神戸大空襲
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神戸大空襲(こうべだいくうしゅう)とは、第二次世界大戦(大東亜戦争)末期にアメリカ軍が繰り返し行った、神戸市およびその周辺地域に対する戦略爆撃・無差別攻撃の総称である。特に兵庫区や林田区など西神戸に大きな被害を出した1945年(昭和20年)3月17日と、東神戸および阪神間の町村を壊滅させた同年6月5日の爆撃を指して用いられることが多い。
概要
神戸とその周辺地域は1945年(昭和20年)1月3日から終戦までの約8ヶ月間に、大小合わせて128回の空襲を受け、特に3月17日および6月5日の市街地絨毯爆撃と、川西航空機甲南工場を標的とした5月11日の戦略爆撃によって大きな被害を受けた。被害状況に関する公式記録は存在せず、具体的な数字ははっきりしていないが、被害面積は神戸周辺都市部の21%に及び、少なくとも8841名の市民が犠牲となり、15万人といわれる負傷者、焼失家屋15万戸、のべ65万人もの人々が家屋に被害を受けたといわれている。これは人口および面積から換算した被害率としては、当時の五大都市の中でも最悪の数字であった。
神戸大空襲が登場する作品
- 『火垂るの墓』(野坂昭如著)
- 『アドルフに告ぐ』(手塚治虫作)
- 『少年H』(妹尾河童著)
- 『くだんのはは』(小松左京作)
- 『バックミラーに見る街 神戸大空襲をうたう 混声合唱組曲』車木蓉子 作詞、多田泉 作曲、神戸市役所センター合唱団、1983年10月。
- 岡本望『嵐の青春 神戸大空襲』文理閣、1993年11月。ISBN 4-89259-208-0。
- 日向道子『生きんと、あかん 神戸大空襲と、おじいさん、おばあちゃんのたからもの』ひなたあかね 画、けやき書房〈童話の森〉、1996年8月。ISBN 4-87452-654-3。
関連文献
- 神戸空襲を記録する会編 編『神戸大空襲』のじぎく文庫、1972年。
- 神戸空襲を記録する会編 編『神戸空襲体験記』 総集編、神戸空襲を記録する会(出版) のじぎく文庫(製作)、1975年。 - 資料:神戸空襲を記録する会の歩み:pp.496-498。
- 『炎の記録神戸大空襲 神戸空襲を記録する会10年の歩み.』神戸空襲を記録する会、1981年8月。 - 資料:神戸空襲を記録する会の10年・戦時下の世相と神戸空襲:pp.41-46、神戸空襲戦災資料目録:pp.51-60。
- 神戸空襲を記録する会編 編『神戸大空襲 戦後60年から明日へ』神戸新聞総合出版センター、2005年12月。ISBN 4-343-00339-6。 - 資料:折り込1枚。
関連項目
- 日本本土空襲
- 太平洋戦全国戦災都市空爆死没者慰霊塔
- 神戸空襲を記録する会
- 中田政子 - 「神戸空襲を記録する会」代表