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緩和ケア医の日々所感

日常の中でがんや疾病を生きることを考えていきたいなあと思っています

頭頸部癌の除脈

2017年10月29日 | 医療
頭頸部癌の患者さんでした。当時、90歳近い女性で、喉頭癌でしたが、頚部リンパ節転移があり、縦隔リンパ節転移も疑われていました。抗がん治療の担当医から、迷走神経反射を起こすことがあり、硫酸アトロピンの投与中であることが情報提供書に記載されていました。今から20年位前の話です。頭頸部や縦隔を走行する迷走神経が浸潤などで刺激を受けると、副交感神経優位となり、除脈や血圧低下を突然起こしたり、持続的に認める . . . 本文を読む
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Destiny is a matter of choice.運命だからしょうがない・・と思わない

2017年10月22日 | 医療
最近、こんな言葉を見つけ、メモをとっていました。 Destiny is a matter of choice運命とは、自分の選択の問題だ・・・運は、自分の力ではどうしようもないある意味、自分を越えた大きな力だと感じていました。一方で、無意識の嗜好やある時の選択が思いもよらないことを引き寄せることがあることも感じていました。運命だからしょうがないと思うのではなく、そこに、自分らしさが影響しているこ . . . 本文を読む
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認知障害がある担癌患者さんの辛さの評価;眉間のしわが緩んで行きました

2017年10月15日 | 医療
学生時代、10、20代のころは、高齢者の方と話をするのが苦手でした。どうすればよいかわからなかったのです。自分自身が年をとり、少しずつ年齢が近づいてきたこともあるのでしょうが、それ以上に、ユマニチュードの動画を見て、それを実践に取り入れてみて、目から鱗が落ちるように認知症の程度に関わらず、非言語的なコミュニケートも含め対話ができるようになりました。ユマニチュード / 認知症ケア 優しさを伝える技 . . . 本文を読む
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スピリチャルサポートは精神的なQOLを維持してくれる

2017年10月09日 | 医療
以前、ここで紹介したこともある西田幾太郎の短歌の一篇わが心深き底あり 喜も憂の波も とどかじと思うこの歌を見るたびに、これこそ、spirichal aspect(霊的な側面)だなあと思います。精神症状などの抑うつとかせん妄といった中枢から発生する生理的変化を伴う疾病状態とは異なり、スピリチャリティは、人の本質的な苦悩をもたらす深く、コアなものなのだと思います。最近読んでいた論文で、Palliati . . . 本文を読む
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最近感じた事;緩和ケア病棟初診外来で情報提供書は必須でなくても相談できるとよいのですが・・

2017年10月01日 | 医療
このところ、身内の疾病のことでいろいろ考えることがありました。その中で、一般論として必要だと感じた事の中から2つ。     緩和ケア病棟への初診外来の受診時には、主治医からの情報提供書は、必須にしないこと。   緩和ケア病棟の名称変更を検討のテーブルにあげること。緩和ケア病棟の受診から実際の転床にはとても、時間がかかり、その初診外来では、その時の主治医からの . . . 本文を読む
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