JP4918457B2 - 一成分現像用トナー - Google Patents
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Description
(1):ポリエステルを主成分とした結着樹脂と、色材と、離型剤とが配合されたトナー母体と、外添剤とを含む一成分現像用トナーであって、前記結着樹脂が、ポリエステル樹脂である第1結着樹脂と、ビニル系ポリエステル系樹脂である第2結着樹脂と、を含み、前記外添剤が、シリカからなり、且つ、前記トナー母体100重量部に対して2.5〜5.0重量部含まれ、前記シリカが、平均粒径が30〜120nmの1種を含み、前記離型剤が、パラフィンワックスであり、当該一成分現像用トナー中に2.5〜7.0質量%含まれ、下記のヘキサンによる抽出量が15〜40mg/g、下記式で算出される凝集度が50〜90%であることを特徴とする一成分現像用トナーである。
凝集度(%):=((75μmふるい残量):+0.5*(45μmふるい残量):+0.2*(20μmふるい残量):):*50
〔ヘキサンによる抽出量〕
一成分現像用トナー1.0gと25℃に調温したヘキサン10mLをガラス容器に入れ、10分間浸漬させた後の抽出物からヘキサンを揮発させて、測定された残留物の量を抽出量とする。
(2):ミラクルKCK(浅田鉄鋼株式会社製):により製造されたことを特徴とする上記(1)に記載の一成分現像用トナーである。
(3):前記色材は、前記結着樹脂100重量部に対して2〜15重量部含まれることを特徴とする上記(1)または(2)に記載の一成分現像用トナーである。
(4):前記外添剤の前記トナー母体に対する付着強度が50〜70%であることを特徴とする上記(1)〜(3)のいずれかに記載の一成分現像用トナーである。
(5):体積平均粒子径が6〜10μmであることを特徴とする上記(1)〜(4)のいずれかに記載の一成分現像用トナーである。
(6):上記(1)〜(5)のいずれかに記載の一成分現像用トナーを用いたことを特徴とする画像形成方法である。
(7):上記(1)〜(5)のいずれかに記載の一成分現像用トナーを用いたことを特徴とする画像形成装置である。
(8):上記(1)〜(5)のいずれかに記載の一成分現像用トナーを用いたことを特徴とするプロセスカートリッジである。
(9):静電潜像を可視化する現像ローラと、前記現像ローラに一成分現像用トナーを供給する供給ローラと、前記現像ローラ及び前記供給ローラに隣接したトナー供給室と、を有する一成分現像装置を備える画像形成装置であって、前記一成分現像用トナーは、ポリエステルを主成分とした結着樹脂と、色材と、離型剤とが配合されたトナー母体と、外添剤とを含み、前記結着樹脂が、ポリエステル樹脂である第1結着樹脂と、ビニル系ポリエステル系樹脂である第2結着樹脂と、を含み、前記外添剤が、シリカからなり、且つ、前記トナー母体100重量部に対して2.5〜5.0重量部含まれ、前記シリカが、平均粒径が30〜120nmの1種を含み、前記離型剤が、パラフィンワックスであり、前記一成分現像用トナー中に2.5〜7.0質量%含まれ、下記のヘキサンによる抽出量が15〜40mg/g、下記式で算出される凝集度が50〜90%であり、前記トナー供給室は、振動付与手段が設けられていることを特徴とする画像形成装置である。
凝集度(%):=((75μmふるい残量):+0.5*(45μmふるい残量):+0.2*(20μmふるい残量):):*50
〔ヘキサンによる抽出量〕
一成分現像用トナー1.0gと25℃に調温したヘキサン10mLをガラス容器に入れ、10分間浸漬させた後の抽出物からヘキサンを揮発させて、測定された残留物の量を抽出量とする。
(10):前記一成分現像用トナーは、ミラクルKCK(浅田鉄鋼株式会社製):により製造されたことを特徴とする上記(9)に記載の画像形成装置である。
(11):前記色材は、前記結着樹脂100重量部に対して2〜15重量部含まれることを特徴とする上記(9)または(10)に記載の画像形成装置である。
(12):前記外添剤の前記トナー母体に対する付着強度が50〜70%であることを特徴とする上記(9)〜(11)のいずれかに記載の画像形成装置である。
(13):前記一成分現像用トナーの体積平均粒径が6〜10μmであることを特徴とする上記(9)〜(12)のいずれかに記載の画像形成装置である。
(14):前記振動付与手段は、一端が固定され自由端が前記供給ローラに接触した樹脂フィルムであることを特徴とする上記(9)〜(13)のいずれかに記載の画像形成装置である。
また本発明によれば、優れたベタ追従性、荷電搬送安定性を有するプロセスカートリッジ、画像形成装置および画像形成方法を提供することができる。
本発明の一成分現像用トナーについて、以下に詳述する。
バインダー樹脂は現像器内での耐ストレス性の観点から、ポリエステル系樹脂が良いが、離型剤(ワックス)の分散性をより高めるためポリエステルを主成分としたハイブリッドタイプでも良い。ここで、主成分とは重量比率で50%以上のものをいう。また、パラフィンとの相溶性を考慮するとスチレンアクリルのハイブリッドが良好である。
一般に、ワックスの極性が低いほうが定着部材ローラとの離型性に優れている。本発明に用いられるワックスは、極性の無いパラフィンワックスが良い。
また、本発明の一成分現像用トナーは、ワックスを2.5〜7.0質量%含有することが好ましく、3.0〜6.5質量%含有することがより好ましい。ワックスの含有量が2.5質量%未満の場合、定着離型性が低下して紙の巻きつきが大きくなる。またワックスの含有量が7.0質量%より大きい場合、ワックス界面によるトナーの欠けが大きくなり粒度分布の安定性が低下する。
また、示差走査型熱量計(DSC)にて測定される昇温時のワックス吸熱ピークの半値幅は、7℃以下であることが好ましい。本発明におけるワックスの融点は比較的低いため、吸熱ピークがブロード、つまり低温域から溶融するようなワックスは、トナーの保存安定性に悪影響を及ぼす。
本発明で使用される着色剤としては、従来からフルカラートナーの着色剤として使用されている公知の顔料及び染料が使用可能である。
例えば、カーボンブラック、アニリンブルー、カルコイルブルー、クロムイエロー、ウルトラマリンブルー、デュポンオイルレッド、キノリンイエロー、メチレンブルークロリド、銅フタロシアニン、マラカイトグリーンオキサレート、ランプブラック、ローズベンガル、C.I.ピグメント・レッド48:1、C.I.ピグメント・レッド122、C.I.ピグメント・レッド57:1、C.I.ピグメント・レッド184、C.I.ピグメント・イエロー97、C.I.ピグメント・イエロー12、C.I.ピグメント・イエロー17、C.I.ピグメント・イエロー74、C.I.ソルベント・イエロー162、C.I.ピグメント・イエロー180、C.I.ピグメント・イエロー185、C.I.ピグメント・ブルー15:1、C.I.ピグメント・ブルー15:3等を挙げることができる。
本発明のトナーにおいて、従来からフルカラートナーで使用されている公知の荷電制御剤が使用可能である。
例えばニグロシン系染料、トリフェニルメタン系染料、クロム含有金属錯体染料、モリブデン酸キレート顔料、ローダミン系染料、アルコキシ系アミン、4級アンモニウム塩(フッ素変性4級アンモニウム塩を含む)、アルキルアミド、燐の単体または化合物、タングステンの単体または化合物、フッ素系活性剤、サリチル酸金属塩及び、サリチル酸誘導体の金属塩等である。具体的にはニグロシン系染料のボントロン03、4級アンモニウム塩のボントロンP−51、含金属アゾ染料のボントロンS−34、オキシナフトエ酸系金属錯体のE−82、サリチル酸系金属錯体のE−84、フェノール系縮合物のE−89(以上、オリエント化学工業社製)、4級アンモニウム塩モリブデン錯体のTP−302、TP−415(以上、保土谷化学工業社製)、4級アンモニウム塩のコピーチャージPSY VP2038、トリフェニルメタン誘導体のコピーブルーPR、4級アンモニウム塩のコピーチャージ NEG VP2036、コピーチャージ NX VP434(以上、ヘキスト社製)、LRA−901、ホウ素錯体であるLR−147(日本カーリット社製)、銅フタロシアニン、ペリレン、キナクリドン、アゾ系顔料、その他スルホン酸基、カルボキシル基、4級アンモニウム塩等の官能基を有する高分子系の化合物が挙げられる。このうち、特にトナーを負極性に制御する物質が好ましく使用される。
本発明では、流動性や現像性を補助するための外添剤としてシリカが含有されていることが好ましい。シリカが含有されない場合、流動性の付与が十分ではないため、ベタ追従不良・荷電搬送安定性が低下する。
本発明の一成分現像用トナーに外添剤として用いられるシリカは、平均粒径が30〜120nmであることが好ましく、30〜70nmであることがより好ましい。シリカの平均粒径が30nm以下だと耐久による埋没が進みやすくなるため、ベタ追従不良・荷電搬送安定性が低下する。また、シリカの平均粒径が120nm以上だとトナー母体に固定化させることができないため安定した流動性が得られない。
トナーの凝集度は50〜90%であることが好ましく、50〜70%であることがより好ましい。凝集度が50%未満であると、継続的に使用した場合の耐久性に劣り、流動性の変化が大きくなるためベタ追従不良が発生する。90%を超えると、トナー母体の影響を強く受けるため、これも耐久による流動の変化が大きくなりベタ追従不良が発生する。
本発明の一成分現像用トナーの体積平均粒子径は、6〜10μmであることが好ましい。6μm未満であるとクリーニング等のハンドリング性が低下し、10μmを超えるとハーフトーン画像の粒状性が大きく低下する。
本発明の一成分現像用トナーの外添剤の付着強度は、50〜70%であることが好ましく、50〜65%であることがより好ましい。50%未満であると遊離分が多いため流動の安定性に欠ける。70%を超えると耐久による埋没が進みやすくなるため、ベタ追従不良・荷電搬送安定性が低下する。
本発明の一成分現像用トナーのヘキサン抽出量は、10〜40mg/gであることが好ましく、15〜40mg/gであることがより好ましい。10mg/g未満であるとワックス溶出による定着離型性が低下して紙の巻きつきが大きくなる。40mg/gを超えるとワックス界面によるトナーの欠けが大きくなり粒度分布の安定性が無くなり、また、荷電サイトの減少による荷電搬送性低下が見られる。
本発明の一成分現像用トナーの外添剤総量は、トナー母体100重量部に対して2.5〜5.0重量部含まれることが好ましく、3.0〜4.5重量部であることがより好ましい。2.5重量部未満であると外添剤の埋まりこみが大きくなり、継続的に使用した場合の耐久性に劣り、流動性の変化が大きくなる。その結果ベタ追従不良・荷電搬送安定性が低下する。5.0重量部を超えると被覆率が高くなるためワックスの染み出しが低下して定着離型性が低下する。
本発明の一成分現像用トナーは、上記炭化水素系ワックスが内添された第1バインダー樹脂、第2バインダー樹脂、および着色剤を従来の方法で混合、混練、粉砕、分級し、所望の粒径を有するトナー粒子(着色樹脂粒子、トナー母体)を得て、該トナー粒子を外添剤と混合することにより得ることができる。
ヘキサン抽出量は、ワックスの添加量と製造装置で調整することができる。特に混練工程の影響が大きく、本発明では混練装置としては池貝株式会社のPCM、栗本鉄工所のエクストゥルーダ、浅田鉄工株式会社製のミラクルKCKが好ましく、その中でも特に浅田鉄工株式会社のミラクルKCKが好ましい。
凝集度は、ワックスの添加量と外添条件により調整することができる。外添剤量が増えると凝集度は低くなり、ワックスの添加量が多いと高くなる。また、外添剤粒子径にも依存しており、小粒径外添剤を用いると凝集度は低くなる。
本発明の画像形成方法は、静電潜像形成工程と、現像工程と、転写工程と、定着工程と、を少なくとも含み、好ましくはクリーニング工程を含み、更に必要に応じて適宜選択したその他の工程、例えば除電工程、リサイクル工程、制御工程等を含む。
本発明の画像形成方法は後述の画像形成装置により実施することができ、該画像形成装置は、静電潜像担持体と、静電潜像形成手段と、現像手段と、転写手段と、定着手段とを少なくとも有してなり、好ましくはクリーニング手段を有してなり、更に必要に応じて適宜選択したその他の手段、例えば、除電手段、リサイクル手段、制御手段等を有してなる。
前記静電潜像形成工程は、静電潜像担持体上に静電潜像を形成する工程である。
前記静電潜像担持体(「感光体」と称することがある)としては、その材質、形状、構造、大きさ、等について特に制限はなく、公知のものの中から適宜選択することができるが、その形状としてはドラム状が好適に挙げられ、その材質としては、例えばアモルファスシリコン、セレン等の無機感光体、ポリシラン、フタロポリメチン等の有機感光体、などが挙げられる。
前記静電潜像形成手段は、例えば、前記静電潜像担持体の表面を一様に帯電させる帯電器と、前記静電潜像担持体の表面を像様に露光する露光器とを少なくとも備える。
前記帯電器としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、導電性又は半導電性のロール、ブラシ、フィルム、ゴムブレード等を備えたそれ自体公知の接触帯電器、コロトロン、スコロトロン等のコロナ放電を利用した非接触帯電器、等が挙げられる。
前記露光器としては、前記帯電器により帯電された前記静電潜像担持体の表面に、形成すべき像様に露光を行うことができる限り特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、例えば、複写光学系、ロッドレンズアレイ系、レーザ光学系、液晶シャッタ光学系、等の各種露光器が挙げられる。
なお、本発明においては、前記静電潜像担持体の裏面側から像様に露光を行う光背面方式を採用してもよい。
前記現像工程は、前記静電潜像を、本発明の一成分現像用トナーを用いて現像して可視像を形成する工程である。
前記可視像の形成は、前記現像手段により行うことができる。
現像装置は、トナーを収容するトナー収容室(101)と、トナー収容室(101)の下方に設けられたトナー供給室(102)から構成され、トナー供給室(102)の下部には、現像ローラ(103)と、現像ローラ(103)に当接して設けられた層規制部材(104)および供給ローラ(105)が設けられる。
したがって、本発明の画像形成装置用プロセスカートリッジは、少なくとも、電子写真感光体と、前記(1)〜(5)のいずれかに記載の一成分系トナーを用いる現像手段とを一体に支持し、画像形成装置本体に着脱自在であるものである。
本発明で用いる現像ローラは、例えば、導電性シャフトの外周にゴム弾性体を被覆することにより製造される。導電性シャフトは、例えば、ステンレスなどの金属で構成される。
図2は本発明の画像形成装置の一部を構成する現像手段である現像装置の第2の実施の形態における構成を示す概略図である。
本実施の形態では、トナー撹拌部材106aをトナー収容室101に、トナー撹拌部材106bをトナー供給室102に設け、さらに振動付与手段109を供給ローラ105に接した状態で設けている。また、トナー撹拌部材106が2つ設けられている点、及び振動付与手段109が設けられている点を除き、上述した第1の実施の形態と基本的構成・作用については同様である。
樹脂フィルムの構成は、厚さは0.07〜0.13mmが良く、特に0.09〜0.11mmが好ましい。また、自由長は5.0〜10.0mmがよい。5.0mm未満だと振動が十分ではなく、10.0mmより長くてもトナーに与える振動が十分でなくなる。
前記転写工程は、前記可視像を記録媒体に転写する工程であるが、中間転写体を用いる場合と、直接印刷用紙に転写する工程があるが、共に本発明の画像形成方法となる。
即ち、モノクロ転写と、カラー転写方式で異なるが、カラー転写の場合は該中間転写体上に可視像を一次転写した後、該可視像を前記記録媒体上に二次転写する態様が好ましく、前記トナーとして二色以上、好ましくはフルカラートナーを用い、可視像を中間転写体上に転写して複合転写像を形成する第一次転写工程と、該複合転写像を記録媒体上に転写する第二次転写工程とを含む態様がより好ましい。
前記転写は、例えば、前記可視像を転写帯電器に用いて前記静電潜像担持体(感光体)を帯電することにより行うことができ、前記転写手段により行うことができる。前記転写手段としては、可視像を中間転写体上に転写して複合転写像を形成する第一次転写手段と、該複合転写像を記録媒体上に転写する第二次転写手段とを有する態様が好ましい。
なお、前記中間転写体としては、特に制限はなく、目的に応じて公知の転写体の中から適宜選択することができ、例えば、カラー対応に場合は転写ベルト等が好適に挙げられる。
前記転写器としては、コロナ放電によるコロナ転写器、転写ベルト、転写ローラ、圧力転写ローラ、粘着転写器、等が挙げられる。
なお、前記記録媒体としては、特に制限はなく、公知の記録媒体(記録紙)の中から適宜選択することができる。
前記定着工程は、記録媒体に転写された可視像を前記定着手段で用いて定着させる工程であり、各色のトナーに対し前記記録媒体に転写する毎に行ってもよいし、各色のトナーに対しこれを積層した状態で一度に同時に行ってもよい。
前記定着手段としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、公知の加熱加圧手段が好適である。前記加熱加圧手段としては、加熱ローラと加圧ローラとの組合せ、加熱ローラと加圧ローラと無端ベルトとの組合せ、等が挙げられる。
前記加熱加圧手段における加熱は、通常、80℃〜200℃が好ましい。
なお、本発明においては、目的に応じて、前記定着工程及び定着手段と共にあるいはこれらに代えて、例えば、公知の定着器を用いてもよい。
前記除電手段としては、特に制限はなく、前記静電潜像担持体に対し除電バイアスを印加することができればよく、公知の除電器の中から適宜選択することができ、例えば、除電ランプ等が好適に挙げられる。
前記クリーニング手段としては、特に制限はなく、前記静電潜像担持体上に残留する前記電子写真トナーを除去することができればよく、公知のクリーナの中から適宜選択することができ、例えば、磁気ブラシクリーナ、静電ブラシクリーナ、磁気ローラクリーナ、ブレードクリーナ、ブラシクリーナ、ウエブクリーナ等が好適に挙げられる。
前記リサイクル手段としては、特に制限はなく、公知の搬送手段等が挙げられる。
前記制御手段としては、前記各手段の動きを制御することができる限り特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、シークエンサー、コンピュータ等の機器が挙げられる。
ビニル系モノマーとして、スチレン600g、アクリル酸ブチル110g、アクリル酸30g及び重合開始剤としてジクミルパーオキサイド30gを滴下ロートに入れた。ポリエステルの単量体のうち、ポリオールとして、ポリオキシプロピレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン1230g、ポリオキシエチレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン290g、イソドデセニル無水コハク酸250g、テレフタル酸310g、無水1,2,4−ベンゼントリカルボン酸180g及びエステル化触媒としてジブチル錫オキシド7g、ワックスとしてパラフィンワックス(融点73.3℃、示差走査型熱量計で測定される昇温時の吸熱ピークの半値幅は4℃)を510g(仕込モノマー100重量部に対して16.5重量部)、温度計、ステンレス製攪拌機、流下式コンデンサー及び窒素導入管を装備した5リットル四つ口フラスコに入れ、マントルヒーター中で窒素雰囲気下に、160℃の温度で撹拌しつつ、滴下ロートよりビニル系モノマー樹脂と重合開始剤の混合液を一時間かけて滴下した。160℃に保持したまま2時間付加重合反応を熟成させた後、230℃に昇温して縮重合反応を行わせた。重合度は、定荷重押出し形細管式レオメータを用いて測定した軟化点により追跡を行い、所望の軟化点に達したときに反応を終了させ、樹脂H1を得た。樹脂軟化点は130℃であった。
ポリオールとして、ポリオキシプロピレン(2.2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン2210g、テレフタル酸850g、無水1,2,4−ベンゼントリカルボン酸120g及びエステル化触媒としてジブチル錫オキシド0.5gを、温度計、ステンレス製攪拌機、流下式コンデンサー及び窒素導入管を装備した5リットル四つ口フラスコに入れ、マントルヒーター中で窒素雰囲気下230℃に昇温して縮重合反応を行わせた。重合度は、定荷重押出し形細管式レオメータを用いて測定した軟化点により追跡を行い、所望の軟化点に達したときに反応を終了させ、樹脂L1を得た。樹脂軟化点は115℃であった。
第1および第2バインダー樹脂からなるバインダー樹脂100質量部(第1バインダー重量111に対して第2バインダー重量100の割合)に対して、LR−147(荷電制御剤、日本カーリット社製)を1.75部、C.I.Pigment Red 57−1を4質量部含有相当のマスターバッチをヘンシェルミキサーで十分混合した後、1軸押し出し混練機(KCK42型:浅田鉄工株式会社製)を使用して、混練温度100℃、処理量70kg/hの条件で溶融混練し、得られた混練物を冷却プレスローラーで2mm厚に圧延し、冷却ベルトで冷却した後、フェザーミルで粗粉砕した。その後、機械式粉砕機(KTM:川崎重工業社製)で平均粒径10〜12μmまで粉砕し、さらに、ジェット粉砕機(IDS:日本ニューマチックエ業社製)で粗粉分級しながら粉砕した後、微粉分級をロータ型分級機(ティープレックス型分級機タイプ:100ATP:ホソカワミクロン社製)を使用して分級を行い、着色樹脂粒子1を得た。この着色樹脂粒子1の粒子径は8.0μmであった。さらに第一バインダー樹脂と第二バインダー樹脂の比率を表1のように変えて着色粒子2〜18を得た。
リコー社製カラーレーザープリンターIPSIO CX2500を用いて画像評価を行った。評価項目と評価基準を以下に示す。現像器構成は現像器構成_振動付与手段に記載の実施例構成と同様にして供給ローラに接触するようにケーシングに樹脂マイラーを貼り付けたタイプと樹脂マイラー無しの2種類の現像器で評価を行った。
黒ベタ画像を連続2枚採取したときの2枚目後端と1枚目先端の濃度差を目視でチェックし、下記評価基準に従い評価した。
◎ 特に優れる
○ 問題なし
× 品質上問題あり
画像濃度1%、1P/J(1印刷ジョブあたり1枚印刷)で5000枚ランニングしたときの荷電搬送量の安定性をチェックし、下記評価基準に従い評価した。
◎ 特に優れる
○ 問題なし
× 品質上問題あり
ベタ画像採取時の定着システムにおける紙の巻きつきを下記評価基準に従い評価した。
◎ 特に優れる
○ 巻きつきは無く通過
× ローラに巻きつきジャム
画像濃度1%、1P/Jで5000枚ランニングしたときの粒径分布の安定性をチェックし、下記評価基準に従い評価した。
◎ 特に優れる
○ 問題なし
× 品質上問題あり
101 トナー収容室
102 トナー供給室
103 現像ローラ
104 層規制部材
105 供給ローラ
106 トナー攪拌部材
107 トナーを開口部
108 封止シール
109 振動付与手段
Claims (14)
- ポリエステルを主成分とした結着樹脂と、色材と、離型剤とが配合されたトナー母体と、
外添剤とを含む一成分現像用トナーであって、
前記結着樹脂が、ポリエステル樹脂である第1結着樹脂と、ビニル系ポリエステル系樹脂である第2結着樹脂と、を含み、
前記外添剤が、シリカからなり、且つ、前記トナー母体100重量部に対して2.5〜5.0重量部含まれ、
前記シリカが、平均粒径が30〜120nmの1種を含み、
前記離型剤が、パラフィンワックスであり、当該一成分現像用トナー中に2.5〜7.0質量%含まれ、
下記のヘキサンによる抽出量が15〜40mg/g、下記式で算出される凝集度が50〜90%であることを特徴とする一成分現像用トナー。
凝集度(%)=((75μmふるい残量)+0.5*(45μmふるい残量)+0.2*(20μmふるい残量))*50
〔ヘキサンによる抽出量〕
一成分現像用トナー1.0gと25℃に調温したヘキサン10mLをガラス容器に入れ、10分間浸漬させた後の抽出物からヘキサンを揮発させて、測定された残留物の量を抽出量とする。 - ミラクルKCK(浅田鉄鋼株式会社製)により製造されたことを特徴とする請求項1に記載の一成分現像用トナー。
- 前記色材は、前記結着樹脂100重量部に対して2〜15重量部含まれることを特徴とする請求項1または2に記載の一成分現像用トナー。
- 前記外添剤の前記トナー母体に対する付着強度が50〜70%であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の一成分現像用トナー。
- 体積平均粒子径が6〜10μmであることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の一成分現像用トナー。
- 請求項1〜5のいずれかに記載の一成分現像用トナーを用いたことを特徴とする画像形成方法。
- 請求項1〜5のいずれかに記載の一成分現像用トナーを用いたことを特徴とする画像形成装置。
- 請求項1〜5のいずれかに記載の一成分現像用トナーを用いたことを特徴とするプロセスカートリッジ。
- 静電潜像を可視化する現像ローラと、前記現像ローラに一成分現像用トナーを供給する供給ローラと、前記現像ローラ及び前記供給ローラに隣接したトナー供給室と、を有する一成分現像装置を備える画像形成装置であって、
前記一成分現像用トナーは、ポリエステルを主成分とした結着樹脂と、色材と、離型剤とが配合されたトナー母体と、外添剤とを含み、
前記結着樹脂が、ポリエステル樹脂である第1結着樹脂と、ビニル系ポリエステル系樹脂である第2結着樹脂と、を含み、
前記外添剤が、シリカからなり、且つ、前記トナー母体100重量部に対して2.5〜5.0重量部含まれ、
前記シリカが、平均粒径が30〜120nmの1種を含み、
前記離型剤が、パラフィンワックスであり、前記一成分現像用トナー中に2.5〜7.0質量%含まれ、
下記のヘキサンによる抽出量が15〜40mg/g、下記式で算出される凝集度が50〜90%であり、
前記トナー供給室は、振動付与手段が設けられていることを特徴とする画像形成装置。
凝集度(%)=((75μmふるい残量)+0.5*(45μmふるい残量)+0.2*(20μmふるい残量))*50
〔ヘキサンによる抽出量〕
一成分現像用トナー1.0gと25℃に調温したヘキサン10mLをガラス容器に入れ、10分間浸漬させた後の抽出物からヘキサンを揮発させて、測定された残留物の量を抽出量とする。 - 前記一成分現像用トナーは、ミラクルKCK(浅田鉄鋼株式会社製)により製造されたことを特徴とする請求項9に記載の画像形成装置。
- 前記色材は、前記結着樹脂100重量部に対して2〜15重量部含まれることを特徴とする請求項9または10に記載の画像形成装置。
- 前記外添剤の前記トナー母体に対する付着強度が50〜70%であることを特徴とする請求項9〜11のいずれかに記載の画像形成装置。
- 前記一成分現像用トナーの体積平均粒径が6〜10μmであることを特徴とする請求項9〜12のいずれかに記載の画像形成装置。
- 前記振動付与手段は、一端が固定され自由端が前記供給ローラに接触した樹脂フィルムであることを特徴とする請求項9〜13のいずれかに記載の画像形成装置。
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