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後方照応

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

後方照応(こうほうしょうおう、cataphora)とは、言語学で、談話(discourse)において、後ろにある表現で同じ対象を指す(同一指向 Coreference)表現のこと。つまり、後に述べられる表現が、その前にある表現を言及するか表現する。

概要

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  • Finding the right gadget was a real hassle. I finally settled with a digital camera.(ぴったりの道具を見付けることは本当に煩わしい。結局、私はデジタルカメラに決めた)

この談話の中で、前にある「ぴったりの道具」が指している対象は「デジタルカメラ」で、これは同一のものである。

後方照応は内部(文脈)照応(Endophora)の一種で、前方照応と逆のものである。

後方照応は修辞的効果のために使われることが多い。サスペンスを構築し、説明を与えることができる。

  • He's the biggest slob I know. He's really stupid. He's so cruel. He's my boyfriend, Steve.(って私が知っている中で一番のとんま。って本当にばか。ってとても残酷。って私のボーイフレンド、スティーヴ

後方照応は文中の従属節の中に使われることもある。

  • If you want some, here's some parmesan cheese.(もしあなたが何か欲しいなら、ここにパルザメンチーズがいくらかある)
  • After he had received his orders, the soldier left the barracks.(は彼の命令を受けた後、その兵士は兵舎を出た)

後方照応は名前に先立って説明するのにも使われる。

  • If you want them, there are cookies in the kitchen.(もし君がそれらを欲しいなら、キッチンにクッキーがある)

関連項目

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