大阪府立東高等学校のソースを表示

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{{Infobox 日本の学校
| 校名 = 大阪府立東高等学校
| 画像 = File:Osaka Municipal Higashi High School.jpg
| 過去校名 = 大阪市立東区女学校<br />大阪市立高等東女学校<br />大阪市立東高等女学校<br />大阪市立東高等学校
| 国公私立 = [[公立学校]]
| 設置者 = {{Flag|大阪府}}
| 学区 = 
| 併合学校 = 大阪市立船場高等学校<br />（大阪市立船場高等女学校）
| 校訓 = 高志・卓行
| 設立年月日 = [[1923年]]3月1日
| 創立記念日 = 
| 創立者 = [[ファイル:Flag of Osaka, Osaka.svg|25x20px|border]] [[大阪市]] [[東区 (大阪市)|東区]]
| 共学・別学 = [[男女共学]]
| 課程= [[高等学校#全日制|全日制課程]]
| 二部以上の授業=
| 単位制・学年制 = [[学年制と単位制|学年制]]
| 設置学科 = [[普通科 (学校)|普通科]]<br />[[理数科]]<br />[[英語科]]
| 学科内専門コース=
| 専攻科 =
| 別科 = 
| 学期 = 
| 高校コード= 27222B
| 郵便番号 = 534-0024
| 所在地 = 大阪府[[大阪市]][[都島区]]東野田町4-15-14
| 緯度度 = 34|緯度分 = 41|緯度秒 = 58.1
| 経度度 = 135|経度分 = 31|経度秒 = 43.1
| 外部リンク = [https://www3.osaka-c.ed.jp/higashi/ 公式サイト]
}}
'''大阪府立東高等学校'''（おおさかふりつ ひがし こうとうがっこう）は、[[大阪府]][[大阪市]][[都島区]]にある[[公立学校|公立]][[高等学校]]。

== 概要 ==
[[File:大阪大学工学部記念碑 (1).jpg|thumb|right|中庭に建つ『大阪大学工学部記念碑』]]

[[1923年]]に当時の[[東区 (大阪市)|東区]]が設置した女学校を前身とする。大阪市立東高等女学校を経て、[[学制改革]]により大阪市立東高等学校となった。2022年度に大阪府に移管され、大阪府立東高等学校に改称した。

[[普通科 (学校)|普通科]]に加え、理数科・英語科を併置する全日制高等学校である。

かつては東区（当時。現在の中央区役所敷地内）に校舎を構えていたが、[[1979年]]に旧・[[大阪大学]]工学部跡の現在地に移転した。校内の中庭には阪大工学部跡地の碑がある。また、この敷地は阪大工学部（前身の[[大阪高等工業学校]]）となる以前は、[[関西鉄道]][[網島駅]]（[[1913年]]廃止）の敷地としても使用されていた。

東高等学校旧敷地跡の中央区役所には、東高等学校および前身の東高等女学校跡地の記念碑が建てられている。

== 沿革 ==
=== 旧制学校 ===
大阪市東区の区会<ref name="higashi-ku" group="注釈">当時の制度では、区でも独自の財政や予算を編成することが可能となっていて、公選議員によって運営される区会（区議会）も設置されていた。また大阪市では当時、区や地域などの単位で学校運営費用負担区域という意味の学区を設置し、学校運営に関する費用は市の直営ではなく学区の財産として運営する方式の学区制を取っていた。</ref>の決議により、1923年4月に東区久太郎町に東区女学校を設立した<ref name="enkaku">{{Cite web |author= |url=http://swa.city-osaka.ed.jp/swas/index.php?id=h523502&frame=enkaku |title=沿革 |publisher=大阪市立東高等学校 |date= |accessdate=2021-07-17}}</ref><ref name="history7">{{Cite book|和書|title=新修大阪市史 第7巻 近代 3 |publisher=新修大阪市史編纂委員会 |date=1994-03 |page=936 }}</ref>。東区では当時東区第一高等小学校・第二高等小学校の2つの[[高等小学校]]を運営していたが、いずれも1923年限りで廃止されることになり、その分の予算を女学校設置に振り分けられた<ref name="higashi-ku" group="注釈" />。

東区女学校は当時、畑や水田・運動場・教室などからなる校外学習施設「陵南学園」を設置していた<ref>{{Cite web|和書|url=http://www.ocec.ne.jp/hs/higasi-hs/pta/pdf/souritsu89.pdf |title=創立記念日資料 |format=PDF |publisher=大阪市立東高等学校 |date=2012 |accessdate=2021-07-17}}</ref>。陵南学園は現在の[[羽曳野市]]高鷲にあり、新制高等学校移行後の1980年まで使用された。

[[1926年]]には大阪市立高等東女学校に改称している<ref name="history7" />。法令上は職業学校規定ながらも、[[高等女学校]]と同程度の普通学科を教授することに加え、また裁縫学校や家政女学校よりも高度な実業教育を実施することを目的とした。また当時、大阪府下の高等女学校では希望者が増加し入学難となっていた背景があったことで、入学難を緩和し進学希望者の受け皿となることも目的としていた<ref name="history7" />。

[[1941年]]4月には東区の運営から離れて市直営の高等女学校に改編され{{Refnest|group="注釈"|背景には前年1940年、地方税制改革により「区に関する市税」が廃止されたことで区独自の予算を組むことが不可能になったことがあげられる。このことに伴って東区の区有財産としての運営から市直営に移管することになった<ref name="history7-2">{{Cite book|和書|title=新修大阪市史 第7巻 近代 3|publisher=新修大阪市史編纂委員会 |date=1994-03 |page=994 }}</ref>。}}、大阪市立東高等女学校となった<ref name="enkaku" /><ref name="history7-2" />。

=== 新制高等学校の発足 ===
[[1948年]]の[[学制改革]]により、全日制普通科高等学校の大阪市立東高等学校へ改編された。[[大阪府立汎愛高等学校|大阪市立汎愛高等学校]]（旧制汎愛中学校）と生徒を交換し、[[男女共学]]となった。

一方で大阪市では終戦直後、市立旧制[[中等学校]]について、学制改革に伴って暫定的に全学校を新制高等学校に移行させるが、戦災被害の影響などを考慮して適宜統廃合を進めて整理するとしていた。そのため近隣にあった船場高等女学校（船場高等学校）<ref group="注釈">大阪市は[[1940年代]]前半に中等学校増設策をとった。その際、既存の[[国民学校]]を近隣校に統廃合して空いた校舎を転用する形で校地を確保した。その一環で1942年、東区にあった旧船場国民学校を廃止して[[大阪市立愛日小学校|愛日国民学校]]に統合し、空いた校舎を転用する形で設置。</ref>を東高等女学校（東高等学校）と同居させ、のち正式に合併している。一時「大阪市立東船場高等学校」と2校の校名を併称したこともあった。

[[1950年]]には当時東区（現・中央区）淡路町にあった大阪市立汎愛高等学校を合併し、東高等学校の北校舎とした<ref name="enkaku" />。しかし汎愛高校側は再独立を希望し、2年後の[[1952年]]に大阪市立汎愛高等学校が独立・再開校している<ref name="enkaku" />。

1952年には家庭技芸科（1963年被服科に改称）を併設した。しかし1978年に被服科を募集停止し、普通科単科となった<ref name="enkaku" />。

[[1948年]]には定時制課程を設置した。定時制課程は[[1953年]]に独立校となり、大阪市立東第二高等学校<ref group="注釈">1981年、夜間定時制単独設置高校の大阪市立新船場高等学校（[[大阪市立東商業高等学校]]と校舎を共有）に統合。統合先の新船場高等学校はさらに1992年[[大阪府立中央高等学校|大阪市立中央高等学校]]に統合。</ref>と称した<ref name="enkaku" />。東高校・東第二高校は当時、時間差で校舎を共有していた。

=== 京橋東野田へ移転 ===
[[1960年代]]から[[1970年代]]には、校舎の老朽化や敷地の狭さなどから教育活動に支障が出るとの意見があがり、当時の学校関係者が関係各機関へ陳情した。大阪市は[[1973年]]、33億3700万円を投じ[[大阪大学大学院工学研究科・工学部|大阪大学工学部]]跡地約1万坪を取得した<ref name="tosho3">{{Cite web|和書|author= |url=https://www.web-dousoukai.com/tosyo/?p=22 |title=東商の歴史３　（１９７０年～） |publisher=大阪市立東商業高等学校同窓会 |date= |accessdate=2021-07-24}}</ref><ref group="注釈">残りの敷地は[[日本電信電話公社]]に譲渡され、現在は[[NTT西日本]]京橋研修センタが建っている。</ref>。

同様に敷地が狭く校舎が老朽化していた[[大阪市立東商業高等学校]]と当校の2校移転案が市教育委員会から提示され、一時は「東・東商業2校を統合した上で移転」案も取り沙汰された<ref name="tosho3" />が、東高等学校単独での移転が1977年に決定した<ref name="history9">{{Cite book|和書|title=新修大阪市史 第9巻 現代 2 |publisher=新修大阪市史編纂委員会 |date=1995-03 |pages=719 }}</ref>。

[[1979年]]に東野田の地に移転し、現在地での教育活動を開始した。東野田の新敷地は、久太郎町の旧敷地の10倍の広さになったとされる<ref name="history9" />。なお旧校舎跡は、東商業高等学校の校舎建て替えに伴う仮校舎として使用されたのち、中央区役所となっている。

=== 理数科・英語科の設置 ===
大阪市立の高等学校では1970年代から学校特色化の方向の検討が始まり<ref name="history9-2">{{Cite book|和書|title=新修大阪市史 第9巻 現代 2 |publisher=新修大阪市史編纂委員会 |date=1995-03 |pages=716-718 }}</ref>、[[1980年代]]以降「意欲的で目的意識の明確な生徒の入学により学校が活性化することをねらい」<ref>{{Cite web|和書|url=https://www.city.osaka.lg.jp/shiseikaikakushitsu/cmsfiles/contents/0000010/10312/c-56.pdf |title=高等学校の現状と課題 事業分析（経過報告）  |format=PDF |publisher=大阪市教育委員会事務局 |date=2005-10 |accessdate=2021-04-21}}</ref>として、府立高等学校とは異なった形での学校特色化の動きが具体化した<ref name="history9-2" />。市立の普通科系高等学校では普通科目を深化させて学ぶ専門学科設置の動きが生まれた。

東高等学校では[[1991年]]に理数科、[[1994年]]に英語科をそれぞれ新設した。1991年に設置された理数科は、大阪府内の公立高等学校としては初めての設置となった。1994年度以降は、普通科とあわせて3学科体制になっている。

=== 府立移管へ ===
[[2010年代]]になると、大阪市立の高等学校全校を大阪府に移管する構想が浮上した。移管方針が2019年に具体化し、2020年12月に大阪市会および大阪府議会で移管に関連する条例が可決された。

大阪市立の高等学校全校は2022年度より大阪府に移管されることになり<ref name="ikan">{{Cite web|和書|url=https://www.city.osaka.lg.jp/kyoiku/cmsfiles/contents/0000527/527255/ikankeikaku.pdf |format=PDF |title=大阪市立の高等学校等移管計画 |publisher=大阪市教育委員会 |date= |accessdate=2021-05-14}}</ref>、これに伴い2022年4月1日付で大阪府立東高等学校に改称した。

=== 年表 ===
* [[1922年]][[12月23日]] - 区会において女子実業学校設立に関する件が可決
* [[1923年]][[2月27日]] - 大阪市立東区女学校設置の件認可
* 1923年[[5月12日]] - 開校式を挙行
* [[1926年]][[7月15日]] - 校名が大阪市立高等東女学校と改称
* 1941年3月12日 - 大阪市立東高等女学校と改称
* [[1948年]][[4月1日]] - 大阪市立船場高等女学校と合併。同日学制変更により大阪市立東高等学校と改称
* 1948年6月 - [[大阪府立汎愛高等学校|大阪市立汎愛高等学校]]と男女交流
* 1948年[[9月19日]] - [[高等学校#定時制の課程|定時制]]課程を併設
* [[1950年]]4月1日 - 大阪市立汎愛高等学校が合併
* [[1952年]]4月1日 - 大阪市立汎愛高等学校が分離独立
* [[1953年]]4月1日 - 定時制課程が独立し東第二高等学校創設
* [[1963年]]4月1日 - 家庭技芸科を被服科と改称
* [[1978年]][[3月7日]] - 被服科の募集停止
* [[1979年]]4月1日 - 現在地に移転
* [[1991年]]4月1日 - [[理数科]]併設。コープランド・カレッジ（[[オーストラリア]]）、ブリーム・ベイ・カレッジ（[[ニュージーランド]]）と[[姉妹校]]となる
* [[1994年]]4月1日 - [[英語科]]併設
* [[2011年]]4月8日 - [[スーパーサイエンスハイスクール]]校に指定
* [[2022年]]4月1日 - 大阪府に移管。大阪府立東高等学校に改称

== 出身者 ==
* [[東佳弘]] - 陸上選手
* [[伊川義則]] - 元プロ野球選手
* [[久保田カヨ子]] - 教育評論家
* [[こうのきよし]] - タレント・構成作家、大阪府高槻市議会議員
* [[堀江良信]]　-　フリーアナウンサー
* [[増田由紀夫]] - 俳優
* [[オウム真理教附属医院#医師|平田雅之]]- 元医師、オウム真理教幹部
* [[島谷恵介]] - ピアニスト、作曲家、指揮者

== 対外関係 ==

=== 海外姉妹校 ===

*{{AUS}} Melba Copland Secondary School<ref name=":0">{{Cite web |url=https://www3.osaka-c.ed.jp/higashi/folder_4/post-38.html |title=国際交流 |access-date=2024-11-04 |publisher=大阪府立東高等学校}}</ref>
*{{NZL}} Bream Bay College<ref name=":0" />
*{{TWN}} 高雄市立瑞祥髙級中學<ref name=":0" />
*{{TWN}} 高雄市立前鎮髙級中學<ref name=":0" />

== 交通 ==
* [[西日本旅客鉄道|JR西日本]][[大阪環状線]]・[[学研都市線]]、[[京阪本線]]、[[Osaka Metro長堀鶴見緑地線]][[京橋駅 (大阪府)|京橋駅]]より北西へ約500m
* [[京阪バス]]・京阪京橋バス停より北西へ約500m
* [[JR東西線]]・[[大阪城北詰駅]]より北東へ約700m
* [[大阪シティバス]]・都島区役所前バス停・東野田バス停よりすぐ

== 参考文献 ==
* {{Cite book|和書
|author = 大阪市史編纂委員会
|year = 1994
|title = 新修大阪市史 第六巻
|publisher = 
|isbn = 
}}
* {{Cite book|和書
|author = 大阪市史編纂委員会
|year = 1994
|title = 新修大阪市史 第七巻
|publisher = 
|isbn = 
}}
* {{Cite book|和書
|author = 大阪市史編纂委員会
|year = 1992
|title = 新修大阪市史 第八巻
|publisher = 
|isbn = 
}}
* {{Cite book|和書
|author = 大阪市史編纂委員会
|year = 1995
|title = 新修大阪市史 第九巻
|publisher = 
|isbn = 
}}
* {{Cite book|和書
|author = 大阪市立東高等学校
|year = 2003
|title = 創立80周年記念誌
|publisher = 
|isbn = 
}}

== 脚注 ==
{{脚注ヘルプ}}
=== 注釈 ===
{{Reflist|group="注釈"}}
=== 出典 ===
{{Reflist|30em}}

== 関連項目 ==
* [[大阪府高等学校一覧]]
* [[日本の理数科設置高等学校一覧]]
* [[日本の英語科設置高等学校一覧]]

== 外部リンク ==
* [https://www3.osaka-c.ed.jp/higashi/ 大阪府立東高等学校]
* [http://swa.city-osaka.ed.jp/swas/index.php?id=h523502 大阪市立東高等学校]（旧サイト）

{{デフォルトソート:おおさかしりつひかしこうとうかつこう}}
[[Category:大阪市の公立高等学校|ひかし]]
[[Category:日本の理数に関する学科設置高等学校]]
[[Category:日本の外国語に関する学科設置高等学校]]
[[Category:スーパーサイエンスハイスクール]]
[[Category:都島区の学校|ひかしこうとう]]
[[Category:学校記事]]