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{{otheruses|[[仙台市]][[青葉区 (仙台市)|青葉区]]の商業施設|作業服・作業関連用品のチェーンストア|[[ワークマン]]}}
{{基礎情報 超高層ビル
{{基礎情報 超高層ビル
|ビルディング名称 = 仙台マークワン<br /><small>(''SENDAI MARK ONE'')
|ビルディング名称 = 仙台マークワン<br /><small>(''SENDAI MARK ONE'')
|画像=[[画像:SENDAI MARK ONE from south 2010-07-10 cropped.jpg|300px]]
|画像=[[画像:SENDAI MARK ONE from south 2010-07-10 cropped.jpg|300px]]
|画像説明 = 当ビルの2階に[[東日本旅客鉄道|JR]][[仙台駅]]西口[[ペデストリアンデッキ]]が接続している([[2010年]]7月)
|画像説明 = 当ビルの2階に[[東日本旅客鉄道|JR]][[仙台駅]]西口[[ペデストリアンデッキ]]が接続している
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|所在地=[[〒]]980-8485<br />[[宮城県]][[仙台市]][[青葉区 (仙台市)|青葉区]][[中央 (仙台市)|中央]]1丁目2番3号
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|最上階 = 19階
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|階数 = 地上19階、地下2階
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'''仙台マークワン'''(せんだいマークワン)は、[[東日本旅客鉄道]](JR東日本)[[仙台駅]]西口北側にある[[再開発]][[ビルディング|ビル]]。地下1階から地上9階までの低層部に'''[[#仙台パルコ|仙台パルコ]]'''が入り、地上10階から19階までの高層部は[[オフィス]]が入る。地下2階は[[駐車場]]となっており、道を挟んで北に位置するオフィス・商業ビルの[[アエル (仙台市)|AER]]の地下駐車場と繋がっている。
'''仙台マークワン'''(せんだいマークワン)は、[[宮城県]][[仙台市]][[青葉区 (仙台市)|青葉区]][[中央 (仙台市)|中央]]にある[[都市再開発|再開発]][[オフィスビル|ビル]]である。[[東日本旅客鉄道]](JR東日本)[[仙台駅]]西口北側にある。地下1階から地上9階までの低層部に'''[[仙台パルコ|仙台PARCO]]'''が入り、地上10階から19階までの高層部は[[オフィス]]が入る。地下2階は[[駐車場]]となっており、道を挟んで北に位置するオフィス・商業ビルの[[アエル (仙台市)|AER]]の地下駐車場と繋がっている。


== 概要 ==
== 概要 ==
建設地は[[面積]]0.6[[ヘクタール|ha]]のブロックで、北側を市道名掛丁1号線<ref>仙台市道青葉1151号・名掛丁1号線</ref>、西側を市道駅前通線<ref>仙台市道青葉1152号・駅前通線。都市計画道路3・4・40仙台駅旭ヶ丘線を通す。</ref>([[駅前通り (仙台市)|駅前通り]])、南側を交通広場3・2・11号線、東側を[[東日本旅客鉄道]][[軌道 (鉄道)|軌道]]敷で囲まれる。
建設地は[[面積]]0.6[[ヘクタール|ha]]のブロックで、北側を市道名掛丁1号線<ref group="注釈">仙台市道青葉1151号・名掛丁1号線</ref>、西側を市道駅前通線<ref group="注釈">仙台市道青葉1152号・駅前通線。都市計画道路3・4・40仙台駅旭ヶ丘線を通す。</ref>([[駅前通り (仙台市)|駅前通り]])、南側を交通広場3・2・11号線、東側を[[東日本旅客鉄道]][[軌道 (鉄道)|軌道]]敷で囲まれる。


当ビルは、[[東日本旅客鉄道|JR]][[仙台駅]]と中心部[[アーケード]][[商店街]]の[[中央通り (仙台市)|中央通り]]とを繋ぐ途上にあり、1階の歩道と2階の仙台駅西口[[ペデストリアンデッキ]]により多層的に周辺地域と繋がれている。また、当ビルの再開発に伴い、道を挟んで北側にある[[アエル (仙台市)|AER]](地上31階、高さ145.5m)との間にデッキ広場(広場2号)が、当ビルと軌道敷地との間にもペデストリアンデッキ(広場3号および公共歩廊2号)が新設され、[[東北新幹線]]の高架下を通って仙台駅東口に繋がるペデストリアンデッキ(正式名称「仙台駅北部名掛丁自由通路」)、その途上には[[エスパル|S-PAL II]]([[2008年]]([[平成]]20年)[[6月18日]]に開業)の北側出入口も設置されている。
当ビルは、[[東日本旅客鉄道|JR]][[仙台駅]]と中心部[[アーケード]][[商店街]]の[[中央通り (仙台市)|中央通り]]とを繋ぐ途上にあり、1階の歩道と2階の仙台駅西口[[ペデストリアンデッキ]]により多層的に周辺地域と繋がれている。また、当ビルの再開発に伴い、道を挟んで北側にある[[アエル (仙台市)|AER]](地上31階、高さ145.5m)との間にデッキ広場(広場2号)が、当ビルと軌道敷地との間にもペデストリアンデッキ(広場3号および公共歩廊2号)が新設され、[[東北新幹線]]の高架下を通って仙台駅東口に繋がるペデストリアンデッキ(正式名称「仙台駅北部名掛丁自由通路」)、その途上には[[エスパル|S-PAL II]]([[2008年]]([[平成]]20年)[[6月18日]]に開業)の北側出入口も設置されている。


このように当ビルの再開発は、周辺に新たな歩行者専用通路を創る契機となったが、当ビルの低層部に入居した[[#仙台パルコ|仙台パルコ]]により、更なる歩行者[[動線]]の変化が予想され、[[エスパル]]が上述のS-PAL IIを開店させた他、仙台駅西口南部にある[[エンドーチェーン#EBeanS|EBeanS]]が[[ギャル]]系[[ファッション]]のテコ入れを行った。仙台駅前の物販活性化に対抗して、[[仙台市都心部]]におけるもう一方の物販の極である[[一番町 (仙台市)|一番町]]では、客層がパルコと最も重なるとされる[[仙台フォーラス]]が内外装を一新して店舗を大幅入れ替えし、店舗前の[[アーケード]]で[[仙台コレクション]]を開催した。また、[[仙台三越]]が隣接する[[ファッションドーム141]]を一括賃貸して[[東北地方]]一の売場面積を確保し、[[藤崎]]も建設中の[[仙台ファーストタワー]]低層棟を賃貸して新館を開業する予定とするなど、仙台駅周辺からへの誘客対策を講じている。さらに、郊外でも[[仙台泉プレミアム・アウトレット]]および[[三井アウトレットパーク 仙台港]]が同時期に開店するなど、[[仙台・宮城デスティネーションキャンペーン]]に向けて、[[仙台都市圏]]のみならず、[[仙台経済圏]]の商業地図の変革が予想されている<ref name=kahoku514>[http://jyoho.kahoku.co.jp/member/backnum/news/2008/05/20080514t12048.htm 迫るパルコ仙台上陸 既存店迎撃、共存共栄も期待]([[河北新報]] 2008年5月14日)</ref>。
このように当ビルの再開発は、周辺に新たな歩行者専用通路を創る契機となったが、当ビルの低層部に入居した仙台PARCOにより、更なる歩行者[[動線]]の変化が予想され、[[エスパル]]が上述のS-PAL IIを開店させた他、仙台駅西口南部にある[[エンドーチェーン#エンドーチェーン EBeanS|EBeanS]]が[[ギャル]]系[[ファッション]]のテコ入れを行った。仙台駅前の物販活性化に対抗して、[[仙台市都心部]]におけるもう一方の物販の極である[[一番町 (仙台市)|一番町]]では、客層が仙台PARCOと最も重なるとされる[[仙台フォーラス]]が内外装を一新して店舗を大幅入れ替えし、店舗前の[[アーケード]]で[[仙台コレクション]]を開催した。また、[[仙台三越]]が隣接する[[ファッションドーム141]]を一括賃貸して[[東北地方]]一の売場面積を確保し、[[藤崎 (百貨店)|藤崎]]も建設中の[[仙台ファーストタワー]]低層棟を賃貸して新館を開業する予定とするなど、仙台駅周辺からへの誘客対策を講じている。さらに、郊外でも[[仙台泉プレミアム・アウトレット]]および[[三井アウトレットパーク 仙台港]]が同時期に開店するなど、[[仙台・宮城デスティネーションキャンペーン]]に向けて、商業地図の変革が予想されている<ref name=kahoku514>[http://jyoho.kahoku.co.jp/member/backnum/news/2008/05/20080514t12048.htm 迫るパルコ仙台上陸 既存店迎撃、共存共栄も期待]([[河北新報]] 2008年5月14日)</ref>。


[[2012年]]現在、当ビルがオープンする以前の[[アエル (仙台市)|アエル]]に類似し、実質的にオフィスフロアとして使用されている11F〜19Fのうち、12Fは[[ハローワーク]]仙台が設置する仙台学生職業センターと宮城県が設置する[[ジョブカフェ]]、13F~18Fには、いずれかの[[労働者派遣]]事業者が入居しているなど、「派遣ビル」の様相を見せているところが見られる。
==オフィス棟==
{{更新|date=2009年3月|section=1}}
仙台市の[[環境影響評価条例|環境アセスメント条例]]の適用回避のため、ビルの高さを100m未満として建設された<ref name=SendaiEconoMag>仙台経済界2008.11-12月号 44頁</ref>。その高さでは24階か25階建ての計算だったが、パルコ側が1階と9階の各々の飲食ゾーンの天井を高くしたいと要望して低層部の軒高が高くなったため、高層部のオフィスは10階分に減った<ref name=SendaiEconoMag/>。


== 高層階 ==
{| class="wikitable"
仙台市の[[環境影響評価条例|環境アセスメント条例]]の適用回避のため、ビルの高さを100m未満として建設された<ref name=SendaiEconoMag>仙台経済界2008.11-12月号 44頁</ref>。その高さでは24階か25階建ての計算だったが、[[パルコ|株式会社パルコ]]側が1階と9階の各々の飲食ゾーンの天井を高くしたいと要望して低層部の軒高が高くなったため、高層部のオフィスは10階分に減った<ref name=SendaiEconoMag/>。
|- style="text-align: center;"
! nowrap="nowrap"|階!!テナント
|-
| style="text-align: center; white-space: nowrap;"|19||[[アベールジャパン]]東北支店・東北開発センター、[[リージャス]]仙台マークワン
|-
| style="text-align: center; white-space: nowrap;"|18||[[パソナ]]・仙台、[[パソナキャリア]]仙台支店、[[ベネフィット・ワン]]
|-
| style="text-align: center; white-space: nowrap;"|17||[[弁護士法人]][[アディーレ法律事務所]]仙台支店、パソナ・仙台 みやぎ新卒者就職応援者プロジェクト事務局
|-
| style="text-align: center; white-space: nowrap;"|16||[[スルガ銀行]]仙台支店・ドリームプラザ仙台、[[マンパワーグループ]]仙台オフィス<ref>仙台支店・仙台北支店・仙台東支店・ソリューションサービス事業部仙台支店の4支店で構成。</ref>
|-
| style="text-align: center; white-space: nowrap;"|15||[[ランスタッド (日本 2011年-)|ランスタッド]]仙台中央オフィス<ref>ビル1Fと15Fの案内板には、「ランスタッド仙台''西''オフィス」と表記されているが、仙台'''中央'''オフィスの誤り。</ref>(仙台中央第1<ref>[[フジスタッフ]]仙台支店を継承。フジスタッフ仙台支店時代に設置されていた仙台営業1課・仙台営業2課・仙台営業3課は、それぞれ、ランスタッド仙台中央オフィス仙台中央第1の仙台中央1課・仙台中央2課・仙台中央3課に改組されている。</ref>・仙台中央第2<ref>[[2011年]][[11月21日]]、[[宮城野区]][[榴岡]]より移転し、仙台東口オフィスから仙台中央オフィス仙台中央第2に改称。</ref>)、[[伊藤忠商事]]仙台支店(ほか、グループ各社の支店・営業所が同居)
|-
| style="text-align: center; white-space: nowrap;"|14||[[ヒューマントラスト]]仙台キャリアセンター・仙台支店・仙台コンタクトセンター、[[シーツー (企業)|シーツー]]WebDo!Galleria Sendai
|-
| style="text-align: center; white-space: nowrap;"|13||[[TBCグループ|MEN'S TBC]]、[[リトルシーズサービス]]仙台支店
|-
| style="text-align: center; white-space: nowrap;"|12||仙台学生職業センター<ref name="iten">[[2009年]](平成21年)[[2月2日]]に[[アエル (仙台市)|アエル]]から移転した。</ref>、みやぎ[[ジョブカフェ]](みやぎ若年者就職支援センター)<ref name="iten" />
|-
| style="text-align: center; white-space: nowrap;"|11||第一ビル、[[日本和装]]仙台局
|-
| style="text-align: center; white-space: nowrap;"|10||-
|-
|}


== 仙台パルコ ==
== 低層階(仙台PARCO) ==
{{see|仙台パルコ}}
{| align="right" border=1 cellspacing=0 cellpadding=2 style="border: solid 2px #000000; margin-left: 16px"|
| colspan=2 align="center" style="border-style: solid none solid; background: #99ccff"|'''仙台パルコ'''
|-
| colspan=2 align="center" style="border-style: none none solid solid"|[[File:Sendaiparco.jpg‎|300px]]
|-
| align="center" style="border-style: none none solid; background: #99ccff"|店舗
| style="border-style: none none solid solid"|約150店
|-
| align="center" style="border-style: none none solid; background: #99ccff"|所在地
| style="border-style: none none solid solid"|〒980-8484<br />[[宮城県]][[仙台市]][[青葉区 (仙台市)|青葉区]][[中央 (仙台市)|中央]]1-2-3
|-
| align="center" style="border-style: none none solid; background: #99ccff"|敷地面積
| style="border-style: none none solid solid"|6,000[[平方メートル|m&sup2;]]
|-
| align="center" style="border-style: none none solid; background: #99ccff"|店舗面積
| style="border-style: none none solid solid"|13,200m&sup2;
|-
| align="center" style="border-style: none none solid; background: #99ccff"|駐車場
| style="border-style: none none solid solid"|約200台<br />([[アエル (仙台市)|AER]]と一体運営により514台)<br />(契約14ヶ所 計約3,200台)
|-
| align="center" style="border-style: none none solid; background: #99ccff"|開業日
| style="border-style: none none solid solid"|[[2008年]](平成20年)[[8月23日]]
|-
| align="center" style="border-style: none none solid; background: #99ccff"|運営業者
| style="border-style: none none solid solid"|[[パルコ]]
|-
| align="center" style="border-style: none none solid; background: #99ccff"|外部リンク
| style="border-style: none none solid solid"|[http://www.parco-sendai.com 公式サイト]
|}
仙台マークワン低層部の地下1階から地上9階までに入居する。[[仙台・宮城デスティネーションキャンペーン]]前の[[2008年]](平成20年)[[8月23日]]に開業。基本商圏を[[仙台市]]全域としながらも、[[仙台経済圏]]を超えて[[東北地方]]全体を広域[[商圏]]ととらえ、入居する約150店で年間売上高140億[[円 (通貨)|円]]を見込んでいる<ref name=parco627>[http://www.parco.co.jp/parco/corporate/pdf/file_080627_2.pdf 仙台パルコ 2008年8月23日(土) グランドオープン!]([[パルコ]] 2008年6月27日)</ref>。出店に伴う投資額は130億円<ref name=parco627/>。当初の再開発計画において[[パルコ]]は賃貸での入居予定であったが、一転して店舗部分を取得した<ref name=SendaiEconoMag/>。

開業にあたり、クリエーティブディレクターの[[箭内道彦]]を起用して様々なプロモーションを行った<ref>[http://sendai.keizai.biz/headline/249/ 「仙台パルコ」オープン日は8月23日-10フロアに150店舗](仙台経済新聞)</ref>。また、[[宮城県]][[塩竈市]]出身の[[写真家]]である[[平間至]]と、仙台市出身/在住の[[ディスクジョッキー#ディスクジョッキー(音楽家)|DJ]]/[[プロデューサー]]である[[FreeTEMPO]](半沢武志)を特別審査員に迎えて「[[エフエム仙台|Date fm]] presents PARCO MUSIC AUDITION<ref>[http://www.datefm.jp/pma/ Date fm presents PARCO MUSIC AUDITION]([[エフエム仙台|Date fm]])</ref>」を開催した([[仙台七夕]]の[[夕涼みコンサート|STARLIGHT EXPLOSION]]での野外[[ライブ]]審査などを経て、優勝者は[[MEGA☆ROCKS]]への出場権が得られる)。その他、[[Zepp|Zepp SENDAI]]や[[仙台サンプラザ]]での企画ライブや[[パルコ劇場]]仙台公演、[[仙台・青葉まつり]]への参加なども行っている。

=== 店内構成 ===
飲食店が入る1階と9階の天井は高くなっている。同じフロアに男性と女性、女性と子供などの顧客ターゲットの異なる商品を陳列し、カップルやファミリーの組み合わせでも買い物が飽きないように工夫されている。

;9階([[飲食店]]街:8店)
;8階(音楽、[[ユニセックス]]ファッション)
* [[タワーレコード]]仙台パルコ店
;7階(男性ファッション、[[雑貨]])
;6階(女性ファッション)
;5階(女性・子供ファッション、[[カフェ]]ほか)
;4階(女性・男性ファッション、展示スペース)
*パルコ スペース4(展示場)
;3階(女性・男性ファッション)
;2階(雑貨・[[装身具|アクセサリー]])
;1階(雑貨・飲食店)
* [[コールド・ストーン・クリーマリー]]
;地下1階(雑貨・[[化粧品]]ほか)


== 沿革 ==
== 沿革 ==
当ビルが建つブロックは、[[江戸時代]]には[[石巻街道]]に繋がる東西メインストリートの[[中央通り (仙台市)#ハピナ名掛丁|名掛丁]](現在の名掛丁1号線)に面し、[[仙台城下町]]の東の入口として[[武士]]の家が並んでいた。[[1887年]]([[明治]]20年)に[[東北本線]]が開通すると、[[仙台駅]]前の地位を得る一方で、従来の表道だった名掛丁側では[[踏切]]が設けられ、次第に[[開かずの踏切]]となって線路の東西での交通が滞った。改善策として[[1921年]]([[大正]]10年)に[[跨線橋]]である[[宮城野橋]](X橋)が開通し、東西の[[徒歩]]・[[馬車]]・[[自動車]]の交通の地位はX橋が担うようになる([[1935年]]に名掛丁地下自由通路が完成したが、X橋の地位は変化しなかった)。
当ビルが建つブロックは、[[江戸時代]]には[[石巻街道]]に繋がる東西メインストリートの[[中央通り (仙台市)#ハピナ名掛丁|名掛丁]](現在の名掛丁1号線)に面し、[[仙台城]]の[[城下町]]の東の入口として[[武士]]の家が並んでいた。[[1887年]]([[明治]]20年)に[[東北本線]]が開通すると、[[仙台駅]]前の地位を得る一方で、従来の表道だった名掛丁側では[[踏切]]が設けられ、次第に[[開かずの踏切]]となって線路の東西での交通が滞った。改善策として[[1921年]]([[大正]]10年)に[[跨線橋]]である[[宮城野橋]](X橋)が開通し、東西の[[歩行|徒歩]]・[[馬車]]・[[自動車]]の交通の地位はX橋が担うようになる([[1935年]]に名掛丁地下自由通路が完成したが、X橋の地位は変化しなかった)。


その一方で、[[1925年]](大正14年)に[[宮城電気鉄道]]・仙台駅が[[地下駅]]として西口広場に完成し、また、[[1926年]](大正15年)には[[駅前通り (仙台市)|駅前通り]](現在の[[愛称命名道路 (仙台市)|愛称]])と共に[[仙台市電]]が開通して[[仙台駅前駅]]([[電停]])が設置され、当地は人と交通が交錯する場となった。
その一方で、[[1925年]](大正14年)に[[宮城電気鉄道]]・仙台駅が[[地下駅]]として西口広場に完成し、また、[[1926年]](大正15年)には[[駅前通り (仙台市)|駅前通り]](現在の[[愛称命名道路 (仙台市)|愛称]])と共に[[仙台市電]]が開通して[[仙台駅前駅]]([[電停]])が設置され、当地は人と交通が交錯する場となった。


[[1945年]]([[昭和]]20年)[[7月10日]]の[[仙台空襲]]で被災し、戦後[[連合国軍占領下の日本|占領期]]には仙台駅前広場に面して[[連合国軍最高司令官総司令部|GHQ/SCAP]]鉄道司令部 (''Railway Transportation Office''; RTO) が置かれ<ref>[http://www.city.sendai.jp/kyouiku/rekimin/note/natsukashi.html 資料館ノート「なつかし仙台2」]([[仙台市歴史民俗資料館]])</ref>、周辺も低層住宅兼店舗がひしめいていた<ref>[http://www.sendai-c.ed.jp/~d-con17/kurasi/mati/sengo/ekimae22.htm 昭和22年仙台駅前](1947年の建設地の様子)([[せんだいメディアテーク]])</ref>が、[[昭和]]30年代初頭から[[仙台空襲#戦災復興事業|戦後復興区画整理事業]]が行われて第一ビルが建ち<ref>[http://www.sendai-c.ed.jp/~d-con17/kurasi/map/mukamap1/1958ekim.htm 昭和34年仙台駅前](1959年の建設地の様子)(せんだいメディアテーク)</ref>、その後は[[雑居ビル]]や[[駐車場#形態による分類|タワーパーキング]]などが建設された<ref>[http://map.smt.city.sendai.jp/pub/contents_detail.php?clist_id=561 仙台駅全景](1983年の建設地の様子)(せんだいメディアテーク)</ref>。中心部[[アーケード]][[商店街]]の[[中央通り (仙台市)|中央通り]]と仙台駅とを繋ぐ途上の一等地でありながら、10階建て未満の建物数棟が建つのみに留まっていた当地は、今回の「[[中央 (仙台市)|中央]]一丁目第二地区第一種市街地[[再開発]]事業<ref>[http://www.city.sendai.jp/toshi/saikaihatsu/chuuou1-2.html 中央一丁目第二地区](仙台市)</ref><ref>[http://www.toshisaisei.go.jp/04toushi/miyagi/sendai/02.html 「仙台駅西・一番町」地域 プロフィール]([[内閣官房]]地域活性化統合事務局都市再生本部)</ref>」によりブロック全体で一体的に再開発された。再開発促進協議会が結成されたのは、当地と道を挟んで北側に隣接する再開発ビルの[[アエル (仙台市)|AER]]が竣工した[[1998年]]([[平成]]10年)。それから10年の歳月をかけて完成に至る。完成時期は、ちょうど[[仙台・宮城デスティネーションキャンペーン]]の直前だった。
[[1945年]]([[昭和]]20年)[[7月10日]]の[[仙台空襲]]で被災し、戦後[[連合国軍占領下の日本|占領期]]には仙台駅前広場に面して[[連合国軍最高司令官総司令部|GHQ/SCAP]]鉄道司令部 (''Railway Transportation Office''; RTO) が置かれ<ref>[http://www.city.sendai.jp/kyouiku/rekimin/note/natsukashi.html 資料館ノート「なつかし仙台2」]([[仙台市歴史民俗資料館]])</ref>、周辺も低層住宅兼店舗がひしめいていた<ref>[http://www.sendai-c.ed.jp/~d-con17/kurasi/mati/sengo/ekimae22.htm 昭和22年仙台駅前](1947年の建設地の様子)([[せんだいメディアテーク]])</ref>が、[[昭和]]30年代初頭から[[仙台空襲#戦災復興事業|戦後復興区画整理事業]]が行われて第一ビルが建ち<ref>[http://www.sendai-c.ed.jp/~d-con17/kurasi/map/mukamap1/1958ekim.htm 昭和34年仙台駅前](1959年の建設地の様子)(せんだいメディアテーク)</ref>、その後は[[雑居ビル]]や[[駐車場#契約形態による分類|タワーパーキング]]などが建設された<ref>[http://map.smt.city.sendai.jp/pub/contents_detail.php?clist_id=561 仙台駅全景](1983年の建設地の様子)(せんだいメディアテーク)</ref>。中心部[[アーケード]][[商店街]]の[[中央通り (仙台市)|中央通り]]と仙台駅とを繋ぐ途上の一等地でありながら、10階建て未満の建物数棟が建つのみに留まっていた当地は、今回の「[[中央 (仙台市)|中央]]一丁目第二地区第一種市街地再開発事業<ref>[http://www.city.sendai.jp/toshi/saikaihatsu/chuuou1-2.html 中央一丁目第二地区](仙台市)</ref><ref>[http://www.toshisaisei.go.jp/04toushi/miyagi/sendai/02.html 「仙台駅西・一番町」地域 プロフィール]([[内閣官房]]地域活性化統合事務局都市再生本部)</ref>」によりブロック全体で一体的に再開発された。再開発促進協議会が結成されたのは、当地と道を挟んで北側に隣接する再開発ビルの[[アエル (仙台市)|AER]]が竣工した[[1998年]]([[平成]]10年)。それから10年の歳月をかけて完成に至る。完成時期は、ちょうど[[仙台・宮城デスティネーションキャンペーン]]の直前だった。


総事業費180億[[円 (通貨)|円]]の内、国・[[宮城県]]および[[仙台市]]からの[[補助金]]が合計で約42億円、店舗[[保留床]][[処分]]([[パルコ]]取得分)が約120億円、オフィス保留床処分が約17億円となっている<ref name=SendaiEconoMag/>。
総事業費180億[[円 (通貨)|円]]の内、国・[[宮城県]]および[[仙台市]]からの[[補助金]]が合計で約42億円、店舗[[保留床]][[処分]]([[パルコ|株式会社パルコ]]取得分)が約120億円、オフィス保留床処分が約17億円となっている<ref name=SendaiEconoMag/>。
<gallery>
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File:Aer (Sendai).JPG|手前の茶色のビルがかつての第一ビル。後ろの超高層ビルが[[アエル (仙台市)|AER]](2005年8月)
File:Aer (Sendai).JPG|手前の茶色のビルがかつての第一ビル。後ろの超高層ビルが[[アエル (仙台市)|AER]](2005年8月)
138行目: 65行目:
*[[1998年]](平成10年)[[3月]] - 再開発促進協議会結成
*[[1998年]](平成10年)[[3月]] - 再開発促進協議会結成
*[[2001年]](平成13年)[[12月]] - 準備組合設立
*[[2001年]](平成13年)[[12月]] - 準備組合設立
*[[2003年]](平成15年)[[7月23日]] - [[都市計画]]の告示(地区計画、高度利用地区、[[再開発]])。
*[[2003年]](平成15年)[[7月23日]] - [[都市計画]]の告示(地区計画、高度利用地区、再開発)。
*[[2004年]](平成16年)[[10月25日]] - 再開発組合設立。
*[[2004年]](平成16年)[[10月25日]] - 再開発組合設立。
*[[2005年]](平成17年)
*[[2005年]](平成17年)
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*[[2008年]](平成20年)
*[[2008年]](平成20年)
**[[7月31日]] - 建築工事竣工。
**[[7月31日]] - 建築工事竣工。
**[[8月23日]] - 仙台パルコ開業。
**[[8月23日]] - 仙台PARCO開業。
*[[2009年]](平成21年)[[3月31日]] - 組合解散。
*[[2009年]](平成21年)[[3月31日]] - 組合解散。


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*[[仙台市営バス]]および[[宮城交通]]:仙台駅前[[バス停]]([[花京院]]方面からのバスは、仙台駅北口[[バス停]]での下車が近い)
*[[仙台市営バス]]および[[宮城交通]]:仙台駅前[[バス停]]([[花京院]]方面からのバスは、仙台駅北口[[バス停]]での下車が近い)
*各社[[高速バス]]:[[仙台駅のバスターミナル]]
*各社[[高速バス]]:[[仙台駅のバスターミナル]]
*地下2階[[駐車場]]:仙台マークワン単体では約200台(AERと一体運営により514台)
*地下2階[[駐車場]]:仙台マークワン単体では207台(AERと一体運営により514台)
*[[駐輪場]]:[[自転車]]311台、[[原動機付自転車]]253台
*[[駐輪場]]:[[自転車]]311台、[[原動機付自転車]]253台


== 脚注 ==
== 脚注 ==
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=== 注釈 ===
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=== 出典 ===
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== 関連項目 ==
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* [[パルコ]]
* [[パルコ]]
*[[仙台パルコ]]
* [[アエル (仙台市)|アエル]]
* [[アエル (仙台市)|アエル]]
* [[仙台市都心部]]
* [[仙台市都心部]]
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== 外部リンク ==
== 外部リンク ==
* [http://www.dai1bldg.co.jp 仙台マークワン](第一ビル株式会社)
* [http://www.dai1bldg.co.jp 仙台マークワン](第一ビル株式会社)
* [http://www.parco-sendai.com 仙台パルコ]
*[http://www.parco.co.jp/ 株式会社パルコ]
* [http://www.parco.co.jp/parco/newopen/index.html パルコ新店のご案内]
*[http://www.parco-sendai.com 仙台PARCO]
* [http://www.thr.mlit.go.jp/Bumon/B00097/K00360/H19gaisan/bessatsu/P106-109.pdf 中央一丁目第二地区第一種市街地再開発事業]([[国土交通省]][[東北地方整備局]]。更地になった際の写真あり)
* [https://www.thr.mlit.go.jp/Bumon/B00097/K00360/H19gaisan/bessatsu/P106-109.pdf 中央一丁目第二地区第一種市街地再開発事業]([[国土交通省]][[東北地方整備局]]。更地になった際の写真あり)
* [http://www.city.sendai.jp/toshi/saikaihatsu/chuuou1-2.html 中央一丁目第二地区第一種市街地再開発事業](仙台市)


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[[Category:青葉区 (仙台市)]]
[[Category:高さ50m以上100m未満の超高層ビル]]
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[[Category:宮城県の超高層ビル]]
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[[Category:2008年竣工の日本の建築物]]
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[[Category:2008年開業の施設]]
[[Category:仙台駅の商業施設|まあくわん]]
[[Category:仙台市青葉区の建築物]]

2024年1月3日 (水) 04:47時点における最新版

仙台マークワン
SENDAI MARK ONE
当ビルの2階にJR仙台駅西口ペデストリアンデッキが接続している。
施設情報
所在地 980-8485
宮城県仙台市青葉区中央1丁目2番3号
座標 北緯38度15分43.3秒 東経140度52分53.8秒 / 北緯38.262028度 東経140.881611度 / 38.262028; 140.881611
状態 完成
建設期間 2006年(平成18年)4月24日 - 2008年(平成20年)7月31日
用途 商業施設・オフィス
建設費 180億(総事業費)
地上高
最頂部 97.68m
屋上 97.68m
最上階 19階
各種諸元
階数 地上19階、地下2階
延床面積 49,948
関連企業
設計 日本設計
施工 大林組日本国土開発・仙建工業JV
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仙台マークワン(せんだいマークワン)は、宮城県仙台市青葉区中央にある再開発ビルである。東日本旅客鉄道(JR東日本)仙台駅西口の北側にある。地下1階から地上9階までの低層部に仙台PARCOが入り、地上10階から19階までの高層部はオフィスが入る。地下2階は駐車場となっており、道を挟んで北に位置するオフィス・商業ビルのAERの地下駐車場と繋がっている。

概要

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建設地は面積0.6haのブロックで、北側を市道名掛丁1号線[注釈 1]、西側を市道駅前通線[注釈 2]駅前通り)、南側を交通広場3・2・11号線、東側を東日本旅客鉄道軌道敷で囲まれる。

当ビルは、JR仙台駅と中心部アーケード商店街中央通りとを繋ぐ途上にあり、1階の歩道と2階の仙台駅西口ペデストリアンデッキにより多層的に周辺地域と繋がれている。また、当ビルの再開発に伴い、道を挟んで北側にあるAER(地上31階、高さ145.5m)との間にデッキ広場(広場2号)が、当ビルと軌道敷地との間にもペデストリアンデッキ(広場3号および公共歩廊2号)が新設され、東北新幹線の高架下を通って仙台駅東口に繋がるペデストリアンデッキ(正式名称「仙台駅北部名掛丁自由通路」)、その途上にはS-PAL II2008年平成20年)6月18日に開業)の北側出入口も設置されている。

このように当ビルの再開発は、周辺に新たな歩行者専用通路を創る契機となったが、当ビルの低層部に入居した仙台PARCOにより、更なる歩行者動線の変化が予想され、エスパルが上述のS-PAL IIを開店させた他、仙台駅西口南部にあるEBeanSギャルファッションのテコ入れを行った。仙台駅前の物販活性化に対抗して、仙台市都心部におけるもう一方の物販の極である一番町では、客層が仙台PARCOと最も重なるとされる仙台フォーラスが内外装を一新して店舗を大幅入れ替えし、店舗前のアーケード仙台コレクションを開催した。また、仙台三越が隣接するファッションドーム141を一括賃貸して東北地方一の売場面積を確保し、藤崎も建設中の仙台ファーストタワー低層棟を賃貸して新館を開業する予定とするなど、仙台駅周辺からへの誘客対策を講じている。さらに、郊外でも仙台泉プレミアム・アウトレットおよび三井アウトレットパーク 仙台港が同時期に開店するなど、仙台・宮城デスティネーションキャンペーンに向けて、商業地図の変革が予想されている[1]

2012年現在、当ビルがオープンする以前のアエルに類似し、実質的にオフィスフロアとして使用されている11F〜19Fのうち、12Fはハローワーク仙台が設置する仙台学生職業センターと宮城県が設置するジョブカフェ、13F~18Fには、いずれかの労働者派遣事業者が入居しているなど、「派遣ビル」の様相を見せているところが見られる。

高層階

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仙台市の環境アセスメント条例の適用回避のため、ビルの高さを100m未満として建設された[2]。その高さでは24階か25階建ての計算だったが、株式会社パルコ側が1階と9階の各々の飲食ゾーンの天井を高くしたいと要望して低層部の軒高が高くなったため、高層部のオフィスは10階分に減った[2]

低層階(仙台PARCO)

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沿革

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当ビルが建つブロックは、江戸時代には石巻街道に繋がる東西メインストリートの名掛丁(現在の名掛丁1号線)に面し、仙台城城下町の東の入口として武士の家が並んでいた。1887年明治20年)に東北本線が開通すると、仙台駅前の地位を得る一方で、従来の表道だった名掛丁側では踏切が設けられ、次第に開かずの踏切となって線路の東西での交通が滞った。改善策として1921年大正10年)に跨線橋である宮城野橋(X橋)が開通し、東西の徒歩馬車自動車の交通の地位はX橋が担うようになる(1935年に名掛丁地下自由通路が完成したが、X橋の地位は変化しなかった)。

その一方で、1925年(大正14年)に宮城電気鉄道・仙台駅が地下駅として西口広場に完成し、また、1926年(大正15年)には駅前通り(現在の愛称)と共に仙台市電が開通して仙台駅前駅電停)が設置され、当地は人と交通が交錯する場となった。

1945年昭和20年)7月10日仙台空襲で被災し、戦後占領期には仙台駅前広場に面してGHQ/SCAP鉄道司令部 (Railway Transportation Office; RTO) が置かれ[3]、周辺も低層住宅兼店舗がひしめいていた[4]が、昭和30年代初頭から戦後復興区画整理事業が行われて第一ビルが建ち[5]、その後は雑居ビルタワーパーキングなどが建設された[6]。中心部アーケード商店街中央通りと仙台駅とを繋ぐ途上の一等地でありながら、10階建て未満の建物数棟が建つのみに留まっていた当地は、今回の「中央一丁目第二地区第一種市街地再開発事業[7][8]」によりブロック全体で一体的に再開発された。再開発促進協議会が結成されたのは、当地と道を挟んで北側に隣接する再開発ビルのAERが竣工した1998年平成10年)。それから10年の歳月をかけて完成に至る。完成時期は、ちょうど仙台・宮城デスティネーションキャンペーンの直前だった。

総事業費180億の内、国・宮城県および仙台市からの補助金が合計で約42億円、店舗保留床処分株式会社パルコ取得分)が約120億円、オフィス保留床処分が約17億円となっている[2]

年表

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アクセス

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脚注

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注釈

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  1. ^ 仙台市道青葉1151号・名掛丁1号線
  2. ^ 仙台市道青葉1152号・駅前通線。都市計画道路3・4・40仙台駅旭ヶ丘線を通す。

出典

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  1. ^ 迫るパルコ仙台上陸 既存店迎撃、共存共栄も期待河北新報 2008年5月14日)
  2. ^ a b c 仙台経済界2008.11-12月号 44頁
  3. ^ 資料館ノート「なつかし仙台2」仙台市歴史民俗資料館
  4. ^ 昭和22年仙台駅前(1947年の建設地の様子)(せんだいメディアテーク
  5. ^ 昭和34年仙台駅前(1959年の建設地の様子)(せんだいメディアテーク)
  6. ^ 仙台駅全景(1983年の建設地の様子)(せんだいメディアテーク)
  7. ^ 中央一丁目第二地区(仙台市)
  8. ^ 「仙台駅西・一番町」地域 プロフィール内閣官房地域活性化統合事務局都市再生本部)

関連項目

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外部リンク

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