連理木
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連理木(れんりぼく、れんりぎ)とは、2本の樹木の枝、あるいは1本の樹木の一旦分かれた枝が癒着結合したもの。自然界においては少なからず見られるが、一つの枝が他の枝と連なって理(木目)が通じた様が吉兆とされ、「縁結び」「夫婦和合」などの象徴として信仰の対象ともなっている。なお、違う品種同士でも連理となる場合もある。
日本での記録として、『続日本紀』和銅5年(715年)3月19日条に、「美濃国が木連理(表記は原文ママ)と白雁を(朝廷に)献じた」と記述があり、早くから(後述の「語源」参照)日本でも献上品とされていた。この他、天平3年(731年)美作国から連理の木を献上したことが記され、祥瑞とされた[1]。
語源
[編集]有名な連理木
[編集]- 縁桂森林公園「名木 縁桂」 - 北海道乙部町/林野庁森の巨人たち百選選定、カツラ
- 白木神社 トチノキ - 北海道函館市
- 城山八幡宮 アベマキ - 愛知県名古屋市
- 賀茂神社「連理眞榊様」 - 滋賀県近江八幡市
- 志賀神社 クスノキ - 福岡県糟屋郡粕屋町
- 佐賀の夫婦松(山口県熊毛郡平生町) - アカマツとクロマツの連理。もと国の天然記念物。1974年(昭和49年)マツ材線虫病により枯死。
- 宇谷の連理根上りマツ(鳥取県東伯郡湯梨浜町) - クロマツの連理および根上り。もと国の天然記念物。枯死したため伐採。
- 下野の女夫マツ(岐阜県中津川市) - アカマツの連理。もと国の天然記念物。枯死したため伐採。
- 高津連理のマツ(島根県益田市) - クロマツの連理。もと国の天然記念物。枯死したため、1997年(平成9年)に伐採。