石井岳龍
石井聰亙(いしい そうご、1957年 - )/石井岳龍(いしい がくりゅう)は、日本の映画監督。
福岡県生まれ。福岡県立福岡高等学校、日本大学藝術学部卒。 1976年、日本大学芸術学部入学直後、8mm映画デビュー作『高校大パニック』を撮り、熱狂的な支持を得る。
続く1980年『狂い咲きサンダーロード』でジャパニーズ・ニューウェイブの急先鋒となる。1982年『爆裂都市 BURST CITY』を発表。斬新で前衛的なアクション映画を撮り続け、1984年の『逆噴射家族』はイタリアの第8回サルソ映画祭グランプリ等、国内のみならず海外でも高い評価を受ける。
また、自らがボーカルをつとめるバンド「石井聰亙&バチラス・アーミー・プロジェクト」で音楽活動も行い、自作映画『アジアの逆襲』の音楽を担当して、同題名のレコード・アルバムも発売した。
その前後からジャパニーズパンク/ニューウェーブシーンと共闘した数々の音楽ビデオと実験的短編映画製作に打ち込み、1994年の『エンジェル・ダスト』(バーミンガム映画祭グランプリ)、『水の中の八月』(1995年)、『ユメノ銀河』(1997年・オスロ映画祭グランプリ)と作品を発表。 続いて、時代劇とSFXを融合させた超大作『五条霊戦記』(2000年)が公開されるが、期待されたほどの興行収入を得ることはできなかった。
21世紀に入ってからは、映画のジャンルを超越したハイパーエキサイトムービー『ELECTRIC DRAGON 80000V』(2001年)、『DEAD END RUN』(2002年)を発表。2005年には、フルデジタル機材を使用して制作した『鏡心・3Dサウンド完全版』を発表、全国上映ツアーを行った。2006年、監督生活30周年を迎え、記念の初期作品集が発売された。
彼のデビュー以来の鋭い表現手腕は、映画に留まらず、ミュージッククリップ、ビデオアート、写真、ライブ活動等、様々なメディアで発揮され続けている。尖端的な音楽と、風景や光の情景をミックスさせた映像表現手法は、「実験的」と評されながらも、特に同じ業界の人間や、アーティストからの評価が高いことでも有名。ちなみにクエンティン・タランティーノも石井聰亙を敬愛しており、映画『キル・ビル Vol.1』の中でルーシー・リュー演じる女性を「オーレン・イシイ」と名づけたのは、「石井輝男、石井聰亙、石井隆、石井克人…と好きな日本人監督がイシイばっかり」だったからだという。
2010年1月17日、公式ブログで、今後は石井岳龍の名前ですべての活動、仕事を行うと発表。
作品
映画(監督)
- 高校大パニック (1976)
- 1/880000の孤独 (1977)
- 突撃!博多愚連隊 (1978)
- 高校大パニック (1978) ・・・ 1976年の同名自主映画を澤田幸弘との共同監督で商業リメイク。
- 神の堕ちてきた日(1979、アクション監督)
- 狂い咲きサンダーロード (1980)
- シャッフル (1981)
- 爆裂都市 BURST CITY (1982)
- アジアの逆襲 (1983)
- 逆噴射家族 (1984)
- 半分人間 アインシュテュルツェンデ・ノイバウテン (1985)
- THE MASTER OF SHIATSU 指圧王者 (1989)
- TOKYO BLOOD (1993)
- エンジェル・ダスト(1994)
- 水の中の八月 (1995)
- ユメノ銀河 (1997)
- 五条霊戦記 GOJOE (2000)
- ELECTRIC DRAGON 80000V (2001)
- DEAD END RUN (2002)
- 鏡心・3Dサウンド完全版 (2005)
テレビドラマ(監督)
- 私立探偵 濱マイク 第8話 「時よとまれ、君は美しい」(2002、日本テレビ系)
PV(監督)
- アナーキー 『'80維新』
- ザ・スターリン 『ロマンチスト』『アレルギー』『STOP JAP』
- THE STAR CLUB 『ACTION-STREET』
- 一世風靡セピア 『前略、道の上より』
- 筋肉少女帯 『トゥルー・ロマンス』
- UA 『悲しみジョニー』
- CHARA 『スカート-short film-』
- JOE ODAGIRI(オダギリジョー) 『i don't know』
- THE BACILLUS BRAINS 『MIDNIGHT SAVAGE』