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本作は中期の1967年発表のアルバム『[[サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド (アルバム)|サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド]]』収録の1曲。同アルバムのコンセプトは、「架空の[[ロックバンド]]によるライヴ・ショー」であり、「ア・デイ・イン・ザ・ライフ」は、テーマ曲のリプライズに続く同アルバムの最終収録曲であることから、アンコール曲に位置付けられている。
本作は中期の1967年発表のアルバム『[[サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド (アルバム)|サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド]]』収録の1曲。同アルバムのコンセプトは、「架空の[[ロックバンド]]によるライヴ・ショー」であり、「ア・デイ・イン・ザ・ライフ」は、テーマ曲のリプライズに続く同アルバムの最終収録曲であることから、アンコール曲に位置付けられている。


名義上は[[レノン=マッカートニー]]となっているが、曲の大部分は1967年1月中旬に[[ジョン・レノン]]によって書かれており<ref>{{cite book|last=Hertsgaard|first=Mark|title=A Day in the Life: The Music and Artistry of the Beatles|publisher= Pan Books|location=London|year=1996|isbn=0-330-33891-9|page=2}}</ref>、中間部分のみ[[ポール・マッカートニー]]が書いた<ref>{{Cite book|last=MacDonald |first=Ian |year=2005|authorlink=:en:Ian MacDonald |title=Revolution in the Head: The Beatles' Records and the Sixties |edition=3rd|publisher=Chicago Review Press|isbn=978-1-55652-733-3|url=https://books.google.com/books?id=YJUWJhIbkccC&vq |page=229-30}}</ref>。
名義上は[[レノン=マッカートニー]]となっているが、曲の大部分は1967年1月中旬に[[ジョン・レノン]]によって書かれており<ref>{{cite book|last=Hertsgaard|first=Mark|title=A Day in the Life: The Music and Artistry of the Beatles|publisher= Pan Books|location=London|year=1996|isbn=0-330-33891-9|page=2}}</ref>、中間部分のみ[[ポール・マッカートニー]]が書いた<ref>{{Cite book|last=MacDonald |first=Ian |year=2005|authorlink=:en:Ian MacDonald |title=Revolution in the Head: The Beatles' Records and the Sixties |edition=3rd|publisher=Chicago Review Press|isbn=978-1-55652-733-3|url=https://books.google.com/books?id=YJUWJhIbkccC&vq |page=229-30}}</ref>。サウンド面では、ジョン作曲の部分とポール作曲の部分をつなぐ、[[オーケストレーション]]が印象的である

[[音楽|サウンド]]面では、ジョン作曲の部分とポール作曲の部分をつなぐ、[[オーケストレーション]]が印象的である。ジョージ・マーティンによれば、このアイデアを考案したのはジョン。ジョンが「僕が欲しいのは、何もないところから、まるで世界の終わりのようなところまで盛り上がっていくやつなんだ。極端に静かな音から極端に大きな音への音の広がり。交響楽団を使いたい」という考えから出来たものである。


また、アルバムにはクレジットされていないが、LPではこの曲の終了後、しばらく間をおいたレコード盤のいちばん内側の溝に、超高音域のノイズと笑い声や意味不明なおしゃべりを逆回転させた曲 (?) が収録されている<ref group="注">日本盤レコードでは、1回のみで突然終わり、他国盤ではループになって[[フェードアウト]]したり、CDの多くでは、数回ループになって突然終わるなど、様々な形があるが、基本的な部分は同じ。ただし、アメリカ盤レコードではこの仕掛けそのものがカットされたため、後述の『[[レアリティーズ Vol.2]]』で補完された。</ref>。ベスト版ではカットされている。このノイズとおしゃべりの部分に本来名前は付けられていないが『レアリティーズ Vol.2』のリリースに際し便宜的に「[[サージェント・ペパー・インナー・グルーヴ|サージェント・ペッパー・インナー・グルーヴ]]」というタイトルが付けられた。以来この部分は「サージェント・ペパー・インナー・グルーヴ」と呼ばれるようになっている<ref group="注">日本盤の表記は「サージェント・'''ペッパー'''」であるが、アルバム・タイトルに基づく「サージェント・ペパー」で呼び慣わされている。</ref>。
また、アルバムにはクレジットされていないが、LPではこの曲の終了後、しばらく間をおいたレコード盤のいちばん内側の溝に、超高音域のノイズと笑い声や意味不明なおしゃべりを逆回転させた曲 (?) が収録されている<ref group="注">日本盤レコードでは、1回のみで突然終わり、他国盤ではループになって[[フェードアウト]]したり、CDの多くでは、数回ループになって突然終わるなど、様々な形があるが、基本的な部分は同じ。ただし、アメリカ盤レコードではこの仕掛けそのものがカットされたため、後述の『[[レアリティーズ Vol.2]]』で補完された。</ref>。ベスト版ではカットされている。このノイズとおしゃべりの部分に本来名前は付けられていないが『レアリティーズ Vol.2』のリリースに際し便宜的に「[[サージェント・ペパー・インナー・グルーヴ|サージェント・ペッパー・インナー・グルーヴ]]」というタイトルが付けられた。以来この部分は「サージェント・ペパー・インナー・グルーヴ」と呼ばれるようになっている<ref group="注">日本盤の表記は「サージェント・'''ペッパー'''」であるが、アルバム・タイトルに基づく「サージェント・ペパー」で呼び慣わされている。</ref>。


ジョンは、[[1968年]]のインタビューで本作について「ポールと2人でいい仕事をしたよ」とコメントしている<ref>{{cite web|url=http://imaginepeace.com/archives/4385 |title=The Rolling Stone Interview: John Lennon |date=1971-01-21 |accessdate=2019-09-15}}</ref>。
ジョンはビートルズでのポールとの共同作業の中で、この曲を作っているときが一番楽しかったと語っている。


この曲は[[カナダ]]のラジオ局CBCで2004年に放送された「50 Tracks」でビートルズの曲としては「[[イン・マイ・ライフ]]」に次ぐ12位に選出された。また、[[ローリング・ストーンの選ぶオールタイム・グレイテスト・ソング500]]で26位に選出された。また、「Q」マガジンの「50 greatest British songs of all time」で1位に選出された。また、2010年に米ローリング・ストーン誌が発表したビートルズの「グレイテスト・ソング100」で1位に選出された。
この曲は[[カナダ]]のラジオ局CBCで2004年に放送された「50 Tracks」でビートルズの曲としては「[[イン・マイ・ライフ]]」に次ぐ12位に選出された。また、[[ローリング・ストーンの選ぶオールタイム・グレイテスト・ソング500]]で26位に選出された。また、「Q」マガジンの「50 greatest British songs of all time」で1位に選出された。また、2010年に米ローリング・ストーン誌が発表したビートルズの「グレイテスト・ソング100」で1位に選出された。

2019年9月14日 (土) 19:19時点における版

ア・デイ・イン・ザ・ライフ
ビートルズ楽曲
収録アルバムサージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド
リリース1967年6月1日
録音アビー・ロード・スタジオ
1月19、20日
1967年2月3、10日
ジャンルアート・ロック[1]
サイケデリック・ロック[2]
オーケストラ・ポップ[3]
時間5分05秒
レーベルパーロフォン
キャピトル
EMI
作詞者レノン=マッカートニー
プロデュースジョージ・マーティン
その他収録アルバム
ザ・ビートルズ1967年〜1970年
リヴァプールより愛を込めて ザ・ビートルズ・ボックス
イマジン (オリジナル・サウンドトラック)
ザ・ビートルズ・アンソロジー2
ラヴ
ビートルズシングル盤 U.K. 年表
バック・イン・ザ・U.S.S.R.
b/w
ツイスト・アンド・シャウト
(1976年)
サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンドウィズ・ア・リトル・ヘルプ・フロム・マイ・フレンズ
b/w
ア・デイ・イン・ザ・ライフ
(1978年)
ザ・ビートルズ・ムービー・メドレー
b/w
すてきなダンス
(1982年)
ビートルズシングル盤 U.S. 年表
オブ・ラ・ディ、オブ・ラ・ダ
b/w
ジュリア
(1976年)
サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンドウィズ・ア・リトル・ヘルプ・フロム・マイ・フレンズ
b/w
ア・デイ・イン・ザ・ライフ
(1978年)
ザ・ビートルズ・ムービー・メドレー
b/w
すてきなダンス
(1982年)
ビートルズシングル盤 日本 年表
ヘルター・スケルター
b/w
ゴット・トゥ・ゲット・ユー・イントゥ・マイ・ライフ
(1976年)
サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンドウィズ・ア・リトル・ヘルプ・フロム・マイ・フレンズ
b/w
ア・デイ・イン・ザ・ライフ
(1978年)
レット・イット・ビー
b/w
ゲット・バック
(1981年)
サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド 収録曲
A面
  1. サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド
  2. ウィズ・ア・リトル・ヘルプ・フロム・マイ・フレンズ
  3. ルーシー・イン・ザ・スカイ・ウィズ・ダイアモンズ
  4. ゲッティング・ベター
  5. フィクシング・ア・ホール
  6. シーズ・リーヴィング・ホーム
  7. ビーイング・フォー・ザ・ベネフィット・オブ・ミスター・カイト
B面
  1. ウィズイン・ユー・ウィズアウト・ユー
  2. ホエン・アイム・シックスティー・フォー
  3. ラヴリー・リタ
  4. グッド・モーニング・グッド・モーニング
  5. サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド (リプライズ)
  6. ア・デイ・イン・ザ・ライフ
  7. サージェント・ペパー・インナー・グルーヴ
ミュージックビデオ
「A Day In The Life」 - YouTube

ア・デイ・イン・ザ・ライフ (A Day in the Life) は、ビートルズの楽曲である。

解説

本作は中期の1967年発表のアルバム『サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド』収録の1曲。同アルバムのコンセプトは、「架空のロックバンドによるライヴ・ショー」であり、「ア・デイ・イン・ザ・ライフ」は、テーマ曲のリプライズに続く同アルバムの最終収録曲であることから、アンコール曲に位置付けられている。

名義上はレノン=マッカートニーとなっているが、曲の大部分は1967年1月中旬にジョン・レノンによって書かれており[4]、中間部分のみポール・マッカートニーが書いた[5]。サウンド面では、ジョン作曲の部分とポール作曲の部分をつなぐ、オーケストレーションが印象的である。

また、アルバムにはクレジットされていないが、LPではこの曲の終了後、しばらく間をおいたレコード盤のいちばん内側の溝に、超高音域のノイズと笑い声や意味不明なおしゃべりを逆回転させた曲 (?) が収録されている[注 1]。ベスト版ではカットされている。このノイズとおしゃべりの部分に本来名前は付けられていないが『レアリティーズ Vol.2』のリリースに際し便宜的に「サージェント・ペッパー・インナー・グルーヴ」というタイトルが付けられた。以来この部分は「サージェント・ペパー・インナー・グルーヴ」と呼ばれるようになっている[注 2]

ジョンは、1968年のインタビューで本作について「ポールと2人でいい仕事をしたよ」とコメントしている[6]

この曲はカナダのラジオ局CBCで2004年に放送された「50 Tracks」でビートルズの曲としては「イン・マイ・ライフ」に次ぐ12位に選出された。また、ローリング・ストーンの選ぶオールタイム・グレイテスト・ソング500で26位に選出された。また、「Q」マガジンの「50 greatest British songs of all time」で1位に選出された。また、2010年に米ローリング・ストーン誌が発表したビートルズの「グレイテスト・ソング100」で1位に選出された。

ジャズ・ギター界の大物ウェス・モンゴメリーが、アルバム『ア・デイ・イン・ザ・ライフ』でカヴァー。また、ジェフ・ベックが1998年発表のジョージ・マーティンのトリビュート・アルバム『イン・マイ・ライフ』でカヴァーし、近年のツアーでも演奏している。2008年6月1日(アルバム『サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド』の発売日)にはポールがリバプールサウンドコンサートにて初の生演奏を行った。ジョンのソロ作品「平和を我等に」とメドレーで演奏され、客席にはヨーコの姿もあった。

新聞からのインスピレーション、ポールの空想からのインスピレーション

ジョン・レノンはデイリーメール紙を読んでいる間に曲を書き始めた。同紙に掲載された二つの記事が彼の目を引いた。ギネスの遺産を相続したタラ・ブラウン[注 3]の死亡記事と、ランカシャーブラックバーンの通りに空いた4,000の穴を舗装し直すという記事であった[7]

しかしながらできあがった曲は、ブラウンの事故を事実の通り記述してはいなかった。レノンは「僕はその事故をコピーしなかったよ。タラは興奮しなかった。でもそのことは詞を書いている間僕の心の中にあった。曲の中の事故の詳細は、信号や群衆に言及していないように、どちらも架空の出来事だったのさ。」と語った[8]。その後、ポール死亡説の手がかりを見つけようとしたファンたちは、ポールが事故死したという説の根拠としてこの曲の部分を利用した。

ジョンは更にイギリス陸軍がどのようにして「戦争に勝ったか」をこの曲の中で歌った。彼はその正確な意図について説明していないが、それは彼が出演した『ジョン・レノンの 僕の戦争』に関しての言及であると思われる。映画はその年の10月に公開された。

ポールは、曲の中間部を創り出した。それは、彼が以前に創った短いピアノ曲が元であり、通勤者が何事もない毎朝の出来事から空想にふける様子を描いた歌詞が加えられた。さらに、第一セクションの合唱として、「I'd love to turn you on」の一節を加えた。なお、このフレーズとジョンが作ったフレーズ「4,000holes」は、麻薬を連想させることから、BBCでは本作は放送禁止となった[9][10]

ポールが加えた中間部の歌詞は、若かりし頃の記憶を基に書いたという。

それは全部別の曲だったけど、偶然ぴったりはまったのさ。それは僕がスクールバスを捕まえるために道を走り、タバコを吸いながらクラスに入っていく…僕の学生時代の反映だったんだよ。僕はウッドバイン(イギリスの安価なフィルター無しタバコ)を吸い、誰かが話しかけて、僕は夢の中に入っていったんだよ — ポール・マッカートニー

[11]

1992年8月27日にジョンの手書きの歌詞が競売にかけられ、87,000USドルで落札された。

レコーディング

ベーシックトラック

ビートルズは、1967年1月19日にEMI第2スタジオでこの曲のレコーディングを開始した。この当時のタイトルは「In the Life of ...」[12]。リハーサルは、ジョン・レノンピアノポール・マッカートニーハモンドオルガンジョージ・ハリスンアコースティック・ギターリンゴ・スターコンガという編成で行なわれた[13]。ベーシック・トラックは、4トラック・テープにジョンがアコースティック・ギター、ポールがピアノ、ジョージがマラカスにパートチェンジされて録音された[13][14]

このとき、第2節とポールによって作られた中間部の間には24小節空いていた。ビートルズは、この部分を埋める方法が思いうかばず、1月19日の時点ではシンプルなピアノの和音とロード・マネージャーのマル・エヴァンズが24小節をカウントした声が入り、最後の部分に目覚まし時計が鳴る音が入っていた[15]。あくまで仮に入れられたエヴァンズの声と目覚まし時計の音だったが、ポールのミドルエイトの歌詞とマッチしていたことから、レコードにそのまま残された[16]

1月20日と2月23日に新たに楽器のオーバー・ダビングが行なわれ[16][17]、後者のセッションにてポールのベースとリンゴのドラムが加えられた[18]

オーケストラ演奏のレコーディング

本作のオーケストラ演奏のレコーディングは、本作制作のハイライトであり、ジョンとポールがジョン・ケージルチアーノ・ベリオなど前衛音楽の作曲家に関心を持っていたことが反映されている[19]。空白の24小節を埋めるために、ジョンは「オーケストラに一番低い音から最高音までを出してもらうこと」[20]、ポールは「即興で誰とも被らないようにだしてもらうこと」を提案し[16]ジョージ・マーティンはこの24小節のために緩いスコアを書いた[21]。マーティンによって書かれたスコアは、無調のクレッシェンドであり、オーケストラが決められた枠組みの中で即興演奏することを奨励した[22]

このレコーディングは、1967年2月10日にEMI第1スタジオで、ポールとマーティンの指揮の下、総勢40名のオーケストラ・メンバーによって行なわれた[23]。このレコーディングでは、通常使用していた4トラック・テープレコーダーではトラック数が足りず、エンジニアの尽力により、2台の4トラック・テープレコーダーを同期させて録音[注 4]する技術が用いられた[17][24]。なお、レコーディングされたオーケストラのブリッジ部分は、編集で最後の歌詞の後にも加えられた[25]

このレコーディングにはゲストとしてミック・ジャガーマリアンヌ・フェイスフルキース・リチャーズブライアン・ジョーンズパティ・ボイドマイク・ネスミス、デザイン集団「The Fool」のほか、NEMSトニー・ブラムウェルが監督として参加し、このレコーディングの模様を撮影してアルバムの制作過程を放映するテレビ番組が企画されていたが[25]、実現しなかった[注 5]。また、オーケストラ・メンバーは正装してくることと、パーティグッズを身につけることを命ぜられた[26]

オーケストラ・セッションを終えた夜、ビートルズのメンバー4人とゲスト数名が残り、ファイナル・コードとしてハミングをオーバー・ダビングされた。このハミングは、第8テイクから第11テイクまで録音されたが、次の節のピアノ・コードが録音されたことにより没となった。

ファイナル・コード

エンディングの1拍(Eメジャー・コード)は2月22日にEMI第2スタジオで[27]、ジョン、ポールとリンゴ、マルという布陣でそれぞれ3台のピアノ、マーティンがハーモニウムで同時に鳴らして録音された。この音を持続させるために、振動が消えるにつれ音量を上げていき、40秒以上残響が残るようにした。なお、音量を上げきったことにより、椅子などがきしむような音や譜面と思われる紙をめくるような音などもわずかに聞こえる[28]

バリエーション

1967年に発売されたアルバム『サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド』に収録された本作は、前曲「サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド (リプライズ)」とクロスフェードして収録されているが、1988年に発売された『イマジン (オリジナル・サウンドトラック)』や1993年に発売された『ザ・ビートルズ1967年〜1970年』のCD版には、クロス・フェードせずに始まるヴァージョンで収録されている[29][30][31]

1996年に発売された『ザ・ビートルズ・アンソロジー2』には、第2テイクにポールによる中間部分が編集で組み合わされたものが収録された[32]。同年に発売された『ザ・ビートルズ・アンソロジー3』に収録の「ジ・エンド」には、本作のファイナル・コードが加えられている[33]

2006年に発売された『ラヴ』には、テイク1におけるジョンのお喋りやジョンによる「Sugar plum fairy」というカウントが加えられ、クレッシェンド部分が強調されたアレンジ[13]で収録されているほか、本作の要素が一部の収録曲に使用されている。

2017年に『サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド』発売50周年を記念して発売されたデラックス・エディションにはテイク1とハミングが編集でつなぎ合わされた音源、スーパー・デラックス・エディションにはセッション時の音源と初期のデモ・ミックスが収録された[32]

パーソネル

ビートルズ

スタッフ

外部ミュージシャン

収録アルバム

外部リンク

脚注

注釈

  1. ^ 日本盤レコードでは、1回のみで突然終わり、他国盤ではループになってフェードアウトしたり、CDの多くでは、数回ループになって突然終わるなど、様々な形があるが、基本的な部分は同じ。ただし、アメリカ盤レコードではこの仕掛けそのものがカットされたため、後述の『レアリティーズ Vol.2』で補完された。
  2. ^ 日本盤の表記は「サージェント・ペッパー」であるが、アルバム・タイトルに基づく「サージェント・ペパー」で呼び慣わされている。
  3. ^ 彼はビートルズと友人関係にあり、1966年12月18日にロンドン、サウス・ケンジントンのラドクリフ・スクエアでロータス・エランを運転中に駐車中のトラック後部に追突した。
  4. ^ 1台のテープレコーダーでビートルズメンバーの演奏及び同期用信号が録音されたテープを回しながら、もう1台のテープレコーダーでオーケストラの演奏を録音した。
  5. ^ この時に撮影された映像は本曲のミュージック・ビデオとして使用された。
  6. ^ 序奏部
  7. ^ a b c d ファイナルコードのみ演奏
  8. ^ 中間部分のみ
  9. ^ ファイナルコードを含む曲中のピアノの演奏を担当
  10. ^ ペニー・レイン」のトランペット・ソロも担当。

出典

  1. ^ Popular Music in America: The Beat Goes On, Michael Campbell, page 213
  2. ^ J. DeRogatis, Turn on Your Mind: Four Decades of Great Psychedelic Rock (Milwaukee, Michigan: Hal Leonard, 2003), ISBN 0-634-05548-8, p. 48.
  3. ^ Wray, John (2008年5月18日). “The Return of the One-Man Band”. The New York Times. https://www.nytimes.com/2008/05/18/magazine/18bands-t.html?_r=0 2018年10月23日閲覧。 
  4. ^ Hertsgaard, Mark (1996). A Day in the Life: The Music and Artistry of the Beatles. London: Pan Books. p. 2. ISBN 0-330-33891-9 
  5. ^ MacDonald, Ian (2005). Revolution in the Head: The Beatles' Records and the Sixties (3rd ed.). Chicago Review Press. p. 229-30. ISBN 978-1-55652-733-3. https://books.google.com/books?id=YJUWJhIbkccC&vq 
  6. ^ The Rolling Stone Interview: John Lennon” (1971年1月21日). 2019年9月15日閲覧。
  7. ^ “Far & Near: The holes in our roads”. The Daily Mail (21994): p. 7. (17 January 1967) 
  8. ^ Davies, Hunter (1968). The Beatles. Columbus: McGraw-Hill. p. 357. ISBN 978-0-07-015457-5 
  9. ^ Sold on Song —TOP 100 – Day in the Life”. BBC Radio 2. 2006年12月22日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年4月13日閲覧。
  10. ^ Ezard, John (1967年12月29日). “BBC and Film Board give order to play down on drug scenes”. The Guardian: p. 3 
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  15. ^ MacDonald, Ian (2005). Revolution in the Head: The Beatles' Records and the Sixties (3rd ed.). Chicago Review Press. p. 230. ISBN 978-1-55652-733-3. https://books.google.com/books?id=YJUWJhIbkccC&vq 
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