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金尻カズナ

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金尻 カズナ(かなじり カズナ、1981年 - )は、日本のソーシャルワーカーNPO法人ぱっぷす(旧称:ポルノ被害と性暴力を考える会)の理事長を務める[1]金尻和也(かなじり かずや)とも称した[2][3]

大阪府で生まれた[4]。ネットワークやシステムのエンジニアをしていた[5]。2004年、アダルトビデオ出演などによる被害の深刻さを社会に訴える活動を始めた[6]。アダルトビデオの撮影で出演者が重傷を負った事件に衝撃を受けたことがきっかけだった[1]。しかし一方で金尻自身が生活困窮のため性風俗産業で働き始め、首を絞められて死ぬ思いまでしたが、やめられずに5年間性風俗産業で働いた[1]。性産業の中に身を置くと、性産業が人権侵害をしていることに気づくことがむずかしいという[1]。金尻は一人のソーシャルワーカーの助けで性風俗の仕事を辞めることが出来た[5]。「そのとき受けたソーシャルワークがとても心地よく」[5]、2011年から性産業などによって困難に直面している人たちに対する相談支援に携わる[6]。2019年からぱっぷすの理事長を務めている[1]

スマートフォンの普及によって性的画像をインターネット上で公開することが容易になり、被害にあうことが増加した状況をふまえ、金尻はスマートフォンが性的画像を撮影できなくする機能を標準装備するよう求めるキャンペーンを2020年から始めた[1]

2022年4月1日に日本で法的成人年齢が20歳以上から18歳以上に引き下げられて、18歳と19歳の若者が成人として扱われるようになり、未成年としての法的保護を受けられなくなった。金尻はこれによって新たに性産業の餌食になる若い犠牲者を救うための立法措置を求めて活動している[7]

出演

テレビ

著作

  • 「AVに利用される少女たち : 新しいソーシャルワークのあり方を目指して」『Sexuality / "人間と性"教育研究協議会 企画編集』第78号、エイデル研究所、2016年10月、60-69頁。 
  • 「コロナ禍の中でのポルノ搾取の実態」『K-peace / 日本キリスト教婦人矯風会 編』第22号、日本キリスト教婦人矯風会、2020年10月、8-10頁。 
  • 合同出版編集部 編「AVという性暴力」『わたしは黙らない : 性暴力をなくす30の視点』合同出版、2021年、72-75頁。ISBN 9784772614719 

脚注

  1. ^ a b c d e f 大久保真紀「ひと デジタル性暴力の問題に取り組むNPO法人理事長 金尻(かなじり)カズナさん(39)」『朝日新聞』2021年1月28日、朝刊14版、2面。『朝日新聞デジタル
  2. ^ 特定非営利活動法人ぱっぷす定款」ぱっぷす。2022年5月16日閲覧。
  3. ^ 2018年度 事業報告書」ポルノ被害と性暴力を考える会。2022年5月16日閲覧。
  4. ^ 内藤真己子(聞き手)「弱者に寄り添う すごい / NPO法人ポルノ被害と性暴力を考える会(ぱっぷす)相談支援マネージャー 金尻カズナさん」『しんぶん赤旗』(2019年6月27日)、日本共産党。2022年5月16日閲覧。
  5. ^ a b c 理事・メンバー紹介」ぱっぷす。2022年5月16日閲覧。
  6. ^ a b デジタル性暴力の被害者を支援するNPO papsの新たな挑戦」ボーダレスジャパン。2022年5月16日閲覧。
  7. ^ 「高校生のAV出演被害が止められない」成人年齢引き下げが招く悲劇」『47NEWS』(2022年4月24日)全国新聞ネット。2022年5月16日閲覧。
  8. ^ 日本放送協会 (2019年12月16日). “【特集】性暴力はいま(1)デジタル性被害 終わりのない苦しみ - 記事 | NHK ハートネット”. NHKハートネット 福祉情報総合サイト. 2021年6月10日閲覧。
  9. ^ ハートネットTV 「性暴力1 私の画像を消してください 広がるデジタル性被害」 NHK放送史、NHK. 2022年5月16日閲覧。

外部リンク