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私の映画玉手箱(番外編)なんということは無い日常日記

なんということは無い日常の備忘録とあわせ、好きな映画、韓国ドラマ、そして
ソン・スンホンの事等を暢気に書いていく予定。

魅惑の人 第15,16話

2024-03-09 20:49:21 | 魅惑の人 韓国ドラマ

兄を殺した犯人を探し出すというイ・インが自分に課したミッションもいよいよ終盤。しかし自分が彼を王にしたと自負している伯父は逆に彼が邪魔になってくるのだから、物事はどんな風に転ぶか分からない。イ・インに毒を盛るという選択肢しか無くなってしまったトン尚宮が選んだ道は自害と言う道。イ・インを信じての自害というのが何とも切ない。しかし彼女の死で兄の毒殺に関する証拠が全て無くなってしまったのだ。伯父を罰するという道も無くなったかと思われたのだが、退路を断たれたイ・インが選んだのは強行突破。(史実とフィクションを上手く組み合わせた史劇だからこそのストーリーか・・・)逃げられると思った伯父を罰するという強い思いを見せた事で次の段階に進むイ・インだが、ここでも清との微妙な関係の舵取りが残る。

時間差がある情報合戦とともに、清の無理難題の意図も推測しなければならないイ・イン。王の囲碁相手であるモンウに、清に来て皇帝の囲碁の相手をしろという申し出にどんな意味があるかまで推測しなければならないのだ。(これはフィクションだが、史実としてもこのような無理難題が色々あったのだろう・・・)

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先日見た映画@梟ーフクロウーも同じように丙子の乱の時代の話だ。韓国の時代劇を楽しむには中国と力関係を把握している事が大きなポイントのようだ。中国に渡るというのは無事に帰ってこれるかどうかという生死にかかわる大きな問題。権力争いに、こんな風に国と国との壮大な外交問題を絡めつつ、男装したモンウとイ・インの物語を描き切ったドラマは、実際にあった時代背景とフィクションを上手く絡めたストーリーで最後まで楽しかった。


魅惑の人 第13,14話

2024-02-28 20:50:56 | 魅惑の人 韓国ドラマ

自分をスパイに仕立てたのがイ・インと信じ、モンウの隣でずっとチャンスを待っていたチュ・ダラ。機は熟したとイ・インを付け狙うも、心揺れるモンウはチュ・ダラが振り上げた刀の前に立ちはだかり、身をもってイ・インを守るのだ。自分が狙われている事を分かっていても彼女の呼び出しに応じたイ・イン。お互いの思いは通じていても、命を落としてしまっては悲劇でしかない。このあたりが、始終会う事が出来ず、話がストレートに出来ない事ですれ違いが起こる時代劇らしいもどかしさ・・・

更にこの事件をきっかけに、とうとうトン尚宮はモンウが女性であることを知り、嫉妬の炎のスイッチがなんだか変な風に入ったような彼女。(秘密を手に入れる為にはヤクザまがいの脅しでもなんでもやる尚宮。「なめたらいかんぜよ」位の啖呵も出てきそうだ)

ただ、この事件をきっかけに3年前の出来事の答え合わせをすることが出来た二人。
兄を殺す犯人を割り出す為に王座に固執したイ・インの思い、更には世子を守るためにモンウが計画した嫁入りの際の身代わり計画を黙って見過ごした事。イ・インの全ての行動が、自身の存在を利用して権力を手に入れようとしている伯父との対決の構図の中にあった事をモンウがやっと悟るのだ。(棋譜を読む力に長けていても、復讐心から先を読む力が曇ってしまった事を嘆く彼女)

囲碁に例えたら(指した事もないので空想で例えるしかないが・・)終盤を目の前にして突然目の前を遮る壁が消えてしまったような状況か。こうなったら、相手のミスを誘うように積極的に打って出る場面なのだろう。

捉えられたチュ・ダラの審問と併せて、兄を毒殺した犯人も炙り出したいイ・インだが、誰も傷つく事なく無事に済むとは思えない。

直接関係ない者がこの権力闘争を利用して生き長らえたり、自ら手を下さずにこっそり漁夫の利を得ているような者が、逃げ押せようと色々画策するような状況なのだ。


魅惑の人 第11,12話

2024-02-21 21:49:47 | 魅惑の人 韓国ドラマ

嫁入りを求める清にスパイを送り込む事をミョンファと画策するモンウだが、宮女が突然失踪した事で大妃達に計画を悟られるという危機一髪な状況が訪れる。清国の使者に事前に偽物を見せていた事で一旦は回避出来るも、危機は残ったままだ。

モンウは、大君にまで被害が及ぶ事を避けるために、3年前の自分の状況を引き合いに出し、なんとしても姫(公主)を助けたかったと捨て身の告白。そして難局を何もなかった事で対応しようとするイ・イン。

モンウしかり、イ・インしかり・・・「ある時は真摯に真実を告げる。しかし、全部を語るわけではない」というのは秘密を持った者の鉄則なのか。

イ・インの目的が亡き兄の敵討ちということが分かれば、モンウの父がイ・インが自分よりも信頼している師であることが分かれば、とりあえず2人の間の問題はクリアになりそうなのだが、そうもいかない。

イ・インには、世継ぎ誕生で更なる権力を望む大妃がおり、モンウには父を殺された恨みを持つミョンファがいる。
権力主義と復讐が複雑に絡み合い、イ・インとモンウだけで解決できる問題では無くなっているいるのだ。

体調不良から大君を守れないと悟ったイ・インの正室が選んだ道は、モンウの提案に従って大君をイ・インの息子とすること。

まさにイ・インが望む事なのだが、大妃にとっては一番阻止すべき事だ。大妃サイドの怒りを鎮める為に「時が来たら大君を廃位すればいい」的な極端なアイデアをまくしたてるイ・インの姿を物陰からこっそり見つめるのはモンウ。

モンウが復讐を止めるには、事が大きくなり過ぎだろう・・・・


魅惑の人 第9,10話

2024-02-17 20:53:20 | 魅惑の人 韓国ドラマ

酒に酔ったモンウを彼女の実家で休ませるイ・インだが、モンウにはまだまだ秘密が多い。生死の分からない彼女の父親の事をイ・インが知った時にはどうなるのか・・・

心を通わせても秘密の残る二人には、宮廷にも敵が多すぎる。醜聞の原因は彼女であることをアピールし彼女に謹慎を告げる事で彼女を守りたいイ・インだが、自ら彼女の謹慎を解かざるを得ない時がやって来る。

政敵は宮廷内だけでなく海外からもやって来るのだ。自らの威光を示す為にやって生きた清からの一行の代表は王の碁友と賭け囲碁の一局を所望。(これも当時の接待の一環か・・・イ・インはこんな風に清がモンウの事に興味を持つことに一縷の望みを託していたのだ)

しかし、韓国の命運を握っている清は、イ・インの亡き兄が残した娘を清への嫁がせる事を望む。国内での地位確保に婚姻という名の人質作戦を利用しようとしているのだ。拒否すればその後の清の嫌がらせは目に見えている為、拒否できないイ・インと、イ・インを想いながらも、正当な方法で王位に就かなかった彼への謀反を止める事が出来ないモンウ。

モンウもイ・インも、望んでいるのは亡き兄の息子である大君を跡継ぎにする事であるにも関わらず、お互いの思いを知らない為、とんでもない遠回りをしているのだ。そこに息子であるイ・インに跡継ぎが生まれない為、宮廷内を自分の身内で固める事が出来ない大妃の悪巧みが加わり、更にイ・インの愛情を得ようとするトン尚宮の欲望も加わり三つ巴のドロドロが続く。

棋譜を読み込むかのように謀反の手立てを考え、なんとか亡き王の子ども達を守るべく、清への婚姻を使用して清にスパイを送り込もうとするモンウと、婚姻を成功させることで亡き王の血は途絶えさせたい大妃の駆け引きは続く。

男性の権力に対する嫉妬も怖いが、女性の権力に対する執着も怖い。そして何よりこの時代の権力は血の濃さと切っても切れない関係にある為余計に恐ろしい。

 


魅惑の人 第7,8話

2024-02-14 21:16:47 | 魅惑の人 韓国ドラマ

イ・インの碁友として危ない橋を渡り始めたヒス。
彼女の思いを知らないイ・インは今度こそ彼女(いや彼か・・・)を友として守るべく決意を固め、それは逆に過剰な寵愛として周囲の注目を浴びる事に・・・

しかしヒスとしては彼のそばにいればいるほど復讐のチャンスは多くなるのだ。危ない橋は渡り続けなければならない。

ヒスを亡き兄の息子の囲碁の師とすることを決めるイ・イン。その息子もイ・インが父と自分の棋譜を教材として提供してくれた事を非常に感謝するのだ。
更に彼が亡き父の法事に参加したいと伝えると、お世話係にヒスを選ぶ。
その寵愛ぶりから、男色の噂があっという間に広がるのは噂話の好きな宮廷ならではか・・・・

ますますヒスは危ない橋から降りられなくなり、腕試しの対決まですることになるのだ。
怪我をしても女性であることを隠さねばならない彼女・・・・(なぜ周りの誰も気づかないのだ)
宮廷付の医師にも強く頼み、なんとか自分の秘密を守ろうとするヒス。

男色の噂はイ・イン本人の耳にも入り、自らも疑いを持つイ・インだが、彼女がイ・インとトン尚宮の正式な床入りの話にショックを受け姿を消した事で事態は一気に動き出すのだ。

ドラマも半分までやってきた。やっとイ・インはヒスの秘密を知る事になるのだ。


王から公式にも非公式に寵愛を受けているはずだったトン尚宮だが、全ては彼女の一人芝居だったことが発覚。彼女が壊れてどんな復讐をイ・インにするのか・・・

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イ・インに女であることがばれてしまったので、モンウと表記せず、あえてヒスと表記・・・


魅惑の人 第5,6話

2024-02-12 19:29:16 | 魅惑の人 韓国ドラマ

モンウが川に落ちても不死鳥のように蘇り、虎視眈々とイ・インへの復讐の機会を狙っている間、イ・インは亡くなった王である兄から自らの跡を継ぐようにとの顧命が無かったにも関わらずトン尚宮に聞いたと言わせた事で王になったものの・・・その心根は辛かったのだろう。復讐心を募らせるモンウと違って、酒に溺れ女に溺れという、だらしない王そのものの生活を送っていたのだ。

更にそんな中、イ・インの母である大妃はイ・インの囲碁相手であるトクソン君を毒殺したらしい事が判るものの、イ・インはそれを分かっていながら見過ごすのだ。大妃はトン尚宮に褒美の品まで与えていたのに、王の母になるだけでは飽き足らずに、権力を自分だけに集中しようとしているのか。イ・インが何故酒に溺れ女に溺れたうつけ者に徹していたのかも、なんとなく想像がつく。トン尚宮はそんなイ・インの様子に何もせずに隣に居続ける事が出来る事を選択し、更に彼女の愛情が権力欲に勝っている事が話を余計複雑にしているんだろう。イ・インのそばに居られてもイ・インの愛情が得られない事で今後波乱が起きそうな事は簡単に想像出来る。

イ・インに近づこうとしていたモンウは、トクソン君の後釜の囲碁友になるべく選抜試験に挑戦。(ここでも誰も彼女が女性だということに気づかないのは時代劇的お約束なのか、それとも宦官も多く、小柄な男性が好まれたという事も関係しているのか・・・)

イ・インによって厳しい任務を次々と命ぜられ、殺されるよりも辛い目にあっているはずのミョンハは、モンウの選択に難色を示すものの、3年前の敵でも復讐に利用出来ると踏んだモンウは、ミョンファをイ・インへの復讐に彼を誘うのだ。復讐を成し遂げる為には方法も相手も選ばぬ彼女。

そんな彼女の気持ちも知らず、「今度こそモンウを守る」と決心するイ・イン。お互いの心の内を知らぬ事がこんな風に事態を複雑にしていくのだ。

後ろ盾を得る事でさえ謀反を疑われるような場所で、男装したモンウが無事に生き抜いて復讐が遂げられるとも思えないのだが。

時代劇らしい権力争いと駆け引きがとんでもなく恐ろしい。


魅惑の人 第3,4話

2024-01-30 21:47:24 | 魅惑の人 韓国ドラマ

韓国の歴史ドラマを見ていると、ストーリーの中核に中国との関係が大きく影響してくる事が多い。このドラマもまさしくそういうドラマで、何となく時代劇を見ている私にはその関係性が大きく立ちはだかる。

清に人質として拘束されていたイ・インは、無事帰国出来たのだが、その際の清と交わした書面の内容は、狡猾に彼と現在の王である兄との仲違いが起こるような条項が中に入っていたのだ。直接手を下さずとも、韓国内で諍いが起こり、何か起きた際には自分の息のかかったものが王に即位するしかないように、結局は裏で糸を引いているような形になっているのだ。
直接手を下したわけではないから、表立って抗議も出来ないというなんとも歯がゆい状況が発生。

そんな中、「崇明反清」という考えの元、なんとか戦を回避して上手く立ち回るべく裏で手を回した事を、国内で謀反を起こそうと画策している派閥が利用した事で事は複雑になってくる。自分の師でカン・ヒスの父が事を収めようとするのをイ・インが阻止しようとし、更にはカン・ヒスがイ・インに謀反の嫌疑がかけられているのを見て擁護しようとした事を「謀反の証拠だ」と現在の王の反対派が上手くそれを利用しようとするのだ。

大体、こういうケースでは謀叛派閥の方が何倍も狡猾に立ち回る事になっており、見ている方は非常にイライラすることになっているのだ。

謀反派閥は自分の妹を王に嫁がせて跡継ぎが生まれるたら謀反を起こして権力を握ろうとしていたカン一族。息子のミョンハはカン・ヒスが女性であることを知り彼女を娶りたいという、もう人間関係も裏切りも時代劇らしく複雑に絡み合うようになっている。

イ・インは兄が毒殺された事で兄の敵を討つとスイッチが入る。亡くなった兄は「息子を王に」と言い残すのだから、イ・インの最終目的は謀反を起こしたカン一族と一緒という事になるのも時代劇らしい皮肉な展開。イ・インは誰も信じなくなり、トン尚宮の助けを借りて王なったうえ、結局モンウが女性であることにも気づかずに彼女を見捨てるのだが、川の落ちて死んだはずのカン・ヒスは3年後再びモンウの姿で王の囲碁相手になるべく戻って来るのだ。

モンウが女性である事が誰にもばれず、川に落ちても不死鳥のように蘇って来たのは、時代劇あるあるなのか、それとも復讐心は何にも勝るエネルギーになるからなのか・・・


魅惑の人 第1,2話

2024-01-27 20:20:24 | 魅惑の人 韓国ドラマ

王である兄を立てるべく、人質となり中国の地にまで向かう弟のイ・イン。異母兄弟である弟を信頼していたはずの兄だが、宮廷内の権力争いにより、疑心暗鬼の日々から、弟までも自分の地位を狙っていると神経衰弱のようになり、病んでいくのだ。

フュージョン時代劇という設定だが、異母兄弟間での権力争い、更には臣下達による代理の権力争い等、親族間でも常に疑心暗鬼になる韓国時代劇らしい展開。

そんな中で、囲碁に明け暮れ、権力を手に入れる事を望まないスタンスで宮廷内で無難な日々を過ごそうとするイ・インが偶然出会うのが、イ・インと同様に囲碁に類まれなる才能を発揮する女性のカン・ヒス。自ら基盤を背負いいわゆる賭け囲碁で金銭を得て、それを自らの信念の為に使うという凛々しい彼女。囲碁の天才として憧れのイ・インの前では身分も性別も隠し、囲碁の友という最高の地位を得、更には霧雨が降っていた事からモンウという号まで手に入れるものの、時代劇に付き物の権力争いが二人の前に暗い影を落とすに決まっている。

異国の地で人質として過ごし、帰国後はなにもせずにいるイ・インだが、それでも序盤は運命に翻弄される前の凪のような穏やかな日々と言ってもいいんだろう。

これからは本人主導でなく、周辺人物や運命のいたずらで自ら望まずに権力争いの渦中に簡単に放り込まれるに決まっている。

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主演二人の演技は期待通りに印象的。イ・インが男装しているカン・スヒの正体に気づかないのは、韓国時代劇あるあるか・・・