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「電話番号逼迫対策」の版間の差分

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** 060 - XX - YYYYY → 070 - 6XXY - YYYY
** 060 - XX - YYYYY → 070 - 6XXY - YYYY


[[2002年]][[3月]]に080が再び、携帯電話に割り当てられた。さらに、PHS専用の070が2012年度にも携帯電話に開放される方針が、総務省から2011年5月に発表された。
[[2002年]][[3月]]に080が再び、携帯電話に割り当てられた。さらに、PHS専用の070が[[2014]]度にも携帯電話に開放される方針が、総務省から2011年5月に発表された。固定電話からの中継電話や料金体系などの問題の摺り合せを十分に検討したうえで、2012年までに確定する方針で、それまでに逼迫が生じた場合は、080が割り当てられた時点で使用されていなかった090-0XXY-YYYYを先に割り当て、その上で次の番号帯を2014年に導入する方針としている


== 関連項目 ==
== 関連項目 ==

2012年2月2日 (木) 18:18時点における版

電話番号逼迫対策(でんわばんごうひっぱくたいさく)とは、加入者または電話サービスへ割り当てる電話番号が不足した場合に、電話番号計画を変更することによって割り当てを増やすことである。

概説

手法としては次のようなものがある。

電話番号逼迫対策の概要
手法 利用者 旧番号 事業者 備考
番号変更 ダイヤル方法変更 誤接続 トーキー 利用者向け広報 網改修 移行
規模 対象 時期 時期 期間
事業者への割り当て単位を小さくする 全事業者 一斉 番号別 北米
イギリス
ルーティングのための2重番号を廃止 一斉 2007 日本の地理的番号
料金識別・ルーティングのための使用を廃止 移行期間後 移行期間 一斉 1996 日本の携帯電話
廃止されたサービスのものの再利用 利用事業者 順次 サービス別 各国の無線呼び出し
短い桁の特殊番号の整理統合
閉域番号の区分の変更 全事業者 一斉 番号別 日本の市外局番
桁数を増やす 一斉 1999 日本の携帯電話
閉域番号の廃止 1996 フランス

考慮する条件

考慮する条件として次のようなものがある。

  • 変更の回数を少なくする。中長期的な電話番号需要の的確な予想が必要である。
  • 変更後の番号が、変更前の番号から容易に判断できるようにする。
  • 以前の番号でダイヤルしても誤接続にならないようにする(トーキー接続が可能なことが望ましい)。
  • 通信網の改修を少なくする。

北米

アメリカ合衆国カナダバミューダ諸島・16のカリブ海諸国で構成される北米電話番号計画区域では、固定電話IP電話携帯電話・高度通信サービスのすべてに次の考え方で電話番号が割り当てられている。

  • 1 - 3桁のエリアコード - 3桁の局コード - 4桁の加入者番号

新たな割り当てを請求するのに必要な条件の厳格化、1000番号単位での割り当てを行うとともに、利用率の低い帯域の番号ポータビリティ利用による返納が定められた。

長期的な対策として、1 - 2桁増すことも検討されているが、10年以上の期間と多額の費用がかかることが予想されている。

イギリス

イギリスでは、1999年から2000年にかけて、逼迫対策のためとともに、付加サービスを電話番号で判別しやすくするために、大規模な電話番号の変更が行われた。

01
地理的番号
02
地理的番号(2000年に使用開始)
03
非地理的、地理的番号として使用(2007年に使用開始)
04
予約
05
団体番号、非地理的IP電話(IP電話には、地理的番号を利用するもの、08-番号を使用するものもある)
06
07-番号の予備として予約
07
070: 個人番号、076: 無線呼び出し、075・077・078・079: 携帯電話、079112・079118: WiFi携帯電話
08
080: 着信課金、分担課金: 084(0845 市内通話料金まで)・087(0870 国内通話料金まで)
09
付加課金サービス(番号帯別に課金方法、成人向けなどが定められている)

フランス

フランスでは、1985年に、パリとその他のフランス本土の地域で閉域番号を分割して、次のようにダイヤルするものとした。

パリ→その他のフランス本土の地域
16-XXXX-XXXX
その他のフランス本土の地域→パリ
16-1-XXXX-XXXX

1996年に、8桁の既存の番号に次のような2桁を追加して、10桁化を行い、地域閉域番号ダイヤルを廃止し、全て10桁の開放番号ダイヤルとした。

01
パリ
02
北西地方
03
北東地方
04
南東地方
05
南西地方
06
GSM携帯電話
08
着信課金

2006年9月に、08-7-が割り当てられていた非地理的IP電話の割り当てが09-5-に変更された。

日本

日本では、個別の番号帯ごとに小規模な変更が繰り返されてきた。

固定電話

0AB - J番号では、電話番号の桁数を変更、あるいは市外局番の末尾を移動させ、市内局番の桁数を増やすなどして、固定電話無線呼び出しの加入者増加に対処してきた。地域や逼迫の度合いにより、以下の方法で実施している。

  • 電話番号の桁数を増やす方法
    • 東京や大阪など、9桁局番の変更はこの方法が使用された。
      • 例: 1999年大阪06地域の場合 変更前 06-CDE-FGHJ → 変更後 06-6CDE-FGHJ
    • この場合、市内局番を1桁増やすことにより、理論上10倍の局番数が使用可能となる。但し、0AB0あるいは0A0系局番との関連で使用できない領域がある。
  • 市外局番の末尾を市内局番の頭に移動させる(桁ずらし)
    • 最近の電話番号変更はこの方法が使われる。この変更方式は区域外からの通話は従来通りなので、煩雑な作業をしなくてすむ。
      • 例: 末尾1桁の移動 1998年大分MAの場合 変更前 0975-DE-FGHJ → 変更後 097-5DE-FGHJ
    • この場合、市外局番の末尾の「5」を市内局番の頭に移動させ、市内局番2桁時代には使えなかった0と1が使えるようになり、新たに500 - 509・510 - 519という市内局番が使用可能とする方法で、1997年に福島市 (0245→024-5) や大津市 (0775→077-5) などでも同様に実施された。
  • その他の変更方法
    • 1970年札幌MA
      • 変更前 0122-CD-FGHJ → 変更後 011-CD1-FGHJ(但しCコード9は119番との関連で使用不可。)
    • 1992年千葉MAの一部
      • 変更前 0472-DE-FGHJ → 変更後 043-2DE-FGHJ
    • 2000年寝屋川MA
      • 変更前 0720-DE-FGHJ → 変更後 072-8DE-FGHJ
    • 札幌の場合は、市外局番を変更後に電話番号の桁数を増やす方法、千葉の場合は同一MAの0434の桁ずらしと同時に実施され、市外局番統一による変更、寝屋川の場合は末尾が0のため桁ずらしが不可能なため、末尾を8にしてから桁ずらしを実施した。

2000年代に入って、直収電話の参入・ケーブルテレビ電話やIP電話にも0AB - J番号を付与するようになり、地方でも市内局番多桁化が進行中である。また、平成の大合併により、同一市町村内でも市外局番が違う場合が発生していて、市外・市内局番ともに大きな動きがあると思われる。

ただ、携帯電話・050番号のIP電話への置き換えや日本国内の人口減少による0AB - J番号の固定電話の設置台数の減少、都市部での無線呼び出し番号の再利用・番号ポータビリティの2重番号解消により、逼迫対策の回数は少なくなると見込まれている。

携帯電話

1979年自動車電話のサービス開始時には、030 - 2桁の端末所在地コード - 5桁の加入者番号であった。

1988年に160km以下は030・160km超える場合は040に続けて、7桁の加入者番号をダイヤルする準地域無指定方式となった。当時の電話交換機が着信先の電話番号で料金を積算するためであった。携帯電話の普及に伴い1996年1月に080・090が新たに割り当てられた。

1996年8月に距離別課金を廃止し、040・090の使用を中止し、010を新たに割り当てた。さらに、1997年4月に020、1997年10月に040、1998年7月に090が割り当てられた。

PHSには、サービス開始の1995年に050、1997年3月に060が割り当てられた。

1999年1月1日午前2時、更なる加入者の増加への対応と、新しいサービスへの電話番号割り当てとを可能とするため、11桁化が行われた。同時に、オペレータ間で番号のハイフンの入れる位置がまちまちであったものを統一した(下記の表記は、郵政省からの番号割当方式に即して当時のドコモグループの請求書等の表記形式にあわせて記載している)。

  • 携帯電話
    • 010 - XX - YYYYY → 090 - 1XXY - YYYY
    • 020 - XX - YYYYY → 090 - 2XXY - YYYY
    • 030 - XX - YYYYY → 090 - 3XXY - YYYY
    • 040 - XX - YYYYY → 090 - 4XXY - YYYY
    • 080 - XX - YYYYY → 090 - 8XXY - YYYY
    • 090 - XX - YYYYY → 090 - 9XXY - YYYY
  • PHS
    • 050 - XX - YYYYY → 070 - 5XXY - YYYY
    • 060 - XX - YYYYY → 070 - 6XXY - YYYY

2002年3月に080が再び、携帯電話に割り当てられた。さらに、PHS専用の070が2014年度にも携帯電話に開放される方針が、総務省から2011年5月に発表された。固定電話からの中継電話や料金体系などの問題の摺り合せを十分に検討したうえで、2012年までに確定する方針で、それまでに逼迫が生じた場合は、080が割り当てられた時点で使用されていなかった090-0XXY-YYYYを先に割り当て、その上で次の番号帯を2014年に導入する方針としている。

関連項目