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JP3991173B2 - Distinguishing liquid sample from control liquid - Google Patents

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JP3991173B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、液体サンプルに含まれる分析対象物濃度を測定するための方法に関する。特に血液などの体液に含まれる例えばグルコース、コレステロールなどの濃度を電流測定により定量するための方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、液体サンプル、特に血液などの生体サンプル中の分析対象物濃度を簡便、迅速に定量するものとしてバイオセンサが知られている。
【0003】
バイオセンサとは、電気化学測定を行うためのデバイスの1種である。電気化学測定とは、その名の通り、化学的反応を電気的な信号、例えば電流、電圧、電荷量として測定するものである。電気化学測定の弱点は、その特異性の低さにある。すなわち、化学的反応によって生成した物質が電気化学測定可能な物質であっても、測定サンプル中に電気化学測定可能な別の物質が存在すると、直ちに誤差を生じてしまうのである。バイオセンサは、この電気化学的測定の特異性の低さという弱点を補うために、分析対象物と選択的かつ特異的に反応し得る生体機能物質、例えば酵素などを利用している。バイオセンサは、少なくとも次の2つの部分を有する。1つは選択機能部として、目的物と選択的かつ特異的に反応する部分である。例えば酵素や抗体がこれに相当する。もう1つは信号変換部として、選択機能部の化学的反応を電気的な信号へと変換する部分である。主として電極に相当する。バイオセンサを用いた分析対象物の測定は、直接的に電流、電圧、電荷量などの各種電気的な量が測定対象になり得る。この中でも電流を測定対象とするバイオセンサが多く存在している。
【0004】
バイオセンサシステムとは、バイオセンサへ電位を与えたり、バイオセンサの信号である電流を測定したりする機器と、テストセルとしてのバイオセンサを組み合わせて使用するものである。例えば、血液サンプル中の乳酸濃度を定量するためのバイオセンサシステムであれば、乳酸と特異的に反応する乳酸オキシダーゼ(LOD)、乳酸デヒドロゲナーゼ(LDH)などの酵素を選択機能部とするバイオセンサをテストセルとして、血液サンプルと前記酵素などとの反応が始まってからの時間を計時するタイマー機能、定められた時間経過後に定められた電位をバイオセンサに印加する機能、前記電位印加開始から定められた時間経過後に電流を測定する機能、電流と乳酸濃度との相関関係、例えば検量線を記憶する機能、前記記憶された相関関係、例えば検量線と前記測定された電流から乳酸濃度を判定する機能、前記判定した結果をディスプレイなどに表示する機能等を有する機器と組み合わせて使用することで構築することが出来る。このようなバイオセンサシステムは、血液サンプル中の乳酸濃度の定量にとどまらず、種々のものが知られている。
【0005】
欧州特許出願公開第0230472号には、電流測定を利用して血液サンプルのグルコース濃度を測定するバイオセンサシステムが開示されている。このシステムでは、測定電極、リファレンス電極およびカウンタ電極を備えたバイオセンサがテストセルとして用いられている。前記電極は、グルコースオキシダーゼ、フェリシアン化カリウムおよびその他の成分を含有する試薬層で覆われている。血液サンプルを試薬層に接触させて入れると、サンプル中のグルコースが、グルコースオキシダーゼの作用を介してフェリシアン化カリウムと反応し、フェロシアン化カリウムを形成する。その後で電極に電圧を印加すると、逆反応が生じて、最初の反応で生じたフェロシアン化カリウムの濃度に比例した電流が流れる。この電流の測定値がサンプル中のグルコースの濃度に対応するとしている。
【0006】
電気化学測定において、時間に対して矩形波的に電位を印加し、それに対する電流を測定する手法は、ポテンシャルステップ法として一般的に知られている。ここで言う「時間に対して矩形波的な電位印加」とは、実質的に瞬間にある一定電位を印加し、その後前記一定電位を印加し続けるという意味である。このようなポテンシャルステップ法では、電位を印加してからの時間の経過と共に減衰していく電流、減衰電流が観察される。この減衰電流は、時間に依存しているので、時間の関数として表すことが出来る。他方この減衰電流は、分析対象物濃度にも依存している。ゆえに、この減衰電流は分析対象物濃度の関数としても表すことが出来る。減衰電流は、時間と分析対象物濃度の関数として表せるわけである。従って、減衰電流に影響を与えるその他の因子として、例えばサンプルの性状、サンプル温度、電極面積、印加電位などが一定に保たれている場合には、減衰電流をI、時間をt、分析対象物濃度をCとした時、I=(t,C)と表すことが出来る。I(t,C)はIがt,Cの関数であることを表しており、時間tを一定に保つことが出来れば、言い換えれば、同一のタイミングで測定された減衰電流は、分析対象物濃度のみの関数として表すことが出来る。式で表すと、I(t=一定,C)=I(C)となる。従来のバイオセンサシステムでは、この原理が用いられている。予め電流測定の時間を決めておき、その時の電流と分析対象物濃度の相関関係を示す検量線I(C)を使って、電流と分析対象物質濃度を関連づけているのである。この時、電流測定は1回のみである。
【0007】
複数回の電流測定を行うバイオセンサシステムが、特許公報第2651278号に開示されている。この発明では、電流測定を複数回行うことで得られた情報を異常なサンプル供給状態の検知の為に活用している。分析対象物濃度以外の情報を、電流の大きさそのものではなく、異なる時刻における電流間の関係から得ようとしている。言い替えれば、電流Iよりは寧ろ、時間の関数I(t)から情報を得ようとする試みである。このシステムでは、連続する2回の電流測定を行い、両者の測定電流の比とその測定が行われた時間の平方根の逆数の比とを比較することによって、システムが正常に働いているかどうかの指標を得ている。これは、サンプル量半無限、電極に電位を加える直前の状態で分析対象物濃度分布一様、サンプル撹拌無し、という条件下でのポテンシャルステップ法におけるI(t、C)の理論式が時間(t)の平方根の逆数に比例していることに基づく。例えば、血液サンプルが検出電極の表面全体を覆わない場合、テスト前またはテスト中に反応域が水和した場合、さらに、リークが生じて血液サンプルが反応域内の電極だけでなく反応域の外部をも覆う場合には読取り値にエラーが生じる場合には前記連続する2回の測定で得られた電流の比とその測定が行われた時間の平方根の逆数の比とを比較することで得られた指標により、エラーが生じていることを判別することができるとしている。
【0008】
バイオセンサシステムが正常に働いているかどうかをチェックするための他の従来技術としては、コントロール液を用いる方法が知られている。この技術は、特許公報第2651278号開示の発明とはその目的が多少異なり、主にバイオセンサシステムにおける機器が正常に働いているかどうかのチェックを目的としている。以下に、血液サンプルのグルコース濃度を定量するためのバイオセンサシステムを例として、コントロール液を用いたシステムチェックの方法を説明する。
【0009】
コントロール液は既知のグルコース濃度に調製されており、正常なシステムがどのような応答、例えばグルコース濃度表示をするのかが予め調べられている。更にコントロール液には、血液サンプルの性状に近づけるために、水溶性高分子を加えて粘性を増しているものや、色素が加えられているものもある。システム使用者は、定期的に、あるいは必要に応じて、前記コントロール液を血液サンプルを測定するときと同様の手段で測定する。そして、システムの応答が正常なものであるかを判定する。システムの応答が正常であるか否かの判定は、コントロール液の容器や添付文書などに表示された正常範囲と実際のシステム応答値を比較することに依る。例えば、正常範囲が70〜120mg/dLであるコントロール液を測定したとき、システムの応答値が80mg/dL、110mg/dLなどであればシステムは正常に働いていると判定し、システムの応答値が50mg/dL、140mg/dL等であれば、システムは異常であると判定する。このようにして、バイオセンサシステムが正常に働いているかどうかを判定するわけである。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
上記のようにコントロール液を用いたバイオセンサシステムのチェック方法では、システムチェックのためにコントロール液を測定する場合であっても、血液サンプルなどの通常サンプルの測定であっても、システムの応答としては分析対象物質濃度の表示があるだけで同一であるため、使用者がサンプルとして何を用いたか認識していなければ、コントロール液を測定した結果であるのか、血液サンプルなどの通常サンプルを測定した結果であるのかを判別できないという問題があった。このため、例えば、血液サンプルなどの通常サンプルを測定した結果であるにも関わらずコントロール液を測定した結果であると誤認識して、又はシステムが正常であるにもかかわらず異常であると判定してしまったり、又はシステムが異常であるにもかかわらず正常であると判定してしまったり、或いはコントロール液を測定した結果であるにも関わらず血液サンプルなどの通常サンプルを測定した結果であると誤認識して、医師が間違った診断を下したりしてしまう恐れがあった。特に後者のような場合では、誤った血液検査データを基に誤った診断が下される危険性を孕み、重大であった。
【0011】
また、システムが正常であるかどうかを判定する際にも、コントロール液容器や添付文書等に表示された正常範囲とコントロール液の測定結果を比較する必要があり、作業が煩雑であった。頻回にわたってシステムチェックを行わなければならない場合、又は複数濃度のコントロール液を用いてシステムチェックを行う場合、或いは多数のバイオセンサシステムに対してシステムチェック行わなければならない場合などで特に煩雑であった。
【0012】
本発明の目的は、使用者に負担を掛けず、コントロール液を測定した際にはシステムが自動的に、血液サンプルなどの通常サンプルではなく、コントロール液であることを弁別してこれを表示し、使用者側の誤認識を防ぐことの出来るバイオセンサシステムを構築するための方法を提供する。併せて、煩雑な作業を伴うこと無しにコントロール液によるシステムチェックの結果を知ることの出来るバイオセンサシステムを構築するための方法を提供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明は、電流を測定することによって液体サンプルの分析対象物濃度を定量するバイオセンサシステムに用いられる方法であって、測定した電流とその時間微分の比を算出し、これを指標として液体サンプルとコントロール液との弁別を行う方法である。前記測定した電流の時間微分は、アナログ的に連続する測定データから得られる厳密な意味での微分であって良いし、デジタル的に不連続である測定データから実質的に微分値となるように算出されたものであっても良い。例えば、比較的短い時間の間隔で電流を測定し、両者の差を持って時間微分とすることが出来る。つまり、時間微分の定義式、lim(Δt→0)={I(t+Δt)−I(t)}/Δtでは、Δtは無限小でなければならないので、不連続な測定から厳密な時間微分を求めることは不可能であるが、比較的短い時間の間隔Δtで測定した電流から近似的に時間微分を求めることは出来るということである。また、何らかの理由でΔtをそれほど短く出来ない場合には、例えば、3点以上の測定を行い、それらの差の移動平均を取るなどして、近似的に時間微分を求めることが出来る。こうして得られた時間微分と電流の比を取って、液体サンプルとコントロール液との弁別の指標とする訳である。時間微分と電流の比は、所望により、微分/電流であっても良いし、電流/微分であっても良く、これらに四則演算的に定数を含めても良い。それらには本質的な違いはなく、後に述べる比較値の選び方が異なるだけである。時間微分は、厳密な微分(dI/dt)であっても、近似的な微分(ΔI/Δt)であっても良く、液体サンプルとコントロール液との弁別の指標を算出する際にも、電流と時間微分の比が、{I/(dI/dt)}又は{I/(ΔI/Δt)}であっても、{(dI/dt)/I}又は{(ΔI/Δt)/I}でも良いし、これらの比をα、a、bをある定数として、(a α±b)などとして良い。何故なら、上記のどれを液体サンプルとコントロール液との弁別の指標として選んでも 本質的な違いはなく、後に述べる比較値の取り方が異なってくるだけだからである。
【0014】
液体サンプルとコントロール液との弁別のための他の指標を得るための方法として、前記電流とその時間微分の比を複数回算出して、それらの差を取ることもできる。電流とその時間微分の比αをn個(n回)算出したとして、そのk番目、1番目をαk,α1とし、これらの差をΔαとすれば、Δα(k,l)=αk−α1と表すこともできる。但し、Δα(k,l)の括弧は、k番目とl番目のαの差であることを表す。この場合も、液体サンプルとコントロール液との弁別の指標を得るのに符号を変更しても差し支えなく、Δα(k,l)=αk−α1であっても、Δα(k,l)=α1−αkであっても良い。また、四則演算的に定数を含めても良く、c、dをある定数として、{c(Δα)±d}を液体サンプルとコントロール液との弁別のための指標としても良い。何故なら、上記のどれを液体サンプルとコントロール液との弁別の指標として選んでも本質的な違いはなく、後に述べる比較値の取り方が異なってくるだけだからである。
【0015】
これまで説明してきたような方法で得られた指標を比較値と比較することにより、液体サンプルとコントロール液とを弁別することが出来る。前記比較値は、実験的に求められる値であるので、本法を用いて液体サンプルとコントロール液とを弁別するには、事前に液体サンプルあるいはコントロール液がどのような指標値を取るのか調べておかなければならない。例えば、指標として電流とその時間微分の比αを用いるとしてコントロール液液体サンプルを弁別する際には、コントロール液でα0未満,サンプルでα0以上のα値が観察されるというような閾値としてα0を比較値に選んでおけば良い。このようにして決められた比較値をシステムに予め記憶させておけば、実際の測定時に観察される指標値と比較値との比較によって液体サンプルとコントロール液との弁別が可能となる。弁別が可能であれば、その結果を前記システムに表示させることは容易である。
【0016】
法を用いてコントロール液であること弁別され場合には、システムチェックの判定結果をも併せて表示することが出来る。判定結果の表示は、○や×、OKやNGなど二者択一式にしても良いし、コントロールHigh・270mg/dl・OKなど具体的に表示しても良い。
【0017】
【発明の実施の形態】
【実施例】
以下、具体的な実施例により本発明を更に詳しく説明する。バイオセンサシステムの一例として、血液サンプルのグルコース濃度を定量するグルコースセンサシステムについて説明する。グルコースセンサシステムのテストセルであるグルコースセンサは、次のような構成のものを使用した。PET(ポリエチレンテレフタレート)からなる絶縁性の基板上に、スクリーン印刷によって、リード(銀)と作用極、対極を含む電極系(カーボン)及び電気絶縁層が形成されている。電気絶縁層は、作用極及び対極の露出部分の面積を一定とし、かつリードを部分的に覆っている。このようにして形成された電極部分上に、親水性高分子であるカルボキシメチルセルロース(CMC)層が形成されている。更にこのCMC層の上に、酵素としてのグルコースオキシダーゼ(GOD)と電子伝達体(メディエータ)としてフェリシアン化カリウムからなる、酵素及びメディエータ層が形成されている。(以下CMC層と酵素及びメディエータ層を併せて反応層と称する。)更に、カバーとスペーサーからなるインサートが形成されており、インサートへサンプルが触れると、毛管現象によって、反応層および電極系へ一定量として約3μLのサンプルが供給されるようになっている。一方、測定機器としては、汎用のポテンショスタット、BAS100B/W(BAS製)を使用した。通常のバイオセンサシステムであれば、一つのテストセルにそれ専用の機器が組み合わされて使用されるが、本実施例では汎用の機器を使用している。しかしながら、既知技術を用いた簡易な機器であっても、本実施例の再現実施は容易である。
【0018】
測定サンプルは、コントロール液1、コントロール液2、血液を用いた。コントロール液1は、防腐剤として安息香酸、色素として赤色二号とグルコースが添加された水溶液である。グルコース濃度は、97mg/dlと325mg/dlの2種類を用いた。コントロール液1の性状は、水に近く、比較的粘性が低かった。コントロール液2は、水溶性高分子であるポリビニルピロリドン(PVP)とグルコースの水溶液である。グルコース濃度は、83mg/dlと256mg/dlの2種類を用いた。コントロール液2の性状は、比較的粘性が高かった。血液は、血球成分濃度とグルコース濃度の異なる6種類を用いた。血球成分濃度(ヘマトクリット値で示す。)とグルコース濃度は、(30%,102mg/dl)、(44%,101mg/dl)、(58%,103mg/dl)、(28%,268mg/dl)、(45%,263mg/dl)、(62%,266mg/dl)であった。また、抗凝固剤としてヘパリンナトリウムを添加した。これらの測定サンプルをテストセルの反応層および電極系へ供給して、25秒間電位を印加せずに静置した。この間、測定サンプル中のグルコースが、グルコースオキシダーゼの作用を介して反応層のフェリシアン化カリウムと反応し、フェロシアン化カリウムを生成する。そして、25秒後から5秒間、作用極と対極の間に500mVの一定電位を、時間に対して矩形波的に印加し、0.1秒間隔で電流を測定した。この時観察される電流は、フェロシアン化カリウムからフェリシアン化カリウムという逆反応によるものである。この電流は、最初の反応で生じたフェロシアン化カリウムの濃度に比例しているので、この電流の測定値が測定サンプルのグルコース濃度に対応する。また、この電流は、電位印加からの時間経過に伴って減衰する減衰電流である。図1に、時間と印加電位の関係を示す。また、図2に、コントロール液1のグルコース濃度97mg/dlであるものを測定した際の減衰電流を図示する。横軸の時間単位は秒で、電位が印加された瞬間を0秒としている。
【0019】
(演算1)
以下に示す方法で、測定サンプル弁別のための演算値を得る。尚、本実施例では電圧印加からの時間が4秒後の電流を用いているが、これに限定されることはなく、測定サンプル弁別に適した時間の電流を利用することが出来る。先ず、測定した減衰電流の4秒後の値から4.1秒後の電流を減じた差を取り、4秒後電流の時間微分とした。これは、時間微分の定義式、lim(Δt→0)={I(t+Δt)−I(t)}/Δtにおける、無限小のΔtに代えて、Δt=0.1秒を取り、符号を入れ替えたものに相当する。こうして得られた時間微分を分母、4秒後電流を分子とした比の値を取り、これを弁別指標α4にした。α4の添え字の4は、4秒後電流から得られた指標であることを示す。表1に各測定サンプルにおける指標α4の値を示す。尚、コントロール液1およびコントロール液2のデータは、それぞれ、測定数30の結果であり、血液のデータは、測定数90の結果である。表1に測定サンプル別のα4値を示す。
【表1】

Figure 0003991173
表1からは、コントロール液1の最小値の方が血液の最大値よりも大きいため、例えば、比較値として110を選べば、比較値110よりも大きいα4値を示すものをコントロール液1、小さいものを血液として両者を弁別することが出来る。同様にして、コントロール液1とコントロール液2も弁別可能である。しかし、コントロール液2と血液では、コントロール液2の最大値が血液の最小値よりも大きいために、弁別が不能である。
【0020】
(演算2)
次は、演算1と同様にして得られる電流とその時間微分の比αt(t秒後電流から得られるαの意)を複数求め、それらの差を測定サンプル弁別のための指標値とする場合について説明する。0.5秒、2秒について、α0.5,α2を求める。式で表せば、それぞれ、α0.5=I0.5/(I0.5−I0.6)、α2=I2/(I2−I2.1)と表せる。これらを求めておいて、次に、これらの差を取る。本実施例では、α2からα0.5を減じた差を取った。t2秒のαt2とt1秒のαt1の差をΔα(t1,t2)のように表すとして、本実施例での演算を式で表すと、Δα(0.5,2)=α2−α0.5={I2/(I2−I2.1)}−{I0.5/(I0.5−I0.6)}となる。表2に各測定サンプルにおけるΔα(0.5,2)の値を示す。尚、基としたデータは、演算1に用いたものと同一で、コントロール液2のデータは、測定数30の結果であり、血液のデータは、測定数90の結果である。
【表2】
Figure 0003991173
表2からは、コントロール液2の最大値の方が血液の最小値よりも小さいため、例えば、比較値として30を選べば、比較値30よりも小さいΔα(0.5,2)値を示すものをコントロール液2、大きいものを血液として両者を弁別することが出来る。
【0021】
以上の結果から、コントロール液1,コントロール液2および血液の3つの測定サンプルを弁別することが可能となる。すなわち、本実施例に於いては、Δα(0.5,2)の値が30未満であればコントロール液2であると判定し、30以上であれば血液あるいはコントロール1であると判定し、更にα4の値が110未満であれば血液で110以上であればコントロール液1であると判定することが出来る。これにより、コントロール液1,コントロール液2および血液の3つの測定サンプルを弁別出来たことになる。
【0022】
これまでに述べてきた様な方法によって、コントロール液の弁別が可能となるので、弁別結果を表示することの出来るバイオセンサシステムを構築するのは容易である。また、コントロール液を用いたシステムチェックの結果表示は、本法によって測定された測定サンプルがコントロール液であることが弁別できるので、予めシステムにコントロール液の正常範囲電流値を記憶させておけば、濃度を調べるための電流測定の結果とその正常範囲電流値を比較した結果を表示することも可能になる。
【0023】
【発明の効果】
本発明の方法を用いることによって、使用者に負担を掛けずコントロール液を測定した際には機器が自動的に血液サンプルなどの通常サンプルではなく、コントロール液であることを弁別してこれを表示し、使用者側の誤認識を防ぐことの出来るバイオセンサシステムを構築することが出来る。併せて、煩雑な作業を伴うこと無しにコントロール液によるシステムチェックの結果を知ることの出来るバイオセンサシステムを構築することが出来る。
【0024】
【図面の簡単な説明】
【図1】時間と印加電位の関係を表すものである。
【図2】グルコース濃度97mg/dlであるものを測定した際の減衰電流を示す[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a method for measuring an analyte concentration contained in a liquid sample. In particular, the present invention relates to a method for quantifying the concentration of, for example, glucose and cholesterol contained in a body fluid such as blood by amperometry.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, a biosensor has been known as a method for easily and quickly quantifying the concentration of an analyte in a liquid sample, particularly a biological sample such as blood.
[0003]
A biosensor is one type of device for performing electrochemical measurements. Electrochemical measurement, as the name implies, measures chemical reaction as an electrical signal, such as current, voltage, and charge. The weak point of electrochemical measurement is its low specificity. That is, even if the substance generated by the chemical reaction is a substance that can be electrochemically measured, if another substance that can be electrochemically measured exists in the measurement sample, an error occurs immediately. In order to compensate for the weakness of the low specificity of the electrochemical measurement, the biosensor uses a biofunctional substance that can selectively and specifically react with the analyte, such as an enzyme. The biosensor has at least the following two parts. One is a part that selectively and specifically reacts with a target product as a selection function part. For example, enzymes and antibodies correspond to this. The other is a part that converts the chemical reaction of the selection function part into an electrical signal as a signal conversion part. Mainly corresponds to an electrode. In measurement of an analysis object using a biosensor, various electrical quantities such as current, voltage, and charge amount can be directly measured. Among them, there are many biosensors that measure current.
[0004]
A biosensor system is a combination of a device that applies a potential to a biosensor or measures a current that is a signal of the biosensor and a biosensor as a test cell. For example, in the case of a biosensor system for quantifying the concentration of lactic acid in a blood sample, a biosensor that uses an enzyme such as lactate oxidase (LOD) or lactate dehydrogenase (LDH) that reacts specifically with lactic acid as a selection function unit. As a test cell, a timer function that measures the time after the reaction between the blood sample and the enzyme starts, a function that applies a predetermined potential to the biosensor after a predetermined time has elapsed, and is determined from the start of the potential application. A function for measuring current after a lapse of time, a correlation between current and lactic acid concentration, for example, a function for storing a calibration curve, a function for determining the stored correlation, for example, a lactic acid concentration from the calibration curve and the measured current And constructing it by using it in combination with a device having a function to display the determined result on a display etc. Can. Such a biosensor system is not limited to the determination of the lactic acid concentration in a blood sample, and various types of biosensor systems are known.
[0005]
European Patent Application Publication No. 0230472 discloses a biosensor system that measures the glucose concentration of a blood sample using amperometry. In this system, a biosensor including a measurement electrode, a reference electrode, and a counter electrode is used as a test cell. The electrode is covered with a reagent layer containing glucose oxidase, potassium ferricyanide and other components. When a blood sample is placed in contact with the reagent layer, glucose in the sample reacts with potassium ferricyanide through the action of glucose oxidase to form potassium ferrocyanide. Thereafter, when a voltage is applied to the electrode, a reverse reaction occurs, and a current proportional to the concentration of potassium ferrocyanide generated in the first reaction flows. It is assumed that the measured value of this current corresponds to the concentration of glucose in the sample.
[0006]
In electrochemical measurement, a method of applying a potential in a rectangular wave with respect to time and measuring a current with respect to the potential is generally known as a potential step method. The term “rectangular wave potential application with respect to time” as used herein means that a constant potential that is substantially instantaneous is applied, and then the constant potential is continuously applied. In such a potential step method, a current that decays with the passage of time since the potential was applied, or a decaying current is observed. Since this decay current depends on time, it can be expressed as a function of time. On the other hand, this decay current also depends on the analyte concentration. Therefore, this decay current can also be expressed as a function of the analyte concentration. The decay current can be expressed as a function of time and analyte concentration. Therefore, as other factors affecting the decay current, for example, when the sample properties, sample temperature, electrode area, applied potential, etc. are kept constant, the decay current is I, the time is t, and the analyte. When the density is C, it can be expressed as I = (t, C). I (t, C) indicates that I is a function of t and C, and if the time t can be kept constant, in other words, the decay current measured at the same timing is the analyte. It can be expressed as a function of concentration only. Expressed by the formula, I (t = constant, C) = I (C). This principle is used in conventional biosensor systems. The current measurement time is determined in advance, and the current and the analyte concentration are correlated by using a calibration curve I (C) indicating the correlation between the current at that time and the analyte concentration. At this time, the current measurement is performed only once.
[0007]
A biosensor system that performs current measurement a plurality of times is disclosed in Japanese Patent Publication No. 2651278. In the present invention, information obtained by performing current measurement a plurality of times is used for detecting an abnormal sample supply state. Information other than the analyte concentration is being obtained from the relationship between the currents at different times, not the current magnitude itself. In other words, rather than the current I, it is an attempt to obtain information from a function of time I (t). This system takes two consecutive current measurements and compares the ratio of the measured currents to the ratio of the reciprocal of the square root of the time at which the measurement was taken to determine whether the system is working properly. I have an indicator. This is because the theoretical formula of I (t, C) in the potential step method under the conditions that the sample amount is semi-infinite, the analyte concentration distribution is uniform immediately before the potential is applied to the electrode, and the sample is not stirred is the time ( Based on being proportional to the inverse of the square root of t). For example, if the blood sample does not cover the entire surface of the detection electrode, or if the reaction zone is hydrated before or during the test, a leak will occur and the blood sample will not only cover the electrodes in the reaction zone but also outside the reaction zone. If there is an error in the reading, the ratio of the current obtained from the two consecutive measurements is compared with the ratio of the reciprocal of the square root of the time at which the measurement was performed. It is said that it is possible to determine that an error has occurred by using the index.
[0008]
As another conventional technique for checking whether or not the biosensor system is operating normally, a method using a control solution is known. This technique has a purpose slightly different from that of the invention disclosed in Japanese Patent Publication No. 2651278, and is mainly intended to check whether or not a device in the biosensor system is operating normally. A system check method using a control solution will be described below by taking a biosensor system for quantifying the glucose concentration of a blood sample as an example.
[0009]
The control solution is prepared to a known glucose concentration, and the response of a normal system, for example, a glucose concentration display is examined in advance. Further, some control liquids have a viscosity increased by adding a water-soluble polymer, and some have a dye added in order to approximate the properties of a blood sample. The system user measures the control solution by the same means as when measuring a blood sample periodically or as necessary. Then, it is determined whether the system response is normal. The determination of whether or not the system response is normal depends on comparing the actual system response value with the normal range displayed on the container of the control liquid or the package insert. For example, when a control solution having a normal range of 70 to 120 mg / dL is measured, if the response value of the system is 80 mg / dL, 110 mg / dL, etc., it is determined that the system is operating normally, and the response value of the system Is 50 mg / dL, 140 mg / dL, etc., it is determined that the system is abnormal. In this way, it is determined whether or not the biosensor system is operating normally.
[0010]
[Problems to be solved by the invention]
In the biosensor system check method using the control liquid as described above, whether the control liquid is measured for the system check or the measurement of a normal sample such as a blood sample, the response of the system Is the same with only the indication of the analyte concentration, so if the user does not know what the sample was used, it was the result of measuring the control solution, or a normal sample such as a blood sample was measured There was a problem that it was not possible to determine whether it was a result. For this reason, for example, a result of measuring a normal sample such as a blood sample is misrecognized as a result of measuring a control solution, or it is determined to be abnormal although the system is normal It is the result of measuring a normal sample such as a blood sample even though it is determined to be normal even though the system is abnormal, or the result of measuring the control solution There was a risk that a doctor would make a wrong diagnosis. Especially in the latter case, the risk of wrong diagnosis based on wrong blood test data was serious and serious.
[0011]
Further, when determining whether or not the system is normal, it is necessary to compare the measurement results of the control liquid with the normal range displayed on the control liquid container or the package insert, and the work is complicated. It was particularly troublesome when the system check had to be performed frequently, when the system check was performed using a control solution with multiple concentrations, or when the system check had to be performed for a large number of biosensor systems. .
[0012]
The object of the present invention is not to put a burden on the user, and when the control solution is measured, the system automatically discriminates that the control solution is not a normal sample such as a blood sample, and displays this. Provided is a method for constructing a biosensor system that can prevent misrecognition on the user side. In addition, the present invention provides a method for constructing a biosensor system that can know the result of a system check using a control solution without complicated operations.
[0013]
[Means for Solving the Problems]
The present invention is a method used in a biosensor system for quantifying an analyte concentration of a liquid sample by measuring an electric current, which calculates a ratio of the measured current and its time derivative, and uses this as an index for the liquid sample This is a method for discriminating between the control liquid and the control liquid . The time derivative of the measured current may be a strict sense derivative obtained from analog-continuous measurement data, or may be a derivative value substantially from digitally discontinuous measurement data. It may be calculated. For example, the current can be measured at a relatively short time interval, and the difference between the two can be used as a time derivative. In other words, in the definition equation of time differentiation, lim (Δt → 0) = {I (t + Δt) −I (t)} / Δt, Δt must be infinitesimal, so that strict time differentiation is obtained from discontinuous measurement. Although it is impossible to obtain, it is possible to obtain an approximate time derivative from the current measured at a relatively short time interval Δt. If Δt cannot be shortened for some reason, for example, the time derivative can be obtained approximately by measuring three or more points and taking a moving average of the differences. The ratio between the time derivative thus obtained and the current is taken as an index for discriminating between the liquid sample and the control liquid . The ratio of time derivative and current may be differentiated / current or current / differentiated as desired, and constants may be included in these four arithmetic operations. There is no essential difference between them, only the way of selecting the comparison values described later is different. The time derivative may be a strict derivative (dI / dt) or an approximate derivative (ΔI / Δt), and the current derivative is also used when calculating an index for discriminating between the liquid sample and the control liquid. And the ratio of the time derivative is {I / (dI / dt)} or {I / (ΔI / Δt)}, {(dI / dt) / I} or {(ΔI / Δt) / I} However, these ratios may be (aα ± b), where α, a, and b are constants. This is because there is no essential difference in selecting any of the above as an index for discriminating between the liquid sample and the control liquid, and only the method of obtaining the comparison value described later is different.
[0014]
As a method for obtaining another index for discriminating between the liquid sample and the control liquid, the ratio of the current and its time derivative can be calculated a plurality of times and the difference between them can be taken. Assuming that the ratio α of the current and its time derivative is calculated n times (n times), if the k-th and the first are α k and α 1 and the difference between them is Δα, Δα (k, l) = α It can also be expressed as k −α 1 . However, the parentheses of Δα (k, l) represent the difference between the kth and lth α. In this case, the sign may be changed to obtain an index for discriminating between the liquid sample and the control liquid, and even if Δα (k, l) = α k −α 1 , Δα (k, l) = Α 1 −α k may be used. Also, constants may be included in terms of four arithmetic operations, c and d may be certain constants, and {c (Δα) ± d} may be used as an index for discriminating between the liquid sample and the control liquid . This is because there is no essential difference in selecting any of the above as an index for discriminating between the liquid sample and the control liquid, and only the method of obtaining the comparison value described later is different.
[0015]
The liquid sample and the control liquid can be discriminated by comparing the index obtained by the method described so far with the comparison value. Since the comparison value is an experimentally obtained value, in order to discriminate the liquid sample from the control liquid using this method, the index value of the liquid sample or the control liquid is examined in advance. I have to leave. For example, when discriminating between a control liquid and a liquid sample using an electric current and its time derivative ratio α as an index, a threshold value such that an α value of less than α 0 is observed in the control liquid and α 0 or more is observed in the sample. As a result, α 0 may be selected as a comparison value. If the comparison value determined in this way is stored in the system in advance, the liquid sample and the control liquid can be discriminated by comparing the index value observed during actual measurement with the comparison value. If discrimination is possible, it is easy to display the result on the system.
[0016]
If it this method is a control solution with is discriminated can be displayed together with the determination result of the system check. The determination result may be displayed as a binary choice such as ◯, ×, OK or NG, or may be specifically displayed such as control High · 270 mg / dl · OK.
[0017]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
【Example】
Hereinafter, the present invention will be described in more detail with reference to specific examples. As an example of a biosensor system, a glucose sensor system that quantifies the glucose concentration of a blood sample will be described. The glucose sensor which is a test cell of the glucose sensor system has the following configuration. On an insulating substrate made of PET (polyethylene terephthalate), an electrode system (carbon) including a lead (silver), a working electrode, and a counter electrode, and an electrical insulating layer are formed by screen printing. The electrically insulating layer has a constant area of the exposed portion of the working electrode and the counter electrode, and partially covers the lead. A carboxymethyl cellulose (CMC) layer, which is a hydrophilic polymer, is formed on the electrode portion thus formed. Furthermore, an enzyme and mediator layer made of glucose oxidase (GOD) as an enzyme and potassium ferricyanide as an electron carrier (mediator) is formed on the CMC layer. (Hereinafter, the CMC layer and the enzyme and mediator layer are collectively referred to as a reaction layer.) Further, an insert composed of a cover and a spacer is formed, and when the sample touches the insert, the reaction layer and the electrode system are fixed by capillarity. About 3 μL of sample is supplied as a volume. On the other hand, a general-purpose potentiostat, BAS100B / W (manufactured by BAS) was used as a measuring instrument. In the case of a normal biosensor system, a dedicated device is used in combination with one test cell. In this embodiment, a general-purpose device is used. However, it is easy to reproduce the present embodiment even with a simple device using a known technique.
[0018]
As a measurement sample, control liquid 1, control liquid 2, and blood were used. The control liquid 1 is an aqueous solution to which benzoic acid is added as a preservative and Red No. 2 and glucose are added as pigments. Two glucose concentrations of 97 mg / dl and 325 mg / dl were used. The property of the control liquid 1 was close to water and relatively low in viscosity. The control liquid 2 is an aqueous solution of polyvinyl pyrrolidone (PVP), which is a water-soluble polymer, and glucose. Two types of glucose concentrations, 83 mg / dl and 256 mg / dl, were used. The property of the control liquid 2 was relatively high in viscosity. Six types of blood having different blood cell component concentrations and glucose concentrations were used. Blood cell component concentration (indicated by hematocrit value) and glucose concentration are (30%, 102 mg / dl), (44%, 101 mg / dl), (58%, 103 mg / dl), (28%, 268 mg / dl). (45%, 263 mg / dl), (62%, 266 mg / dl). Moreover, heparin sodium was added as an anticoagulant. These measurement samples were supplied to the reaction layer and electrode system of the test cell, and allowed to stand without applying potential for 25 seconds. During this time, glucose in the measurement sample reacts with potassium ferricyanide in the reaction layer through the action of glucose oxidase to produce potassium ferrocyanide. Then, a constant potential of 500 mV was applied between the working electrode and the counter electrode in a rectangular wave with respect to time for 5 seconds after 25 seconds, and the current was measured at intervals of 0.1 seconds. The current observed at this time is due to the reverse reaction from potassium ferrocyanide to potassium ferricyanide. Since this current is proportional to the concentration of potassium ferrocyanide produced in the initial reaction, the measured value of this current corresponds to the glucose concentration of the measurement sample. In addition, this current is an attenuation current that decays with the passage of time from the application of the potential. FIG. 1 shows the relationship between time and applied potential. FIG. 2 shows the decay current when measuring the control solution 1 having a glucose concentration of 97 mg / dl. The time unit on the horizontal axis is seconds, and the moment when the potential is applied is 0 seconds.
[0019]
(Calculation 1)
An operation value for measurement sample discrimination is obtained by the method described below. In the present embodiment, a current after 4 seconds from the voltage application is used, but the present invention is not limited to this, and a current suitable for each measurement sample valve can be used. First, the difference obtained by subtracting the current after 4.1 seconds from the value after 4 seconds of the measured decay current was taken as the time derivative of the current after 4 seconds. In this case, Δt = 0.1 seconds is used instead of infinitesimal Δt in the definition equation of time differentiation, lim (Δt → 0) = {I (t + Δt) −I (t)} / Δt, Corresponds to the replacement. Thus obtained time derivative of the denominator, the current after 4 seconds a value of the ratio of the molecule, did this in the discrimination index alpha 4. The subscript 4 of α 4 indicates an index obtained from the current after 4 seconds. Table 1 shows the value of the index α 4 in each measurement sample. The data of the control solution 1 and the control solution 2 are the results of the number of measurements 30, respectively, and the blood data are the results of the number of measurements 90. Table 1 shows the α 4 value for each measurement sample.
[Table 1]
Figure 0003991173
From Table 1, since the minimum value of the control solution 1 is larger than the maximum value of blood, for example, if 110 is selected as the comparison value, the control solution 1, which shows an α 4 value greater than the comparison value 110, Both can be discriminated by using small blood as blood. Similarly, the control liquid 1 and the control liquid 2 can be discriminated. However, the control liquid 2 and blood cannot be discriminated because the maximum value of the control liquid 2 is larger than the minimum value of blood.
[0020]
(Calculation 2)
Next, a plurality of ratios α t (meaning α obtained from the current after t seconds) of the current obtained in the same manner as the calculation 1 and its time derivative are obtained, and the difference between them is used as an index value for measurement sample discrimination. The case will be described. Α 0.5 and α 2 are obtained for 0.5 seconds and 2 seconds. Expressed by the formula, they can be expressed as α 0.5 = I 0.5 / (I 0.5 −I 0.6 ) and α 2 = I 2 / (I 2 −I 2.1 ), respectively. Find these and then take these differences. In this example, the difference obtained by subtracting α 0.5 from α 2 was taken. The difference between t 2 seconds alpha t2 and t 1 seconds alpha t1 as represented as [Delta] [alpha] (t 1, t 2), to represent the operation of the present embodiment by the formula, [Delta] [alpha] (0.5, 2) = Α 2 −α 0.5 = {I 2 / (I 2 −I 2.1 )} − {I 0.5 / (I 0.5 −I 0.6 )}. Table 2 shows the value of Δα (0.5, 2) in each measurement sample. Note that the base data is the same as that used in the calculation 1, the data of the control solution 2 is the result of the measurement number 30, and the blood data is the result of the measurement number 90.
[Table 2]
Figure 0003991173
From Table 2, since the maximum value of the control solution 2 is smaller than the minimum value of blood, for example, if 30 is selected as the comparison value, a Δα (0.5, 2) value smaller than the comparison value 30 is shown. Both can be discriminated by using the control liquid 2 as the substance and the blood as the larger one.
[0021]
From the above results, it is possible to discriminate between the three measurement samples of the control liquid 1, the control liquid 2 and the blood. That is, in this example, if the value of Δα (0.5, 2) is less than 30, it is determined that it is a control liquid 2, and if it is 30 or more, it is determined that it is blood or control 1. Furthermore, if the value of α 4 is less than 110, it can be determined that it is the control solution 1 if it is 110 or more for blood. As a result, the three measurement samples of the control liquid 1, the control liquid 2 and the blood can be discriminated.
[0022]
Since the control liquid can be discriminated by the method as described above, it is easy to construct a biosensor system capable of displaying the discrimination result. In addition, since the result of the system check using the control liquid can be discriminated that the measurement sample measured by this method is the control liquid, if the normal range current value of the control liquid is stored in advance in the system, It is also possible to display the result of comparing the current measurement result for examining the concentration with the normal range current value.
[0023]
【The invention's effect】
By using the method of the present invention, when measuring the control liquid without imposing a burden on the user, the instrument automatically distinguishes and displays that it is not a normal sample such as a blood sample but a control liquid. It is possible to construct a biosensor system that can prevent misrecognition on the user side. In addition, it is possible to construct a biosensor system that can know the result of the system check using the control solution without complicated operations.
[0024]
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 represents the relationship between time and applied potential.
FIG. 2 shows the decay current when measuring a glucose concentration of 97 mg / dl

Claims (8)

電流を測定することによって液体サンプルの分析対象物濃度を定量するバイオセンサシステムに用いられる方法であって、測定した電流とその時間微分の比を算出し、前記測定した電流とその時間微分の比を使用して前記液体サンプルとコントロール液とを弁別することを特徴とする液体サンプルとコントロール液の弁別の方法。A method used in a biosensor system for quantifying an analyte concentration of a liquid sample by measuring a current, the ratio of the measured current and its time derivative being calculated, and the ratio of the measured current and its time derivative being calculated. the method of discrimination of a liquid sample and a control solution, characterized in that to distinguish between the liquid sample and the control liquid using. 前記測定した電流とその時間微分の比を複数回算出することを特徴とする請求項1に記載の液体サンプルとコントロール液の弁別の方法。The method for discriminating between a liquid sample and a control liquid according to claim 1, wherein a ratio of the measured current and its time derivative is calculated a plurality of times. 前記複数回算出された比の任意の2つの差を算出することを特徴とる請求項2に記載の液体サンプルとコントロール液の弁別の方法。Wherein the plurality of times calculated any method discrimination of the liquid sample and control solution according to claim 2 you and calculates the difference between the two ratios. 前記算出された比を予めシステムに記憶された所定の比較値と比較し、その結果を表示することを特徴とする請求項1に記載の液体サンプルとコントロール液の弁別の方法。2. The method for discriminating between a liquid sample and a control liquid according to claim 1, wherein the calculated ratio is compared with a predetermined comparison value stored in advance in the system, and the result is displayed. 前記複数回算出された比をそれぞれ予めシステムに記憶された所定の比較値と比較し、その結果を表示することを特徴とする請求項2に記載の液体サンプルとコントロール液の弁別の方法。3. The method for discriminating between a liquid sample and a control liquid according to claim 2, wherein the ratio calculated a plurality of times is compared with a predetermined comparison value stored in advance in the system and the result is displayed. 前記算出された複数の比の任意の2つの差を予めシステムに記憶された所定の比較値と比較し、その結果を表示することを特徴とする請求項3に記載の液体サンプルとコントロール液の弁別の方法。Compared to any given comparison value which is previously system stores the difference between the two of the plurality of ratio the calculated, the liquid sample and control solution according to claim 3, characterized in that to display the results Discrimination method. 前記液体サンプルが血液である請求項1から6のいずれかに記載の液体サンプルとコントロール液の弁別の方法。The method of discrimination of the liquid sample and control solution according to any one of claims 1 to 6 wherein the liquid sample is blood. コントロール液によるシステムチェックの判定結果を表示することを特徴とする請求項4から7のいずれかに記載の液体サンプルとコントロール液の弁別の方法。8. The method for discriminating between a liquid sample and a control liquid according to claim 4, wherein the determination result of the system check by the control liquid is displayed.
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