増毛町「総合交流促進施設 元陣屋」で巡る幕末ロマン!カップルで楽しむ北海道歴史デート
この記事では、北海道増毛郡増毛町にある「総合交流促進施設 元陣屋(もとじんや)」を中心に増毛町の魅力を満喫するデートプランをご紹介します。
総合交流促進施設 元陣屋は、幕末の時代、南下するロシアに対して設置された北方警備の拠点「元陣屋」について学べる施設です。
近くには、明治時代に建てられた建物や最北の酒蔵、美味しい海鮮料理が食べられるお店などがあります。
今回は、総合交流促進施設 元陣屋の見どころに加え周辺スポットについてもご紹介しますので、増毛町でのデートを計画している方はぜひ参考にしてみてくださいね。
おすすめカップル:歴史好き、明治時代の建物に興味がある、お酒好き、食べるのが好き
どんなデート?:歴史、地酒、グルメ
概要:増毛町の幕末歴史とグルメを満喫するカップルデート
「総合交流促進施設 元陣屋」は、札幌市から国道231号経由で2時間ほどのところにあります。
訪れる際は、自家用車もしくはレンタカーを利用するようにしましょう(※)。
※ 増毛町は駅前通りがコンパクトにまとまっているため、駅に駐車して周辺を自由に散策するのもおすすめ
今回のデートのメイン |
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総合交流促進施設 元陣屋 |
周辺のデートスポット |
・旧商家丸一本間家 ・国稀酒造 |
ランチにおすすめのお店 |
・寿司のまつくら ・孝子屋 ぐるめ食品株式会社 |
午前中はまず、総合交流促進施設 元陣屋で北方警備や増毛町の歴史について触れましょう。
お昼は、港町・増毛町ならではの美味しい海鮮料理がいただける「寿司のまつくら」や「孝子屋 ぐるめ食品株式会社」がおすすめです。
午後は、120年前の商家の邸宅「旧商家丸一本間家」を見学したり、最北の酒蔵「国稀酒造」でお買い物を楽しんだりするのも良いですよ。
ここからは、デートのメインである総合交流促進施設 元陣屋について詳しくご紹介します。
「総合交流促進施設 元陣屋」で体感する幕末の北方警備
「総合交流促進施設 元陣屋」の名称は、1855年(安政2年)に北方警備を命じられた秋田藩によって建てられた「元陣屋」にちなんでいます。
現在の増毛町、永寿町一帯が元陣屋の跡地となっており、総合交流促進施設 元陣屋は1996年(平成8年)に当時の歴史を伝えるべく建てられました。
施設には、郷土資料展示室や図書室、映像体験施設があり元陣屋をはじめ増毛町の歴史を学ぶことができます。
今回は、増毛町教育委員会地域学習課・元陣屋担当スタッフの平澤さんに、施設の見どころについて話を伺いました。
幕末の北方警備拠点「元陣屋」の知られざる歴史
編集部
増毛の歴史について学べると評判の「総合交流促進施設 元陣屋」ですが、まずは具体的な展示内容についてご紹介いただけますか?
平澤さん
幕末の時代、南下するロシアの脅威に対して増毛に設置された北方警備の拠点、「元陣屋」について取り上げています。
日露の間で急速に緊張が高まる中、樺太をはさんでロシアと対峙した秋田藩による警備は、寒さなども相まって熾烈(しれつ)を極めました。
当館では、そうした渦中に身を投じた秋田藩士の暮らしなどの資料を展示しています。
また、映像体験室では大画面による解説映像「悠久の増毛」を随時上映しており、幕末の動乱やニシン漁が隆盛を極めた様子などを鑑賞することができますよ。
▲「悠久の増毛」を上映している映像体験室
編集部
秋田藩は約12年間、元陣屋を中心に活動されていたそうですね。当時の北海道の冬は厳しく、凍死者や病死者が後を絶たなかったと聞いたことがあります。
そうした当時の資料が残っているのは貴重ですね。来館者にはどんなことを学び、感じてほしいでしょうか。
平澤さん
幕末と言えば開国や明治維新など、華々しい歴史で語られることが多い時代ですが、その一方で北方においてはロシアが勢力を伸ばしてきており、武力衝突も起こりえる状態にありました。
当館の展示を通じて、そうした時代の知られざる一面を知っていただければと思います。
編集部
明治時代には日露戦争が勃発するなど、南下政策を推し進めるロシアとの関係は当時の日本にとって悩みの種であったことは想像に難くありません。
ですが、この時代の北海道の歴史というのは中々語られる機会がありませんよね。
歴史好きのカップルや地元について学びたい方なら、元陣屋での時間はとても有意義なものになると思います。
音声ガイドで楽しむ展示と8月恒例の特別展
▲秋田藩が使用したとされるホイッスル砲
編集部
平澤さんが思う、施設の魅力について教えてください。
平澤さん
2021年度から、展示室に音声ガイドを導入しました。
美術館だと当たり前になってきていますが、地方の小さい博物館で音声ガイドを導入しているところはまだ少ないと思います。
ぜひお手持ちのスマートフォンを使用し、各所の展示についてプロのナレーターによる解説を聞いてみてください。
展示パネルの方が説明は詳細ですが、文字を読むのがつらいという場合も多いと思いますので、その際は音声ガイドで「ざっくりとした話を聞く」のがおすすめですよ。
また、館内全域にフリーWi-Fiが整備されていますので、自分の見たいペースでのんびりと解説をお楽しみいただけます。
編集部
確かに展示のパネルを読み込むのは結構大変ですよね。周りに人がいると、集中して読めないこともあるので音声ガイドがあるのは嬉しいです。
ふたりで同じ内容が聞けるので、「この展示はこういう歴史があるんだね」「見応えあった」など、会話を盛り上げるきっかけとしても使えると思います。
過去にはどのような企画展を開催されてきましたか?
平澤さん
毎年8月には2階ギャラリーで特別展を開催しています。
2023年度は、地元増毛町出身の画家の清水康雄の作品を振り返る「清水康雄回顧展」を実施しました。
編集部
「清水康雄回顧展」では、生涯にわたり取り組んだ「ナルシス」シリーズや「ドンキホーテ」、増毛町の風景画等を含む約30点を展示されたそうですね。
実際に清水康雄氏ご本人が来館し、作品の思いを語ってくださったそうで、作者本人にお話を聞けるのは貴重な経験だなと思いました。
次回の展示内容も気になります♪ちょうど夏休みの頃なので、家族で訪れるのも良いかもしれませんね。
1700年代の北海道古地図と藩士との記念撮影スポット
編集部
平澤さんが特に好きな展示はどちらになりますか?
平澤さん
個人的に楽しいのが、展示室に入ってすぐ右側の壁面にある1700年代の北海道地図です。
▲1700年代の蝦夷地の地図が見られるのはレア
江戸時代、北海道が蝦夷地と呼ばれていた頃に作成されたものなのですが、測量技術がまだ普及していなかったせいか形が本当におかしなことになっているんですよ。
同時に地図を制作した人々の苦労も感じられます。
沿岸部分には当時のアイヌ語の地名が随所に記されているのですが、現在のどこのことを言っているのか予想しながら見ると楽しいですよ。
編集部
1700年代というと、伊能忠敬が日本の地図を完成させる前の時代ですね。
今は当たり前のように北海道の形を思い描けますが、昔の人々にとって北海道は未知なる土地だったということが古地図を通して伝わってきます。
また、アイヌ語の地名が記されているのも北海道ならではですね。現代の地図を広げながら、ふたりで地名当てをしてみるのも楽しそうです♪
そのほかに、施設でできる体験は何かありますか?
平澤さん
レプリカの甲冑を着られるサービスがあります。
重さや動きづらさなども含めて、当時の秋田藩士の気持ちを感じることができますよ。
▲レプリカの甲冑は女性でも着られる
編集部
甲冑を着る機会というのは中々ありませんから、すごく魅力的なサービスだと思います。記念撮影にも良さそうですね。
平澤さん
そうですね。
また、記念撮影ということで言えば、館内には元陣屋の内部を部分的に再現したスペースがあるので、藩士と一緒に写真を撮影することが可能です。
▲再現された陣屋の内部では、藩士の会話を聞くことができる
編集部
藩士との記念撮影はタイムスリップしたような雰囲気も味わえそうで良いですね。
ふたりでポーズを決めて写真を撮れば、思い出に残る1枚になると思います♪
来館者の声:総合交流促進施設 元陣屋の評判
編集部
来館者さんからよく聞く感想や声を教えてください。
平澤さん
幕末の時代に、北方警備というあまり知られていない歴史があったことが意外だったという感想をいただきます。
また、大画面での解説映像もわかりやすいと好評です。
編集部
確かに北方警備は道民でも詳しく知っている人は少ないですよね。
解説の内容も好評ということで、増毛や北方警備の歴史について学びたい方にとって総合交流促進施設 元陣屋は充実した時間を過ごせるスポットだと言えそうです。
ネットの声:「増毛の歴史が学べる」の声
編集部でもGoogleに寄せられた口コミを見てみました。
- 増毛のことを知るのにぴったりな場所です。勉強になりました
- 貴重な品が展示されていて面白かった。スタッフの解説も良かったです
- 展示がきれい!増毛の歴史について学ぶことができました
「勉強になった」という声がたくさん寄せられていましたよ。
総合交流促進施設 元陣屋は規模は小さいものの、当時の暮らしを彷彿とさせる貴重な品々を見ることができるスポットです。
歴史好きのカップルや増毛観光を考えている方なら、学びの多い時間を過ごせるでしょう。
カップル来館者へ:元陣屋スタッフからのメッセージ
編集部
最後に、デートでの来館を検討しているカップルやご夫婦へのメッセージをお願いいたします。
平澤さん
歴史の裏話的な、マニアックなお話に興味がある方には楽しんで見てもらえるのではないかと思っています。
また、併設している図書館は開放感があり居心地が良いと評判です。
壁一面にお絵かきできるスペースもありますのでゆったりと過ごしていただければと思います。
編集部
あまり知られていない歴史について学べるスポットというのは貴重だと思います。資料館デートに興味があるカップルには、ぜひ足を運んでいただきたいですね。
本日はお忙しい中、ありがとうございました。
総合交流促進施設 元陣屋の基本情報とアクセス方法
住所 | 〒077-0201 北海道増毛郡増毛町永寿町4丁目49番地 |
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アクセス | ■車 ・札幌市から約2時間 ・旭川市から約1時間40分 |
営業時間 | 午前9時~午後5時 |
休館日 | 毎週木曜日 ※木曜日が祝日の場合はその前日 |
駐車場 | あり |
料金・予算 | ・大人・大学生:400円 ・高校生:300円 ・小・中学生:200円 |
空いている時間帯 | 土曜日の午前中以外 |
平均的な滞在時間 | 30分~1時間 |
公式サイト | https://www.town.mashike.hokkaido.jp/motojinya/index.html |
※最新の情報はホームページ等でご確認をお願いいたします。
※記事中の金額はすべて税込表示です。
元陣屋周辺で巡る!おすすめデートスポット
「総合交流促進施設 元陣屋」の滞在平均時間は30分~1時間ほどです。デートで利用する場合は周辺のスポットも合わせて訪れると良いでしょう。
ここではおすすめのスポットをご紹介します。
おすすめのデートスポット
明治の息吹を感じる「旧商家丸一本間家」見学
明治時代の建築が今に残る「旧商家丸一本間家」は、丸一本間家(初代・本間泰蔵)によって建てられました。
壁面や門柱には西洋風のデザインが施されるなど、和と洋が調和した建築様式は見ごたえがあります。
建物の内部には入ることができるので、明治時代の建造物に興味があるカップルはぜひ足を運んでみてくださいね。
公式URL:旧商家丸一本間家
日本最北の酒蔵「国稀酒造」で楽しむ試飲体験
明治15年創業の「国稀酒造」は日本最北の酒蔵として知られており、代表銘柄の地酒「國稀」をはじめさまざまな清酒を作っています。
昔ながらの風情が漂う石造りの酒蔵は、通年で見学をすることが可能です。
蔵元では試飲コーナーもあるため、全銘柄の味比べができますよ。
詳細はこちらをご覧ください。
公式URL:国稀酒造
新鮮海鮮を満喫!「寿司のまつくら」のジャンボ生ちらし
「寿司のまつくら」は増毛町の新鮮な魚介類が楽しめるお寿司屋さんです。
うに丼や甘えび丼といった海鮮丼が美味しいと評判で、特にボリューム満点の「ジャンボ生ちらし」は13種類の魚介類を味わえる豪華さが人気を集めています。
美味しい海鮮料理を食べたいカップルは訪れてみてはいかがでしょうか。
参考URL:増毛観光情報局「寿司のまつくら」
増毛名物!「孝子屋 ぐるめ食品」のタコザンギを堪能
「孝子屋 ぐるめ食品株式会社」は70年以上にわたり、増毛町の水産物に関わってきた老舗の会社です。
JR留萌本線の増毛駅跡地に売店を設けており、新鮮な魚介類を使ったお料理を味わうことができます。
イチオシは、柔らかいタコの身と揚げたてのアツアツ感が人気のタコザンギです。病みつきになる美味しさと口コミでも評判ですよ♪
駐車場も広いので、ドライブがてら立ち寄るのもおすすめです。
公式URL:孝子屋 ぐるめ食品株式会社
増毛町周辺で訪れたい魅力的なデートスポット
- 増毛厳島神社:海の見える美しい神社、歴史と自然のパワースポット
まとめ:幕末ロマンと地元グルメを楽しむ増毛町カップルデート
今回は「総合交流促進施設 元陣屋」を中心に増毛町ならではのスポットを巡るデートプランをご紹介しました。
総合交流促進施設 元陣屋は、「元陣屋」について学べる貴重な資料館です。増毛町についても広く紹介しているスポットなので、増毛観光の入り口としてもおすすめの施設と言えるでしょう。
また、周辺には美味しい魚介が食べられるお店や酒蔵など、魅力的なスポットがたくさんあります。
合わせて訪れれば、ふたりにとって思い出に残る1日になると思いますよ♪