「中学生日記より」
「gooブログ」に引っ越してくる前、「OCNブログ人」時代に 一度書き込んだことの有る「中学生日記より」を 改めてリメイクしてみようと思っているところだ。「中学生日記」とは 中学生だった頃のM男が ほんの一時期付けていた日記帳のことで 数年前に実家を解体する際に発見した、ボロボロのゴミ同然の日記帳のこと。土産物の小綺麗な空き箱や包装紙、冠婚葬祭ののし袋に至るまで 廃棄処分するという感覚が無かった父母が、子供達の教科書やノート、通信簿、図画工作作品等も押し入れの奥に詰め込んでいたもので、その中に有った。まさに「タイムカプセル」を開けるが如くの感じで、ページを捲ってみると、すっかり喪失してしまっていた記憶が、断片的に炙り出されてくる。まさか 60数年後に、ブログで第三者の目に晒される等とは 当時のM男は想像もしていなかったはずで 下手な文章、下手な文字、誤字脱字多しの日記である。(以上 過去記事コピペ文)
その34「稲刈り休み最終日と秋場所千秋楽」
昭和30年10月2日(日)、天気 晴、
起床 6時、
1.稲刈り休み最終日、
2、秋場所千終(秋)楽、
鏡里 優勝、
殊勲(賞) 松登、
敢闘(賞) 出羽錦、
技能(賞) 若ノ花、
3、稲刈り休みの反省、
僕は 自分の体では ずいぶん仕事をやったと思う。
はさかけ、はさおろしは ほとんど全部やったので
毎日 「トクホン」「ハトこ」など 体じゅうにはった(貼った)。
よわい(弱い)ので つかれる(疲れる)けれど 父がいないので
しょうがない。
M男の暮していた北陸の山村では、現在は、9月中旬位に終わってしまう稲刈りも、当時は、9月末から10月初め頃にしていたと思う。中学生ともなれば、農作業を手伝うのが当たり前だった時代、村落の稲刈り最盛期には、学校も 1週間程「稲刈り休み」が有ったが、その最終日だったようだ。
稲刈り休み中、M男も、稲刈り、稲運び(担いで、リヤカーで)、稲架(はさ)掛け、稲架(はさ)降ろし等、かなり手伝ったようで、自慢気に?書いているが、ひ弱な体質だったこともあり、中学生男子にもかかわらず、筋肉痛等に悩まされ、毎日、富山の家庭置き薬の「トクホン」等を体じゅうにベタベタ貼っていた記憶が有る。
「弱いので疲れる。でも父親が(勤めていて、昼間)居ないので、しょうがなく、(母親の負担を減らすため)手伝っている」と、書いてある。反省というより 本音、述懐である。
この日、秋場所の千秋楽でもあったようだ。当時 中学生のM男達の楽しみのひとつは、プロ野球等ではなく、NHKラジオで実況中継されていた大相撲だった。それぞれ、贔屓力士が有って、勝った、負けた、学校等でも話題にしていたような気もする。
横綱鏡里、松登、出羽錦、若ノ花・・・おお!、なんと懐かしい四股名。
実際 相撲取りを映像で見る機会等、皆無だった時代、学校の近くの駄菓子店でプロマイドを手に入れたりして、それぞれイメージを膨らませたものだった。