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冷媒は[[熱交換]]を必要とする機器で循環する物質である。[[フルオロカーボン]]などのいわゆる[[フロン類]]を指すことが多い。家庭用[[冷蔵庫]]の冷媒として、[[1928年]]に[[米国]]で開発された<ref>http://www.nikkei.com/article/DGKKZO04074470V20C16A6MY1000/</ref>。無色無臭の[[ガス]]で、[[毒性]]がなく[[不燃性]]であることから普及し、冷蔵庫や[[エアコン]]などで広く用いられている。 |
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== 冷媒に求められる性質 == |
== 冷媒に求められる性質 == |
2016年9月10日 (土) 14:39時点における版
冷媒(れいばい、英: refrigerant)とは、冷凍サイクルにおいて熱を移動させるために用いられる熱媒体のことを言う。
概要
冷媒は熱交換を必要とする機器で循環する物質である。フルオロカーボンなどのいわゆるフロン類を指すことが多い。家庭用冷蔵庫の冷媒として、1928年に米国で開発された[1]。無色無臭のガスで、毒性がなく不燃性であることから普及し、冷蔵庫やエアコンなどで広く用いられている。
冷媒に求められる性質
冷媒に求められる性質としては、熱媒体としての本体性能の他に、安全性、環境性能が挙げられる。 ①冷凍サイクルの温度で安定であること、②冷凍サイクルの効率が良いこと、③蒸気圧縮冷凍サイクルの場合、冷凍機油となじみがよいこと、④人体に有害でないこと、⑤爆発性の無いこと、⑥地球温暖化係数の小さいこと、⑦オゾン破壊係数の小さいこと、⑧コストが経済性にかなう範囲であること等があげられる。
ただし、性質には一般的に相反するものも存在しており、すべてを充足するできる冷媒は今のところ存在しない。 フロンはオゾン層破壊の原因となるとして、国際協定の「モントリオール議定書」により規制が広まり、代替フロンが急速に広まった。
冷媒番号
冷媒番号は、アメリカ冷凍空調学会(ASHRAE)のStandard 34で定められた、冷媒の種類を表す番号(ISO817も同様の基準を採用)。
1.番号標記の原則
番号は「R+千の位の数+百の位の数+十の位の数+一の位の数+付加記号」であらわされる(各位の位の数がゼロの場合は省略される)。右(一の位の数)から読むのが正しい読み方である。大まかな読み方は以下の通り。
- 一の位の数 : フッ素の原子数
- 十の位の数 : 水素の原子数+1
- 百の位の数 : 炭素の原子数-1
- 千の位の数 : 炭素間の二重結合の数、環状化合物の場合大文字 C
- 付加記号 : 異性体の場合はアルファベット小文字、異なる成分比率のものはアルファベット大文字で区別される。
2.冷媒番号による冷媒の分類(括弧内は例)
- 000番台:メタン系化合物(R50(メタン))
- 100番台:エタン系化合物(R170(エタン))
- 200番台:プロパン系化合物(R290(プロパン))
- 300番台:環式化合物(C318)
- 400番台:非共沸混合物(R441A、R443A)
- 500番台:共沸混合物(R500、R501)
- 600番台: 有機化合物(R600 ( ブタン)、R601( ペンタン)
- 700番台: 非有機化合物(R702(水素)、R704(ヘリウム)、R717(アンモニア)、R718(水)、R744(二酸化炭素))
- 1000番台: 不飽和有機化合物
関連項目
- ヒートポンプ : 冷凍機の型式
- 熱機関の理論サイクル : 冷凍サイクルの詳細
- 熱源設備 : 熱源設備の組み合わせ