よろず戯言

　

飴といえば冬のイメージだが、自分は夏場も飴が手放せない。

喉･･といか、扁桃腺がが弱くて、夏場でも風邪をこじらせてしまえば、

ゆうに1ヶ月以上は咳の症状が続いてしまう。

そんなんで、夏であっても飴が手放せない。

　

のど飴に拘らず、なんらかの飴を必ず持ち歩いている。

スーパーやコンビニでもよく飴を物色する。

春くらいにスーパーで見つけた商品。

飴売場ではなく、棚の角の特設コーナーで販売されていた。

レトロでシンプルなパッケージの、カラフルな小袋が並んでいた。

　

榮太樓總本舗（えいたろうそうほんぽ）の飴だった。

東京日本橋にある、創業が江戸時代という老舗メーカー。

以前、やはり咳に苦しんだとき、老舗メーカーの昔からある飴だから、

きっとよく効くに違いない･･･と、痰切飴だったか、のど飴を購入したことがあった。

　

昔ながらの素朴で美味しい飴だったけれど、

昨今の飴のように、喉がスーッとするメントールとか入っているわけでもなく、

生姜とハチミツだったか、そういった おばあちゃんの知恵的なもので作られていて、

咳止め効果なんて まったく感じられなくって、

以来、このメーカーの飴を買うことはなかった。

なにより価格が他のメーカーよりも割高なのも、マイナスポイントだった。

　

今回 見つけた、カラフルなパッケージの飴。

価格は･･･320円くらいだったか。

他の一般的な飴の半分くらいの大きさの袋。

内容量もそれなりの量。

なのに この価格。

老舗メーカー、やっぱり高い。

　

だが、並んでいる商品のなかに、

その値段であっても、欲しくなったものがあった。

“大長れもん”。

大長レモンとな！？

　

　

大長（おおちょう）とは、

瀬戸内海に浮かぶ広島県呉市に属する島、大崎下島（おおさきしもじま）。

その一部地区の名称。

レモンをはじめ、デコポンやはっさくなどの柑橘類の栽培が盛んで、

とくに大長みかんは、知る人ぞ知る瀬戸内ブランドだ。

　

自分は高校卒業後、広島へと就職したが、

最初の居住場所が大崎下島だった。

そこで初めて、大長みかんというブランドを知った。

毎年シーズン中は、箱いっぱいに みかんやレモンをいただいていた。

大長みかんの段ボール箱が、今も部屋にあったりする。

大切な広島の思い出だ。

　

同じ瀬戸内広島でも、

瀬戸田レモンや因島レモンは全国的に有名だろうが、

大長レモンを取り扱うとは、やるな･･･榮太樓！

広島はレモンの生産量が日本一。

愛媛や和歌山を抑えて、シェア50％を誇る。

大長は、実は瀬戸内レモン栽培の発祥の地。

瀬戸田のレモンではなく、大長のレモンをチョイスした榮太樓。

老舗だからこそ、目の付け所が違うのかもしれない。

　

　

大長への思い出補正が手伝って、そんな高い飴を購入した。

よくある、甘くって すっぱくってジューシーなレモン飴ではない。

じんわりほんのり甘い。

すっぱさは、そこそこ。

生レモンの強烈な酸味とは程遠いが、確かにレモンの味。

ああ、これこれ、あのとき舐めた のど飴も、こんな素朴な味だったっけかな。

　

大長レモンを皮ごとフリーズドライしたレモンの粉末を使用。

香料や着色料はなし。

よく混ぜられる、りんごやみかん等、他の果汁も入っていない。

砂糖とレモンの粉末だけ。

酸味料なるものが加えられているようだが、

他のメーカーの飴と比べると、原材料も圧倒的にシンプル。

　

丸みを帯びた三角の飴。

　

おいしいっ！って感じの飴ではないけれど、

純粋に素材の味を じんわり味わうことのできる、丁寧な飴だなと思った。

さすがに手作りではなかろうが、それでも他メーカーの飴とは一線を画すように感じる。

値段相応といえば、そうなのかもしれない。

　

大長れもん以外にも、あまおうや宮古島マンゴー，温州みかん，王林りんごとかがあった。

今度は他のも買ってみようかな？

そんなふうに思っていたが、やはり夏になってしまうと、

榮太樓の飴売場はなくなってしまった･･･。

通販で買えるようだけど、送料がねえ･･･。

　

それはそうと、最後に広島へ行ったのいつだったかな？

またあの瀬戸の島々へ帰りたいな。

潮の香りと海鳥の鳴声、遠くから聞こえる貨物船の汽笛･･･。

悠久の時が流れる、豊島と大崎下島。

あそこはわしの第二の故郷じゃけえ。

　

ドラゴンクエストⅩオンライン、

今年の春イベントでは、レモンスライムに変身した。

イベント最終日、滑り込みで妖精の国へ行き、

その後、風の町アズランの花畑へ ハチ退治に行ったけれど、

時間切れでクエストクリアならず･･･。