[この記事は Bhavik Singh、プロダクト マネージャーによる Android Developers Blog の記事 "Create Intelligent, Context-Aware Apps with the Google Awareness APIs" を元に翻訳・加筆したものです。詳しくは元記事をご覧ください。]

Google I/O 2016 で、Google Awareness API が新たに発表されました。この API を活用すると、スナップショットやフェンスを使って、ユーザーの状況にインテリジェントに反応するアプリを実現できます。システム リソースには最低限の影響しか与えません。

本日(*原文公開当時)、Google Play サービスを通じすべてのデベロッパーが  Google Awareness API を利用できるようになったことをお知らせできることをうれしく思います。



場所、天気、ユーザー アクティビティ、周辺のビーコンを含む 7 種類のコンテキストを利用することで、アプリはユーザーが置かれている現在の状況を細かく認識できるようになり、その情報にを使って最適化、カスタマイズした体験をユーザーに提供できます。

Awareness API では、2 つの方法によってアプリ内で状況シグナルを活用できます。

  • Snapshot API では、アプリから簡単にユーザーの現在の状況についての情報をリクエストできます。たとえば、「ユーザーの現在いる場所と、現在の天候を教えてください」というようなリクエストが可能です。
  • Fence API では、ユーザーの状況が変化した際や、ある条件に該当した際にアプリを反応させることができます。たとえば、「ユーザーがヘッドフォンをさしたまま歩いているときは教えてください」というようなリクエストが可能です。Geofencing API と同じように、認識フェンスを登録することによって、アプリが実行されていない場合も含め、コールバックが送信されるようになります。


Awareness API は単一のシンプルなインターフェースであり、以前にはできなかった新しい方法で最適な処理が行われた状況シグナルを組み合わています。バッテリーを節約し、帯域幅を最低限に抑えるようにシステム リソースを管理しつつ、正確で実態に即した状況シグナルを提供します。

Google は、何社かのパートナーと密接に連携してきました。そのようなパートナーは、既に驚くような方法で状況認識をアプリに組み込んでいます。



オンライン住宅不動産サイトの Trulia は、Fence API を使って自由に見学できる家を提案しています。天気が良く、ユーザーが興味のある家のそばを歩いていると、Trulia は立ち寄ってみることをうながす通知を送信します。このようなカスタマイズした通知によって、ユーザーが都合の良いときに家を見学してくれる可能性が増加します。



また、SuperPlayer Music は Snapshot API と Fence API を使って、ユーザーのムードにぴったりの音楽を提案しています。ランニングを終えたり、ストレッチを始めたり、長時間のドライブに出かけたり、ジムに到着したようなとき、アプリはその状況を認識して、最適なプレイリストを提案します。

基本的なシグナルとすばらしいパートナーとともに Awareness API はスタートしたばかりです。Google Awareness API デベロッパー ドキュメントや Google I/O セッションを参考にして Awareness API を使い、あなたのアプリでもユーザーに最高の体験を提供しましょう。





Posted by Yoshifumi Yamaguchi - Developer Relations Team