「上田石」の版間の差分
表示
削除された内容 追加された内容
画像を掲載 |
m 一部追加。 |
||
(他の1人の利用者による、間の1版が非表示) | |||
1行目: | 1行目: | ||
[[File:Uedaite displayed at Mining Museum of Akita University.jpg|thumb|上田石([[秋田大学附属鉱業博物館]]所蔵)]] |
[[File:Uedaite displayed at Mining Museum of Akita University.jpg|thumb|上田石([[秋田大学附属鉱業博物館]]所蔵)]] |
||
'''上田石'''(うえだせき、 Uedaite-(Ce))は、2008年に発表された[[新鉱物]]で、[[国立科学博物館]]の[[鉱物学者]][[宮脇律郎]]などにより、[[香川県]][[小豆島]]の[[花崗岩]]中に発見された<ref>Miyawaki, R. et al. (2008): Uedaite-(Ce), a new member of the epidote group with Mn at the A site, from Shodoshima, Kagawa Prefecture, Japan. Eur. Jour. Mineral., 20, 261-269.</ref>。[[化学組成]]は{Mn<sup>2+</sup>,Ce}{Al<sub>2</sub>Fe<sup>2+</sup>}(Si<sub>2</sub>O<sub>7</sub>)(SiO<sub>4</sub>)O(OH)で、[[単斜晶系]]。[[褐簾石]]のグループに属する。[[京都大学]]の結晶学者で、褐簾石の構造決定を行った |
'''上田石'''(うえだせき、 Uedaite-(Ce))は、2008年に発表された[[日本産新鉱物]]で、[[国立科学博物館]]の[[鉱物学者]][[宮脇律郎]]などにより、[[香川県]][[小豆島]]の[[花崗岩]]中に発見された<ref>Miyawaki, R. et al. (2008): Uedaite-(Ce), a new member of the epidote group with Mn at the A site, from Shodoshima, Kagawa Prefecture, Japan. Eur. Jour. Mineral., 20, 261-269.</ref>。現在は主要元素が[[セリウム]]のもののみ記載されているため、「セリウム上田石」とも呼ばれる。 |
||
[[化学組成]]は{Mn<sup>2+</sup>,Ce}{Al<sub>2</sub>Fe<sup>2+</sup>}(Si<sub>2</sub>O<sub>7</sub>)(SiO<sub>4</sub>)O(OH)で、[[単斜晶系]]。[[緑簾石グループ]]の[[褐簾石]]のグループに属する。[[京都大学]]の結晶学者で、褐簾石の構造決定を行った[[上田健夫]]の業績を称えて命名された。 |
|||
上田石の[[マンガン]]二価イオンが[[カルシウム]]に置換すると[[褐簾石|セリウム褐簾石]]となる。 |
|||
==脚注== |
==脚注== |
||
6行目: | 10行目: | ||
==関連項目== |
==関連項目== |
||
*[[新鉱物]] |
*[[日本産新鉱物]] |
||
*[[人名に由来する名前の鉱物の一覧]] |
*[[人名に由来する名前の鉱物の一覧]] |
||
2023年4月23日 (日) 15:33時点における版
上田石(うえだせき、 Uedaite-(Ce))は、2008年に発表された日本産新鉱物で、国立科学博物館の鉱物学者宮脇律郎などにより、香川県小豆島の花崗岩中に発見された[1]。現在は主要元素がセリウムのもののみ記載されているため、「セリウム上田石」とも呼ばれる。
化学組成は{Mn2+,Ce}{Al2Fe2+}(Si2O7)(SiO4)O(OH)で、単斜晶系。緑簾石グループの褐簾石のグループに属する。京都大学の結晶学者で、褐簾石の構造決定を行った上田健夫の業績を称えて命名された。
上田石のマンガン二価イオンがカルシウムに置換するとセリウム褐簾石となる。
脚注
- ^ Miyawaki, R. et al. (2008): Uedaite-(Ce), a new member of the epidote group with Mn at the A site, from Shodoshima, Kagawa Prefecture, Japan. Eur. Jour. Mineral., 20, 261-269.