ウィーン布局
ウィーン布局(うぃーんふきょく)[1]は、チェスのオープニングの1つ。手順前後してキングズ・ギャンビットに似た展開になるオープニングである[2]。ヴィエナ・ゲーム (Vienna Game) とも呼ばれる[3]。
a | b | c | d | e | f | g | h | ||
8 | 8 | ||||||||
7 | 7 | ||||||||
6 | 6 | ||||||||
5 | 5 | ||||||||
4 | 4 | ||||||||
3 | 3 | ||||||||
2 | 2 | ||||||||
1 | 1 | ||||||||
a | b | c | d | e | f | g | h |
右図はその基本形で、右図までの指し手は1.e4 e5 2.Nc3である。
主な変化
編集2.… Nf6 3.f4 d5 4.fxe5 Nxe4 5.Nf3 Be7 6.d4 0-0 7.Bd3 f5 8.exf6 Bxf6 9.0-0 Nc6 10.Ne2[4]
黒の2手目は他に2.… Nc6と指す手もある[5]。
白の3手目で3.Bc4と指すと黒に3.… Nxe4と指される[5]。ここで4.Nxe4と指すと4.… d5でフォーク(両取り)にされるため[5]、白の4手目は4.Qh5か4.Bxf7+のどちらかである[5]。4.Qh5と指すと4.… Nd6 5.Bb3と進行し[5]、4.Bxf7+と指すと4.… Kxf7 5.Qxh5と進行する[5]。4.Qh5 Nd6 5.Bb3と進行した場合の黒の5手目では5.… Nc6[3]や5.… Be7[5]といった手がある。5.… Nc6と指すと6.Nb5 g6と進行する[3]。5.… Be7は1969年にソビエト連邦で対局されたグフェルト対タルベ戦で黒のタルベによって指された手で[5]、その後6.Nf3 0-0 7.h4 Nc6 8.Ng5 h6 9.Qg6! Bxg5 10.hxg5 Qxg5 11.Qxg5 hxg5 12.d3 Nf5 13.Bxg5 Ncd4 14.Nd5 Nxb3 15.Nf6+!! gxf6 16.Bxf6 Ng7 17.axb3 Re8 18.g4 Re6 19.g5 b6 20.Ke2 e4 21.d4 e3 22.f3 d5 23.Rh4 Ba6+ 24.c4 dxc4 25.Rah1と進行しタルベが投了した[5]。
黒の3手目で3.… exf4と指すと白に4.Nf3と指されキングズ・ギャンビットに変化する[5]。
白の4手目で4.exd5と指すのは4.… e4で黒有利[5]。
白の5手目は他に5.d3或いは5.Qf3もある[5]。
黒の5手目は他に5.… Bg4や5.… Bc5、5.… Nc6もある[5]。