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== 映画 ==
== 映画 ==
[[1979年]]に[[東陽一]]監督によって[[日本アート・シアター・ギルド|ATG]]で映画化、配給された。出演者は[[桃井かおり]]、[[奥田瑛二]]、[[森本レオ]]、[[伊丹十三]]、[[加茂さくら]]、[[日夏たより]]、[[伊佐美津江]]、[[織本順吉]]など。桃井の演技は、高い評価を得た。<br />若手時代の[[村上弘明]]が出演していることでも有名
[[1979年]]に[[東陽一]]監督によって[[日本アート・シアター・ギルド|ATG]]で映画化、配給された。出演者は[[桃井かおり]]、[[奥田瑛二]]、[[森本レオ]]、[[伊丹十三]]、[[加茂さくら]]、[[日夏たより]]、[[伊佐美津江]]、[[織本順吉]]など。桃井の演技は、高い評価を得た。


当初主で決まっていた村上だったが桃井かおりが相手役と決まり釣り合いを考えて監督が奥田英二(現:奥田瑛二)に主を変えた。
[[村上弘明]]が終盤の短い出演でデビューしているが、当初主演の男女二人は新人いくつもりでオーディションで村上に決まっていたが桃井かおりが相手役と決まり釣り合いを考えて監督が奥田英二(現:奥田瑛二)に主を変えた<ref>{{Cite web|和書|url=https://www.news-postseven.com/archives/20210530_1661912.html?DETAIL|title=村上弘明 僕のベースは『仮面ライダー』、そこで撮影ノウハウを覚えた|website=NEWSポストセブン|publisher=小学館|date=2021-05-30|accessdate=2024-06-01}}</ref>

=== あらすじ(映画) ===
1970年代の東京。まり子 は女子寮で暮らす平凡な大学生である。娘に帰って欲しい母親からは仕送りを止められ、アルバイトで生活する まり子。一年ほど[[ルポライター]]で男臭い恒雄と付き合っていたが、恒雄が不意に姿を消した後は、軽薄な大学生の橋本と、好きでもないのに成り行きで男女の関係になっていた。

まり子 のバイト先の美容室で、オーナーのトキ子が痴情のもつれから夫の足を刃物で刺した。刑事事件にはならず夫婦は撚りを戻したが、バイトを失う まり子。そんな時、半年ぶりに恒雄が姿を現した。嫉妬して恒雄に突っかかる橋本、だが、一溜まりもなくふっ飛ばされた。

妊娠に気づく まり子。中絶には相手の男性のサインが必要で、恒雄と連絡を取ろうとしたが、やっと電話をかけて来た恒雄は話も聞かず、一方的に30万の金を作れと要求した。別居中で東京に住む父親と会ってはみたが、金のことは言い出せない まり子。

帰省先で就職を決めて東京に戻った橋本は、まり子 との結婚を考えていた。だが、恒雄のサインを偽造した まり子 は中絶手術を受け、橋本には別れの“書き置き”を一枚残して終わりにした。

会って妊娠について話しても、堕ろせとしか言わない恒雄。彼は、ヤクザ関連の記事が原因で30万を払えと脅され逃げ回っていたのだ。自分のことしか考えない恒雄に幻滅して席を立つ まり子。その後、女子寮を退去するために、1人で元気に荷造りする まり子 の明るい姿があった。


=== キャスト ===
=== キャスト ===
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* 大家・高見沢: [[伊丹十三]]
* 大家・高見沢: [[伊丹十三]]
* 美容師・トキ子: [[加茂さくら]]
* 美容師・トキ子: [[加茂さくら]]
* 見習い・ユミ子: [[伊佐美津江]]
* 明美: [[日夏たより]]
* 女子大生・治子: [[都倉成美]]
* まり子の父: [[織本順吉]]
* まり子の父: [[織本順吉]]


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B面曲の「しゃぼん玉消えた」も同一作家陣による作品である。「もう&#38960;づえはつかない」「しゃぼん玉消えた」共に[[CD-DA|CD]]化済([[1999年]][[1月25日]]、[[Pヴァイン|P-VINE]]より。規格品番:PCD-1471)。
B面曲の「しゃぼん玉消えた」も同一作家陣による作品である。「もう&#38960;づえはつかない」「しゃぼん玉消えた」共に[[CD-DA|CD]]化済([[1999年]][[1月25日]]、[[Pヴァイン|P-VINE]]より。規格品番:PCD-1471)。


[[2003年]][[6月4日]]、『寺山修司 作詞+作詩集』の『作詞集』の締め括りとして本作が収録、再CD化され[[ソニー・ミュージックエンタテインメント (日本)|ソニー・ミュージックエンタテインメント]]より発売([[国際標準レコーディングコード|ISRC]]:JPVI07907630)<ref>[http://www.minc.gr.jp/index.aspx 音楽の森 music Forest データベース検索より]</ref>。
[[2003年]][[6月4日]]、『寺山修司 作詞+作詩集』の『作詞集』の締め括りとして本作が収録、再CD化され[[ソニー・ミュージックエンタテインメント (日本)|ソニー・ミュージックエンタテインメント]]より発売([[国際標準レコーディングコード|ISRC]]:JPVI07907630)<ref>[https://web.archive.org/web/20140422171424/http://www.minc.gr.jp/index.aspx 音楽の森 music Forest データベース検索より]</ref>。


[[2007年]][[2月25日]]、荒井沙知のアルバム『[[赤い鳥ひとり]]』がCD化され発売された折、「もう&#38960;づえはつかない」「しゃぼん玉消えた」共にボーナストラックとして収録された(販売:[[SHOWBOAT]]、規格品番:SWAX-79)。
[[2007年]][[2月25日]]、荒井沙知のアルバム『[[赤い鳥ひとり]]』がCD化され発売された折、「もう&#38960;づえはつかない」「しゃぼん玉消えた」共にボーナストラックとして収録された(販売:[[SHOWBOAT]]、規格品番:SWAX-79)。
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#橋本の帰京
#橋本の帰京
#わかれ
#わかれ
#主題歌/<small> 「もう&#38960;づえはつかない」(唄:[[荒井沙知]])</small>
#主題歌/ 「もう&#38960;づえはつかない」(唄:[[荒井沙知]])
 
 
*[[作曲]]:[[田中未知]]
*[[作曲]]:[[田中未知]]
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== 外部リンク ==
== 外部リンク ==
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2024年8月31日 (土) 13:33時点における最新版

もう頰づえはつかない
監督 東陽一
脚本 小林竜雄
東陽一
製作 有馬孝
工藤英博
出演者 桃井かおり
奥田瑛二
森本レオ
加茂さくら
織本順吉
伊丹十三
音楽 田中未知
撮影 川上皓市
編集 市原啓子
製作会社 ATG
配給 ATG
公開 日本の旗 1979年12月15日
上映時間 113
製作国 日本の旗 日本
言語 日本語
配給収入 4億円[1]
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もう頰づえはつかない[2](もうほおづえはつかない)は、日本の小説家・見延典子の小説。早稲田大学第一文学部文芸科の卒業制作として書かれ、『早稲田文学』に発表された。1978年11月講談社より刊行。

小説

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1978年早稲田大学文学部文芸科の学生だった見延典子が卒業小説として講談社より発表。一人の女子大生が体験する愛や性を二人の男子学生の存在により描く。女性読者から 「まるで自分のことが書かれているようだ」 と言わしめるリアルな性体験を渇いた筆致と醒めた視点(観点)から淡々と綴った本作は同世代の学生やOLを中心に脚光を浴び、熱烈な支持を受ける。程なく世代を超えて話題となり、総計50万部を売り上げるベストセラーとなる。

映画

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1979年東陽一監督によってATGで映画化、配給された。出演者は桃井かおり奥田瑛二森本レオ伊丹十三加茂さくら日夏たより伊佐美津江織本順吉など。桃井の演技は、高い評価を得た。

村上弘明が終盤の短い出演でデビューしているが、当初主演の男女二人は新人でいくつもりでオーディションで村上に決まっていたが、桃井かおりが相手役と決まり釣り合いを考えて監督が奥田英二(現:奥田瑛二)に主演を変えた[3]

あらすじ(映画)

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1970年代の東京。まり子 は女子寮で暮らす平凡な大学生である。娘に帰って欲しい母親からは仕送りを止められ、アルバイトで生活する まり子。一年ほどルポライターで男臭い恒雄と付き合っていたが、恒雄が不意に姿を消した後は、軽薄な大学生の橋本と、好きでもないのに成り行きで男女の関係になっていた。

まり子 のバイト先の美容室で、オーナーのトキ子が痴情のもつれから夫の足を刃物で刺した。刑事事件にはならず夫婦は撚りを戻したが、バイトを失う まり子。そんな時、半年ぶりに恒雄が姿を現した。嫉妬して恒雄に突っかかる橋本、だが、一溜まりもなくふっ飛ばされた。

妊娠に気づく まり子。中絶には相手の男性のサインが必要で、恒雄と連絡を取ろうとしたが、やっと電話をかけて来た恒雄は話も聞かず、一方的に30万の金を作れと要求した。別居中で東京に住む父親と会ってはみたが、金のことは言い出せない まり子。

帰省先で就職を決めて東京に戻った橋本は、まり子 との結婚を考えていた。だが、恒雄のサインを偽造した まり子 は中絶手術を受け、橋本には別れの“書き置き”を一枚残して終わりにした。

会って妊娠について話しても、堕ろせとしか言わない恒雄。彼は、ヤクザ関連の記事が原因で30万を払えと脅され逃げ回っていたのだ。自分のことしか考えない恒雄に幻滅して席を立つ まり子。その後、女子寮を退去するために、1人で元気に荷造りする まり子 の明るい姿があった。

キャスト

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受賞

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主題歌

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「もう頰づえはつかない」
荒井沙知シングル
A面 もう頰づえはつかない
B面 しゃぼん玉消えた
リリース
規格 7インチシングル盤
ジャンル フォークロック
時間
レーベル ビクターレコード
作詞・作曲 作詞:寺山修司
作曲:田中未知
編曲:J. A.シーザー
荒井沙知 シングル 年表
(不詳)もう頰づえは
つかない

(1979年)
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概要

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作詞寺山修司作曲田中未知編曲J. A.シーザーの「天井桟敷」ゴールデン・トリオにより制作された。歌唱は荒井沙知。発売元はビクター7インチシングル盤規格品番:SV-6621。1979年8月発売。

B面曲の「しゃぼん玉消えた」も同一作家陣による作品である。「もう頰づえはつかない」「しゃぼん玉消えた」共にCD化済(1999年1月25日P-VINEより。規格品番:PCD-1471)。

2003年6月4日、『寺山修司 作詞+作詩集』の『作詞集』の締め括りとして本作が収録、再CD化されソニー・ミュージックエンタテインメントより発売(ISRC:JPVI07907630)[4]

2007年2月25日、荒井沙知のアルバム『赤い鳥ひとり』がCD化され発売された折、「もう頰づえはつかない」「しゃぼん玉消えた」共にボーナストラックとして収録された(販売:SHOWBOAT、規格品番:SWAX-79)。

本作は後に日吉ミミ橋本美香らによってカヴァーされている。

備考

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サウンド・トラック

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「もう頰づえはつかない 桃井かおり」

Side A

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  1. まり子の一日
  2. 橋本とのくらし
  3. 恒雄とのくらし(回想)

Side B

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  1. ピルの夜
  2. 帰って来た恒雄
  3. ホテルの一夜
  4. 橋本の帰京
  5. わかれ
  6. 主題歌/ 「もう頰づえはつかない」(唄:荒井沙知

 

1979年 ビクター規格品番 / LP:KVX-1059 / CT:VCK-1427

出典

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  1. ^ 「邦画フリーブッキング配収ベスト10作品」『キネマ旬報1981年昭和56年)2月下旬号、キネマ旬報社、1981年、117頁。「註・〔1980年〕12月末現在。最終配収ではありません。」 
  2. ^ 」/ 数値文字参照:[&#38960;]
  3. ^ 村上弘明 僕のベースは『仮面ライダー』、そこで撮影ノウハウを覚えた”. NEWSポストセブン. 小学館 (2021年5月30日). 2024年6月1日閲覧。
  4. ^ 音楽の森 music Forest データベース検索より
  5. ^ a b c JASRAC作品データベース検索

関連項目

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外部リンク

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