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電網郊外散歩道

本と音楽を片手に、電網郊外を散歩する風情で身辺の出来事を記録。退職後は果樹園農業と野菜作りにも取り組んでいます。

乙武洋匡『五体不満足~完全版~』を読む

2010年10月23日 06時02分03秒 | -ノンフィクション
講談社文庫で、乙武洋匡著『五体不満足~完全版~』を読みました。1998年に単行本が出た頃、わが家の子どもたちをはじめ、中高生に圧倒的な人気を博していたようですし、大人の間でもベストセラーになっていたのではないかと思います。

著者のその後の活躍については、当方はテレビをほとんど見ませんし、スポーツ芸能方面への興味関心も欠落しており、接する機会もありませんでした。いつか機会を見て読んでみたいと思いながら十数年、ようやく読み終えました。溌剌とした、若い精神の息吹を感じます。家族と先生と仲間に恵まれたことに加えて、本人の資質と努力が中心にあったことは間違いないでしょう。

本人以外のことで、とくに印象深かったこと:
(1) お母さんの存在が大きい。それを支えたお父さんの存在も大きい。
(2) 小学校の担任の先生の、教育にかける信念とベテランらしい人間観に敬服します。
(3) 友人たちのフォローシップに感銘を受けます。子ども等が共に過ごすことの意味を、あらためて感じます。

著者は、一種のアイドルとしての危機をなんとか乗り越え、人間を掘り下げるスポーツライターを目指します。ここで勝手な希望を言わせてもらえるならば、スポーツ選手に限らず、もっと多彩な人々に取材の対象を広げていってほしいと思います。たとえばこの道何十年の職人さんやお医者さんなど。決して有名ではない人生の先輩に、若々しく率直に問いかけてほしい。そして、意味のある言葉を引き出してほしいものだと思います。

いや、別に私がスポーツ選手をほとんど知らないからではなくて(^o^;)>poripori

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