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緩和ケア医の日々所感

日常の中でがんや疾病を生きることを考えていきたいなあと思っています

先週末~米沢から岡山へ(1)

2009年06月29日 | つれづれ
土曜日は、米沢に講演に出向かせて頂いておりました。研究会に、拠点病院、緩和ケア病棟、地域の先生方医師会の先生、保健所の先生とその多機能な医師の出席にまず驚きました。医師が他の研究会より断然出席されているのです。熱く活発な研究会の後、何気にお願いしたことが切っ掛けで懇親会が終わった遅い時間にもかかわらず、三友堂病院の緩和ケア病棟を見学させて頂くことができました。お疲れのところ、皆様本当にありがとうご . . . 本文を読む
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下血したら輸血をしますか?

2009年06月27日 | 医療
初めてアメリカで緩和ケアの勉強を始めた時のこと。アメリカは、在宅緩和ケアが9割以上の時代でした。大腸癌の患者の訪問を終えてその日ついていたベティに尋ねました。この患者が下血したら、輸血をする?食べられなくなったら、IVHをする?ベティは、あら、まあ・・という表情をしながら「しなわよ。じゃあ、下血したときどうするか話しましょうか。 赤いブランケットを準備しておくのよ。 血液の赤い色は恐怖につながるで . . . 本文を読む
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上から水・・・

2009年06月24日 | 医療
ここの所書いてきたように、今は兎に角、チームの充実期・・結構、いえいえ、相当、皆がんばっています。この2か月間、辛口の指摘ばかりなのに、耳を傾けてくれます。一人前のチームとなるべく、めげずに、直向きに取り組んでくれています。こうして、バランスをとり、力をあわせ、築き上げようとしているとき、まあ、無神経に上から水をかけ逃げする人もいて、今日は、ブチ切れてしまいました。緩和ケアを知らない人なら、それは . . . 本文を読む
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チームビルディングは、innovateな作業!

2009年06月21日 | 医療
学会が始まる前、緩和医療学会会員は8300名を超えていました。学会初日、参加者は5000名を超えました。最終的にどの程度だったかわかりませんが、巨大な船に乗船しているような感覚です。一日目の教育講演・・樽見先生のチームビルディングの中で、マネージメントとチームリーダーの違いを表にして示されていました。マネージメントの役割は”管理”で、焦点は”システム”にある。リーダーの役割は、”innovateー . . . 本文を読む
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緩和医療学会が大阪で開かれます

2009年06月17日 | 医療
当院の緩和ケア研修会、お申し込みありがとうございました。中々参加者が集まらないという声が多い中で、通常より多い設定の定員でしたが、一杯になりました。本当にありがとうございました。グループワークなどで繋がりもタイトになることと思います。一緒の時間を過ごせること、楽しみにしています。明後日から、日本緩和医療学会が大阪で開催されます。すでに抄録や参加証も送られてきています。私は、木曜日は13時から20時 . . . 本文を読む
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この週末に思ったこと

2009年06月14日 | 家族
朝8時半から呼吸器学会のシンポジウムに参加。終わって、移動し、次男のバスケの応援に。高校最後の試合になるだろうなあ・・と思いつつ結果、その通りに。慌ただしい週末であり、ちょっと切ない週末でもありました。長男が一人暮らしを始め、次男の部活が終わり、試合前の食事やケガのことなど母親としての役割も立ち位置が変化しつつあります。後は、次男の受験が待っていますが、これは、本人次第・・違う道を進むだろうと思っ . . . 本文を読む
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緩和ケア研修会:参加者数名の追加募集

2009年06月11日 | 医療
慌ただしく一日が過ぎて行きます。100人いたら、100人違う個性・・ なんて、わかっていたのに、あらためて、人は違うものだなあと感じ入るこのごろです。今、緩和ケアチームメンバーに意識的に指導しているのがチーム・ダイナミズム。チームメンバーとのバランスを感じたり自分の限界の中で、できることできないことを他者に提示したり主治医ー患者関係を下から支援する意味を教えたり・・・薬剤の投与方法を教える以上に難 . . . 本文を読む
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Oさんの出来事

2009年06月09日 | 医療
何年か前の話になりました・・・・「薬を飲まなきゃ痛くなることは分かっています。  でも、飲まなきゃいけないというこの状況にしても、 体に 良くないものを飲むということも、いやなんです。」 医療用麻薬を飲んでもらえないから相談に乗ってほしいという依頼を受けた時、Oさんは開口一番で、こう言われました。Oさんの気持ちは、理解できる・・と言ってはいけないのかもしれませんが、理解できる・・様な気がするのです . . . 本文を読む
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痛みが取れたら、せん妄が改善しました!

2009年06月06日 | 医療
最近、立て続けに経験したこと。入院時のチーム介入依頼時に、患者さんにお目にかかってみると疼痛があって、若干の意識レベルのムラ(低下)、ちょっとつじつまが合わないような会話を認めるような状況・・・MMSEをとると、多分20点以下・・(あくまでも、推測)つまり、認知の低下を認めている状況で、これで、波があれば、せん妄の可能性を念頭におくわけです。はてさて、悩むのです。この状況で、麻薬(オピオイド)を投 . . . 本文を読む
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どの程度、心に入って行けばよいのでしょうと聞かれたら

2009年06月04日 | 医療
「患者さん辛そうなんですよ。 でも、どこまで介入すればよいかわからなくなって・・」よく聞かれる質問です。ここには、ピットフォールが存在します。「どこまで介入するか」この主語は、「私は」です。どこまで介入するかではなく、患者さんはどこまで介入することを望んでいるか・・なのです。主語は、「患者さん」であるべきなのです。だから、どこまで介入すればよいかは、患者さん次第なのです。では、具体的にどうするか・ . . . 本文を読む
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宮崎での二つの再会(2)

2009年06月02日 | つれづれ
もう、10年位前になるでしょうか。今とは違う大学の緩和ケアを立ち上げていた時歯科口腔外科の病棟で20代の舌がんの患者さんを歯科の主治医・担当医A先生といっしょに看取ったことがありました。緩和ケア病棟でのケア以上のケアにスタッフもA先生も私もかかわっていました。長く、ゆっくりとした時間が過ぎる中、若い女性をケアしながら見守っていくことはそれは、緩和ケア病棟で何例もそのような症例を経験していた私でさえ . . . 本文を読む
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