トレインボット
トレインボットは、『トランスフォーマー ザ☆ヘッドマスターズ』に登場した架空の列車部隊。サイバトロンに所属する。6体とも日本生まれ。
概要
日本の列車に変形する。初登場は『トランスフォーマー ザ☆ヘッドマスターズ』第1話「空から来た四人の戦士」。
出自に関しては、第8話「恐怖!六つの影」にて日本で誕生したということと、外宇宙探査に出かけたオメガ・スプリームとスカイリンクスの代わりに増員されたという経緯が紹介されている[1]。
6体が合体して重連合体戦士ライデンになる他、6両連結形態により戦艦マキシマスに次ぐ宇宙空間の移動手段として活躍した。作中ではアニマトロンが合体したプレダキングのライバルに位置づけられている。
当初は、自分たちの任務を「遊び」と見做したサイバトロンヘッドマスターと言い争いながら張り合っていたが、ライデンの体を張った捨て身の行動により後に認め合う[2]。
初期設定での名称はトレイルボット[3]であり、また後述する各メンバーの初期設定名は、旧ダイアクロンのトレインロボでの名称の前半名(ダイアクロン時代には、最初の文字の後に「ライナー」という文字がつくネーミング。例えばショウキの場合は「マッハライナー」)からだった。
メンバー
- 光速指揮官ショウキ
- 声 - 野田圭一、池水通洋(1話)
- トレインボットのリーダー。年齢は人間で23歳くらい[1]。アニメではジョークが通じない真面目な性格であるが、テックスペックでは少しいい加減とされている[4]。
- 0系新幹線に変形。マッハレーザーが武器。ライデンに合体する際には、頭部と胸部に変形する。合体後の人格と主導権はショウキである。6両連結形態においては、1番前に連結する。
- 名前の由来は魔除けの神とされる鍾馗から。初期設定での名称はマッハ[3]。
- 夜間戦闘員ゲツエイ
- 声 - 岡和男
- 夜間活動が得意であるが、昼間はボーッとしていることが多い。年齢は人間で20~25歳くらい[1]。EF65形電気機関車に変形。ナイトレーザーが武器。ライデンに合体する際には、右脚に変形する。6両連結形態においては前から3番目に連結する。
- 名前の由来は月影の音読みから。初期設定での名称はナイト[3]。
- 豪雪戦闘員ユキカゼ
- 声 - 山口健
- ショウキの弟。常に兄のショウキと行動を共にすることが多い。年齢は人間で15歳くらい[1]。張り手などの相撲技を得意とするようである。第18話では、ショウキと浜辺で相撲を取りデストロンを欺いたことがある。200系新幹線に変形。スノーレーザーが武器。ライデンに合体する際には、左脚に変形する。6両連結形態においては1番後ろ(唯一後向き)に連結する。熱に弱いためかカエンとの連結を嫌うという設定であるが、アニメでは必ずカエンと連結している。
- 名前の由来は雪風から。初期設定での名称はスノー[3]。
- 原野戦闘員スイケン
- 声 - 田中和実、岡和男(26話)
- 経験豊富なベテラン戦士。年齢は人間で45歳くらい[1]。ダイナザウラーを投げ飛ばすほどの怪力を誇る。東海型153系急行に変形。ストームレーザーが武器。ライデンに合体する際には、左腕と右脇腹に変形する。6両連結形態においては前から2番目に連結する。
- 名前の由来は水圏から。初期設定での名称はストーム[3]。
- 山岳戦闘員セイザン
- 自然を愛し、たまに山籠りをする。年齢は人間で30歳くらい[1]。L特急485系特急に変形。ブレインレーザーが武器。ライデンに合体する際には、右腕と左脇腹に変形する。6両連結形態においては前から4番目に連結する。
- 作中では一言も台詞がなく、本作品のOPの集合シーンにて描かれていない。
- 名前の由来は青山の音読みから。初期設定での名称はプレイン[3]。
- 重機動戦闘員カエン
- 声 - 佐藤正治
- 勇敢なパワータイプの戦士。年齢は人間で35歳くらい[1]。自分の姿に誇りを持っている。作中ではショウキに次いで発言する場面が多い。DE10形ディーゼル機関車に変形。パワーレーザーが武器。ライデンに合体する際には、腹・腰から脚の付根にかけてと頭に変形する。6両連結形態において前から5番目に連結する。
- 名前の由来は火炎から。初期設定での名称はパワー[3]。
- 重連合体戦士ライデン
- 声 - 野田圭一
- トレインボットの6体が合体した姿。空手技が得意で、人格はショウキのものを受け継ぐ。他の合体戦士のように合体しても知力は低下せず、状況に応じて行動できる。アニマトロンが合体したプレダキングとはライバル関係である一方、同じ6体合体であるデバスターにもライバル意識を持っている。背中にはウイングレーダーを装備。武器は光剣、「トレインバズーカ」、脚部の「レッグビーム」。
- OPではテラートロンを空手技で撃破していた。
- 名前の由来は雷電から。初期設定での名称はグランドライナー[3]。
コミック版
テレビマガジンで連載されたコミックでは『ヘッドマスターズ』の4話より登場。海底調査に当たっていた際、デストロンの作ったロボットイカに捕まるが分離して脱出する。ヘッドマスターと協力しロボットイカを撃破する。
『マスターフォース』では第6話に登場。剛秀太やジンライらをサイバトロン宇宙本部への送迎の役割を担った。
その後のトレインボット
『超神マスターフォース』において、6両が連結した形態が序盤の前期OPにのみ登場した。
トレインボットの流れを汲む鉄道ロボットが合体するその後のキャラクターでは、『バトルスターズ』ではサイバトロンのマイクロトランスフォーマー6体合体戦士のシックスライナーが、スターコンボイを補佐する役目を持った。
続く『合体大作戦』では同じくサイバトロン合体戦士のシックストレインが登場している。なお、この二体の合体戦士は兄弟という設定である。
『トランスフォーマー カーロボット』では、ジェイファイブ、ジェイセブン、ジェイフォーの3体の新幹線に変形するサイバトロン部隊「チーム新幹線」が登場。合体することで合体公安官JRXとなり、コンバットロンが合体したバルディカスと合体ロボ同士の対決を繰り広げた。
玩具
玩具はダイアクロン・トレインロボからの流用。TF版では同梱されていたダイアクロン隊員とレールが削除、カエンは隊員の搭乗席がネジで封鎖されている。またディティールが多少異なり、スイケンとセイザンにあったスプリング式発射機構(ライデンの拳を発射するためのもの)が削除されている(ただし、アニメでのスイケンとセイザンのロボット形態はスプリング式発射機構が付いていたころのデザインになっている)。ライデン状態では腹部にジョイントパーツが追加され強度が増している。開発担当は大野光仁[5]。軌間のサイズ的にはほぼNゲージに準拠しているが、走行や他Nゲージ製品との連結はできない。
それぞれ「C-125 - 130」のナンバーを与えられて発売。単品販売の他にセット販売としてライデンが「C-131」のナンバーを与えられて1987年9月に発売された。
また、それぞれに連結用のジョイントパーツが設けられ、2両連結が可能である。
『トランスフォーマーZ』では単品版が「C-354 - 359」のナンバーを与えられて再発売されているが、シークレットエンブレムが削除された。
海外では発売されていない。
その他の玩具
- トランスフォーマーガム
- カバヤから発売。組み立て式の軟質プラ樹脂ミニプラモ。シリーズ第7弾にラインナップ。合体形態のライデンがメインであり、ゲツエイ、ユキカゼ、スイケン、セイザンは列車形態のみに分離できるが、ショウキとカエンは変形不可能。
- スーパーコレクションフィギュア トランスフォーマー ジェネレーション1
- 彩色済みコレクションフィギュア。ACT-3「ザ・ヘッドマスターズ編」にライデンとしてラインナップ。クリアー版も存在。
脚注
- ^ a b c d e f g 長潟謙彰編「トレインボット」『戦え!超ロボット生命体トランスフォーマー ザ☆ヘッドマスターズ大百科』ケイブンシャ、1987年10月30日、雑誌コード 63345-76、133-148頁。
- ^ この時、ショウキとクロームドームが握手を交わす。
- ^ a b c d e f g h 藤川桂介「II アニメーション時代 超時空要塞マクロス、トランスフォーマー ■設定書より[トランスフォーマーのロボット一覧]」『アニメ・特撮ヒーロー誕生のとき―ウルトラマン、宇宙戦艦ヤマトから六神合体ゴッドマーズまで』ネスコ、1998年8月9日、ISBN 4-89036-979-1、227頁。
- ^ そのせいか、第8話でのヘッドマスターとの衝突が生じた
- ^ 谷澤崇編「スタッフインタビュー 大野光仁」『トランスフォーマージェネレーション デラックス』ミリオン出版、2004年3月22日、ISBN 4-8130-1094-6、142頁。