MT-DRACOスポーツスプリングのバネレートについてのお問い合わせがよくあります。
ただ、注意が必要なのはプログレッシブレートのスプリングの場合立ち上がりから荷重が掛ると
バネレートは可変しますので単純な数値だけでの比較はあまり意味がありません。
因みに純正スプリングはどうなっているのかリヤスプリングを比較しますと以下の数値でした。
FIAT500 1.2L FIAT500 1.4L ABARTH500
自由長 276.4mm 270.0mm 273.0~276.0mm
バネレート 34.4~34.6N/mm 40.1~40.8N/mm 34.4~34.5N/mm
データからの判断ですと、どうやら1.2L・1.4L・アバルト500 いずれも同じスプリングを装着されていると
思われますが、特に自由長のバラツキは無視出来ない公差です。
因みにMT-DRACOのスポーツスプリングは以下の設定です。
自由長 258.0(公差+21.0mm・-5.0mm)
バネレート 36.0~47.0N/mm
単純比較ですと大きな違いが無いように思われますが重要なのはゼロ荷重から1~1.5G荷重
(要するに動き出して20~50km領域)への変化が実際の乗り心地に大きく影響します。
因みに既存アイバッハ製スプリングの場合は 25.0~50.0N/mmの設定ですので数値だけみると
MT-DRACOオリジナルよりもむしろソフトなバネレートと思われますが此方は動き始めから即50.0N/mmの
特性です。
余談ですが・・・ スプリングのレッドカラー、アイバッハ直巻きスプリングと同様の濃いめの赤です。
一般に競技志向のスプリングは立ち上がりから設定バネレートに持っていく方が応答性も良くなります。
この辺りがまさに商品コンセプトによって大きく仕様が異なります。
特に都市部での実用領域からワインディングロードでの心地よいハンドリングを望まれるオーナー様には
自身を持ってお勧め出来るスポーツスプリングです。
Front spring
もっとも・・・ 足回りのセッティングの答えは一つでないのがなかなか難しい所(楽しい?!)。
何人かのお客様からより幅広いセッティング要望を頂いており現在全長調整式車高調と純正置き換えの
リヤショートストローク減衰調整ダンパーを開発中ですのでご期待下さい。