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「粟国空港」の版間の差分

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== 施設 ==
== 施設 ==
1978年の開港以来、滑走路は800mで運用されてきた。[[琉球エアコミューター]]による[[ブリテン・ノーマン アイランダー]](BN-2B)引退後の2009年に沖縄県と粟国村による「粟国空港協議会」が設置され、滑走路の延伸(移設)が検討された<ref>{{Cite web |url=https://www.pref.okinawa.jp/site/doboku/kuko/kikaku/agunipi/documents/iinkai3_jisshikeikaku.pdf |title=粟国空港整備計画に関するPI実施計画書 |format=PDF |publisher=粟国空港協議会 |date= |accessdate=2021-06-02}}</ref>。計画案では、会場の埋め立てを伴う現滑走路を両方向に延長するA案と、滑走路の向きを西側に回転して陸域だけで滑走路を整備するB案の2案があった<ref>{{Cite web |url=http://www.kohkuren.org/img/file334.pdf |title=粟国村訪問 航空路再開について 【報告書】 |format=PDF |publisher=航空労組連絡会 政策委員会、航空労組連絡会 沖縄地方連絡会 |date= |accessdate=2021-06-02}}</ref>。しかし、延長に必要な土地の地権者が探し出せない等の問題が発生し、延長計画は頓挫した。

2018年4月以降の運航再開の目途が立たないまま、同年5月に新[[空港ターミナルビル]]の供用が開始されている<ref>{{cite news
2018年4月以降の運航再開の目途が立たないまま、同年5月に新[[空港ターミナルビル]]の供用が開始されている<ref>{{cite news
| title = 新ターミナル完成したのに…客のいない粟国空港 「島の生命線」再開を願う切実問題
| title = 新ターミナル完成したのに…客のいない粟国空港 「島の生命線」再開を願う切実問題

2021年6月2日 (水) 05:27時点における版

粟国空港
Aguni Airport
新ターミナル(竣工前)
粟国空港付近の空中写真。 2008年10月30日撮影。 国土交通省 国土地理院 地図・空中写真閲覧サービスの空中写真を基に作成
粟国空港付近の空中写真。
2008年10月30日撮影。
国土交通省 国土地理院 地図・空中写真閲覧サービスの空中写真を基に作成 地図
IATA: AGJ - ICAO: RORA
概要
国・地域 日本の旗 日本
所在地 沖縄県島尻郡粟国村
字浜4550
種類 商業
運営者 沖縄県
運用時間 8:00 - 18:00
標高 11.6 m (38.1 ft)
座標 北緯26度35分34秒 東経127度14分25秒 / 北緯26.59278度 東経127.24028度 / 26.59278; 127.24028座標: 北緯26度35分34秒 東経127度14分25秒 / 北緯26.59278度 東経127.24028度 / 26.59278; 127.24028
公式サイト
地図
粟国空港の位置
粟国空港の位置
AGJ
粟国空港の位置
粟国空港の位置
AGJ
粟国空港の位置
粟国空港の位置
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粟国空港の位置
滑走路
方向 ILS 長さ×幅 (m) 表面
01/19 NO 800×25 舗装
リスト
空港の一覧
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粟国空港(あぐにくうこう、: Aguni Airport)は、沖縄県島尻郡粟国村粟国島)にある地方管理空港である。

概要

那覇市の北西約60kmに位置する粟国島の中心部から、北東約2kmに所在する。かつては第一航空により那覇空港との間で不定期運航が行われていたが、2015年8月に発生した事故のため運航を休止。2018年1月に運航を再開したものの、同年4月から再休止[1]。第一航空は4月27日に沖縄からの事業撤退を表明し、同年6月に沖縄事業所を閉鎖したことから運航再開の目途が立たなくなっていた[2]

2020年10月、経営体制の変わった第一航空が、2015年に当空港で発生させた同社の航空機事故を起因とする県の補助金減額は一方的で違法だとして、沖縄県を相手に起こした損害賠償請求訴訟の取り下げの動きを進めた結果、第一航空代表と副知事の会談が行われ、粟国那覇路線を含む離島便(波照間・多良間)再開への議論が行われた[3]

年間利用客数は、国内12,449人(2014年度)[4]

沿革

1977年撮影の造成建設中の粟国空港付近の空中写真。
国土交通省 国土地理院 地図・空中写真閲覧サービスの空中写真を基に作成

施設

1978年の開港以来、滑走路は800mで運用されてきた。琉球エアコミューターによるブリテン・ノーマン アイランダー(BN-2B)引退後の2009年に沖縄県と粟国村による「粟国空港協議会」が設置され、滑走路の延伸(移設)が検討された[13]。計画案では、会場の埋め立てを伴う現滑走路を両方向に延長するA案と、滑走路の向きを西側に回転して陸域だけで滑走路を整備するB案の2案があった[14]。しかし、延長に必要な土地の地権者が探し出せない等の問題が発生し、延長計画は頓挫した。

2018年4月以降の運航再開の目途が立たないまま、同年5月に新空港ターミナルビルの供用が開始されている[15]。なお、ターミナルの建て替えのため、2015年4月からはプレハブ工法の仮設ターミナルで運営されていた[16]

路線

  • なし(2020年10月以降、第一航空が時期不詳ながら再開に向けて検討開始)

1978年の開港と同時に、南西航空(SWAL、現日本トランスオーシャン航空(JTA))の粟国 - 那覇線が就航。その後、路線を引き継いだ琉球エアーコミューター(RAC)が長らくブリテン・ノーマン アイランダー(BN-2)を運航していたが、運航乗務員の定年退職や、滑走路の1200mへの拡張工事が使用機材のデ・ハビランド・カナダ DHC-8への変更に間に合わないことを理由に[17]2009年6月に運休し、同年6月19日より第一航空が路線を引き継ぐ形で不定期運航を開始した[5][6]

2015年8月28日、那覇発粟国行きの第一航空101便(DHC-6-400, JA201D)が、粟国空港の着陸時に滑走路から逸脱する事故が起き[8][9]、粟国 - 那覇線は長期にわたり運休することとなった。

2016年8月には、第一航空が、操縦士の新規雇用や訓練等を進め、順調に行けば2017年7月に運航を再開したいとの意向を沖縄県及び粟国村に示し[18]、2016年11月には、国土交通省は2017年秋に運航を再開させる計画であると報じられた[19]。しかし、2017年11月になって、第一航空から再開は「翌年にずれ込む」との見通しが示され[20]、実際には、2018年1月15日に、同年3月までの期限付きで約2年5ヶ月ぶりに那覇便の運航が再開された[11]

赤字補てん協議が難航した結果[21]、4月1日からの運航は休止[1]。4月27日に第一航空が沖縄からの撤退を表明し、その後事業所を閉鎖。運航再開の目途は立たなくなった[2]

アクセス

  • 粟国村内各地と空港を結ぶ村営コミュニティバス「アニー号」が運行されている[22]
  • 徒歩では、粟国村中心部や粟国港フェリー乗り場から空港までは、約40分から45分。

事故

脚注

  1. ^ a b c “「島の生命線、早く再開を」住民ら要望 第一航空・那覇─粟国便運休”. 沖縄タイムス+プラス. (2018年4月1日). http://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/231001 2018年4月29日閲覧。 
  2. ^ a b c “第一航空、沖縄撤退へ 粟国路線、再開めど立たず”. 琉球新報. (2018年4月28日). https://ryukyushimpo.jp/news/entry-709320.html 2018年4月29日閲覧。 
  3. ^ 第一航空、離島便再開検討へ(2020年10月1日:琉球新報社会欄)
  4. ^ "暦年・年度別空港管理状況調書" (PDF) (Press release). 国土交通省. 2016年11月25日閲覧
  5. ^ a b c d e f 第1回粟国空港PI評価委員会 資料1 粟国空港の拡張整備について” (PDF). 沖縄県 (2009年10月29日). 2018年4月29日閲覧。
  6. ^ a b c d 粟国村 歴史年表”. 粟国アーカイブス. 粟国村. 2018年4月29日閲覧。
  7. ^ “沖縄・粟国島観光に期待の翼、就航 定員も倍増19人”. 沖縄タイムス+プラス. (2015年8月3日). http://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/17203 2018年4月29日閲覧。 
  8. ^ a b “小型機が滑走路外れる、ブレーキ異常か 沖縄・粟国空港”. 朝日新聞デジタル. (2015年8月28日). オリジナルの2015年9月30日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20150930195424/https://www.asahi.com/articles/ASH8X3R8QH8XTIPE009.html 2018年4月29日閲覧。 
  9. ^ a b “粟国空港で第一航空機が着陸失敗、柵に衝突 11人軽傷”. 沖縄タイムス+プラス. (2015年8月29日). オリジナルの2015年9月4日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20150904171216/http://www.okinawatimes.co.jp/article.php?id=130662 2018年4月29日閲覧。 
  10. ^ a b “那覇―粟国ヘリ墜落 エクセル航空 操縦士重傷、運航自粛”. 琉球新報. (2018年6月8日). https://ryukyushimpo.jp/news/entry-734494.html 
  11. ^ a b “待ちに待った島民の〝足〟が復活 第一航空の粟国便が再開 約2年5カ月ぶり”. 琉球新報. (2018年1月15日). https://ryukyushimpo.jp/news/entry-646839.html 2018年4月29日閲覧。 
  12. ^ 【エクセル航空】ヘリタクシー運航再開のお知らせ(2020年10月)
  13. ^ 粟国空港整備計画に関するPI実施計画書” (PDF). 粟国空港協議会. 2021年6月2日閲覧。
  14. ^ 粟国村訪問 航空路再開について 【報告書】” (PDF). 航空労組連絡会 政策委員会、航空労組連絡会 沖縄地方連絡会. 2021年6月2日閲覧。
  15. ^ “新ターミナル完成したのに…客のいない粟国空港 「島の生命線」再開を願う切実問題”. 沖縄タイムス+プラス. (2018年8月29日). https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/305902 
  16. ^ firstflying.okaの投稿(438886529606994) - Facebook 第一航空(株) 沖縄事業所、2015年4月8日
  17. ^ “RAC粟国―那覇運休へ 滑走路延長などで”. 琉球新報. (2008年1月29日). オリジナルの2016年9月19日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20160919184956/https://ryukyushimpo.jp/news/prentry-30905.html 2018年4月29日閲覧。 
  18. ^ “第一航空、粟国便の来年7月再開意向を打診”. 沖縄タイムス. (2016年8月9日). http://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/56669 2016年9月2日閲覧。 
  19. ^ “那覇-粟国便来秋再開へ 第一航空が運航 昨夏の事故以来”. 琉球新報. (2016年11月23日). オリジナルの2016年11月24日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20161124143542/https://ryukyushimpo.jp/news/entry-399546.html 2016年11月25日閲覧。 
  20. ^ “那覇-粟国の航空便再開、来年に延期 赤字補てん協議が難航”. 沖縄タイムス. (2017年11月22日). http://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/173826 2017年12月19日閲覧。 
  21. ^ " 那覇=粟国路線の運航について":第一航空ニュースリリース(2018年3月1日閲覧)
  22. ^ 交通(アクセス) 粟国村

外部リンク