に東京高等裁判所での控訴審(村田渉裁判長)において女性4人に対する慰謝料請求が全て棄却され、配転命令等について人事権の濫用が否定される判決が言い渡された[3]。
この判決を不服として原告側は上告した。 その後、2020年(令和2年)3月10日に最高裁判所第三小法廷(宇賀克也裁判長)において、原告側の損害賠償等請求上告が棄却されたことにより、配転命令とそれに伴う降格処分、職種変更等の有効性等が確定した[4]。
その後、この2015年(平成27年)4月1日付配転命令をきっかけとして心身に不調をきたした女性職員2名が業務上労災認定を受けると、国と女性職員本人に対して労災認定取り消しを求める行政訴訟を起こし、現在、係争中である。[5]
また、この業務上労災認定を受けた女性職員2名も加入する東京管理職ユニオンからの抗議行動に対して、2019年(平成31年)1月には同財団の本部と全ての支店において、「ユニオン対策研修」と称する労働組合対策の社内研修を行った。
その際に使われた研修資料「ユニオンとは何か―その実態と対策―」は、既に不当労働行為認定を受けている書籍「中小企業がユニオンに潰される日(青林堂)」と「ユニオンとブラック社員(青林堂)」を用いて作成したものであり、東京管理職ユニオンに加入している組合員を実名で列挙して誹謗中傷するものであった。
その研修資料のなかには、“日本の挨拶=こんにちは、会社員の挨拶=いつもお世話になっております、ハワイの挨拶=アロハ、ユニオンの挨拶=厳重抗議”との記載もあり、日本全国に存在するユニオンと称する労働組合を真っ向から誹謗中傷する記載がなされていたことから、東京管理職ユニオンは東京都労働委員会に対して不当労働行為の救済申立を行った。
その結果、このユニオン対策研修は、不当労働行為(労働組合活動に対する不当な介入)として、令和3年6月15日付で東京都労働委員会より救済命令が発せられた。
現在、あんしん財団は本部及び全支店において、東京管理職ユニオンに対する謝罪を表明するポストノーティスを行うべき命令を受けているのである。[6]
関連項目
- KSD事件
- A級賞金トーナメント - KSD杯として協賛していた。
- 第34期竜王戦 - 協賛。
出典
- ^ 法人概要 | 企業保険なら月々2000円のあんしん財団へ
- ^ “転勤命令に違法判決 東京地裁”. 読売新聞: pp. 朝刊39面. (2018年2月27日)
- ^ “一般財団法人あんしん財団事件(東京高裁平31.3.14判決)~配転命令とそれに伴う降格処分,職種変更等の有効性等~”. 労働判例 (株式会社産労総合研究所) 1205: 28. (2019年10月1日).
- ^ “本誌未搭載判例リスト 一般財団法人あんしん財団事件(最高裁三小令 2.3.10決定)”. 労働判例 (株式会社産労総合研究所) 1220: 28. (2020年6月15日).
- ^ “労災被害者に損害賠償請求/あんしん財団/女性職員が「反訴」申し立て”. 連合通信社 (2021年5月20日). 2021年9月4日閲覧。
- ^ “31不3”. www.toroui.metro.tokyo.lg.jp. 2021年9月4日閲覧。