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遅生の故玩館ブログ

中山道56番美江寺宿の古民家ミュージアム・故玩館(無料)です。徒然なる日々を、骨董、能楽、有機農業で語ります。

長谷川朝風『みちのく暮雪』

2024年01月18日 | 絵画

先回、日本画家、長谷川朝風のはがき絵を紹介しました。

サラっと描いた物ですし、あまりにも小さいので、本来の絵画はどのようなものか、今一つ分かり難かったと思います。

そこで、今回の品です。

全体、63.8㎝x143.0㎝、本紙、45.2㎝x50.5㎝。昭和30年1月。

長谷川朝風(はせがわちょうふう、明治三四(1901)年ー昭和五二(1977)年):岐阜県生れ。日本画家。名は慎一。安田靱彦に師事。院展を中心に活躍。俳人としても知られる。

厳寒の陸奥、鄙びた温泉を描いた作品です。

中心になるのは馬。

何ともやさしい筆致です。

孫の手を引くおばあさん、先に家路を急ぐのは兄でしょうか。

視点は、歩いていく人とともに山奥へ。

雪に埋もれた山里を、温もりにあふれた情感で描いた作品ですね。

本人の箱書によると、

この絵は、院展出品作を縮小して描いたものです。

図録を繰ってみると、

昭和21年の院展出品作のようです(図録掲載品は草稿)。

作者、長谷川朝風は、故玩館脇の輪中堤を南東へ5㎞、墨俣一夜城近くの出身です。今は、地元でも知る人は少なくなりました。

 

 

コメント (9)
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