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「ITパスポート試験」の版間の差分

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|略称 = iパス
|略称 = iパス
|実施国 = {{JPN}}
|実施国 = {{JPN}}
|分野 = 情報
|分野 = コンピュータ・情報処理
|資格種類 = [[国家試験]]<br>([[情報処理技術者試験]])
|資格種類 = 国家資格
|試験形式 = CBT
|試験形式 = [[Computer Based Testing]](CBT)(2011年11月25日から)<br />※2011年10月まではマークシート方式による筆記
|認定団体 = [[経済産業省]]
|認定団体 = [[経済産業省]]
|後援 =
|後援 =
|認定開始年月日 = [[2009年]]
|認定開始年月日 = [[2009年]](平成21年)
|認定終了年月日 =
|認定終了年月日 =
|等級・称号 =
|等級・称号 =
|根拠法令 = [[情報処理の促進に関する法律]]
|根拠法令 = [[情報処理の促進に関する法律]]
|公式サイト =
|公式サイト = https://www3.jitec.ipa.go.jp/JitesCbt/
|特記事項 = [[初級システムアドミニストレータ試験]]の後継試験に当たる<br />2009年春期試験から開始<br />実施は[[IT人材育成センター国家資格・試験部]]。<br />CBT試験運営業務[[日立製作所]]へ委託。うち、試験会場運営業務・コールセンター業務は[[プロメトリック]]へ再委託<ref>[https://www3.jitec.ipa.go.jp/JitesCbt/html/reference/sponsoretc.html 実施者・業務委託先] - ITパスポート試験にかかわるCBT試験運営業務は、株式会社日立製作所へ委託しています。なお、CBT試験運営業務のうち、試験会場運営業務、コールセンター業務については、株式会社日立製作所がプロメトリック株式会社へ委託しています。</ref>
|特記事項 = 実施は[[IT人材育成センター国家資格・試験部]]が担当{{efn2|運営の一部は再委託している<ref>[https://www3.jitec.ipa.go.jp/JitesCbt/html/reference/sponsoretc.html 実施者・業務委託先] - ITパスポート試験にかかわるCBT試験運営業務は、株式会社日立製作所へ委託しています。なお、CBT試験運営業務のうち、試験会場運営業務、コールセンター業務については、株式会社日立製作所がプロメトリック株式会社へ委託しています。</ref>。}}
}}
}}
'''ITパスポート試験'''(ITパスポートしけん、''Information Technology Passport Examination''、略称:'''iパス''')は、[[情報処理の促進に関する法律]]第29条第1項の規定に基づき[[経済産業大臣]]が実施する[[情報処理技術者試験]]の一区分である[[国家試験]]。
'''ITパスポート試験'''(ITパスポートしけん、''Information Technology Passport Examination''、略称:'''iパス''')は、[[情報処理の促進に関する法律]]第29条第1項の規定に基づき[[経済産業大臣]]が実施する[[情報処理技術者試験]]の一区分である[[国家試験]]。
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対象者像は「職業人が共通に備えておくべき情報技術に関する基礎的な知識をもち、情報技術に携わる業務に就くか、担当業務に対して情報技術を活用していこうとする者」。
対象者像は「職業人が共通に備えておくべき情報技術に関する基礎的な知識をもち、情報技術に携わる業務に就くか、担当業務に対して情報技術を活用していこうとする者」。


[[2007年]][[12月]]に発表された新試験制度の'''スキルレベル1'''(スキルレベルは1〜4が設定されている)に相当し、[[2009年]]春期試験から開始された。試験の実施に関する事務(試験事務)は、[[独立行政法人]][[情報処理推進機構]] [[IT人材育成センター国家資格・試験部]]が行っている<ref group="注釈">情報処理技術者試験について、「独立行政法人情報処理推進機構(IPA)が主宰し経済産業大臣が認定する」旨の記述がされていることが多いが、試験の主宰者はあくまでも[[経済産業大臣]]である。</ref>
[[2009年]]春期試験から開始された。試験の実施に関する事務(試験事務)は、[[独立行政法人]][[情報処理推進機構]] [[IT人材育成センター国家資格・試験部]]が行っている{{efn2|情報処理技術者試験について、「独立行政法人情報処理推進機構(IPA)が主宰し経済産業大臣が認定する」旨の記述がされていることが多いが、試験の主宰者はあくまでも[[経済産業大臣]]である。}}

[[2007年]][[12月]]に発表された新試験制度の'''スキルレベル1'''(スキルレベルは1~4が設定されていて、その中で最も簡単な試験)に相当するとされていたが、試験内容の変化により[[ITスキル標準]](ITSS)に含まれない出題内容([[ビッグデータ]]、[[モノのインターネット|IoT]]等)が強化されたことなどから、[[2018年]]の改訂で本試験は'''ITSSの枠組みから外された'''<ref>[https://www.ipa.go.jp/jinzai/skill-standard/plus-it-ui/itss/download_v3_2011.html ITスキル標準V3 2011 ダウンロード] - 情報処理推進機構</ref>。


== 概要 ==
== 概要 ==
ITパスポート試験は、[[初級システムアドミニストレータ試験]](以下'''初級シスアド''')の後継試験として捉えられることもある。しかし、対象は「[[職業]]人が共通に備えておくべき[[情報技術]]に関する基礎的な[[知識]]をもち、情報技術に携わる[[業務]]に就くか、担当業務に対して情報技術を活用していこうとする者」であり、その性質上、初級シスアドと比べて難易度は低くなっている。
ITパスポート試験は、[[初級システムアドミニストレータ試験]](以下'''初級シスアド''')の後継試験として捉えられることもある。しかし、対象は「[[職業]]人が共通に備えておくべき[[情報技術]]に関する基礎的な[[知識]]をもち、情報技術に携わる[[業務]]に就くか、担当業務に対して情報技術を活用していこうとする者」であり、その性質上、初級シスアドと比べて難易度は低くなっている。


ITパスポート試験は初級シスアド試験の一部を承継し、初級シスアドは2009年春期試験をもって[[廃止]]された。初級シスアドはITパスポート試験のレベルを包含し、合格者はITパスポート試験の[[合格]]レベルに達しているとされている。初級シスアドの試験内容については当資格と、'''スキルレベル2'''に位置づけられた[[基本情報技術者試験]](FE)に吸収された。
ITパスポート試験は初級シスアド試験の一部を承継し、初級シスアドは2009年春期試験をもって[[廃止]]された。初級シスアドはITパスポート試験のレベルを包含し、合格者はITパスポート試験の合格レベルに達しているとされている。初級シスアドの試験内容については当資格と、'''スキルレベル2'''に位置づけられた[[基本情報技術者試験]](FE)に吸収された。

ただし、[[#試験内容|後述]]するように試験内容が[[情報技術|テクノロジ]]系の問題だけでなく[[マネジメント]]系の問題と、[[経営戦略|ストラテジ]]系の問題も多くIT系の試験ではあるものの[[商業]]知識も求められている。


いわゆる「[[社会人]]経験の有無」がマネジメント系問題とストラテジ系問題の正答率に関係している。また、他のIT系資格と比較して非IT系企業出身者の比率が高いのも特徴である<ref name=":3">{{Cite web|和書|title=ITパスポートに86歳が合格、最年長記録を更新 最年少との差は78歳差に|url=https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2112/14/news133.html|website=ITmedia NEWS|accessdate=2021-12-14|language=ja}}</ref>。IT系企業でもITパスポート試験を推奨しているものの、実務としては[[プログラム言語]]やテクノロジに関して理解度を測るには判断材料として乏しいため、評価の判断材料には基本情報技術者試験(FE)以上を用いるケースが多い。反面、非IT系企業ではマネジメントやストラテジの理解度と、IT系企業の[[人材]]ほどではないもののITパスポート試験でコンピュータシステムや[[サーバ]]に関する知識などの理解度を測る判断材料になっているケースもある。そのため、[[金融庁]]や[[佐賀県]]など、職員にITパスポート試験を推奨している[[公共機関]]もある。民間企業では金融業界からの受験が増加しているとされる<ref name=":3">{{Cite web|和書|title=ITパスポートに86歳が合格、最年長記録を更新 最年少との差は78歳差に|url=https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2112/14/news133.html|website=ITmedia NEWS|accessdate=2021-12-14|language=ja}}</ref>。
ただし、[[#試験内容|後述]]するように試験内容が[[情報技術|テクノロジ]]系の問題だけでなく[[マネジメント]]系の問題と、[[経営戦略|ストラテジ]]系の問題も多くIT系の試験ではあるものの[[商業]]知識も求められている<ref group="注釈">中には[[日商簿記検定]]や[[全経簿記能力検定]]で出題されているような財務会計の問題もあ。</ref>


事務系の職種を目指している人にとっては、[[日商簿記検定]]や[[秘書技能検定試験|秘書検定]]、[[Microsoft Office Specialist|MOS]]などと共にオススメの資格と言われることもある<ref>[https://www.u-can.co.jp/special/theme/office_work/ 事務系資格おすすめ5選!取得することで有利に働く仕事は?|資格取得・通信講座ならユーキャン]</ref>。また、一部の大学ではITパスポート試験の対策講座が用意されている場合がある<ref>[http://www.kyowa-u.ac.jp/support/license.html 就職支援活動:資格取得支援 | 宇都宮共和大学]</ref>。
いわゆる「[[社会人]]経験の有無」がマネジメント系問題とストラテジ系問題の正答率に関係している。また、他のIT系資格と比較して非IT系企業出身者の比率が高いのも特徴である<ref name=":3">{{Cite web|title=ITパスポートに86歳が合格、最年長記録を更新 最年少との差は78歳差に|url=https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2112/14/news133.html|website=ITmedia NEWS|accessdate=2021-12-14|language=ja}}</ref>。IT系企業でもITパスポート試験を推奨しているものの、実務としては[[プログラム言語]]やテクノロジに関して理解度を測るには判断材料として乏しいため、評価の判断材料には基本情報技術者試験(FE)以上を用いるケースが多い。反面、非IT系企業ではマネジメントやストラテジの理解度と、IT系企業の[[人材]]ほどではないもののITパスポート試験でコンピュータシステムや[[サーバ]]に関する知識などの理解度を測る判断材料になっているケースもある。そのため、[[金融庁]]や[[佐賀県]]など、職員にITパスポート試験を推奨している[[公共機関]]もある。民間企業では金融業界からの受験が増加しているとされる<ref name=":3">{{Cite web|title=ITパスポートに86歳が合格、最年長記録を更新 最年少との差は78歳差に|url=https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2112/14/news133.html|website=ITmedia NEWS|accessdate=2021-12-14|language=ja}}</ref>。


受験に関しては老若男女問わず幅広く対象としている。試験申請に際し、[[年齢]]や実務経歴等による受験制限はない。2021年現在、合格者は最年少が8歳、最年長が86歳である<ref name=":3" />。
受験に関しては老若男女問わず幅広く対象としている。試験申請に際し、[[年齢]]や実務経歴等による受験制限はない。2021年現在、合格者は最年少が8歳、最年長が86歳である<ref name=":3" />。


[[2011年]][[11月25日]]より[[国家試験]]では初めて[[Computer Based Testing]](CBT)方式が採用され、試験は全国101会場<ref group="注釈">2012年10月15日現在136会場。</ref>で随時行われる<ref>[http://www.ipa.go.jp/about/press/20111125.html IPA 独立行政法人 情報処理推進機構:プレス発表 国家試験初の “パソコンを用いた試験” を開始]</ref>。また、実施日時は会場ごとに異なる。ただし、身体の不自由によりCBT方式の試験を受験できない受験者については引き続き年2回筆記方式等によりITパスポート試験を実施する<ref>[https://www3.jitec.ipa.go.jp/JitesCbt/html/guidance/rule_handicapped.html 【ITパスポート試験】特別措置の概要]</ref>。それに先立ち、2011年[[1月17日]]から2011年[[3月27日]]までCBT方式のリハーサル試験が行われた。リハーサル試験では合否判定は行わず試験結果は得点のみ表示した<ref>[http://www.jitec.ipa.go.jp/1_00topic/topic_20101220_cbt.html プレス発表 - ITパスポート試験へのCBT方式導入に向けたリハーサル試験の実施について(独立行政法人情報処理推進機構)]</ref>。
[[2011年]][[11月25日]]より[[国家試験]]では初めて[[Computer Based Testing]](CBT)方式が採用され、試験は全国101会場{{efn2|2012年10月15日現在136会場。}}で随時行われる<ref>[https://warp.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/3196417/www.ipa.go.jp/about/press/20111125.html IPA 独立行政法人 情報処理推進機構:プレス発表 国家試験初の “パソコンを用いた試験” を開始]</ref>。また、実施日時は会場ごとに異なる。ただし、身体の不自由によりCBT方式の試験を受験できない受験者については引き続き年2回筆記方式等によりITパスポート試験を実施する<ref>[https://www3.jitec.ipa.go.jp/JitesCbt/html/guidance/rule_handicapped.html 【ITパスポート試験】特別措置の概要]</ref>。それに先立ち、2011年[[1月17日]]から2011年[[3月27日]]までCBT方式のリハーサル試験が行われた。リハーサル試験では合否判定は行わず試験結果は得点のみ表示した<ref>[https://warp.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/1282340/www.jitec.ipa.go.jp/1_00topic/topic_20101220_cbt.html プレス発表 - ITパスポート試験へのCBT方式導入に向けたリハーサル試験の実施について(独立行政法人情報処理推進機構)]</ref>。


2011年度の秋期試験までは基本情報技術者試験(FE)や[[応用情報技術者試験]](AP)などと同日の4月第3日曜(春期試験)と10月第3日曜(秋期試験)の2回行われ、大学や専門学校校舎といった他の[[情報処理技術者試験]]と同じ会場で筆記試験形式で行われていた。引き続き、身体の不自由等によりCBT試験会場で受験できない人を対象として、筆記試験形式が特別措置として同じ日程・全国すべての試験会場で行われている(身体障害者手帳または医師の診断書提出が必須のため、健常者は筆記試験での受験自体できない)。
2011年度の秋期試験までは基本情報技術者試験(FE)や[[応用情報技術者試験]](AP)などと同日の4月第3日曜(春期試験)と10月第3日曜(秋期試験)の2回行われ、大学や専門学校校舎といった他の[[情報処理技術者試験]]と同じ会場で筆記試験形式で行われていた。2012年度以降は特別措置として、身体の不自由等によりCBT試験会場で受験できない人を対象として、筆記試験形式が同じ日程・全国の試験会場で行われている([[身体障害者手帳]]または医師の[[診断書]]提出が必須)。


本試験は[[情報検定]](J検)<ref group="注釈">[[文部科学省]]後援の検定試験。</ref>や[[ICTプロフィシエンシー検定試験]](P検)<ref group="注釈">[[ベネッセコーポレーション]]の認定資格。</ref>などと並び、入門編の情報処理の試験と位置付けられているが、世間での認知度は国家資格である本試験が最も高い{{要出典|date=2022年9月}}。
本試験は[[情報検定]](J検){{efn2|[[文部科学省]]後援の検定試験。}}や[[ICTプロフィシエンシー検定試験]](P検){{efn2|[[ベネッセコーポレーション]]の認定資格。}}などと並び、入門編の情報処理の試験と位置付けられているが、世間での認知度は国家資格である本試験が最も高い{{要出典|date=2022年9月}}。


== 試験・資格の位置付け ==
== 試験・資格の位置付け ==
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出題範囲は上位区分の[[基本情報技術者試験]](スキルレベル2)や[[応用情報技術者試験]](スキルレベル3)とほぼ同じであるが、ITパスポート試験では基本情報や応用情報の内容をより浅く基礎的にしたものが出題される。また、ITパスポート試験では基本情報や応用情報に比べて、ストラテジ系の出題が多くなっている(基本情報や応用情報は技術者向けの試験であるのに対し、ITパスポート試験は利用者向けの試験であるため)。
出題範囲は上位区分の[[基本情報技術者試験]](スキルレベル2)や[[応用情報技術者試験]](スキルレベル3)とほぼ同じであるが、ITパスポート試験では基本情報や応用情報の内容をより浅く基礎的にしたものが出題される。また、ITパスポート試験では基本情報や応用情報に比べて、ストラテジ系の出題が多くなっている(基本情報や応用情報は技術者向けの試験であるのに対し、ITパスポート試験は利用者向けの試験であるため)。


2019年4月の試験からは、第4次産業革命に対応して、AI、ビッグデータ、IoTなど新技術の利活用や新技術を構成する技術要素に関連する出題が強化された(iパス4.0)<ref name=":0">{{Cite web|title=プレス発表 第4次産業革命に対応したITパスポート試験の改訂(iパス4.0):IPA 独立行政法人 情報処理推進機構|url=https://www.ipa.go.jp/about/press/20180806.html|website=www.ipa.go.jp|accessdate=2021-10-11}}</ref>。
2019年4月の試験からは、第4次産業革命に対応して、AI、ビッグデータ、IoTなど新技術の利活用や新技術を構成する技術要素に関連する出題が強化された(iパス4.0)<ref name=":0">{{Cite web|和書 |title=プレス発表 第4次産業革命に対応したITパスポート試験の改訂(iパス4.0):IPA 独立行政法人 情報処理推進機構 |url=https://www.ipa.go.jp/archive/press/2018/press20180806.html |website=www.ipa.go.jp |accessdate=2021-10-11}}</ref>。


2021年4月の試験からは、政府の「統合イノベーション戦略2020」に基づき、各学校が教育プログラムを編成するに当たって参考にする「数理・データサイエンス・AI(リテラシーレベル)モデルカリキュラム」に対応して、数理・データサイエンス・AIに関する出題が強化された(iパス5.0)<ref name=":1">{{Cite web|title=IPA 独立行政法人 情報処理推進機構:情報処理技術者試験:ITパスポート試験における出題範囲・シラバスの一部改訂について|url=https://www.jitec.ipa.go.jp/1_00topic/topic_20200914.html|website=www.jitec.ipa.go.jp|accessdate=2021-10-11}}</ref>。
2021年4月の試験からは、政府の「統合イノベーション戦略2020」に基づき、各学校が教育プログラムを編成するに当たって参考にする「数理・データサイエンス・AI(リテラシーレベル)モデルカリキュラム」に対応して、数理・データサイエンス・AIに関する出題が強化された(iパス5.0)<ref name=":1">{{Cite web|和書 |title=IPA 独立行政法人 情報処理推進機構:情報処理技術者試験:ITパスポート試験における出題範囲・シラバスの一部改訂について |url=https://warp.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/12446699/www.jitec.ipa.go.jp/1_00topic/topic_20200914.html |website=www.jitec.ipa.go.jp |accessdate=2021-10-11}}</ref>。


2022年4月の試験からは、政府の「AI戦略2021」に基づき、高等学校の共通必履修科目「情報Ⅰ」の新設を踏まえ、プログラミング的思考力、情報デザイン、データ利活用に関する出題が強化・追加されることが発表された(iパス6.0)<ref name=":2">{{Cite web|title=IPA 独立行政法人 情報処理推進機構:情報処理技術者試験:ITパスポート試験における出題範囲・シラバスの一部改訂について|url=https://www.jitec.ipa.go.jp/1_00topic/topic_20211008.html|website=www.jitec.ipa.go.jp|accessdate=2021-10-11}}</ref><ref name=":3">{{Cite web|title=ITパスポートに86歳が合格、最年長記録を更新 最年少との差は78歳差に|url=https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2112/14/news133.html|website=ITmedia NEWS|accessdate=2021-12-14|language=ja}}</ref>。また、iパス6.0から、プログラミング的思考力を問う[[擬似言語]]を用いた出題が追加される。
2022年4月の試験からは、政府の「AI戦略2021」に基づき、高等学校の共通必履修科目「情報Ⅰ」の新設を踏まえ、プログラミング的思考力、情報デザイン、データ利活用に関する出題が強化・追加されることが発表された(iパス6.0)<ref name=":2">{{Cite web|和書 |title=IPA 独立行政法人 情報処理推進機構:情報処理技術者試験:ITパスポート試験における出題範囲・シラバスの一部改訂について |url=https://www.ipa.go.jp/shiken/syllabus/henkou/2021/20211008.html |website=www.jitec.ipa.go.jp |accessdate=2021-10-11}}</ref><ref name=":3">{{Cite web|和書|title=ITパスポートに86歳が合格、最年長記録を更新 最年少との差は78歳差に|url=https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2112/14/news133.html|website=ITmedia NEWS|accessdate=2021-12-14|language=ja}}</ref>。また、iパス6.0から、プログラミング的思考力を問う[[擬似言語]]を用いた出題が追加される。


※出題範囲の詳細については、
※出題範囲の詳細については、
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== 試験内容 ==
== 試験内容 ==
試験は多肢選択式(四肢択一)で、2016年3月より100問を120分で解答する。IRT([[項目応答理論]])方式により1,000点満点で採点<ref group="注釈">2011年10月試験までは1問10点の素点方式であった。</ref><ref group="注釈">2016年2月までは165分で100問</ref>。他の試験区分にある記述式・事例解析(論述式)といった午後試験はない。問題の内訳及び問題数は次のとおりである。総合評価の満点の60%(600/1,000)以上、かつ、ストラテジ系、マネジメント系、テクノロジ系の各分野別評価の満点の30%(300/1,000)以上の両方を満たした場合に合格となる。
試験は多肢選択式(四肢択一)で、2016年3月より100問を120分で解答する。IRT([[項目応答理論]])方式により1,000点満点で採点{{efn2|2011年10月試験までは1問10点の素点方式であった。}}{{efn2|2016年2月までは165分で100問}}。他の試験区分にある記述式・事例解析(論述式)といった午後試験はない。問題の内訳及び問題数は次のとおりである。総合評価の満点の60%(600/1,000)以上、かつ、ストラテジ系、マネジメント系、テクノロジ系の各分野別評価の満点の30%(300/1,000)以上の両方を満たした場合に合格となる。


出題される設問数は100問あるが、うち8問はダミー問題であり、この8問の正誤はスコアには反映されない。ダミー問題は以後に行われる試験のための出題評価に用いられる。総合評価は92問で、分野別評価は[[戦略|ストラテジ]]系32問、[[マネジメント]]系18問、[[技術|テクノロジ]]系42問で行われる。<ref>[http://www.jitec.jp/1_00topic/topic_20111026_youkou_kaitei.html ITパスポート試験のCBT実施に伴う「試験要綱」改訂版の公開:2011年10月26日]</ref>
出題される設問数は100問あるが、うち8問はダミー問題であり、この8問の正誤はスコアには反映されない。ダミー問題は以後に行われる試験のための出題評価に用いられる。総合評価は92問で、分野別評価は[[戦略|ストラテジ]]系32問、[[マネジメント]]系18問、[[技術|テクノロジ]]系42問で行われる。<ref>[http://www.jitec.jp/1_00topic/topic_20111026_youkou_kaitei.html ITパスポート試験のCBT実施に伴う「試験要綱」改訂版の公開:2011年10月26日]</ref>
* 内訳<ref group="注釈">2011年10月試験までは小問形式が88問、中問形式が3問(12設問)であった。</ref>
* 内訳{{efn2|2011年10月試験までは小問形式が88問、中問形式が3問(12設問)であった。}}
** 小問形式100問(1問につき1設問)
** 小問形式100問(1問につき1設問)
* 設問数<ref group="注釈">PBT試験では、ストラテジ系が小問題31問・中問題4問、マネジメント系が小問題22問・中問題3問、テクノロジ系が小問題35問・中問題5問。平成23年春期特別試験では、中問題の配分がストラテジ系3問、テクノロジ系が6問と修正されている。また、全体的な問題の傾向も社会人受験者のボリュームゾーンに合わせた出題が目立った。</ref><ref group="注釈">2014年5月7日実施の試験から、分野別出題数が変更された。変更前は、ストラテジ系が35問程度、マネジメント系が25問程度、テクノロジ系が40問程度であった。</ref>
* 設問数{{efn2|PBT試験では、ストラテジ系が小問題31問・中問題4問、マネジメント系が小問題22問・中問題3問、テクノロジ系が小問題35問・中問題5問。平成23年春期特別試験では、中問題の配分がストラテジ系3問、テクノロジ系が6問と修正されている。また、全体的な問題の傾向も社会人受験者のボリュームゾーンに合わせた出題が目立った。}}{{efn2|2014年5月7日実施の試験から、分野別出題数が変更された。変更前は、ストラテジ系が35問程度、マネジメント系が25問程度、テクノロジ系が40問程度であった。}}
** ストラテジ系(経営全般)35問程度
** ストラテジ系(経営全般)35問程度
** マネジメント系([[ITマネジメント手法の一覧|IT管理]])20問程度
** マネジメント系([[ITマネジメント手法の一覧|IT管理]])20問程度
** テクノロジ系(IT技術)45問程度
** テクノロジ系(IT技術)45問程度
なお、 出題した試験問題から、情報処理技術者試験(筆記試験)の問題掲載日(4月及び10月の試験日(令和3年度からは4月の試験日))に合わせて、100問が公開される<ref>{{Cite web|title=【ITパスポート試験】過去問題(問題冊子・解答例)|url=https://www3.jitec.ipa.go.jp/JitesCbt/html/openinfo/questions.html|website=www3.jitec.ipa.go.jp|accessdate=2021-10-12}}</ref>。
なお、 出題した試験問題から、情報処理技術者試験(筆記試験)の問題掲載日(4月及び10月の試験日(令和3年度からは4月の試験日))に合わせて、100問が公開される<ref>{{Cite web|和書|title=【ITパスポート試験】過去問題(問題冊子・解答例)|url=https://www3.jitec.ipa.go.jp/JitesCbt/html/openinfo/questions.html|website=www3.jitec.ipa.go.jp|accessdate=2021-10-12}}</ref>。


== 試験データ ==
== 試験データ ==
1回目から6回目までは他の情報資格同様に、春・秋の年2回試験を行っていた。2011年以降、試験はCBT方式で随時行われている(特別措置を除く)。
1回目から6回目までは他の情報資格同様に、春・秋の年2回試験を行っていた。2011年11月以降、試験はCBT方式で随時行われている(特別措置を除く)。


{| class="wikitable"
{| class="wikitable"
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|第1回||2009年春期試験||46,845名||39,131名||28,540名||72.9%||なし||
|第1回||2009年春期試験||46,845名||39,131名||28,540名||72.9%||なし||
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|第2回||2009年秋期試験||71,856名||61,313名||31,080名||50.7%||あり||春試験と比べ問題の極端な難化<ref group="注釈">新たな試験制度になって1回目の試験の合格率が高く、2回目、3回目の試験において大幅に低下する現象は、さまざまな資格試験、検定試験でよくみられるものであり、合格率の低下だけで試験問題が難化したと言い切れるものではない。資格試験受験者のコミュニティーサイトなどでは、1回目の試験はサービスで問題を易しくしているという噂がある{{要出典|date=2022年9月}}。1回目の合格率が高いのは試験問題が易しいからではなく、高レベルの受験者が1回目の試験で合格するため{{要出典|date=2022年9月}}であり、2回目以降は1回目の試験で合格した高レベルの受験者は受験せず、1回目の試験までに蓄積されてきた高レベル受験者と年々供給される高レベル受験者の数は圧倒的に違うはずだから合格率が低下するのは当然だという意見がある{{要出典|date=2012年12月|}}。</ref>が見られ、当初は合格率が30%ほどになってしまったために急遽受験者に最大80点(ストラテジ最大40点、マネジメント最大30点、テクノロジ最大10点)を加算するという難易度補正が施された。そのため{{要出典|date=2022年9月}}合格率が50.7%に上がった
|第2回||2009年秋期試験||71,856名||61,313名||31,080名||50.7%||あり||春試験と比べ問題の極端な難化{{efn2|新たな試験制度になって1回目の試験の合格率が高く、2回目、3回目の試験において大幅に低下する現象は、さまざまな資格試験、検定試験でよくみられるものであり、合格率の低下だけで試験問題が難化したと言い切れるものではない。資格試験受験者のコミュニティーサイトなどでは、1回目の試験はサービスで問題を易しくしているという噂がある{{要出典|date=2022年9月}}。1回目の合格率が高いのは試験問題が易しいからではなく、高レベルの受験者が1回目の試験で合格するため{{要出典|date=2022年9月}}であり、2回目以降は1回目の試験で合格した高レベルの受験者は受験せず、1回目の試験までに蓄積されてきた高レベル受験者と年々供給される高レベル受験者の数は圧倒的に違うはずだから合格率が低下するのは当然だという意見がある{{要出典|date=2012年12月|}}。}}が見られ、当初は合格率が30%ほどになってしまったために急遽受験者に最大80点(ストラテジ最大40点、マネジメント最大30点、テクノロジ最大10点)を加算するという難易度補正が施された。そのため{{要出典|date=2022年9月}}合格率が50.7%に上がった
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|第3回||2010年春期試験||63,680名||52,299名||22,098名||42.3%||なし||
|第3回||2010年春期試験||63,680名||52,299名||22,098名||42.3%||なし||
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平成30年度統計情報に基づくデータでは、応募者の59%が社会人、41%が学生となっている。社会人では非IT系企業が57%、IT系企業が43%。合格率で見ると、社会人が61.5%、大学生が45.7%であった。
平成30年度統計情報に基づくデータでは、応募者の59%が社会人、41%が学生となっている。社会人では非IT系企業が57%、IT系企業が43%。合格率で見ると、社会人が61.5%、大学生が45.7%であった。


令和2年度の年間応募者数は、新型コロナウイルスによる緊急事態宣言により令和2年4月度、5月度は試験を中止ししているにもわらず、過去最多の146,971人に上り、令和3年3月度応募者数は22,197人と、月別の応募者数では初となる2万人を突破した<ref>{{Cite web|title=IPA 独立行政法人 情報処理推進機構:新着:令和2年度「iパス(ITパスポート試験)」の年間応募者数等について|url=https://www.jitec.ipa.go.jp/1_00topic/topic_20210414.html|website=www.jitec.ipa.go.jp|accessdate=2021-10-12}}</ref>。
2020年度(令和2年度の年間応募者数は、新型コロナウイルスによる緊急事態宣言により令和2年4月度、5月度は試験を中止ししているにもかかわらず、過去最多の146,971人に上り、2021年(令和3年)3月度応募者数は22,197人と、月別の応募者数では初となる2万人を突破した<ref>{{Cite web|和書 |title=IPA 独立行政法人 情報処理推進機構:新着:令和2年度「iパス(ITパスポート試験)」の年間応募者数等について |url=https://www.ipa.go.jp/shiken/reports/ipas-oubo2020.html |website=www.ipa.go.jp |accessdate=2021-10-12 |date=2021-04-14}}</ref>。その後も、2022年(令和4年)3月度 44,790人<ref>{{Cite web |title=令和3年度「iパス(ITパスポート試験)」の年間応募者数等 {{!}} 試験情報 |url=https://www.ipa.go.jp/shiken/reports/ipas-oubo2021.html |website=www.ipa.go.jp |access-date=2024-01-10 |language=ja |publisher=IPA 独立行政法人 情報処理推進機構 |date=2022-04-14}}</ref>、年間でも2022年度(令和4年度)に253,159人<ref>{{Cite web |title=令和4年度「iパス(ITパスポート試験)」の年間応募者数等について {{!}} 試験情報 |url=https://www.ipa.go.jp/shiken/reports/ip-oubo2022.html |website=www.ipa.go.jp |access-date=2024-01-10 |language=ja |publisher=IPA 独立行政法人 情報処理推進機構 |date=2023-04-14}}</ref>となるなど、増加し続けている


== 合格者の特典 ==
== 合格者の特典 ==
* [[高等学校]]、[[大学]]([[学部]]および[[大学院]])、[[短期大学]]等では、[[入学試験]]での優遇<ref>[https://www.ipa.go.jp/shiken/about/jirei/index.html IPA_独立行政法人_情報処理推進機構:情報処理技術者試験:大学活用(入試優遇)]</ref>や、入学後の[[単位|単位認定]]<ref>[https://www.jitec.ipa.go.jp/1_22example/list_02_tani.html IPA_独立行政法人_情報処理推進機構:情報処理技術者試験:大学活用(単位認定)]</ref><ref>[https://www.sanno.ac.jp/tukyo/feature/unit.html 資格等で単位認定|通信教育課程 | 産業能率大学・自由が丘産能短期大学]</ref>の対象となることがある<ref>{{Cite web |title=【ITパスポート試験】活用事例 |url=https://www3.jitec.ipa.go.jp/JitesCbt/html/about/example.html |website=www3.jitec.ipa.go.jp |access-date=2024-01-10}}</ref>
*[[民間企業]]の[[入社試験]]・[[履歴書]]において、ITパスポート試験の合格者が採用判定で優先されることがある<ref>[https://www3.jitec.ipa.go.jp/JitesCbt/html/about/merit.html 【ITパスポート試験】合格のメリット - 独立行政法人 情報処理推進機構 IPA]</ref>。また、企業における[[昇進]]等の[[人事評価]]でもITパスポート試験に合格することが評価材料になることがある。
* [[国家公務員]]および[[地方公務員]]の採用条件{{efn2|例えば、[[警視庁]]では、[[日本の警察官#採用|警察官採用試験]]の第1次試験の成績の一部に利用される。<ref>[https://web.archive.org/web/20170217011703/http://www.keishicho.metro.tokyo.jp/saiyo/29/recruit/info-police-certified.html 資格経歴等の評定(警察官)_採用情報_平成29年度警視庁採用サイト]</ref>}}
* [[高等学校]]、[[大学]]([[学部]]および[[大学院]])、[[短期大学]]等では、[[入学試験]]での優遇<ref>[https://www.jitec.ipa.go.jp/1_22example/list_01_nyusi.html IPA_独立行政法人_情報処理推進機構:情報処理技術者試験:大学活用(入試優遇)]</ref>や、入学後の単位認定<ref>[https://www.jitec.ipa.go.jp/1_22example/list_02_tani.html IPA_独立行政法人_情報処理推進機構:情報処理技術者試験:大学活用(単位認定)]</ref><ref>[https://www.sanno.ac.jp/tukyo/feature/unit.html 資格等で単位認定|通信教育課程 | 産業能率大学・自由が丘産能短期大学]</ref>の対象となることがある。
* [[国家公務員]]および[[地方公務員]]の採用条件・階級評価となることがある<ref group="注釈">例えば、[[警視庁]]では、[[日本の警察官|警察官]][[公務員試験|採用試験]]の第1次試験の成績の一部に利用される。[http://www.keishicho.metro.tokyo.jp/saiyo/29/recruit/info-police-certified.html 資格経歴等の評定(警察官)_採用情報_平成29年度警視庁採用サイト]</ref>。
*750点以上獲得して合格した者は、[[ITコーディネータ]](ITC)試験の選択科目の受験が免除される<ref>[http://www.itc.or.jp/authorize/skill/special/index.html ITコーディネータ専門スキル特別認定制度対象資格の保有証明書 ]</ref>。(750点未満は対象外)
*750点以上獲得して合格した者は、[[ITコーディネータ]](ITC)試験の選択科目の受験が免除される<ref>[http://www.itc.or.jp/authorize/skill/special/index.html ITコーディネータ専門スキル特別認定制度対象資格の保有証明書 ]</ref>。(750点未満は対象外)
* [[工業高等学校]]の[[ジュニアマイスター顕彰制度]]では、ITパスポート試験の合格者には12ポイントが付与される<ref group="注釈">このポイントは、[[実用英語技能検定]]([[英検]])2級の7ポイントよりも高く、[[宅地建物取引士]](宅建)と同等の評価である。</ref><ref>[http://www.wakasahigashi-h.ed.jp/department/epage/shikaku/mystar.html 若狭東高等学校_ジュニアマイスター顕彰制度について]</ref><ref>[http://www.kasako.okayama-c.ed.jp/WEBSITE/img/student/h270624kubun.pdf#search=%27%E3%82%B8%E3%83%A5%E3%83%8B%E3%82%A2%E3%83%9E%E3%82%A4%E3%82%B9%E3%82%BF%E3%83%BC+%E5%B7%A5%E6%A5%AD%E8%8B%B1%E6%A4%9C%27 岡山県立笠岡工業高等学校_ジュニアマイスター顕彰に係わる区分表]</ref><ref>[http://www.kochinet.ed.jp/kochikogyo-h/license/junior-meister.html 高知工業高等学校HP ジュニアマイスター]</ref>。
* [[工業高等学校]]の[[ジュニアマイスター顕彰制度]]では、ITパスポート試験の合格者には12ポイントが付与される<ref>[https://zenkoukyo.or.jp/web/content/uploads/jm_kubun.pdf ジュニアマイスター顕彰に係わる区分表]</ref>。


== 宣伝 ==
== 宣伝 ==
試験開始前には広告に[[堀北真希]]を起用した。その後、2009年秋・[[多部未華子]]、2010年春・[[加藤ゆり]]、2010年秋・[[津山祐子 (モデル)|津山祐子]]が起用された。2011年春試験よりタレントの起用はなく、ビジネスの現場をイメージしたイラストが用いられていた。さらに、2014年度からは、公募で決定された公式キャラクター『上峰亜衣』<ref>{{Cite web|title=【ITパスポート試験】上峰亜衣(うえみね あい)プロフィール|url=https://www3.jitec.ipa.go.jp/JitesCbt/html/uemine/profile.html|website=www3.jitec.ipa.go.jp|accessdate=2021-12-14}}</ref>を起用<ref>[https://www.ipa.go.jp/about/press/20140331.html プレス発表 国家試験「iパス」の公式キャラクターを決定:IPA 独立行政法人 情報処理推進機構]</ref>して、全国の学校、企業、書店、団体など約24,000箇所に配布するポスター・パンフレットや、Webサイト等のさまざまな媒体で、試験の周知・普及活動を行っている
試験開始前には広告に[[堀北真希]]を起用した。その後、2009年秋・[[多部未華子]]、2010年春・[[加藤ゆり]]、2010年秋・[[津山祐子 (モデル)|津山祐子]]が起用された。2011年春試験よりタレントの起用はなく、ビジネスの現場をイメージしたイラストが用いられていた。さらに、2014年度からは、公募で決定された公式キャラクター『上峰亜衣』<ref>{{Cite web|和書|title=【ITパスポート試験】上峰亜衣(うえみね あい)プロフィール|url=https://www3.jitec.ipa.go.jp/JitesCbt/html/uemine/profile.html|website=www3.jitec.ipa.go.jp|accessdate=2021-12-14}}</ref>を起用<ref>[https://warp.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/8701679/www.ipa.go.jp/about/press/20140331.html プレス発表 国家試験「iパス」の公式キャラクターを決定:IPA 独立行政法人 情報処理推進機構]</ref>して、全国の学校、企業、書店、団体など約24,000箇所に配布するポスター・パンフレットや、Webサイト等のさまざまな媒体で、試験の周知・普及活動を行っ


=== キャッチコピー ===
=== キャッチコピー ===
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* 2012年秋以降 - 仕事につながる、就職に活きる。
* 2012年秋以降 - 仕事につながる、就職に活きる。


また、「iパス」という愛称およびロゴマークが制定され、2013年3月1日に発表された<ref>[https://www.jitec.ipa.go.jp/1_00topic/topic_iplogo.html ITパスポート試験の愛称「iパス」とロゴマーク制定のご案内](独立行政法人情報処理推進機構 IT人材育成センター 国家資格・試験部 管理グループ)</ref>。
また、「iパス」という愛称およびロゴマークが制定され、2013年3月1日に発表された<ref>[https://warp.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/12446699/www.jitec.ipa.go.jp/1_00topic/topic_iplogo.html ITパスポート試験の愛称「iパス」とロゴマーク制定のご案内](独立行政法人情報処理推進機構 IT人材育成センター 国家資格・試験部 管理グループ)</ref>。

* 2013年度 - ITの世界へ羽ばたく未来(ミク)<ref>{{Cite web |url=https://warp.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/8328423/www.jitec.ipa.go.jp/1_13download/_index_poster.html |title=試験紹介パンフレット・ポスター |access-date=2024-01-10 |publisher=IPA 独立行政法人 情報処理推進機構 |archive-url=https://warp.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/8328423/www.jitec.ipa.go.jp/1_13download/_index_poster.html |archive-date=2013-10-16 |website=www.jitec.ipa.go.jp}}</ref>
* 2014年度~2017年度 - 日本の元気をiパスで!!<ref>{{Cite web |url=https://www.jitec.ipa.go.jp/1_13download/_index_poster.html |title=試験紹介パンフレット・ポスター |access-date=2024-01-10 |publisher=IPA 独立行政法人 情報処理推進機構 |archive-url=https://warp.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/8781339/www.jitec.ipa.go.jp/1_13download/_index_poster.html |archive-date=2014-10-15 |website=www.jitec.ipa.go.jp}}</ref><ref>{{Cite web |url=https://www.jitec.ipa.go.jp/1_13download/_index_poster.html |title=試験紹介パンフレット・ポスター |access-date=2024-01-10 |publisher=IPA 独立行政法人 情報処理推進機構 |archive-url=https://warp.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/9517801/www.jitec.ipa.go.jp/1_13download/_index_poster.html |archive-date=2015-10-14 |website=www.jitec.ipa.go.jp}}</ref><ref>{{Cite web |url=https://www.jitec.ipa.go.jp/1_13download/_index_poster.html |title=試験紹介パンフレット・ポスター |access-date=2024-01-10 |publisher=IPA 独立行政法人 情報処理推進機構 |website=www.jitec.ipa.go.jp |archive-url=https://warp.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/10201926/www.jitec.ipa.go.jp/1_13download/_index_poster.html |archive-date=2016-10-06}}</ref><ref>{{Cite web |url=https://www.jitec.ipa.go.jp/1_13download/_index_poster.html |title=試験紹介パンフレット・ポスター |access-date=2024-01-10 |publisher=IPA 独立行政法人 情報処理推進機構 |website=www.jitec.ipa.go.jp |archive-url=https://warp.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/10965918/www.jitec.ipa.go.jp/1_13download/_index_poster.html |archive-date=2017-10-11}}</ref>
* 2018年度 - 広がるITフィールド、活躍の場は無限大。<ref>{{Cite web |url=https://www.jitec.ipa.go.jp/1_13download/_index_poster.html |title=試験紹介パンフレット・ポスター |access-date=2024-01-10 |publisher=IPA 独立行政法人 情報処理推進機構 |website=www.jitec.ipa.go.jp |archive-date=2018-10-18 |archive-url=https://warp.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/11177851/www.jitec.ipa.go.jp/1_13download/_index_poster.html}}</ref>
* 2019年度 - 第4次産業革命に対応(iパス4.0)<ref>{{Cite web |url=https://www.jitec.ipa.go.jp/1_13download/_index_poster.html |title=試験紹介パンフレット・ポスター |access-date=2024-01-10 |publisher=IPA 独立行政法人 情報処理推進機構 |archive-url=https://warp.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/11376004/www.jitec.ipa.go.jp/1_13download/_index_poster.html |archive-date=2019-10-17 |website=www.jitec.ipa.go.jp}}</ref>
* 2020年度~2023年度 - 令和の時代の「あたりまえ」<ref>{{Cite web |url=https://www.jitec.ipa.go.jp/1_13download/_index_poster.html |title=試験紹介パンフレット・ポスター |access-date=2024-01-10 |publisher=IPA 独立行政法人 情報処理推進機構 |archive-url=https://warp.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/11561275/www.jitec.ipa.go.jp/1_13download/_index_poster.html |archive-date=2020-10-17 |website=www.jitec.ipa.go.jp}}</ref><ref>{{Cite web |url=https://www.jitec.ipa.go.jp/1_13download/_index_poster.html |title=試験紹介パンフレット・ポスター |access-date=2024-01-10 |publisher=IPA 独立行政法人 情報処理推進機構 |website=www.jitec.ipa.go.jp |archive-url=https://warp.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/11821628/www.jitec.ipa.go.jp/1_13download/_index_poster.html |archive-date=2021-10-15}}</ref><ref>{{Cite web |url=https://www.jitec.ipa.go.jp/1_13download/_index_poster.html |title=試験紹介パンフレット・ポスター |access-date=2024-01-10 |publisher=IPA 独立行政法人 情報処理推進機構 |website=www.jitec.ipa.go.jp |archive-url=https://warp.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/12356598/www.jitec.ipa.go.jp/1_13download/_index_poster.html |archive-date=2022-10-08}}</ref><ref>{{Cite web |url=https://www.ipa.go.jp/shiken/about/poster.html |title=ポスター・パンフレット |access-date=2024-01-10 |publisher=IPA 独立行政法人 情報処理推進機構 |website=www.ipa.go.jp |archive-url=https://warp.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/13028690/www.ipa.go.jp/shiken/about/poster.html |archive-date=2023-10-08}}</ref>


=== キャンペーン ===
=== キャンペーン ===
2013年4月1日から同年4月30日まで、「ITの世界へ羽ばたく未来(ミク)」をテーマにした[[初音ミク]]のイラストコンテストが行われた<ref>[https://www.ipa.go.jp/about/press/20130401.html プレス発表 「初音ミク」と国家試験「ITパスポート(iパス)」がコラボ!:IPA 独立行政法人 情報処理推進機構]</ref>。2013年8月から2013年12月の間(2014年1月7日に配布期間を同年3月末日まで延長することが発表された)、最優秀作品が印刷された[[クリアファイル]]がITパスポート試験を受験した[[記念品]]として、試験会場で受験者に配布された<ref group="注釈">受験1回につき1人1つ配布された。クリアファイルのデザインは月替わりで、受験者が所望のデザインを指定したり後で交換したりすることはできない。また、数に限りがあるため受験者全員に配布されるとは限らず、在庫が無くなり次第配布終了ということだった。</ref>
2013年4月1日から同年4月30日まで、「ITの世界へ羽ばたく未来(ミク)」をテーマにした[[初音ミク]]のイラストコンテストが行われた<ref>[https://warp.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/12232520/www.ipa.go.jp/about/press/20130401.html プレス発表 「初音ミク」と国家試験「ITパスポート(iパス)」がコラボ!:IPA 独立行政法人 情報処理推進機構]</ref>。2013年8月から2013年12月の間(2014年1月7日に配布期間を同年3月末日まで延長することが発表された)、最優秀作品が印刷された[[クリアファイル]]がITパスポート試験を受験した[[記念品]]として、試験会場で受験者に配布された{{efn2|受験1回につき1人1つ配布された。クリアファイルのデザインは月替わりで、受験者が所望のデザインを指定したり後で交換したりすることはできない。また、数に限りがあるため受験者全員に配布されるとは限らず、在庫が無くなり次第配布終了ということだった。}}


[[pixiv]]で、「日本の元気を、iパスで!」をテーマにITパスポート試験の公式キャラクターを募集するイラストコンテストを開催、2014年1月14日から同年2月10日まで募集した<ref>[https://www.ipa.go.jp/about/press/20140114_2.html プレス発表 国家試験「iパス」公式キャラクターイラストコンテストを開催!:IPA 独立行政法人 情報処理推進機構]</ref>。2014年2月21日から3月21日にかけて候補10作品による決選投票が行われ、将兵氏の上峰亜衣が最優秀賞に選出された。
[[pixiv]]で、「日本の元気を、iパスで!」をテーマにITパスポート試験の公式キャラクターを募集するイラストコンテストを開催、2014年1月14日から同年2月10日まで募集した<ref>[https://warp.ndl.go.jp/info:ndljp/pid/11376004/www.ipa.go.jp/about/press/20140114_2.html プレス発表 国家試験「iパス」公式キャラクターイラストコンテストを開催!:IPA 独立行政法人 情報処理推進機構]</ref>。2014年2月21日から3月21日にかけて候補10作品による決選投票が行われ、将兵氏の上峰亜衣が最優秀賞に選出された。


== 脚注 ==
== 脚注 ==
{{脚注ヘルプ}}
{{脚注ヘルプ}}
=== 注釈 ===
=== 注釈 ===
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=== 出典 ===
=== 出典 ===
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{{Reflist|2}}


== 関連項目 ==
== 関連項目 ==
{{Wikibooks}}
{{Wikibooks}}
*[[情報処理推進機構]]
* [[情報処理推進機構]]
* [[品質管理検定]](QC検定) - 出題範囲の一部が重複する。
*[[情報処理技術者試験]]
* [[日本の情報に関する資格一覧]]
*[[品質管理検定]](QC検定) - 出題範囲の一部が重複する。


== 外部リンク ==
== 外部リンク ==
*[https://www.jitec.ipa.go.jp/ 情報処理推進機構 IT人材育成センタ国家資格・試験](旧:情報処理技術者試験センター)
*[https://www3.jitec.ipa.go.jp/JitesCbt/ ITパスポ試験]
**[https://www3.jitec.ipa.go.jp/JitesCbt/index.html ITパスポート試験]
*{{Kotobank|ITパスポート試験|デジタル大辞泉}}
**[https://www.itpassportsiken.com/ipkakomon.php ITパスポート過去問]
*[https://www.itpassportsiken.com ITパスポート試験ドットコム]


{{情報処理技術者試験}}
{{情報処理技術者試験}}
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[[Category:ビジネススキル関連資格]]
[[Category:ビジネススキル関連資格]]
[[Category:情報教育]]
[[Category:情報教育]]
[[Category:プロジェクトマネジメント資格]]

2024年4月8日 (月) 17:44時点における最新版

ITパスポート試験
英名 Information Technology Passport Examination
略称 iパス
実施国 日本の旗 日本
資格種類 国家資格
分野 コンピュータ・情報処理
試験形式 CBT
認定団体 経済産業省
認定開始年月日 2009年(平成21年)
根拠法令 情報処理の促進に関する法律
公式サイト https://www3.jitec.ipa.go.jp/JitesCbt/
特記事項 実施はIT人材育成センター国家資格・試験部が担当[注 1]
ウィキプロジェクト ウィキプロジェクト 資格
ウィキポータル ウィキポータル 資格
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ITパスポート試験(ITパスポートしけん、Information Technology Passport Examination、略称:iパス)は、情報処理の促進に関する法律第29条第1項の規定に基づき経済産業大臣が実施する情報処理技術者試験の一区分である国家試験

対象者像は「職業人が共通に備えておくべき情報技術に関する基礎的な知識をもち、情報技術に携わる業務に就くか、担当業務に対して情報技術を活用していこうとする者」。

2009年春期試験から開始された。試験の実施に関する事務(試験事務)は、独立行政法人情報処理推進機構 IT人材育成センター国家資格・試験部が行っている[注 2]

2007年12月に発表された新試験制度のスキルレベル1(スキルレベルは1~4が設定されていて、その中で最も簡単な試験)に相当するとされていたが、試験内容の変化によりITスキル標準(ITSS)に含まれない出題内容(ビッグデータIoT等)が強化されたことなどから、2018年の改訂で本試験はITSSの枠組みから外された[2]

概要

[編集]

ITパスポート試験は、初級システムアドミニストレータ試験(以下初級シスアド)の後継試験として捉えられることもある。しかし、対象は「職業人が共通に備えておくべき情報技術に関する基礎的な知識をもち、情報技術に携わる業務に就くか、担当業務に対して情報技術を活用していこうとする者」であり、その性質上、初級シスアドと比べて難易度は低くなっている。

ITパスポート試験は初級シスアド試験の一部を承継し、初級シスアドは2009年春期試験をもって廃止された。初級シスアドはITパスポート試験のレベルを包含し、合格者はITパスポート試験の合格レベルに達しているとされている。初級シスアドの試験内容については当資格と、スキルレベル2に位置づけられた基本情報技術者試験(FE)に吸収された。

ただし、後述するように試験内容がテクノロジ系の問題だけでなくマネジメント系の問題と、ストラテジ系の問題も多くIT系の試験ではあるものの商業知識も求められている。

いわゆる「社会人経験の有無」がマネジメント系問題とストラテジ系問題の正答率に関係している。また、他のIT系資格と比較して非IT系企業出身者の比率が高いのも特徴である[3]。IT系企業でもITパスポート試験を推奨しているものの、実務としてはプログラム言語やテクノロジに関して理解度を測るには判断材料として乏しいため、評価の判断材料には基本情報技術者試験(FE)以上を用いるケースが多い。反面、非IT系企業ではマネジメントやストラテジの理解度と、IT系企業の人材ほどではないもののITパスポート試験でコンピュータシステムやサーバに関する知識などの理解度を測る判断材料になっているケースもある。そのため、金融庁佐賀県など、職員にITパスポート試験を推奨している公共機関もある。民間企業では金融業界からの受験が増加しているとされる[3]

事務系の職種を目指している人にとっては、日商簿記検定秘書検定MOSなどと共にオススメの資格と言われることもある[4]。また、一部の大学ではITパスポート試験の対策講座が用意されている場合がある[5]

受験に関しては老若男女問わず幅広く対象としている。試験申請に際し、年齢や実務経歴等による受験制限はない。2021年現在、合格者は最年少が8歳、最年長が86歳である[3]

2011年11月25日より国家試験では初めてComputer Based Testing(CBT)方式が採用され、試験は全国101会場[注 3]で随時行われる[6]。また、実施日時は会場ごとに異なる。ただし、身体の不自由によりCBT方式の試験を受験できない受験者については引き続き年2回筆記方式等によりITパスポート試験を実施する[7]。それに先立ち、2011年1月17日から2011年3月27日までCBT方式のリハーサル試験が行われた。リハーサル試験では合否判定は行わず試験結果は得点のみ表示した[8]

2011年度の秋期試験までは基本情報技術者試験(FE)や応用情報技術者試験(AP)などと同日の4月第3日曜(春期試験)と10月第3日曜(秋期試験)の2回行われ、大学や専門学校校舎といった他の情報処理技術者試験と同じ会場で筆記試験形式で行われていた。2012年度以降は特別措置として、身体の不自由等によりCBT試験会場で受験できない人を対象として、筆記試験形式が同じ日程・全国の試験会場で行われている(身体障害者手帳または医師の診断書提出が必須)。

本試験は情報検定(J検)[注 4]ICTプロフィシエンシー検定試験(P検)[注 5]などと並び、入門編の情報処理の試験と位置付けられているが、世間での認知度は国家資格である本試験が最も高い[要出典]

試験・資格の位置付け

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出題範囲

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出題範囲は上位区分の基本情報技術者試験(スキルレベル2)や応用情報技術者試験(スキルレベル3)とほぼ同じであるが、ITパスポート試験では基本情報や応用情報の内容をより浅く基礎的にしたものが出題される。また、ITパスポート試験では基本情報や応用情報に比べて、ストラテジ系の出題が多くなっている(基本情報や応用情報は技術者向けの試験であるのに対し、ITパスポート試験は利用者向けの試験であるため)。

2019年4月の試験からは、第4次産業革命に対応して、AI、ビッグデータ、IoTなど新技術の利活用や新技術を構成する技術要素に関連する出題が強化された(iパス4.0)[9]

2021年4月の試験からは、政府の「統合イノベーション戦略2020」に基づき、各学校が教育プログラムを編成するに当たって参考にする「数理・データサイエンス・AI(リテラシーレベル)モデルカリキュラム」に対応して、数理・データサイエンス・AIに関する出題が強化された(iパス5.0)[10]

2022年4月の試験からは、政府の「AI戦略2021」に基づき、高等学校の共通必履修科目「情報Ⅰ」の新設を踏まえ、プログラミング的思考力、情報デザイン、データ利活用に関する出題が強化・追加されることが発表された(iパス6.0)[11][3]。また、iパス6.0から、プログラミング的思考力を問う擬似言語を用いた出題が追加される。

※出題範囲の詳細については、

テクノロジ系

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基礎理論(情報理論)
コンピュータシステム
技術要素

マネジメント系

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プロジェクトマネジメント
サービスマネジメント
開発技術

※「開発技術」は基本情報技術者試験ではテクノロジ系として出題されるが、ITパスポート試験ではマネジメント系として出題される。

ストラテジ系

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システム戦略
経営戦略
企業と法務

試験内容

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試験は多肢選択式(四肢択一)で、2016年3月より100問を120分で解答する。IRT(項目応答理論)方式により1,000点満点で採点[注 6][注 7]。他の試験区分にある記述式・事例解析(論述式)といった午後試験はない。問題の内訳及び問題数は次のとおりである。総合評価の満点の60%(600/1,000)以上、かつ、ストラテジ系、マネジメント系、テクノロジ系の各分野別評価の満点の30%(300/1,000)以上の両方を満たした場合に合格となる。

出題される設問数は100問あるが、うち8問はダミー問題であり、この8問の正誤はスコアには反映されない。ダミー問題は以後に行われる試験のための出題評価に用いられる。総合評価は92問で、分野別評価はストラテジ系32問、マネジメント系18問、テクノロジ系42問で行われる。[12]

  • 内訳[注 8]
    • 小問形式100問(1問につき1設問)
  • 設問数[注 9][注 10]
    • ストラテジ系(経営全般)35問程度
    • マネジメント系(IT管理)20問程度
    • テクノロジ系(IT技術)45問程度

なお、 出題した試験問題から、情報処理技術者試験(筆記試験)の問題掲載日(4月及び10月の試験日(令和3年度からは4月の試験日))に合わせて、100問が公開される[13]

試験データ

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1回目から6回目までは他の情報資格同様に、春・秋の年2回試験を行っていた。2011年11月以降、試験はCBT方式で随時行われている(特別措置を除く)。

回数 試験時期 応募者数 受験者数 合格者数 合格率 難易度補正 備考
第1回 2009年春期試験 46,845名 39,131名 28,540名 72.9% なし
第2回 2009年秋期試験 71,856名 61,313名 31,080名 50.7% あり 春試験と比べ問題の極端な難化[注 11]が見られ、当初は合格率が30%ほどになってしまったために急遽受験者に最大80点(ストラテジ最大40点、マネジメント最大30点、テクノロジ最大10点)を加算するという難易度補正が施された。そのため[要出典]合格率が50.7%に上がった
第3回 2010年春期試験 63,680名 52,299名 22,098名 42.3% なし
第4回 2010年秋期試験 71,574名 60,056名 31,161名 51.9% なし
第5回 2011年特別試験 61,984名 48,482名 21,714名 44.8% なし 東日本大震災の影響で春期試験は2ヶ月延期された
第6回 2011年秋期試験 55,569名 46,545名 28,503名 61.2% なし
CBT方式移行後
CBT方式による試験データ
年度 実施月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 1月 2月 3月 年度計 前年比
2011 応募者数 - - - - - - - 1,011 2,884 2,454 3,602 7,113 17,064
(134,617)
-637
受験者数 - - - - - - - 921 2,593 2,195 3,287 6,474 15,470
(110,497)
-1,858
合格者数 - - - - - - - 519 1,086 928 1,413 2,343 6,289
(56,506)
+3,247
合格率 - - - - - - - 56.4% 41.9% 42.3% 43.0% 36.2% 40.7%
(51.1%)
+3.7%
2012 応募者数 6,758 3,775 4,245 4,797 4,984 6,319 7,815 5,739 6,427 4,299 5,305 8,520 68,983 -65,634
受験者数 6,061 3,366 3,922 4,444 4,580 5,789 7,217 5,251 5,809 3,866 4,837 7,706 62,848 -47,649
合格者数 1,773 1,353 1,554 1,580 1,750 2,434 2,722 2,052 2,488 1,957 2,467 3,666 25,796 -30,710
合格率 29.3% 40.2% 39.6% 35.6% 38.2% 42.0% 37.7% 39.1% 42.8% 50.6% 51.0% 47.6% 41.0% -10.1%
2013 応募者数 5,800 3,886 4,506 4,971 6,591 7,115 6,976 5,799 6,876 5,242 6,503 10,126 74,391 +5,408
受験者数 5,229 3,487 4,124 4,536 6,070 6,436 6,316 5,235 6,273 4,724 5,820 9,076 67,326 +4,478
合格者数 2,334 1,959 2,273 2,204 2,833 3,255 2,784 2,378 2,766 2,208 2,804 4,266 32,064 +6,268
合格率 44.6% 56.2% 55.1% 48.6% 46.7% 50.6% 44.1% 45.4% 44.1% 46.7% 48.2% 47.0% 47.6% +6.6%
2014 応募者数 5,560 4,537 5,158 5,646 6,441 6,554 6,079 6,130 6,761 6,054 7,852 11,948 78,720 +4,329
受験者数 5,019 4,125 4,694 5,205 5,874 5,965 5,596 5,550 6,088 5,439 7,136 10,773 71,464 +4,138
合格者数 2,286 2,238 2,413 2,534 2,882 3,035 2,586 2,667 2,876 2,611 3,380 4,707 34,215 +2,151
合格率 45.5% 54.3% 51.4% 48.7% 49.1% 50.9% 46.2% 48.1% 47.2% 48.0% 47.4% 43.7% 47.9% +0.3%
2015 応募者数 5,450 5,028 5,727 5,752 6,987 6,752 5,724 5,867 6,710 7,073 8,129 11,750 80,949 +2,229
受験者数 4,858 4,502 5,209 5,237 6,333 6,020 5,194 5,330 6,070 6,319 7,358 10,755 73,185 +1,721
合格者数 2,263 2,373 2,727 2,537 2,943 3,005 2,453 2,558 2,742 2,916 3,445 4,733 34,696 +481
合格率 46.6% 52.7% 52.4% 48.4% 46.5% 49.9% 47.2% 48.0% 45.2% 46.1% 46.8% 44.0% 47.4% -0.5%

(2011年度における「年度計」の( )内の数値はPBT試験との合計)

平成30年度統計情報に基づくデータでは、応募者の59%が社会人、41%が学生となっている。社会人では非IT系企業が57%、IT系企業が43%。合格率で見ると、社会人が61.5%、大学生が45.7%であった。

2020年度(令和2年度)の年間応募者数は、新型コロナウイルスによる緊急事態宣言により令和2年4月度、5月度は試験を中止ししているにもかかわらず、過去最多の146,971人に上り、2021年(令和3年)3月度応募者数は22,197人と、月別の応募者数では初となる2万人を突破した[14]。その後も、2022年(令和4年)3月度 44,790人[15]、年間でも2022年度(令和4年度)に253,159人[16]となるなど、増加し続けている。

合格者の特典

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宣伝

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試験開始前には広告に堀北真希を起用した。その後、2009年秋・多部未華子、2010年春・加藤ゆり、2010年秋・津山祐子が起用された。2011年春試験よりタレントの起用はなく、ビジネスの現場をイメージしたイラストが用いられていた。さらに、2014年度からは、公募で決定された公式キャラクター『上峰亜衣』[24]を起用[25]して、全国の学校、企業、書店、団体など約24,000箇所に配布するポスター・パンフレットや、Webサイト等のさまざまな媒体で、試験の周知・普及活動を行った。

キャッチコピー

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  • 2009年春 - 新試験制度開始
  • 2009年秋 - 未来へのパスポート、とりにいきます。
  • 2010年春 - がんばれ、未来。キャリアアップに、IT力。
  • 2010年秋 - これからの社会で戦うには、確かな武器がいる。
  • 2011年春 - あなたのIT力を、国が証明します。
  • 2011年秋 - 仕事につながる国家試験。
  • 2012年春 - その手に、国が認めるIT力を。
  • 2012年秋以降 - 仕事につながる、就職に活きる。

また、「iパス」という愛称およびロゴマークが制定され、2013年3月1日に発表された[26]

  • 2013年度 - ITの世界へ羽ばたく未来(ミク)[27]
  • 2014年度~2017年度 - 日本の元気をiパスで!![28][29][30][31]
  • 2018年度 - 広がるITフィールド、活躍の場は無限大。[32]
  • 2019年度 - 第4次産業革命に対応(iパス4.0)[33]
  • 2020年度~2023年度 - 令和の時代の「あたりまえ」[34][35][36][37]

キャンペーン

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2013年4月1日から同年4月30日まで、「ITの世界へ羽ばたく未来(ミク)」をテーマにした初音ミクのイラストコンテストが行われた[38]。2013年8月から2013年12月の間(2014年1月7日に配布期間を同年3月末日まで延長することが発表された)、最優秀作品が印刷されたクリアファイルがITパスポート試験を受験した記念品として、試験会場で受験者に配布された[注 13]

pixivで、「日本の元気を、iパスで!」をテーマにITパスポート試験の公式キャラクターを募集するイラストコンテストを開催、2014年1月14日から同年2月10日まで募集した[39]。2014年2月21日から3月21日にかけて候補10作品による決選投票が行われ、将兵氏の上峰亜衣が最優秀賞に選出された。

脚注

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注釈

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  1. ^ 運営の一部は再委託している[1]
  2. ^ 情報処理技術者試験について、「独立行政法人情報処理推進機構(IPA)が主宰し経済産業大臣が認定する」旨の記述がされていることが多いが、試験の主宰者はあくまでも経済産業大臣である。
  3. ^ 2012年10月15日現在136会場。
  4. ^ 文部科学省後援の検定試験。
  5. ^ ベネッセコーポレーションの認定資格。
  6. ^ 2011年10月試験までは1問10点の素点方式であった。
  7. ^ 2016年2月までは165分で100問
  8. ^ 2011年10月試験までは小問形式が88問、中問形式が3問(12設問)であった。
  9. ^ PBT試験では、ストラテジ系が小問題31問・中問題4問、マネジメント系が小問題22問・中問題3問、テクノロジ系が小問題35問・中問題5問。平成23年春期特別試験では、中問題の配分がストラテジ系3問、テクノロジ系が6問と修正されている。また、全体的な問題の傾向も社会人受験者のボリュームゾーンに合わせた出題が目立った。
  10. ^ 2014年5月7日実施の試験から、分野別出題数が変更された。変更前は、ストラテジ系が35問程度、マネジメント系が25問程度、テクノロジ系が40問程度であった。
  11. ^ 新たな試験制度になって1回目の試験の合格率が高く、2回目、3回目の試験において大幅に低下する現象は、さまざまな資格試験、検定試験でよくみられるものであり、合格率の低下だけで試験問題が難化したと言い切れるものではない。資格試験受験者のコミュニティーサイトなどでは、1回目の試験はサービスで問題を易しくしているという噂がある[要出典]。1回目の合格率が高いのは試験問題が易しいからではなく、高レベルの受験者が1回目の試験で合格するため[要出典]であり、2回目以降は1回目の試験で合格した高レベルの受験者は受験せず、1回目の試験までに蓄積されてきた高レベル受験者と年々供給される高レベル受験者の数は圧倒的に違うはずだから合格率が低下するのは当然だという意見がある[要出典]
  12. ^ 例えば、警視庁では、警察官採用試験の第1次試験の成績の一部に利用される。[21]
  13. ^ 受験1回につき1人1つ配布された。クリアファイルのデザインは月替わりで、受験者が所望のデザインを指定したり後で交換したりすることはできない。また、数に限りがあるため受験者全員に配布されるとは限らず、在庫が無くなり次第配布終了ということだった。

出典

[編集]
  1. ^ 実施者・業務委託先 - ITパスポート試験にかかわるCBT試験運営業務は、株式会社日立製作所へ委託しています。なお、CBT試験運営業務のうち、試験会場運営業務、コールセンター業務については、株式会社日立製作所がプロメトリック株式会社へ委託しています。
  2. ^ ITスキル標準V3 2011 ダウンロード - 情報処理推進機構
  3. ^ a b c d ITパスポートに86歳が合格、最年長記録を更新 最年少との差は78歳差に”. ITmedia NEWS. 2021年12月14日閲覧。
  4. ^ 事務系資格おすすめ5選!取得することで有利に働く仕事は?|資格取得・通信講座ならユーキャン
  5. ^ 就職支援活動:資格取得支援 | 宇都宮共和大学
  6. ^ IPA 独立行政法人 情報処理推進機構:プレス発表 国家試験初の “パソコンを用いた試験” を開始
  7. ^ 【ITパスポート試験】特別措置の概要
  8. ^ プレス発表 - ITパスポート試験へのCBT方式導入に向けたリハーサル試験の実施について(独立行政法人情報処理推進機構)
  9. ^ プレス発表 第4次産業革命に対応したITパスポート試験の改訂(iパス4.0):IPA 独立行政法人 情報処理推進機構”. www.ipa.go.jp. 2021年10月11日閲覧。
  10. ^ IPA 独立行政法人 情報処理推進機構:情報処理技術者試験:ITパスポート試験における出題範囲・シラバスの一部改訂について”. www.jitec.ipa.go.jp. 2021年10月11日閲覧。
  11. ^ IPA 独立行政法人 情報処理推進機構:情報処理技術者試験:ITパスポート試験における出題範囲・シラバスの一部改訂について”. www.jitec.ipa.go.jp. 2021年10月11日閲覧。
  12. ^ ITパスポート試験のCBT実施に伴う「試験要綱」改訂版の公開:2011年10月26日
  13. ^ 【ITパスポート試験】過去問題(問題冊子・解答例)”. www3.jitec.ipa.go.jp. 2021年10月12日閲覧。
  14. ^ IPA 独立行政法人 情報処理推進機構:新着:令和2年度「iパス(ITパスポート試験)」の年間応募者数等について”. www.ipa.go.jp (2021年4月14日). 2021年10月12日閲覧。
  15. ^ 令和3年度「iパス(ITパスポート試験)」の年間応募者数等 | 試験情報”. www.ipa.go.jp. IPA 独立行政法人 情報処理推進機構 (2022年4月14日). 2024年1月10日閲覧。
  16. ^ 令和4年度「iパス(ITパスポート試験)」の年間応募者数等について | 試験情報”. www.ipa.go.jp. IPA 独立行政法人 情報処理推進機構 (2023年4月14日). 2024年1月10日閲覧。
  17. ^ IPA_独立行政法人_情報処理推進機構:情報処理技術者試験:大学活用(入試優遇)
  18. ^ IPA_独立行政法人_情報処理推進機構:情報処理技術者試験:大学活用(単位認定)
  19. ^ 資格等で単位認定|通信教育課程 | 産業能率大学・自由が丘産能短期大学
  20. ^ 【ITパスポート試験】活用事例”. www3.jitec.ipa.go.jp. 2024年1月10日閲覧。
  21. ^ 資格経歴等の評定(警察官)_採用情報_平成29年度警視庁採用サイト
  22. ^ ITコーディネータ専門スキル特別認定制度対象資格の保有証明書
  23. ^ ジュニアマイスター顕彰に係わる区分表
  24. ^ 【ITパスポート試験】上峰亜衣(うえみね あい)プロフィール”. www3.jitec.ipa.go.jp. 2021年12月14日閲覧。
  25. ^ プレス発表 国家試験「iパス」の公式キャラクターを決定:IPA 独立行政法人 情報処理推進機構
  26. ^ ITパスポート試験の愛称「iパス」とロゴマーク制定のご案内(独立行政法人情報処理推進機構 IT人材育成センター 国家資格・試験部 管理グループ)
  27. ^ 試験紹介パンフレット・ポスター”. www.jitec.ipa.go.jp. IPA 独立行政法人 情報処理推進機構. 2013年10月16日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年1月10日閲覧。
  28. ^ 試験紹介パンフレット・ポスター”. www.jitec.ipa.go.jp. IPA 独立行政法人 情報処理推進機構. 2014年10月15日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年1月10日閲覧。
  29. ^ 試験紹介パンフレット・ポスター”. www.jitec.ipa.go.jp. IPA 独立行政法人 情報処理推進機構. 2015年10月14日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年1月10日閲覧。
  30. ^ 試験紹介パンフレット・ポスター”. www.jitec.ipa.go.jp. IPA 独立行政法人 情報処理推進機構. 2016年10月6日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年1月10日閲覧。
  31. ^ 試験紹介パンフレット・ポスター”. www.jitec.ipa.go.jp. IPA 独立行政法人 情報処理推進機構. 2017年10月11日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年1月10日閲覧。
  32. ^ 試験紹介パンフレット・ポスター”. www.jitec.ipa.go.jp. IPA 独立行政法人 情報処理推進機構. 2018年10月18日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年1月10日閲覧。
  33. ^ 試験紹介パンフレット・ポスター”. www.jitec.ipa.go.jp. IPA 独立行政法人 情報処理推進機構. 2019年10月17日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年1月10日閲覧。
  34. ^ 試験紹介パンフレット・ポスター”. www.jitec.ipa.go.jp. IPA 独立行政法人 情報処理推進機構. 2020年10月17日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年1月10日閲覧。
  35. ^ 試験紹介パンフレット・ポスター”. www.jitec.ipa.go.jp. IPA 独立行政法人 情報処理推進機構. 2021年10月15日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年1月10日閲覧。
  36. ^ 試験紹介パンフレット・ポスター”. www.jitec.ipa.go.jp. IPA 独立行政法人 情報処理推進機構. 2022年10月8日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年1月10日閲覧。
  37. ^ ポスター・パンフレット”. www.ipa.go.jp. IPA 独立行政法人 情報処理推進機構. 2023年10月8日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年1月10日閲覧。
  38. ^ プレス発表 「初音ミク」と国家試験「ITパスポート(iパス)」がコラボ!:IPA 独立行政法人 情報処理推進機構
  39. ^ プレス発表 国家試験「iパス」公式キャラクターイラストコンテストを開催!:IPA 独立行政法人 情報処理推進機構

関連項目

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外部リンク

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