昨日に続いて、
サイレント映画「アーティスト」"The Artist"について少し書こうかな。
サイレント映画ならではの特色がありましたね。
それは、伏線の見せ方。
モノクロの分、色彩で強調することも出来ないし、
台詞の字幕もほんの数か所。
"The Artist" では、映画界に生きる登場人物の役割や、人生の転機や先行きが、
人物名や、劇中の映画タイトルなどで象徴されています。
サイレントならではの水先案内ですね。
そう感じた箇所のうちから、2,3ご紹介します。
■
女優の名前 Peppy
pep: 元気(づける) 活気(づける)
今良く使われている「アガる」という表現と一致するかな。気分が高揚する、楽しい!
Peppy という名前自体が「あげまん」的ですよね。
pepper (コショウ:ピリッとさせる)
Pepsi (ペプシ)
なども、とにかく「活力」「元気」を感じさせる言葉です。
例) pep talk: やる気がおきるようにかける言葉
生徒にやる気を起こさせるように励ます言葉や、
お客様に商品を進めるときのテンポのいいトークなど
■■
劇中の映画のタイトル名:Russian Affair 「ロシアの陰謀」 German Affair 「ドイツの陰謀」
2人が初めて出会うのが、Russian Affair の時、
Peppy が端役で出演して、2人が再会するのが、German Affair
affair は、「事件」「問題」という意味の他に
love affair のように、「(色恋)沙汰」のような意味もあります。
2人の体が触れ合うのが、思わずぶつかった最初の場面と
2人(Peppy とGeorge)が、撮影時にダンスする場面!
affairs にワクワクしてしまう観客(私)
■■■
底なし沼:quick sand
大スターGeorgeが、トーキー映画に対抗して自主製作したサイレント映画の一場面
主演のGeorge が「流砂」に飲み込まれる。
映画がヒットせず、破産に追い込まれる予兆
quick sand: 流砂、クイックサンド 危険で油断のならない事態
底なし沼は辞書で引くと、"a bottomless swamp" (底のない湿地)という訳が出ますが、
漫画や口語、比喩では、"quick sand" の方がよく使われている気がします。
砂だろうが、泥だろうがあまり関係ないのかな。
では、YouTube で予告編(trailer)を↓↓どうぞ。
■今日のあげまん?■
Peppy が「あげまん」なら、私の名前もちょっとそんな感じよね?(笑)と自分勝手な解釈。
ついでに、George Valentin のValentin もちょっと辞書で引いてみた。
もちろん、Valentine は 男性の名前で、「恋人」の意味もあるのは知っているけど。。
なんと、ラテン語で"strong" (頑丈 丈夫)の意味だって!
あ~スペイン語で "vale" は"OK" の意味!日本語なら「大丈夫」っていう意味よね。
つながった!つながった!わ~い!
↓ポチっとランキング支援よろしくお願いします↓