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ベライゾン・ワイヤレス

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

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ベライゾン・ワイヤレスVerizon Wireless)は、アメリカの携帯電話事業者キャリア)。ニュージャージー州 Basking Ridgeに本社がある。2009年1月に、業界5位のAlltelの買収手続きを完了し、加入者数1億629万人(2011年6月現在)[1]となり、名実ともにUS第1位の携帯電話事業者となった。

概要

ベライゾン・ワイヤレスは、ベライゾン・コミュニケーションズと英ボーダフォンとの合弁企業であり、ベライゾンが55パーセント、ボーダフォンが45パーセントの持分を有する。ボーダフォンは、GSM陣営であるにもかかわらず、ベライゾン・ワイヤレスはCDMA陣営にあり、共通サービス、ローミングサービスなどは、技術的に難しい状況にある。

第3世代移動通信システムは、CDMA2000 (1x EV-DO)を採用している。第一世代(アナログ)通信規格としてAMPSを採用していたが、2008年2月に終了した。

第3.9世代移動通信システムは、UMBの方針を取りやめ、LTEでのサービスを開始している。利用周波数帯は、700MHz帯(Band 12)。

ベライゾン・ワイヤレスは、1999年9月にベル・アトランティック傘下の携帯電話事業者 Bell Atlantic MobileVodafone AirTouch Plc.(1994年にパシフィック・テレシスよりAirTouch Communicationsとしてスピンオフして成立後、1999年6月に英ボーダフォンが買収・合併し改称)のアメリカ合衆国内の事業、GTEワイヤレスおよびPrimeCoコミュニケーションズの4社が合併して成立した。この為、全国的に、多くのセルラーバンド(800MHz)Bシステムのライセンスを保持している。

ブランディング

Verizonという社名は、ラテン語のveritas(英語のtruth・真実)と、horizon(地平線・水平線)とを合成してつけられた。

現況

かつてベライゾン・ワイヤレスは全米最大の加入者数を誇るキャリアだったが、2004年にシンギュラー・ワイヤレスAT&Tワイヤレスを買収したため、2009年1月に、Alltelの買収を完了するまでは、加入者数で逆転されていた。

2007年11月に、ベライゾン・ワイヤレスは、オープンハンドセットポリシーを発表した。これは、従来までは、ベライゾン・ワイヤレスの承認端末のみが、ベライゾン端末として登録利用できたのに対し、2008年からは、ベライゾン・ワイヤレスの非承認の端末でも、(ローミングでない)ベライゾン端末としてのネットワーク利用を認めるというものである。これは、GSM側では、アンロックされた端末とSIMカードの組み合わせにより多種多様な端末の利用がなされていることへの、遅まきながらの対抗策と考えられる。


また、同月に、同社は、3.9G技術としてLTEのトライアルを、2008年から始めると発表した。LTEは、W-CDMA/GSM系の技術である。同社は、世界のCDMA陣営のなかでは、ネットワーク規模、加入者数で最大規模であり、その行方は注目された。

2008年2月には、全米の自社他社を含む、固定電話・携帯電話への通話定額サービスを発表。

2009年1月には、業界5位のAlltelの買収を完了した。これにより、ベライゾン・ワイヤレスは、再び加入者数で、全米首位となった。

通信業界の中では、携帯電話は今後も成長が見込まれる数少ない分野であるため、筆頭株主であるベライゾン・コミュニケーションズは、ベライゾン・ワイヤレスの残り45%のボーダフォン保有株を買い取ることにより、100%子会社化したい旨を、これまでにも再三に渡って表明している。しかしながら、ボーダフォンは、2004年に、当時のAT&T Wirelessの買収に失敗して以降、ベライゾン・ワイヤレスが唯一のアメリカにおける足場である為、ベライゾン・コミュニケーションズによる株買い取り提案は、常に拒否している。

主な料金プラン

主に、通話専用のベーシックプラン、通話と無制限SMSがついたセレクトプラン、通話と無制限SMS、無制限Webがついたプレミアムプランがある。1人で使う場合、いずれのプランで、それぞれ月あたり450分、900分,無制限の3種類の無料通話分が選べる。家族で使う場合は無料通話分を分け合うコースが用意されている。

主な端末メーカー

日本のメーカーではカシオ日立モバイルコミュニケーションズ(現在は、NECカシオ モバイルコミュニケーションズ)がG'zOneシリーズ(ただし日本のものとは仕様が大きく異なる)で唯一、端末供給を続けている。

iPhoneは長らくAT&Tモビリティによる独占販売であったが、Verizon向けに供給される事が2011年1月11日に正式発表された。CDMA対応iPhone 4は2011年2月10日より発売となった[2]

シャープは、2002年に「Z800」というモデルをベライゾンワイヤレスブランドで納入したが、撤退した。その後、マイクロソフトと共同開発した新型スマートフォン『KIN』を、2010年5月より発売した[3]が、極端な販売不振で同年7月に販売打ち切り[4]となった。しかし、同年12月に、仕様と販売価格をさげて、それぞれモデル名をKIN Onem, KIN Twomとし、販売が再開された。 [5]

かつては、東芝が「Audiovox」ブランドで一定のシェアを持っていたが、2002年のCDM9500を最後に撤退した。

関連項目

脚注

  1. ^ Grading the top 10 U.S. carriers in the second quarter of 2011”. 2011年8月31日閲覧。
  2. ^ Verizon版iPhone 4発表 CDMAネットワークに対応 - ITmedia、2011年1月12日
  3. ^ Microsoft Ushers in the Next Generation of the Social Phone With KIN, a New Windows Phone - Microsoft・2010年4月12日
  4. ^ Miguel Helft (2010年6月30日). “Microsoft Kin Discontinued After 48 Days”. New York Times. 2011年9月25日閲覧。
  5. ^ Effie Tjhai (2010年11月21日). “Microsoft KIN Onem and Twom Come Back Through Verizon”. www.slashphone.com. 2011年9月25日閲覧。

外部リンク