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名盤まとめブログ

ジャンル問わず名盤をまとめていくブログです。私は音楽ゲーム愛好家でもあり、音ゲー曲もまとめるのでぜひ聴いてみて下さい♪

【音楽アルバム紹介】グンジョーガクレヨン(1980) - グンジョーガクレヨン

2024-07-10 07:33:03 | ・1980年代(邦楽)
グンジョーガクレヨンは1979年に組原正 (g)、大森文雄(key)、前田隆(bs)、宮川篤 (ds)、園田游(vo,reeds)により結成されたアヴァンギャルドバンド。

サウンドはポストパンク、ノイズロック、フリージャズを組み合わせたような前衛的なもの。しかし、その硬質なビートと疾走するギターリフは非常にカッコよく唯一無二の音楽像を形成しています。

ちなみに組原正は坂本龍一のアルバム『B-2 Unit』でギタリストとして参加しています。

グンジョーガクレヨンの音楽に対して坂本龍一はこのように評しています。
グンジョーガクレヨンの音楽は、いわゆる「音楽」の持つシステマティックな「流れ」からとても自由だという感じがする。ロックでもないしジャズでもない。しかもその音の流れの断ち切りかたがシャープで、従来のグループになかった新しさをみることができる。

【トラックリスト】
1. T MARCH
2. BREAK
3. WALTZ
4. 35
5. □BAN
6. Dan-dan


T MARCH




【音楽アルバム紹介】リンガ・フランカ-1 昭和大赦(1983) - EP-4

2024-07-05 15:36:52 | ・1980年代(邦楽)
日本のニューウェイヴバンド、EP-4のスタジオアルバム。

EP-4は京都市内にあったニューウェイヴ系ディスコ「クラブ・モダーン」に集まっていた佐藤薫を中心に結成されたバンド。

EP-4は販売戦略が独特であり、アルバムの発売日に「EP-4 5・21」とだけ書かれた6万枚のステッカーを街中の至る場所にゲリラ的に貼ったため、テロの予告や集会かと誤解され注目を集めたという過去があります。

サウンドはインダストリアルでクールなファンクが全編を占め、反復されるビートとサンプリングが独特の高揚感を生み出しています。
その独特の無機質さと冷たさはスライ&ザ・ファミリー・ストーンの問題作『There's a Riot Goin' On(邦題:暴動)』を彷彿とさせるかのよう。

ハイライトは不穏な鐘の音から始まる「ロボフッド・プロセス」、ファンキーな「ザ・フランプ・ジャンプ」、カッティングギターで始まる「シミラー」、ココのサンプリングが繰り返される狂気的な「ココナッツ」など。
怪しい香りが漂うけど、高い音楽性から繰り出されるカッコいい曲が多数あり満足度は極めて高いです。

ジャケットは『予備校生金属バット両親殺人事件』が起きた家の写真であり、今だったら許されないようなアングラ要素が強いものになっています。

【トラックリスト】
1. ロボフッド・プロセス
2. ザ・フランプ・ジャンプ
3. シミラー
4. ココナッツ
5. E・パワー
6. トーキン・トラッシュ
7. ブロークン・バイサクル
8. タイド・ゲージ


ココナッツ



Coco
1984年に発売された『リンガ・フランカ-X 昭和崩御』収録のバージョン。




【音楽アルバム紹介】Parallel Lines(1978) - Blondie

2024-06-30 22:48:05 | ・1970年代(洋楽)
アメリカのロックバンド、ブロンディの3rdアルバム。

ブロンディはヴォーカルを務めるデボラ・ハリーが在籍するニューウェイヴを代表するバンドの一つ。

本作はグラムロックに造詣の深いマイク・チャップマンをプロデューサーに迎えて作成された作品。
マイクの見事な手腕により、ブロンディが狙っていたダンスミュージック+ロックンロールを更に押し進め、そこにキャッチーなポップサウンドを融合させることに成功。

デボラ・ハリーのハリウッド女優さながらのヴィジュアルとキュートなヴォーカルがグラム/ディスコ風のポップサウンドにマッチしており、イギリスで1位、本国アメリカでも6位となる大ヒットを記録することになります。
また、モダン風のジャケットも印象的でブロンディのイメージを決定づけることになりました。

大ヒットに導いた強力なシングル「Heart of Glass」がなんと言っても素晴らしいですが、「Hanging on the Telephone」、「Picture This」、「Will Anything Happen?」、「Sunday Girl」も魅力的であり、時折無性に聴きたくなる魔力を秘めています。

総評としてニューウェイヴの傑作としての側面も持ちつつ、良質なポップ・ロックアルバムとしても評価される本作は時代を超えて聴き継がれる名盤であると言えます。

【トラックリスト】
1. Hanging on the Telephone
2. One Way or Another
3. Picture This
4. Fade Away and Radiate
5. Pretty Baby
6. I Know but I Don't Know
7. 11:59
8. Will Anything Happen?
9. Sunday Girl
10. Heart of Glass
11. I'm Gonna Love You Too
12. Just Go Away


Hanging on the Telephone



Heart of Glass


【音楽アルバム紹介】Dare(1981) - The Human League

2024-06-29 07:28:43 | ・1980年代(洋楽)
イギリスのニューウェイヴバンド、ヒューマン・リーグの3rdアルバム。

ヒューマン・リーグはシンセサイザーとシーケンサーを活用したシンセポップを代表するバンドの一つ。
この作品は創設メンバーであるイアン・クレイグ・マーシュとマーティン・ウェアの二人が脱退した後、残されたヴォーカルのフィリップ・オーキーが主体となって作成された作品。

フィリップが主体となったことにより、これまでの実験的な作風から"歌"を押し出した大衆的な作風にシフト。また、当時高校生だったジョアンヌ・キャトラルとスーザン・アン・サリーをメンバーに加え男女混合ヴォーカルの編成として再スタートすることになります。

結果的にこの編成が商業的に成功し、『Dare』は全英チャート1位を獲得。また、シングルの「Don't You Want Me(邦題:愛の残り火)」は全米でもチャート1位を獲得し、第2次ブリティッシュ・インヴェイジョンの先駆けとなることになります。

ハイライトはオープニングを飾る「The Things That Dreams Are Made Of」、メロディが耳に残る「Open Your Heart」、打ち込みのドラムが印象的な「Seconds」、ディスコ風な「Love Action (I Believe in Love)」、バンドを代表する曲「Don't You Want Me」などです。

音楽も多様性を増した現在ではややチープなサウンドに聴こえますが、その独自のポップ性とグラムロック風のフィリップのヴォーカルは時代を超えても輝きを失ってはいないと言えます。

【トラックリスト】
1. The Things That Dreams Are Made Of
2. Open Your Heart
3. The Sound of the Crowd
4. Darkness
5. Do or Die
6. Get Carter
7. I Am the Law
8. Seconds
9. Love Action (I Believe in Love)
10. Don't You Want Me


Don't You Want Me


【音楽アルバム紹介】Moving Pictures(1981) - Rush

2024-06-27 00:13:54 | ・1980年代(洋楽)
カナダのロックバンド、ラッシュの8thアルバム。
ラッシュはハードロックやプログレをベースとしたポップでパワフルなサウンドが特徴のバンド。

ラッシュのメンバーは以下の通り。
・ゲディー・リー - ベース、キーボード、ヴォーカル、ペダルベース
・アレックス・ライフソン - ギター
・ニール・パート - ドラムス、パーカッション

これまで「2112」や「Cygnus X-1」などコンセプトに基づいた大作主義でしたが、本作では軽めにまとめられています。
これはラジオで流すために短い曲として纏める必要があったという経緯があります。

楽曲・演奏ともに前作より洗練されており、全米3位、400万枚売り上げるなど大ヒットを記録。
ポップだけどテクニカルなイメージを確立することになった重要な作品といえます。

以降、ラッシュはシンセサイザーの積極的な利用やヒップホップを取り入れるなど時代に合わせて音楽性を変化させていき、安定した人気を獲得することになります。

オススメはシングル曲の「Tom Sawyer」と「Limelight」、爽快感のある「Red Barchetta」、彼らの演奏を堪能できるインスト曲「YYZ」、「Witch Hunt (Part III of Fear)」など。

プログレとハードロックの良いとこどりといった感じであり、テンション高めで最後まで駆け抜けていくのでとても満足度の高い作品。
そしてポップな曲調とは裏腹に工夫された複雑な曲構成と高い演奏力も魅力であり、まさに一石二鳥の名盤です。

【トラックリスト】
1. Tom Sawyer
2. Red Barchetta
3. YYZ
4. Limelight
5. The Camera Eye
6. Witch Hunt (Part III of Fear)
7. Vital Signs


Limelight