JP4071661B2 - モノフィラメント縫合糸及びその製造方法 - Google Patents
モノフィラメント縫合糸及びその製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP4071661B2 JP4071661B2 JP2003096339A JP2003096339A JP4071661B2 JP 4071661 B2 JP4071661 B2 JP 4071661B2 JP 2003096339 A JP2003096339 A JP 2003096339A JP 2003096339 A JP2003096339 A JP 2003096339A JP 4071661 B2 JP4071661 B2 JP 4071661B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- polymer
- suture
- modulus
- young
- knot
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Classifications
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61B—DIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
- A61B17/00—Surgical instruments, devices or methods, e.g. tourniquets
- A61B17/04—Surgical instruments, devices or methods, e.g. tourniquets for suturing wounds; Holders or packages for needles or suture materials
- A61B17/06—Needles ; Sutures; Needle-suture combinations; Holders or packages for needles or suture materials
- A61B17/06166—Sutures
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61L—METHODS OR APPARATUS FOR STERILISING MATERIALS OR OBJECTS IN GENERAL; DISINFECTION, STERILISATION OR DEODORISATION OF AIR; CHEMICAL ASPECTS OF BANDAGES, DRESSINGS, ABSORBENT PADS OR SURGICAL ARTICLES; MATERIALS FOR BANDAGES, DRESSINGS, ABSORBENT PADS OR SURGICAL ARTICLES
- A61L17/00—Materials for surgical sutures or for ligaturing blood vessels ; Materials for prostheses or catheters
- A61L17/06—At least partially resorbable materials
- A61L17/10—At least partially resorbable materials containing macromolecular materials
- A61L17/12—Homopolymers or copolymers of glycolic acid or lactic acid
-
- D—TEXTILES; PAPER
- D01—NATURAL OR MAN-MADE THREADS OR FIBRES; SPINNING
- D01D—MECHANICAL METHODS OR APPARATUS IN THE MANUFACTURE OF ARTIFICIAL FILAMENTS, THREADS, FIBRES, BRISTLES OR RIBBONS
- D01D5/00—Formation of filaments, threads, or the like
- D01D5/28—Formation of filaments, threads, or the like while mixing different spinning solutions or melts during the spinning operation; Spinnerette packs therefor
- D01D5/30—Conjugate filaments; Spinnerette packs therefor
- D01D5/34—Core-skin structure; Spinnerette packs therefor
-
- D—TEXTILES; PAPER
- D01—NATURAL OR MAN-MADE THREADS OR FIBRES; SPINNING
- D01D—MECHANICAL METHODS OR APPARATUS IN THE MANUFACTURE OF ARTIFICIAL FILAMENTS, THREADS, FIBRES, BRISTLES OR RIBBONS
- D01D5/00—Formation of filaments, threads, or the like
- D01D5/28—Formation of filaments, threads, or the like while mixing different spinning solutions or melts during the spinning operation; Spinnerette packs therefor
- D01D5/30—Conjugate filaments; Spinnerette packs therefor
- D01D5/36—Matrix structure; Spinnerette packs therefor
-
- D—TEXTILES; PAPER
- D01—NATURAL OR MAN-MADE THREADS OR FIBRES; SPINNING
- D01F—CHEMICAL FEATURES IN THE MANUFACTURE OF ARTIFICIAL FILAMENTS, THREADS, FIBRES, BRISTLES OR RIBBONS; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED FOR THE MANUFACTURE OF CARBON FILAMENTS
- D01F8/00—Conjugated, i.e. bi- or multicomponent, artificial filaments or the like; Manufacture thereof
- D01F8/04—Conjugated, i.e. bi- or multicomponent, artificial filaments or the like; Manufacture thereof from synthetic polymers
-
- D—TEXTILES; PAPER
- D01—NATURAL OR MAN-MADE THREADS OR FIBRES; SPINNING
- D01F—CHEMICAL FEATURES IN THE MANUFACTURE OF ARTIFICIAL FILAMENTS, THREADS, FIBRES, BRISTLES OR RIBBONS; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED FOR THE MANUFACTURE OF CARBON FILAMENTS
- D01F8/00—Conjugated, i.e. bi- or multicomponent, artificial filaments or the like; Manufacture thereof
- D01F8/04—Conjugated, i.e. bi- or multicomponent, artificial filaments or the like; Manufacture thereof from synthetic polymers
- D01F8/14—Conjugated, i.e. bi- or multicomponent, artificial filaments or the like; Manufacture thereof from synthetic polymers with at least one polyester as constituent
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61B—DIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
- A61B17/00—Surgical instruments, devices or methods, e.g. tourniquets
- A61B2017/00526—Methods of manufacturing
-
- A—HUMAN NECESSITIES
- A61—MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
- A61B—DIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
- A61B17/00—Surgical instruments, devices or methods, e.g. tourniquets
- A61B17/04—Surgical instruments, devices or methods, e.g. tourniquets for suturing wounds; Holders or packages for needles or suture materials
- A61B17/06—Needles ; Sutures; Needle-suture combinations; Holders or packages for needles or suture materials
- A61B17/06166—Sutures
- A61B2017/0619—Sutures thermoplastic, e.g. for bonding, welding, fusing or cutting the suture by melting it
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Health & Medical Sciences (AREA)
- Textile Engineering (AREA)
- Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Surgery (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- General Chemical & Material Sciences (AREA)
- Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
- General Health & Medical Sciences (AREA)
- Public Health (AREA)
- Veterinary Medicine (AREA)
- Animal Behavior & Ethology (AREA)
- Vascular Medicine (AREA)
- Epidemiology (AREA)
- Materials Engineering (AREA)
- Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
- Biomedical Technology (AREA)
- Heart & Thoracic Surgery (AREA)
- Medical Informatics (AREA)
- Molecular Biology (AREA)
- Materials For Medical Uses (AREA)
- Multicomponent Fibers (AREA)
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、結節安全性(knot security)と柔軟性に優れたモノフィラメント縫合糸及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、モノフィラメント縫合糸は表面が滑らかなので縫合糸による組織損傷が少なく、マルチフィラメントで見られる糸間の孔隙がなく、毛細管現象等による細菌感染が少ない。しかし、モノフィラメント縫合糸は単繊維からなっているので、マルチフィラメント縫合糸に比べて柔軟性が落ち、結び目が作りにくく、結節安全性がないので、結び目が解け易い短所がある。
【0003】
特に、モノフィラメント縫合糸は、低い柔軟性により手術時の操作性が悪いので結び目の形成が難しい。しかも、結び目の形成後、体内に存在する縫合糸の耳部分(Knot's ear)が縫合糸周辺の生体組織を刺激し、患者らから痛みを訴えられる場合が多い。
【0004】
また、市販されているモノフィラメント縫合糸は、相対的に柔軟な縫合糸であっても結び目を作った時、結び目が解け易いため、結び目が解けないようにするために数多くの結び目を作る必要がある。結び目を数多く作ると、体内に残存する縫合糸の量が増加して炎症を誘発する可能性が大きくなる。これは生体適合性を有する生体吸収性(以下、単に吸収性ということがある)縫合糸であっても、生体内に存在する場合、異物(foreign body)として作用して、周辺生体組織の炎症を誘発することがあるためである。また、形成された結び目は患者に異物感または刺激を感じさせ、結び目が大きくなるほどその症状も増加するようになる(非特許文献1〜3;Van Rijssel EJC, et al., Mechanical performance of square knots and sliding knots in surgery: A comparative study, Am J Obstet Gynecol 1990;v162:p93-97, Van Rijssel EJC, et al., Tissue reaction and surgical knots: the effect of suture size, knot configuration, and knot volume, Obstet Gynecol 1989;v74:p64-68, Trimbos, J. B., Security of various knots of commonly used in surgical practice, Obstet Gynecol., 1984;v64:p274-280)。
【0005】
上記のようなモノフィラメント縫合糸の短所を改善するために、柔軟性を向上させようとする多様な方法が開発された。これはホモポリマーを変性して利用する(例えば、特許文献1)か、コポリマーを利用する(非特許文献4;Monocryl(登録商標) suture, a new ultra-pliable absorbable monofilament suture, Biomaterials, 1995;v16:p1141-1148)製造方法であったが、これらの方法は縫合糸の柔軟性を向上させるのには限界があるだけでなく、柔軟性が向上しても結節安定性は改善されない問題がある。
【0006】
生分解性ポリマーはそれぞれ固有の物性を持っているので、単独で使用した時より2つ以上のポリマーを組み合わせて使用すれば、それぞれのポリマーが持っている短所を改善できるだけでなく、新しく発現される長所も得ることができる。
【0007】
異なるポリマーを使用して縫合糸を製造する特許としては、特許文献2〜5などがあるが、これらは主に吸収性縫合糸が体内で分解される期間を調節するためのものである。特許文献2及び3は、2種類のポリマーを物理的に混合して製造する縫合糸に関するものである。2つのポリマーを物理的に混合して紡糸すると、溶融された2つのポリマー間に相分離が起きやすいため紡糸しにくく、2つのポリマーを均一に分布させるべき問題があって、製造した縫合糸が均一した物性を示し難い。特許文献4では、縫合糸の分解速度を調節するためにシース・コア形態に複合紡糸して製造される縫合糸に関するものであり、シース又はコアに使用されたポリマーそれぞれの分解速度に応じて分解期間を調節する方法に関するものである。特許文献5は、非生体吸収性ポリマーの生体反応を改善するために、非生体吸収性ポリマーと吸収性ポリマーを複合紡糸する方法に関するものである。
【0008】
以上のように、現在まで、縫合糸の柔軟性及び強度の向上、分解期間を調節する技術に対しては多くの研究が遂行されてきたが、縫合糸の使用において重要な指標のひとつである結節安定性向上に関する研究は十分ではなかった。
【0009】
【特許文献1】
米国特許第5451461号明細書
【特許文献2】
米国特許第5641501号明細書
【特許文献3】
米国特許第6090910号明細書
【特許文献4】
米国特許第5626611号明細書
【特許文献5】
米国特許第6162537号明細書
【非特許文献1】
「アメリカン ジャーナル オブ オブステリック ジャイナコロジー(Am J Obstet Gynecol)」1990年;162巻:p.93-97
【非特許文献2】
「オブステリック ジャイナコロジー(Obstet Gynecol)」1989年;74巻:p.64-68
【非特許文献3】
「オブステリック ジャイナコロジー(Obstet Gynecol)」1984年;64巻:p.274-280
【非特許文献4】
「バイオマテリアルズ(Biomaterials)」1995年;16号:p.1141-1148
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、本発明では現在市販中のモノフィラメント縫合糸の短所を克服した、結節安定性及び柔軟性が向上した縫合糸を得ることにその目的がある。本発明の目的は、結節安定性、柔軟性及び/または結節強さに優れたモノフィラメント縫合糸を提供することである。
【0011】
本発明の他の目的は紡糸性を向上させることが出来る複合紡糸による縫合糸の製造方法を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明は、ヤング率の異なるポリマーを複合紡糸して製造されるモノフィラメント縫合糸及びその製造方法に関するものであり、本発明の縫合糸は結節安定性及び柔軟性に優れ、且つ縫合糸として使用するに適した結節強さを有しているところに特徴がある。
【0013】
本発明で、“ヤング率”とは通常的に使用する条件で紡糸して、延伸比を3〜12で延伸して製造した糸の引張強度を測定するとき得られる値を意味する。
【0014】
本発明で“生分解性ポリマー”または“(生体)吸収性ポリマー”とは“生体内で無毒性成分に分解/崩壊され得るポリマー”を意味する。また、“ポリマー”とは、特に断らない限り、ホモポリマー、コポリマー、三元以上の多元共重合体を意味する。
【0015】
本発明のモノフィラメント縫合糸は、ヤング率の高いポリマー(第1ポリマー)がヤング率の低いポリマー(第2ポリマー)を取り囲む形態に第1ポリマーと第2ポリマーを複合紡糸させて製造する。
【0016】
ヤング率の高い第1ポリマーがヤング率の低い第2ポリマーを取り囲む形態の例としては、ヤング率の高い第1ポリマーを海成分として、ヤング率の低い第2ポリマーを島成分として製造した海島型(sea/island type)と、ヤング率の高い第1ポリマーをシース(sheath)成分として、ヤング率の低い第2ポリマーをコア(core)成分として製造したシース・コア型(sheath/core type)が挙げられる。
【0017】
本発明のモノフィラメント縫合糸に使用されるポリマーは、ヤング率の高い第1ポリマーがヤング率の低い第2ポリマーを取り囲む形態でありさえすれば、その種類には制限がない。“第1ポリマー”または“第2ポリマー”は、ホモポリマーまたはコポリマー以上の多元共重合体であってもよく、好ましくは、吸収性ポリマーを使用することが好ましい。例えば、グリコリド、グリコール酸、ラクチド(lactide)、乳酸(lactic acid)、カプロラクトン(caprolactone)、ジオキサノン(dioxanone)、トリメチレンカーボネート(tri-methylene carbonate)およびエチレングリコール等からなる群より選択される1種以上のモノマーから製造されるホモポリマーまたはコポリマー以上の多元共重合体やこれらを含む誘導体を用いることが出来る。特に、第2ポリマーとしては、ポリカプロラクトン及びその共重合体、ポリジオキサノン及びその共重合体、ポリラクチドの共重合体、ポリグリコール酸の共重合体、トリメチレンカーボネートの共重合体などを使用することができる。
【0018】
好まくは、第1ポリマーとしては、ポリグリコール酸、ポリジオキサノン、ポリラクチドなどのホモポリマーか、これらのコポリマー以上の多元共重合体などを使用し、第2ポリマーとしては、ポリカプロラクトン、トリメチレンカーボネート、DL−ポリラクチドなどのホモポリマーか、これらのコポリマー以上の多元共重合体などを使用することが好ましい。他の実施例としては、第2ポリマーとしてジオキサノン、トリメチレンカーボネート、カプロラクトンからなるターポリマーが使用され得る。
【0019】
本発明では、ある所定のポリマーを、第1ポリマーとして使用しても、第2ポリマーとして使用してもよい。すなわち、ある所定のポリマーが第1ポリマーとして使用されるか、第2ポリマーとして使用されるかは、複合紡糸時に、一緒に使用される他のポリマーのヤング率によって決まり、第1ポリマーまたは第2ポリマーとして複合糸の中での位置を異にして利用され得る。
【0020】
具体的に説明すれば、例えば、ポリジオキサノンとポリカプロラクトンを使用して海島型縫合糸を製造する場合、ポリジオキサノンはポリカプロラクトンに比べてヤング率が高いので、ポリジオキサノンを海成分として使用し、ポリカプロラクトンを島成分として使用する。しかし、ポリジオキサノンとポリラクチドを海島型に複合紡糸する場合は、ポリジオキサノンのヤング率がポリラクチドに比べて低いので、ポリジオキサノンを島成分として、ポリラクチドを海成分として使用しなければならない。
【0021】
本発明において、複合紡糸の形態としては、海島型に複合紡糸した場合が、シース・コア型に複合紡糸した場合より好ましい。シース・コア型よりは海島型複合紡糸の場合が結節安定性、柔軟性及び結節強さに優れた縫合糸が得られる。使用した2つのポリマーの成分比が同じ比率で製造されたとしても、海島型に複合紡糸された縫合糸の方が、結び目の形成による縫合糸の断面形態の変形が大きく、表面摩擦力が大きくなり、結節安定性に優れた性質を示すからである。
【0022】
一般に、繊維は曲げ剛性(bending stiffness)が小さいほど柔軟であるが、曲げ剛性は、同じ断面積であってもその断面形態によってその値が異なる。海島型縫合糸の場合がシース・コア型に比べて柔軟であるが、これは第2ポリマーの断面形態の差があるためである。これは、海島型の曲げ剛性が小さいことが考えられる。しかし、海島型においても、同一成分比を有するとしても島成分の個数やその配置によって物性の差が発生し得る。
【0023】
本発明において、第1ポリマーの融点が第2ポリマーの融点より大きいのがさらに好ましい。第2ポリマーよりヤング率が低く、融点が低いポリマーを第1ポリマーとして使用して製造した縫合糸は、縫合糸物性の中で断面の真元率(roundness)が落ちるか(図4b、参照)、結節強さが低いため、縫合糸として使用するに適しない。断面の真円率が低下すると、縫合糸が細胞組織に損傷を与えやすくなる(tissue dragging)ので、縫合糸として好適に使用出来ず、縫合糸を針に付着させるのが難しいという問題点がある。
【0024】
本発明において、第1ポリマーの含量は10〜90体積%、第2ポリマーの含量は10〜90体積%のものが好ましい。各ポリマーの含量が10体積%未満の場合には、複合紡糸した時に得られる縫合糸の断面が第1ポリマーと第2ポリマーに、即ち、シース・コアまたは海・島に明確に区分されないため、それぞれのポリマーは10体積%以上使用することが好ましい。さらに好ましくは、第1ポリマーが50〜90体積%、第2ポリマーが10〜50体積%である。第2ポリマーの含量が50%以上の場合には、第1ポリマーの厚さが薄くなりすぎて第2ポリマーが縫合糸表面に非常に近づき、延伸する時糸が切れる等の作業性が難しい問題が発生しやすい。また、縫合糸の物性を向上させるために熱処理などの工程を経るが、第2ポリマーの含量が多すぎた場合、第2ポリマーが第1ポリマー外側へ露出して表面が粗くなりやすい。縫合糸の表面が粗くなった場合、創傷部位を縫合する時、縫合糸が細胞組織を損傷させる問題が発生する。
【0025】
本発明において、第1ポリマーと第2ポリマーとして使用するポリマーは、ヤング率が3.0GPa以下のものが好ましく使われる。ポリマーのヤング率が3.0GPaを超える場合には、複合紡糸しても柔軟性が落ちるので、モノフィラメント縫合糸として使用するに適していない。
【0026】
好ましくは、第1ポリマーはヤング率が2.0GPa以下のものを使用する。第1ポリマーのヤング率が高すぎると、結節安定性が向上しやすいという長所があるが、モノフィラメントの形態変形や、表面むら、さらには結び目の形成時の割れ(crack)などが発生しやすい。第1ポリマーのヤング率が2.0GPa以上でも、複合紡糸してモノフィラメントを製造してもあまり柔軟性が高くないことがある。
【0027】
本発明において、第2ポリマーはヤング率が1.5GPa以下のものを使用することが好ましい。第2ポリマーのヤング率は、1.2GPa以下がより好ましい。第2ポリマーのヤング率が小さいほど、縫合糸の柔軟性が向上する。
【0028】
より好ましくは、ヤング率が1.0〜1.5GPaのポリマーを第1ポリマーとして使用し、第2ポリマーのヤング率が第1ポリマーのヤング率より0.3GPa以上の小さなものを使用するのが良い。第1ポリマーと第2ポリマーのヤング率との差が大きいほど、結び目の形成時、2つのポリマー間における物性差により表面むらが大きくなる。従って、ヤング率が0.4〜1.2GPaのポリマーを第2ポリマーとして使用するのが最も好ましい。
【0029】
本発明によって得られた縫合糸は、結節安定性及び柔軟性に優れ、且つ縫合糸としての用途だけでなく、軟組織パッチ、外科用メッシュ、薄膜型ドレッシング、外科用フェルト、人工血管、神経治療補助材、人工皮膚、胸骨膜(sternum tape)などで使用可能である。
【0030】
また、創傷治癒能力を向上させるために第1ポリマーや第2ポリマーに少量の薬物を添加するか、結節安定性及び柔軟性を向上させるために少量のポリマー及び添加剤を入れて複合紡糸する場合も本発明の趣旨に含まれる。
【0031】
【発明の実施の形態】
以下、本発明をさらに詳細に説明する。本発明は、それぞれ相違したヤング率を持つ二つの生分解性ポリマーを複合紡糸してモノフィラメント縫合糸に製造することに関するものであり、図面に基づいて説明すれば、次の通りである。
【0032】
図1aと1bは、本発明で具現しようとする最終フィラメント形態を示すものであり、モノフィラメント10は海島糸形態に複合紡糸したもので、島成分11を海成分12が取り囲んでいる。モノフィラメント13はシース・コア形態に複合紡糸したもので、コア成分14をシース成分15が取り囲んでいる。それぞれのフィラメント10,13はそれぞれがなす成分及びその構造が全体物性に影響を与えるので、通常のコーティングとはその性格が異なる。
【0033】
図2は、本発明で得ようとするフィラメントを製造する複合紡糸工程を概略的に示したものであり、通常の複合紡糸機の構造を有する。これを詳細に見ると、複合紡糸は2台の押出機21を利用してそれぞれのポリマーを溶融する。溶融されたポリマーは定量ポンプ22を通じて所望の量のみを流出させる。この流出量を調節することによって複合紡糸時の各ポリマーの成分比を調節できる。
【0034】
定量ポンプ22を通じて流出された溶融ポリマーは、図3aと3bに示されたように、紡糸ブロック23を介して結合され、糸(フィラメント)24に複合紡糸される。図2では、単純化のため単一フィラメントとして示したが、紡糸口金は意図された数のオリフィスを有していることが理解される。複合紡糸された糸24は冷却槽25で固化される。紡糸口金と冷却槽との間には空冷区間(air gap)が存在する。上記空冷区間(air gap)の距離は0.5〜100cmが好ましく、より好ましくは約1〜30cmである。
【0035】
固化された糸24は配向による物性向上を得るために、通常の延伸装置26で延伸された後、巻取機27に巻き取られる。縫合糸の物性向上のために、選択的に、固化された糸24を直ちに延伸せずに、未延伸糸(UDY)の形態で巻き取った後、適切な条件で熟成(aging)させた後、延伸装置26で延伸して延伸糸を製造することができる。延伸工程を経た縫合糸の物性改善のために、モノフィラメント24に対し、さらに、適切な条件で熱処理を施してもよい。
【0036】
図3aと3bは、本発明の紡糸ブロック23に用いられるノズルと分配板で構成された紡糸パックの一例を示したものであり、各押出機により溶融されたそれぞれの第1ポリマー及び第2ポリマーは、分配板31,36を通ってノズル32内にそれぞれ流れて入り、合流して連続溶融ポリマーとなる。
【0037】
これを詳しく見ると、図3aは海島型縫合糸を得るための紡糸パックの一例であり、島成分を作るために多数のピン33で構成された分配板31を通じて第2ポリマーが流れ、分配板31の海成分用流路34を通じて流れ出した溶融第1ポリマーが第2ポリマーを取り囲む形態を取る。分配板31の多孔ピン33の数は得ようとする最終フィラメントの物性によって異なることもある。もし、ピンの数が1個ならば、図3bと同様のシース・コア型の複合紡糸したフィラメントとなる。図3bはシース・コア型縫合糸を作る方法であり、中心部にコア用の第2ポリマーが分配板36のコアピン37を通じて流れ、その周囲を第1ポリマーが分配板36を通じて流れて、ノズル32で単繊維に組み合わせられる。
【0038】
上記のような製造工程を経て得られる縫合糸は、ヤング率、強さまたは融点などが互いに相違するポリマーを使用し、各ポリマーの成分比を調節することによって、結節安定性、結節強さ及び柔軟性を調節することが出来る。
【0039】
【実施例】
以下、本発明を下記実施例及び比較例に基づいてより詳細に説明するが、これらは本発明を説明するためのものであって、これらは本発明の請求範囲を何ら制限するものではない。また、以下の実施例で用いた各ポリマーは、当業者が当該分野で公知の方法(加熱脱水重合)で重合したものを用いた。
【0040】
縫合糸物性評価方法
1.結節安定性(結節滑り性)
結節安定性の場合、結節滑り性(knot slippage ratio)で評価したが、これは外科医結び(surgeon's knot(2=1=1))方法で結び目を形成した後、引張強度試験機に試料をセットし、引張って測定した。試料(130mm)を引っ張ったときに、結び目が切れずに、結び目が解けるまで300mm/minで引っ張った。各10回測定をして、結び目が解ける割合で結節滑り性を評価した。従って、結節滑り性が小さいほど結節安全性に優れた縫合糸を示す。
【0041】
2.柔軟性
柔軟性として、引張強度の直線部分から計算されるヤング率(Young's modulus)を測定する方法もあるが、ヤング率はポリマーの固有物性で縫合糸の直径にほとんど影響を受けず、繊維の長手方向に引張荷重を受けた時の抵抗の程度を示すので、柔軟性の指標として用いるには適しない。従って、本発明では、柔軟性の指標として、縫合糸を曲げた時の抵抗の程度を示す曲げ剛性(Bending stiffness)を測定した。曲げ剛性は、曲げ剛性測定機(Gurley社製:モデル名:「4171DT」)で10個の試料(長さ1インチ)を測定し、平均値を直径で割って求めた。この値が小さいほど柔軟であることを示す。
【0042】
縫合糸の各物性評価方法を下記表1にまとめた。
【0043】
【表1】
【0044】
実施例1
相対粘度が2.3dl/g(25℃ 0.1g/dlのヘキサフルオロイソプロパノール(HFIP)溶液で測定)であるポリジオキサノンを第1ポリマーとして、相対粘度が1.7dl/g(25℃ 0.2g/dlのクロロホルム溶液で測定)であるポリカプロラクトンを第2ポリマーとして使用し、下記表2の方法で複合紡糸して海島型モノフィラメント縫合糸を製造した。製造された縫合糸は上記に説明した物性評価方法によって、直径、結節強さ、曲げ剛性及び結節滑り性を測定した(表11)。
【0045】
【表2】
【0046】
実施例2
相対粘度が1.4dl/g(25℃ 0.5g/dlのHFIP溶液で測定)であるポリグリコール酸−カプロラクトン 75/25共重合体を第1ポリマーとして、相対粘度が1.5dl/g(25℃ 0.2g/dlのクロロホルム溶液で測定)であるポリカプロラクトンを第2ポリマーとして使用し、下記表3の方法で複合紡糸して海島型モノフィラメント縫合糸を製造した。製造された縫合糸は上記に説明した物性評価方法によって、直径、結節強さ、曲げ剛性及び結節滑り性を測定した(表11)。
【0047】
【表3】
【0048】
実施例3
相対粘度が2.3dl/g(25℃ 0.1g/dlのHFIP溶液で測定)であるポリジオキサノンを第1ポリマーとして、分子量(Mw)が約200,000(GPCで測定)であるポリラクチド−カプロラクトン 90/10共重合体を第2ポリマーとして使用し、下記表4の方法で複合紡糸して海島型モノフィラメント縫合糸を製造した。製造された縫合糸は上記に説明した物性評価方法によって、直径、結節強さ、曲げ剛性及び結節滑り性を測定した(表11)。
【0049】
【表4】
【0050】
実施例4
相対粘度が2.6dl/g(25℃ 0.1g/dlのHFIP溶液で測定)であるポリジオキサノンを第1ポリマーとして、相対粘度が2.2dl/g(25℃ 0.1g/dlのHFIP溶液で測定)であるジオキサノン、トリメチレンカーボネート、カプロラクトンで構成されたブロックターポリマーを第2ポリマーとして使用し、下記表5の方法で複合紡糸して海島型モノフィラメント縫合糸を製造した。製造された縫合糸は上記に説明した物性評価方法によって、直径、結節強さ、曲げ剛性及び結節滑り性を測定した(表11)。
【0051】
【表5】
【0052】
実施例5
相対粘度が2.4dl/g(25℃ 0.1g/dlのHFIP溶液で測定)であるポリジオキサノンを第1ポリマーとして、相対粘度が1.7dl/g(25℃ 0.2g/dlのクロロホルム溶液で測定)であるポリカプロラクトンを第2ポリマーとして使用し、下記表6の方法で複合紡糸してシース・コア型モノフィラメント縫合糸を製造した。製造された縫合糸は上記に説明した物性評価方法によって、直径、結節強さ、曲げ剛性及び結節滑り性を測定した(表11)。
【0053】
【表6】
【0054】
比較例1
相対粘度が1.7dl/g(25℃ 0.2g/dlのクロロホルム溶液で測定)であるポリカプロラクトンを海成分として、相対粘度が2.3dl/g(25℃ 0.1g/dlのクロロホルム溶液で測定)であるポリジオキサノンを島成分として使用し、下記表7の方法で海島型モノフィラメント縫合糸を製造した。製造された縫合糸は上記に説明した物性評価方法によって、直径、結節強さ、曲げ剛性及び結節滑り性を測定した(表11)。
【0055】
【表7】
【0056】
比較例2
相対粘度が1.7dl/g(25℃ 0.2g/dlのクロロホルム溶液で測定)であるポリカプロラクトンを海成分として、相対粘度が1.5dl/g(25℃ 0.5g/dlのクロロホルム溶液で測定)であるポリグリコール酸−カプロラクトン 75/25共重合体を島成分として使用し、下記表8の方法で海島型モノフィラメント縫合糸を製造した。製造された縫合糸は上記に説明した物性評価方法によって、直径、結節強度、曲げ剛性及び結節滑り性を測定した(表11)。
【0057】
【表8】
【0058】
比較例3
分子量(Mw)が約200,000(GPCで測定)であるポリラクチド−カプロラクトンコポリマーを海成分として、相対粘度が2.3dl/g(25℃ 0.1g/dlのHFIP溶液で測定)であるポリジオキサノンを島成分として使用し、下記表9の方法で海島型モノフィラメント縫合糸を製造した。製造された縫合糸は上記に説明した物性評価方法によって、直径、結節強さ、曲げ剛性及び結節滑り性を測定した(表11)。
【0059】
【表9】
【0060】
比較例4
相対粘度が2.2dl/g(25℃ 0.1g/dlのHFIP溶液で測定)であるジオキサノン、トリメチレンカーボネート、カプロラクトンで構成された90/9/1ブロックターポリマーを海成分として、相対粘度が2.6dl/g(25℃ 0.1g/dlのHFIP溶液で測定)であるポリジオキサノンを島成分として使用し、下記表10の方法で海島型モノフィラメント縫合糸を製造した。製造された縫合糸は上記に説明した物性評価方法によって、直径、結節強さ、曲げ剛性及び結節滑り性を測定した(表11)。
【0061】
【表10】
【0062】
上記のような実施例及び比較例によって製造した縫合糸の物性を下記表11に整理した。
【0063】
【表11】
【0064】
表11で示されたように、実施例及び比較例による物性を比較すると、同じポリマーを使用しても、本発明の趣旨によってヤング率の高いポリマーを第1ポリマーとして使用してモノフィラメント縫合糸を製造した場合、結節安定性に優れ、柔軟、且つ結節強さに優れたモノフィラメント縫合糸を製造することが出来る。これを詳細に説明すると、実施例1と比較例1は、ポリジオキサノンとポリカプロラクトンを使用して複合紡糸した縫合糸であり、2つの縫合糸のいずれもEP4サイズ(size)で直径が類似している。しかし、類似な直径であってもヤング率の高いポリジオキサノンを第1ポリマーとして使用した実施例1の場合、曲げ剛性が比較例1より低い値を示している。これは本発明によって製造する場合、さらに柔軟な縫合糸を得ることができることを示す。また、本発明によってモノフィラメント縫合糸を製造した場合、結節滑り性が0%であり、形成された結び目部分で全く滑らないが、比較例の場合のように、ヤング率の低いポリマーがヤング率の高いポリマーを取り囲む形態に複合紡糸して製造した場合、結節安定性が落ちる結果が示された。また、ヤング率の低いポリマーがヤング率の高いポリマーを取り囲む形態に製造すれば、比較例1でのように結節強さがかなり落ちる。結節強さを高めるために延伸比を大きくすれば、図4bで示されるように縫合糸として使用するに適しない真円率を示し易い。これは、取り囲むポリマーとして使用したヤング率の低いポリマーが延伸工程中に力を受けた場合、容易に変形してしまうためであると考えられる。
【0065】
比較実験例1
海島型縫合糸とシース・コア型縫合糸を比較評価するために第1ポリマーとしてポリジオキサノンを使用し、第2ポリマーとしてポリカプロラクトンを使用して紡糸/延伸して縫合糸を製造し、これらの物性を確認した。この時、海島型の場合は島成分の孔(hole)数を7個とした。
【0066】
【表12】
【0067】
表12で示されたように、海島型に複合紡糸した場合は、シース・コア型に紡糸した場合より、結節強さに優れ、曲げ剛性も小さく柔軟性に優れた結果を示した。
【0068】
比較実験例2
ヤング率が低く融点の低いポリマーが、ヤング率が高く融点の高いポリマーを取り囲む形態に製造すれば、延伸工程を経る間、真円率が大きく落ちやすい。図4aの場合、実施例1の条件でヤング率が高く融点が高いポリジオキサノンを海成分として、ヤング率が小さく融点が低いポリカプロラクトンを島成分として使用した場合であり、断面の真円率が良好で、その形態が安定していることを示している。図4bは本発明の趣旨と反対の場合であって、比較例1と同様にポリカプロラクトンを海成分として、ポリジオキサノンを島成分として使用した時の断面写真を示しているが、断面の真円率が顕著に落ち、縫合糸として使用するに適しない形態を示している。縫合糸が図4bのような断面を持つ場合、縫合糸として使用するための針付着が難しく、実際使用時、断面の形態が平面に近くなるので、このような形態の縫合糸を使用すると、創傷部位を縫合する時、縫合糸が生体組織を損傷しやすい。
【0069】
比較実験例3
本発明の効果を確かめるために、ポリジオキサノンとポリカプロラクトンをそれぞれ単独で使用して紡糸した場合と、「モノクリル」(グリコリドとカプロラクトンのコポリマー;MONOCRYL(登録商標))を使用して柔軟性を改善させた試料と本発明とを比較評価して下記表13に示した。
【0070】
【表13】
【0071】
表13で示されたように、ポリジオキサノンの単独紡糸に比べて、ポリカプロラクトンと一緒に複合紡糸するか、モノクリルを利用する場合、柔軟性が相当向上して曲げ剛性が低くなる。しかし、曲げ剛性が類似していてもその製造方法によって結節安定性の指標である結節滑り性が異なる。ポリジオキサノンとポリカプロラクトンを複合紡糸した場合、結び目が全く滑らず、結節滑り性が0%を示した反面、ポリジオキサノン単独ポリマー、ポリカプロラクトン単独ポリマー、ポリグリコリド−カプロラクトンコポリマーの場合は、結節滑り性が50%以上で結節安定性が相当落ちた。
【0072】
結び目の形成時、フィラメント長手方向に直交する方向に垂直力(normal force)が加えられる。従って、本発明によってヤング率の大きいポリマーを第1ポリマーとして使用すれば、図5aと5bと同様に、結び目の形成時、力が加えられる結び目部分で割れ(crack)等が発生し、表面むらのような形態変形が容易に生じ、フィラメントの表面摩擦係数が大きくなることによって結節安定性が向上する。
【0073】
図6aと図6bは、本発明で得られた縫合糸と既存の縫合糸の結び目の特性を比較するためのSEM写真を示したものであり、図6aは本発明の実施例1で得られた海島型モノフィラメント縫合糸の結び目の状態を示し、図6bは本発明の比較実験例5で得られたポリラクチドとポリカプロラクトンを使用した海島型モノフィラメントの結び目の状態を示す。図6cは既存の縫合糸を製造する方法でポリジオキサノンだけを使用して製造したモノフィラメント縫合糸の結び目の状態を示したものである。図6aと図6bと同様に、本発明を通じて得た縫合糸の場合、結び目の形成時に形態変形が起きて縫合糸間に空間がほとんどない程度に結び目が堅固に結ばれる。これに反して、図6cの場合、結び目を形成する時に縫合糸間の空間が多く生じ、形成された結び目が解けやすくなっている。
【0074】
比較実験例4
第1ポリマーと第2ポリマーとの間の成分比と断面形態の関係を確かめるために、島成分の孔数を7個としたことを除いては実施例2と同じ条件で紡糸及び延伸を遂行した。この時の断面形状を示したものが図7である。図7aは第1ポリマーの含量が70%、図7bは第1ポリマーの含量が50%、図7cは第1ポリマーの含量が20%である。
【0075】
図7cで示されたように、第1ポリマーの含量が20%程度で小さな場合には、第2ポリマーが占める領域が大きくなるので第2ポリマーを取り囲んでいる第1ポリマーの厚みが薄くなり縫合糸製造時、延伸性が落ちやすく、縫合糸を製造しても熱処理工程等によってその形態が変形され、縫合糸の表面が粗くなりやすい。従って、本発明の趣旨に好適な縫合糸を製造するためには第1ポリマーの含量が20%以上にすることが好ましく、さらに好ましくは、第1ポリマーの含量は50%以上である。
【0076】
比較実験例5
ヤング率が2.7GPaで、分子量(Mw)が約450,000(GPCで測定)のポリラクチドを第1ポリマーとして、ポリカプロラクトンは第2ポリマーとして使用し、下記表14の方法で複合紡糸して海島型モノフィラメント縫合糸を製造した。
【0077】
【表14】
【0078】
物性比較のためにヤング率が1.3GPaのポリジオキサノンを第1ポリマーとして、ポリカプロラクトンを第2ポリマーとして使用し、実施例1と同じ条件で巻取速度と延伸温度だけを異にして紡糸した。
【0079】
製造された縫合糸は上記に説明した物性評価方法によって直径、結節強さ、曲げ剛性(stiffness)及び結節滑り性を測定した。
【0080】
【表15】
【0081】
表15で示されたように、本発明の趣旨によって複合紡糸してモノフィラメント縫合糸を製造した場合、2つの組成のいずれの場合も、結節滑り性が0%で結節安定性に優れた。しかし、ポリジオキサノンを第1ポリマーとして使用した場合の方が曲げ剛性が小さく、柔軟で結節安定性に優れていた。ポリラクチドを第1ポリマーとして使用した場合には、ポリラクチドのヤング率が大きく、柔軟性が落ちた。従って、結節安定性、柔軟性に非常に優れたモノフィラメント縫合糸を製造するためには、ヤング率が2GPa以下のポリマーを使用するのが好ましい。
【0082】
【発明の効果】
本発明は、ヤング率の異なるポリマーを複合紡糸してヤング率の高いポリマーでヤング率の低いポリマーを取り囲む形態のモノフィラメント縫合糸を製造することによって、縫合糸の結節安定性及び柔軟性を向上させることができる。
【0083】
本発明によって得られた縫合糸は、縫合糸としての用途だけでなく、人工腱(tendon)、軟組織パッチ、外科用メッシュ、薄膜型ドレッシング、外科用フェルト、人工血管、人工皮膚、胸骨膜(sternum tape)などの医療用具への応用が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1aと1bは、本発明で具現しようとする最終フィラメント形態を示した概略斜視図である(1a:海島型(sea-island type)縫合糸、1b:シース・コア型(sheath/core type)縫合糸)。
【図2】図2は本発明で得ようとする縫合糸を製造する紡糸工程の概略図である。
【図3】図3aと3bは、本発明に使用した紡糸パック(ノズルパック)の概略図である(3a:海島型縫合糸製造用紡糸パック、3b:シース・コア型縫合糸製造用紡糸パック)。
【図4】図4aはヤング率の高いポリマーでヤング率の低いポリマーを取り囲む形態の縫合糸の断面を示したSEM写真であり、図4bはヤング率の低いポリマーでヤング率の高いポリマーを取り囲む形態の縫合糸の断面形態を示したSEM写真である。
【図5】図5aと5bは本発明で得た縫合糸を使用して形成した結び目の断面を示したSEM写真である。
【図6】図6aと6bは、本発明で得た縫合糸のSEM写真であり、図6aはポリジオキサノンとポリカプロラクトンを使用して海島型に複合紡糸させたものの結び目形態を示しものであり、図6bはポリラクチドとポリカプロラクトンを使用して海島型に複合紡糸させたものである。図6cはポリジオキサノンを単独で製造した縫合糸の結び目の形態を示したSEM写真である。
【図7】図7は本発明の趣旨によって製造したモノフィラメント縫合糸の成分比による断面形態を示した光学顕微鏡写真である。第1ポリマーである海(sea)領域の成分比が、図7aは70%、図7bは50%、図7cは20%である。
【符号の説明】
10,13 モノフィラメント縫合糸
11,14 第2ポリマー
12,15 第1ポリマー
Claims (13)
- 生体吸収性の第1ポリマーと、ヤング率が第1ポリマーより低い生体吸収性の第2ポリマーを複合紡糸してなり、第1ポリマーを海成分、第2ポリマーを島成分とする海島型構造であることを特徴とするモノフィラメント縫合糸であって、第1ポリマーと第2ポリマーのヤング率は3.0GPa以下で、第1ポリマーと第2ポリマーのヤング率の差は0.3GPa以上であるモノフィラメント縫合糸。
- 第1ポリマーが10〜90体積%、第2ポリマーが10〜90体積%である請求項1に記載のモノフィラメント縫合糸。
- 第1ポリマーが50〜90体積%、第2ポリマーが10〜50体積%である請求項2に記載のモノフィラメント縫合糸。
- 第1ポリマー及び第2ポリマーは、グリコリド、グリコール酸、ラクチド、乳酸、カプロラクトン、ジオキサノン、トリメチレンカーボネート及びエチレングリコールからなる群より選択される1種以上のモノマーから合成されたポリマーである請求項1に記載のモノフィラメント縫合糸。
- 第1ポリマーは、グリコリド、グリコール酸、ジオキサノン及びラクチドからなる群より選択される1種以上のモノマーから合成されたポリマーである請求項4に記載のモノフィラメント縫合糸。
- 第2ポリマーは、カプロラクトン、トリメチレンカーボネート、DL−ラクチド及びエチレングリコールからなる群より選択される1種以上のモノマーから合成されたポリマーである請求項4に記載のモノフィラメント縫合糸。
- 第2ポリマーは、ジオキサノン、トリメチレンカーボネート及びカプロラクトンからなる群より選択される2種以上のモノマーから合成されたポリマーである請求項6に記載のモノフィラメント縫合糸。
- 第1ポリマーの融点が第2ポリマーの融点より高いものである請求項1に記載のモノフィラメント縫合糸。
- 第1ポリマーのヤング率は2.0GPa以下で、第2ポリマーのヤング率は1.5GPa以下である請求項1に記載のモノフィラメント縫合糸。
- 第1ポリマーのヤング率は1.0〜1.5GPaで、第2ポリマーのヤング率は1.2GPa以下である請求項9に記載のモノフィラメント縫合糸。
- 第2ポリマーのヤング率は0.4〜1.2GPaである請求項10に記載のモノフィラメント縫合糸。
- 生体吸収性の第1ポリマーと、ヤング率が第1ポリマーより低い生体吸収性の第2ポリマーをそれぞれ溶融させ、ヤング率の高い第1ポリマーを海成分またはシース成分として、ヤング率の低い第2ポリマーを島成分またはコア成分として複合紡糸した後、得られた糸を固化結晶化させ、延伸させることを含む請求項1に記載のモノフィラメント縫合糸を製造する方法。
- 第1ポリマーとして、その融点が第2ポリマーの融点より高いポリマーを使用するものである請求項12に記載のモノフィラメント縫合糸の製造方法。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
KR2002-017609 | 2002-03-30 | ||
KR20020017609 | 2002-03-30 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003339849A JP2003339849A (ja) | 2003-12-02 |
JP4071661B2 true JP4071661B2 (ja) | 2008-04-02 |
Family
ID=36120936
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2003096339A Expired - Fee Related JP4071661B2 (ja) | 2002-03-30 | 2003-03-31 | モノフィラメント縫合糸及びその製造方法 |
Country Status (13)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US7070610B2 (ja) |
EP (1) | EP1348449B1 (ja) |
JP (1) | JP4071661B2 (ja) |
KR (1) | KR100498201B1 (ja) |
CN (1) | CN1308507C (ja) |
AT (1) | ATE297763T1 (ja) |
AU (1) | AU2002324358A1 (ja) |
BR (1) | BR0215669B8 (ja) |
DE (1) | DE60300832T2 (ja) |
ES (1) | ES2240878T3 (ja) |
MX (1) | MXPA04009439A (ja) |
WO (1) | WO2003083191A1 (ja) |
ZA (1) | ZA200407847B (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2022092014A1 (ja) | 2020-10-26 | 2022-05-05 | 三菱瓦斯化学株式会社 | 生体吸収性繊維状医療材料 |
Families Citing this family (60)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6241747B1 (en) | 1993-05-03 | 2001-06-05 | Quill Medical, Inc. | Barbed Bodily tissue connector |
US8795332B2 (en) | 2002-09-30 | 2014-08-05 | Ethicon, Inc. | Barbed sutures |
US5931855A (en) | 1997-05-21 | 1999-08-03 | Frank Hoffman | Surgical methods using one-way suture |
US7056331B2 (en) | 2001-06-29 | 2006-06-06 | Quill Medical, Inc. | Suture method |
US6848152B2 (en) | 2001-08-31 | 2005-02-01 | Quill Medical, Inc. | Method of forming barbs on a suture and apparatus for performing same |
US6773450B2 (en) | 2002-08-09 | 2004-08-10 | Quill Medical, Inc. | Suture anchor and method |
US8100940B2 (en) | 2002-09-30 | 2012-01-24 | Quill Medical, Inc. | Barb configurations for barbed sutures |
US20040088003A1 (en) | 2002-09-30 | 2004-05-06 | Leung Jeffrey C. | Barbed suture in combination with surgical needle |
US7624487B2 (en) | 2003-05-13 | 2009-12-01 | Quill Medical, Inc. | Apparatus and method for forming barbs on a suture |
US7329271B2 (en) * | 2003-12-18 | 2008-02-12 | Ethicon, Inc. | High strength suture with absorbable core |
US7357810B2 (en) | 2003-12-18 | 2008-04-15 | Ethicon, Inc. | High strength suture with absorbable core and suture anchor combination |
NZ598970A (en) | 2004-05-14 | 2013-07-26 | Ethicon Llc | Suture device using an enlongated body with barbs and a needle at one end and an anchor to prevent pull-through at the other end |
WO2006062342A1 (en) * | 2004-12-06 | 2006-06-15 | Wan-Seok Han | A medical device with enhanced effect of cell regeneration and the method thereof |
KR100665253B1 (ko) * | 2004-12-06 | 2007-01-09 | 한완석 | 세포재생 촉진용 봉합사 및 그 제조방법 |
EP1833380B1 (en) * | 2004-12-29 | 2014-08-13 | Samyang Biopharmaceuticals Corporation | Monofilament suture and preparation method thereof |
EP1830734B1 (en) * | 2004-12-29 | 2017-03-01 | Samyang Biopharmaceuticals Corporation | Monofilament, surgical mesh having improved flexibility and biocompatibility, and process for preparing the same |
DE102005004318A1 (de) * | 2005-01-31 | 2006-08-10 | Ethicon Gmbh | Chirurgisches Nahtsystem |
KR101387070B1 (ko) | 2005-05-04 | 2014-04-18 | 진테스 게엠베하 | 결합 부재 |
KR100946338B1 (ko) * | 2005-12-22 | 2010-03-08 | 주식회사 삼양사 | 모노필라멘트를 이용한 유연성 및 생체적합성이 향상된요실금 수술용 메쉬 및 이의 제조방법 |
US20080221618A1 (en) | 2007-03-09 | 2008-09-11 | Gaoyuan Chen | Co-extruded tissue grasping monofilament |
US8915943B2 (en) | 2007-04-13 | 2014-12-23 | Ethicon, Inc. | Self-retaining systems for surgical procedures |
US8747436B2 (en) | 2007-06-13 | 2014-06-10 | Ethicon, Inc. | Bi-directional barbed suture |
US8562644B2 (en) * | 2007-08-06 | 2013-10-22 | Ethicon, Inc. | Barbed suture with non-symmetric barbs |
ES2398779T3 (es) | 2007-09-27 | 2013-03-21 | Ethicon Llc | Suturas de auto-retención que incluyen elementos de retención a tejido con resistencia mejorada |
US8916077B1 (en) | 2007-12-19 | 2014-12-23 | Ethicon, Inc. | Self-retaining sutures with retainers formed from molten material |
BRPI0820129B8 (pt) | 2007-12-19 | 2021-06-22 | Angiotech Pharm Inc | processo de formação de uma sutura autorretentora e sutura autorretentora |
US8118834B1 (en) | 2007-12-20 | 2012-02-21 | Angiotech Pharmaceuticals, Inc. | Composite self-retaining sutures and method |
US8615856B1 (en) | 2008-01-30 | 2013-12-31 | Ethicon, Inc. | Apparatus and method for forming self-retaining sutures |
WO2009097556A2 (en) | 2008-01-30 | 2009-08-06 | Angiotech Pharmaceuticals, Inc. | Appartaus and method for forming self-retaining sutures |
WO2009105663A2 (en) | 2008-02-21 | 2009-08-27 | Angiotech Pharmaceuticals, Inc. | Method and apparatus for elevating retainers on self-retaining sutures |
US8216273B1 (en) | 2008-02-25 | 2012-07-10 | Ethicon, Inc. | Self-retainers with supporting structures on a suture |
US8641732B1 (en) | 2008-02-26 | 2014-02-04 | Ethicon, Inc. | Self-retaining suture with variable dimension filament and method |
JP5619726B2 (ja) | 2008-04-15 | 2014-11-05 | エシコン・エルエルシーEthicon, LLC | 双方向リテーナ又は一方向リテーナを持つ自己保持縫合材 |
MX339174B (es) | 2008-11-03 | 2016-05-12 | Ethicon Llc | Longitud de sutura autorretenible y metodo y dispositivo para su uso. |
DE102008057216A1 (de) * | 2008-11-06 | 2010-05-12 | Aesculap Ag | Chirurgischer Faden mit Kern-Mantel-Aufbau |
WO2011090628A2 (en) | 2009-12-29 | 2011-07-28 | Angiotech Pharmaceuticals, Inc. | Bidirectional self-retaining sutures with laser-marked and/or non-laser marked indicia and methods |
NZ705330A (en) | 2010-05-04 | 2016-12-23 | Ethicon Llc | Laser cutting system and methods for creating self-retaining sutures |
AU2011265232B2 (en) | 2010-06-11 | 2015-01-22 | Ethicon Llc | Suture delivery tools for endoscopic and robot-assisted surgery and methods |
EP2425865A1 (en) | 2010-08-06 | 2012-03-07 | Aesculap AG | Medicinal thread having a polyhydroxyalkanoate coating |
RU2608237C2 (ru) | 2010-11-03 | 2017-01-17 | ЭТИКОН ЭлЭлСи | Самоудерживающиеся шовные материалы, выделяющие лекарственные средства, и относящиеся к ним методы |
EP3138506B1 (en) | 2010-11-09 | 2020-08-26 | Ethicon, LLC | Emergency self-retaining sutures |
US8360765B2 (en) | 2011-01-07 | 2013-01-29 | Covidien Lp | Systems and method for forming a coaxial implant |
WO2012124562A1 (ja) * | 2011-03-15 | 2012-09-20 | グンゼ株式会社 | 生体吸収性縫合糸及び生体吸収性縫合糸の製造方法 |
US10492780B2 (en) | 2011-03-23 | 2019-12-03 | Ethicon, Inc. | Self-retaining variable loop sutures |
US20130172931A1 (en) | 2011-06-06 | 2013-07-04 | Jeffrey M. Gross | Methods and devices for soft palate tissue elevation procedures |
CN102560709B (zh) * | 2012-01-04 | 2015-09-23 | 江苏省纺织研究所股份有限公司 | 生物可降解热粘合双组份复合长丝纤维的生产方法 |
KR101285831B1 (ko) * | 2012-01-19 | 2013-07-15 | 임기표 | 고체 필러 |
IN2014DN06720A (ja) | 2012-03-01 | 2015-05-22 | Synthes Gmbh | |
WO2014042222A1 (ja) * | 2012-09-14 | 2014-03-20 | 株式会社クレハ | 水崩壊性複合繊維およびその製造方法 |
CA2884764A1 (en) * | 2012-10-01 | 2014-04-10 | Ams Research Corporation | Conductive and degradable implant for pelvic tissue treatment |
WO2016025329A1 (en) * | 2014-08-15 | 2016-02-18 | Tepha, Inc. | Self-retaining sutures of poly-4-hydroxybutyrate and copolymers thereof |
EP3020398A1 (en) | 2014-11-17 | 2016-05-18 | Nitto Denko Corporation | Compounds and formulations for reducing scarring |
CN107653516B (zh) * | 2017-09-30 | 2021-05-11 | 中国纺织科学研究院有限公司 | 聚乙丙交酯与乙交酯-三亚甲基碳酸酯共聚物复合纤维、其制备方法、用途和手术缝合线 |
CN109234843B (zh) * | 2018-07-10 | 2021-07-06 | 中国纺织科学研究院有限公司 | 聚丙交酯与聚对二氧环己酮复合纤维、其制备方法、用途和手术缝合线 |
US11136696B2 (en) * | 2018-11-08 | 2021-10-05 | Ethicon, Inc. | Extrusion process for manufacturing of absorbable suture fibers |
KR101998281B1 (ko) * | 2018-12-27 | 2019-07-10 | 비비씨 주식회사 | 분기형 칫솔모 및 이의 제조 방법 |
US20210068826A1 (en) * | 2019-09-10 | 2021-03-11 | Eurothreads LLC | Six-dimensional barbed surgical thread |
KR102168655B1 (ko) * | 2019-11-06 | 2020-10-21 | 한국섬유개발연구원 | 생분해성 이종소재 복합 시스-코어 필라멘트 제조방법 및 이를 통해 제조된 생분해성 이종소재 복합 시스-코어 필라멘트 |
US20210346018A1 (en) * | 2020-04-26 | 2021-11-11 | Eurothreads LLC | Ten-dimensional barbed surgical thread |
CN114470323B (zh) * | 2022-01-10 | 2023-02-24 | 浙江脉通智造科技(集团)有限公司 | 血管缝合线、人造分支血管及其制备方法 |
Family Cites Families (24)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US4470941A (en) | 1982-06-02 | 1984-09-11 | Bioresearch Inc. | Preparation of composite surgical sutures |
US4620542A (en) | 1982-10-04 | 1986-11-04 | Ethicon, Inc. | Ethylene-propylene copolymer sutures |
US5451461A (en) | 1989-09-01 | 1995-09-19 | Ethicon, Inc. | Thermal treatment of thermoplastic filaments for the preparation of surgical sutures |
CA2060635A1 (en) | 1991-02-12 | 1992-08-13 | Keith D'alessio | Bioabsorbable medical implants |
US5225520A (en) * | 1991-04-17 | 1993-07-06 | United States Surgical Corporation | Absorbable composition |
US5456696A (en) | 1993-07-20 | 1995-10-10 | United States Surgical Corporation | Monofilament suture and process for its manufacture |
US6315788B1 (en) | 1994-02-10 | 2001-11-13 | United States Surgical Corporation | Composite materials and surgical articles made therefrom |
US6093200A (en) | 1994-02-10 | 2000-07-25 | United States Surgical | Composite bioabsorbable materials and surgical articles made therefrom |
US5626611A (en) | 1994-02-10 | 1997-05-06 | United States Surgical Corporation | Composite bioabsorbable materials and surgical articles made therefrom |
US5641501A (en) | 1994-10-11 | 1997-06-24 | Ethicon, Inc. | Absorbable polymer blends |
US5997568A (en) | 1996-01-19 | 1999-12-07 | United States Surgical Corporation | Absorbable polymer blends and surgical articles fabricated therefrom |
US6191236B1 (en) | 1996-10-11 | 2001-02-20 | United States Surgical Corporation | Bioabsorbable suture and method of its manufacture |
US6162537A (en) | 1996-11-12 | 2000-12-19 | Solutia Inc. | Implantable fibers and medical articles |
US6090910A (en) * | 1996-12-10 | 2000-07-18 | Mitsui Chemicals, Inc. | Degradable monofilament and preparation process thereof |
KR19990010319A (ko) | 1997-07-16 | 1999-02-18 | 김윤 | 강력 유지율 및 생분해성이 조절가능한 2성분계 수술용 봉합사 |
CA2314963A1 (en) | 1998-01-06 | 1999-07-15 | Bioamide, Inc. | Bioabsorbable fibers and reinforced composites produced therefrom |
GB9814609D0 (en) | 1998-07-07 | 1998-09-02 | Smith & Nephew | Polymers |
US6183499B1 (en) | 1998-09-11 | 2001-02-06 | Ethicon, Inc. | Surgical filament construction |
CA2347790C (en) | 1998-10-20 | 2007-09-11 | United States Surgical Corporation | Absorbable polymers and surgical articles fabricated therefrom |
US6235869B1 (en) | 1998-10-20 | 2001-05-22 | United States Surgical Corporation | Absorbable polymers and surgical articles fabricated therefrom |
US6342065B1 (en) | 1999-03-17 | 2002-01-29 | Poly-Med, Inc. | High strength fibers of L-lactide copolymers ε-caprolactone and trimethylene carbonate and absorbable medical constructs thereof |
US6197043B1 (en) | 1999-08-18 | 2001-03-06 | James A. Davidson | Isoelastic suture material and device |
US20040010286A1 (en) * | 2000-03-16 | 2004-01-15 | Gieringer Robert E. | Arthroscopic suture thread and method of use |
CA2365376C (en) | 2000-12-21 | 2006-03-28 | Ethicon, Inc. | Use of reinforced foam implants with enhanced integrity for soft tissue repair and regeneration |
-
2002
- 2002-08-13 US US10/218,336 patent/US7070610B2/en not_active Expired - Lifetime
- 2002-08-23 AU AU2002324358A patent/AU2002324358A1/en not_active Abandoned
- 2002-08-23 MX MXPA04009439A patent/MXPA04009439A/es active IP Right Grant
- 2002-08-23 WO PCT/KR2002/001592 patent/WO2003083191A1/en not_active Application Discontinuation
- 2002-08-23 BR BRPI0215669A patent/BR0215669B8/pt not_active IP Right Cessation
- 2002-08-23 CN CNB028286782A patent/CN1308507C/zh not_active Expired - Fee Related
-
2003
- 2003-03-24 KR KR10-2003-0018168A patent/KR100498201B1/ko active IP Right Grant
- 2003-03-28 ES ES03007155T patent/ES2240878T3/es not_active Expired - Lifetime
- 2003-03-28 EP EP03007155A patent/EP1348449B1/en not_active Expired - Lifetime
- 2003-03-28 DE DE60300832T patent/DE60300832T2/de not_active Expired - Lifetime
- 2003-03-28 AT AT03007155T patent/ATE297763T1/de not_active IP Right Cessation
- 2003-03-31 JP JP2003096339A patent/JP4071661B2/ja not_active Expired - Fee Related
-
2004
- 2004-09-29 ZA ZA200407847A patent/ZA200407847B/xx unknown
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2022092014A1 (ja) | 2020-10-26 | 2022-05-05 | 三菱瓦斯化学株式会社 | 生体吸収性繊維状医療材料 |
KR20230097008A (ko) | 2020-10-26 | 2023-06-30 | 미쯔비시 가스 케미칼 컴파니, 인코포레이티드 | 생체흡수성 섬유상 의료재료 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
KR20030078669A (ko) | 2003-10-08 |
ZA200407847B (en) | 2006-05-31 |
BR0215669A (pt) | 2005-02-01 |
ATE297763T1 (de) | 2005-07-15 |
BR0215669B1 (pt) | 2014-02-04 |
DE60300832T2 (de) | 2006-04-20 |
JP2003339849A (ja) | 2003-12-02 |
US7070610B2 (en) | 2006-07-04 |
AU2002324358A1 (en) | 2003-10-13 |
KR100498201B1 (ko) | 2005-07-01 |
CN1623016A (zh) | 2005-06-01 |
EP1348449A1 (en) | 2003-10-01 |
EP1348449B1 (en) | 2005-06-15 |
CN1308507C (zh) | 2007-04-04 |
WO2003083191A1 (en) | 2003-10-09 |
US20030187476A1 (en) | 2003-10-02 |
BR0215669B8 (pt) | 2021-07-27 |
DE60300832D1 (de) | 2005-07-21 |
ES2240878T3 (es) | 2005-10-16 |
MXPA04009439A (es) | 2005-01-25 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4071661B2 (ja) | モノフィラメント縫合糸及びその製造方法 | |
US6063105A (en) | Medical devices fabricated from elastomeric alpha-olefins | |
JP3740521B2 (ja) | トリブロック三元共重合体、外科用縫合糸材料へのその使用およびその製法 | |
JP2890063B2 (ja) | 手術用縫合糸の製造法 | |
KR100673596B1 (ko) | 모노필라멘트 봉합사 및 그의 제조 방법 | |
US5797962A (en) | Surgical suture and method for preparation thereof | |
US5618313A (en) | Absorbable polymer and surgical articles fabricated therefrom | |
TW202231303A (zh) | 生體吸收性纖維狀醫療材料 | |
KR102393316B1 (ko) | 폴리디옥시리보뉴클레오타이드를 함유하는 흡수성 봉합사 | |
JP2004250853A (ja) | 高強度生体吸収性縫合糸用繊維の製造方法及び縫合糸用繊維 | |
JPH08260225A (ja) | 縫糸のインラインアニール | |
KR102534808B1 (ko) | 생분해성 봉합사 및 이를 포함하는 수술용 봉합사 | |
US20040098049A1 (en) | Monofilament suture and manufacturing method thereof | |
JP2000135282A (ja) | 手術用縫合糸 | |
KR100946757B1 (ko) | 강력 및 생체내 강력유지율이 우수한 흡수성 멀티 필라멘트봉합사 및 이의 제조방법 | |
Im et al. | Characteristics of novel monofilament sutures prepared by conjugate spinning | |
EP0287899A2 (en) | Surgical closure device | |
CN118668322A (zh) | 复合纤维及其制备方法、医用材料 | |
JP4421004B2 (ja) | 結節強力を向上させた医療用縫合糸 | |
JP2023138649A (ja) | 組織再生基材 | |
JP2004238745A (ja) | 生体内分解吸収性ポリマーよりなる糸 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20061017 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20070703 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20071030 |
|
A911 | Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911 Effective date: 20071102 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20071225 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20080117 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Ref document number: 4071661 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110125 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110125 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120125 Year of fee payment: 4 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120125 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130125 Year of fee payment: 5 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
S111 | Request for change of ownership or part of ownership |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130125 Year of fee payment: 5 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140125 Year of fee payment: 6 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |