[go: nahoru, domu]

この記事は Jamal Eason による Android Developers Blog の記事 "Announcing Android Studio Arctic Fox & Android Gradle plugin 7.0!" を元に翻訳・加筆したものです。詳しくは元記事をご覧ください。

2020 年 12 月 1 日(日本時間 12 月 2 日)、Android Studio Arctic Fox(2020.3.1) の初めてのバージョンが Canary チャンネルでリリースされ、それとともに Android Gradle プラグイン(AGP)バージョン 7.0.0-alpha01 もリリースされました。今回のリリースでは、Android Studio と Gradle プラグインのバージョン番号の付け方を調整しています。この変更で、Android Studio のバージョン番号スキームから Gradle プラグインを切り離し、Android Studio のそれぞれのリリースがどの年に行われて、どの IntelliJ バージョンに一致しているかを明らかにします。


新しいバージョン番号スキーム - Android Studio

Android Studio Arctic Fox(2020.3.1)では、Android Studio のベースとなっている IDE である IntelliJ IDEA との整合性を高めるため、年に基づいた採番に移行します。バージョン番号スキームは、年、ベースとなった IntelliJ のバージョン、機能およびパッチレベルという重要な属性を組み込んだものに移行します。この名称変更により、Android Studio で使っている IntelliJ プラットフォームのバージョンがすぐにわかるようになります。さらに、メジャー バージョンごとに正規のコードネームを割り当てます。最初のコードネームは Arctic Fox で、以降はどのバージョンが新しいのかが簡単にわかるように、アルファベット順に進めます。

デベロッパーの皆さまには、最新の機能と品質改善を利用できるように、最新バージョンの Android Studio を使うことをおすすめします。バージョンを簡単に最新に保つことができるように、Android Studio のバージョンと Android Gradle プラグインのバージョンは明確に切り離します。覚えておくべき重要な点は、IDE をアップデートしても、ビルドシステムがアプリをコンパイルしたりパッケージングしたりする方法は何も変わらないことです。逆に、アプリのビルドプロセスの変更や APK / バンドルは、プロジェクトの AGP バージョンによって決まります。したがって、開発サイクルの後半であっても、Android Studio のバージョンは安全にアップデートできます。プロジェクトの AGP バージョンは、Android Studio のバージョンとは異なるタイミングでアップデートできるからです。また、新しいバージョンのシステムでは、安定版リリースの AGP バージョンを使っている限り、個人やチームのアプリ プロジェクトで安定版とプレビュー版の Android Studio を両方同時に実行することがこれまで以上に簡単になります。 

これまでのバージョン番号システムで言えば、今回のリリースは Android Studio 4.3 になります。新しい番号システムでは、Android Studio Arctic Fox(2020.3.1)Canary 1、または単に Arctic Fox となります。

今後、Android Studio のバージョン番号スキームは次のようになります。

<IntelliJ バージョンの年>.<IntelliJ メジャー バージョン>.<Studio メジャー バージョン>

  • 最初の 2 つの番号グループは、特定の Android Studio リリースが基づいている IntellIj プラットフォームのバージョンを表します。今回のリリースでは、2020.3 になります。

  • 3 つ目の番号グループは、Studio のメジャー バージョンを表します。これは 1 から始まり、メジャー リリースごとに 1 つずつ増えます。

  • 各バージョンを簡単に表せるように、メジャー リリースにコードネームも割り当てます。コードネームは動物の名前に基づくものとし、A から Z の順番に割り当てられます。最初のリリース名は Arctic Fox です。  


新しいバージョン番号スキーム - Android Gradle プラグイン

AGP 7.0.0 では、セマンティック バージョニングの考え方を採用し、AGP に必要な Gradle バージョンと一致させます。 Android Studio と Android Gradle プラグインとの互換性には、変更はありません。AGP の安定版を使うプロジェクトはそれより新しいバージョンの Android Studio で開くことができます。 

近日中には更に、AGP のバージョン番号の考え方と、今回の新しいメジャー リリースである AGP 7.0 の新機能について詳しく説明したブログ記事を公開する予定です。


Android Studio Arctic Fox の新機能

現在は Arctic Fox の機能開発フェーズの初期段階ですが、コードエディタ、アプリ インスペクション ツール、Layout Editor、組み込みエミュレータなど、IDE のさまざまな領域にわたる 200 以上の品質改善とバグの対応を行いました。具体的なバグの修正については、リリースノートをご覧ください。 

Jetpack Compose を使っている方のために、デバイスやエミュレータへの @Preview Composable のデプロイなど、多くの新しいアップデートを行っています。

Preview Composable のデプロイ


新しい Layout Validation ツールもお使いください。さまざまな画面サイズ、フォントサイズ、Android Color Correction / Color Blind Mode にレイアウトがどう反応するかを確認できます。この機能には、Layout Editor を使っているときに [Layout Validation] ツール ウィンドウからアクセスできます。 


最後に、MacOS(その他のプラットフォームも近日中に対応予定)で最新の Android プラットフォーム ツールと Android 11 デバイスを使っている方は、Run  ボタンのデバイス選択ダイアログ → [Pair Devices Using Wi-Fi] から、IDE に組み込まれた Wireless ADB 機能を使うことができます。   

Wireless ADB 機能にアクセスするためのメニュー


Wireless ADB セットアップ ウィンドウ 


Android Studio と Android Gradle プラグインの今回のリリースに含まれるその他の詳しい変更点については、リリースノートをご覧ください。

Reviewed by Takeshi Hagikura - Developer Relations Team and Hidenori Fujii - Google Play Developer Marketing APAC

この記事は Allan Banaag による The AMP Blog の記事 "AMP Packager is now available on Google Cloud Marketplace" を元に翻訳・加筆したものです。詳しくは元記事をご覧ください。


AMP Packager は、Signed Exchanges を使って AMP を提供することで AMP URL を改善するツールです。2018 年のリリース以来、たくさんのウェブサイトがこのツールを使って Signed Exchanges を導入してきました。サイト運営者に可能な限り最高の AMP コンテンツを作ってもらう取り組みの一環として、本番環境の設定で AMP Packager を簡単にデプロイしてもらえるよう、継続的に改善を続けています。 

先日は、unix シェル スクリプトと Docker コンテナを使って AMP Packager をデプロイするためのガイドを公開しました。これにより、ユーザーのデプロイ作業は軽減されますが、この手順を実行するには、かなりの技術的知識が必要になります。

そこで、この手順をさらに簡素化するため、Google Cloud Marketplace に AMP Packager Google Cloud Click-to-Deploy Installer を新しく公開したことをお知らせします。

スタートガイド

インストール

https://cloud.google.com/marketplace を開き、[MARKETPLACE を試す] をクリックします。

Marketplace で、“AMP Packager” で検索するか、[Kubernetes アプリ] をクリックして項目の一覧から AMP Packager を探します。

設定

項目を見つけたら、クリックしてデプロイ用のインターフェースを開きます。Click-to-deploy は、すべてブラウザで行える手順を提示し、最低限のユーザー操作で、インストールに必要なことをすべて行ってくれます。下の図で、赤いボックスの部分が必須フィールドです。  

既存の Kubernetes クラスタがない場合は、クラスタゾーンを選択して [Create Cluster] をクリックします。[StorageClass] も同様です。既存のストレージクラス(通常は “standard” という名前)を選択するか、独自のストレージクラスを作成します。

  • [Domain] は、生成する Signed Exchanges の対象となるドメイン名です。 
  • [Country]、[State]、[Locality] および [Organization] フィールドは、Signed Exchange の証明書を生成するために必要な項目です。通常は、DigiCert などの企業が生成します。  これらのフィールドは、証明書の署名リクエストの作成要求に必要です。
  • [ACME Account Email Address] と [ACME Directory URL] も、DigiCert などの SXG 証明書プロバイダ証明書生成設定に必要な項目です。 
  • [AMP Packager Load Balancer Source Range] についての説明は、こちらにあります。AMP Packager は、この設定で指定した Load Balancer Source Range からのみ参照できる点に注意してください。

すべて入力できたら、フォームの下部にある [Deploy] ボタンをクリックします。次の画面が表示されます。

すべて正常にインストールできたら、次の画面が表示されます。

あとは、リバース プロキシ サーバーを設定して、AMP Packager を外部 IP アドレス / ポートに向ける必要があります。  これにより、AMP Packager が AMP ドキュメントを Signed Exchanges にパッケージできるようになります。詳しくはこちらの手順で説明されています。

既存ツールをデプロイするこの新しい方法によって、Signed Exchanges を使った AMP ドキュメントの作成が大幅に簡易化され、技術者以外のユーザーでも使えるようになることを期待しています。 ACME 自動証明書更新サポートと合わせて利用すれば、導入後のメンテナンスの難易度も下がります。

投稿者: Allan Banaag(AMP Project、ソフトウェア エンジニア)


Reviewed by Chiko Shimizu - Developer Relations Team

この記事は The AMP Blog の記事 "No code required: Build a fast, world-class WordPress site" を元に翻訳・加筆したものです。詳しくは元記事をご覧ください。

編集者のメモ: 以下のゲスト投稿は、Jetpack のリード アーキテクト、Dan Walmsley 氏による投稿です。元の記事は、 Jetpack ブログに投稿されました。

私たちは、今まで以上にオンラインで時間を使っています。ビジネスを立ち上げようとしている方にも、創造性を発揮しようとしている方にも、高速で美しく、最高のアイデアを優雅に表現できるウェブサイトは欠かせません。また、検索エンジンはこれまで以上にパフォーマンスを重視しているので、遅いウェブサイトでは最適化したはずの SEO が大きく損なわれる可能性があります。

この記事では、Jetpack と公式 AMP for WordPress プラグインという 2 つのプラグインだけを組み合わせて、ワールドクラスのパフォーマンスと SEO を実現する方法について説明します。準備はよろしいでしょうか。早速始めましょう!

プラグインの難題

WordPress には 55,000 個以上のプラグインがあり、さまざまな機能を実現しています。しかし、適切なプラグインを探すのが難しい場合もあります。プラグインを選べたとしても、すべてを高速に動作させることには大きな困難が伴います。それぞれのプラグインによってさまざまなファイルがページに追加され、サイトが遅くなっていきます。 

プラグインやテーマ自体を編集する以外に選択肢はない場合も珍しくありません。そのため、多くのサイト運営者は専門家を雇うことになりますが、その費用はどんどんかさんでいきます。

高速なウェブサイトを作成する最適なツールの 1 つに、AMP があります。AMP はもともと Google が作成し、現在は OpenJS Foundation の一部になっています。AMP は、パフォーマンスを向上させるさまざまなことを自動で行っています。しかし、AMP エコシステムは現在も拡大を続けており、他の WordPress プラグインすべてと互換性があるわけではありません。 

しかし、AMP と組み合わせることで、プログラマーでなくても簡単に使えるソリューションになるプラグインがあったとしたら、どうなるでしょうか。うれしいことに、1 セットのツールだけで、ほぼすべてのウェブサイトに必要なパワーとパフォーマンスをすべて活用できる方法が登場しています。 

AMP + Jetpack: シンプル、パワー、スピード

ここ半年以上にわたり、Google と Jetpack は、一流の WordPress 開発会社である XWP と連携し、WordPress 用の高パフォーマンスのオールインワン ツールキットを作成してきました。

Jetpack は、常に最高級の WordPress 用オールインワン プラグインであり続けています。Jetpack には、25 以上のブロックと 30 以上のウィジェットが含まれており、統計、ソーシャル共有、支払いボタン、動画ホスティング、Podcast プレーヤーなど、ほとんどのウェブサイトに必要なすべての機能を 1 か所で提供します。さらに、バックアップやスパム対策、マルウェア スキャンが組み込まれているので、サイトやデータの保護という面でも安心できます。

Google や XWP を含む AMP Project の貢献者が作成した公式 AMP for WordPress プラグインは、すぐに使えるソリューションを提供します。さらに、常に高いパフォーマンスで動作するサイトを最低限のリソースで構築および保守する際に役立ちます。  

この 2 つのプラグインを使えば、美しく高速で最先端のウェブサイトを、コーディングなしで構築するために必要な機能がすべて提供されます。

スタートガイド

Jetpack のインストールと設定
  1. [Plugins] > [Add New] を開きます([サイトの URL]/wp-admin/plugins-install.php)。一覧または検索ボックスを使って Jetpack を見つけて、インストールおよび有効化します。
  2. プロンプトが表示されたら、[Set Up Jetpack] をクリックします。
AMP のインストールと設定
  1. 再び、[Plugins] > [Add New] を開きます([サイトの URL]/wp-admin/plugins-install.php)。一覧または検索ボックスを使って AMP を見つけて、インストールおよび有効化します。 
  2. プラグインを有効化したら、プラグインの一覧から AMP の [Settings] リンクをクリックし、[Standard Mode] で AMP プラグインを設定します。これで、サイトのすべてのページを AMP を使ってレンダリングするように WordPress を設定できます(AMP プラグインで Standard Mode を使うには、AMP 対応のテーマを利用する必要があります。AMP と Jetpack を使う際に利用できるさまざまな設定オプションについては、AMP for WordPress プラグインのサイトをご覧ください。AMP 対応のテーマを使わない場合も、これをご確認ください)。

可能性は無限大

これで完了です。準備はできました。Jetpack と AMP を使うことで、超高速で最高の SEO を実現する真に傑出したウェブサイトを構築する力が得られます。  

すばらしいウェブサイトを支えるバックボーンを設定できました。次は、Jetpack ブロックを使ってエンゲージメントの高いさまざまな種類のコンテンツを追加する方法をご確認ください。もう一度言いますが、コーディングは不要です。


Reviewed by Chiko Shimizu - Developer Relations Team



12 月 17 日 16 時から開催する Chrome と Web についての最新情報をオンラインでお届けするカンファレンス Chrome Dev Summit Recap 2020 が迫ってきました。アジェンダが一部変更となりましたので、改めて変更された内容を含め、全てのアジェンダと登壇者について詳しくご紹介します。なお、本カンファレンスはイベントサイトからのみライブ配信とアーカイブの視聴、配信中の質問が行なえます。ぜひ事前に登録をお済ませください。

タイムテーブル・アジェンダ
  • 16:00 〜 16:05  Welcome(えーじ:Developer Advocate, Google)

  • Core Web Vitals:
    • 16:05  〜 16:15 Core Web Vitals に最適化した UX パターン(Garima Mimani:Senior Technical Solutions Consultant, Google)

      よりよいユーザエクスペリエンスを、Core Web Vitals に悪影響を及ぼすことのない形で提供する UX パターンについて、実践的なアプローチや事例を交えてご紹介します。

    • 16:15  〜 16:30  Fireside Chat([エキスパート]松本華歩:ヤフー株式会社 Webエンジニア, [モデレーター]宍戸俊哉:Web Ecosystem Consultant, Google)

      「Core Web Vitals に最適化した UX パターン」に関して外部のエキスパートの方と一緒に実例なども交えてお話しします。

    • 16:30  〜 16:40 Q & A([エキスパート]松本華歩:ヤフー株式会社 Webエンジニア, [モデレーター]宍戸俊哉:Web Ecosystem Consultant, Google)

  • Web アプリ:
    • 16:40  〜 16:50  次世代のデスクトップ Web アプリ(PJ Mclachlan:Product Manager, Google)

      デスクトップアプリでユーザー数を拡大するには、Web アプリ化することが最適です。また、ユーザーがアプリをインストールする前に試してもらう一番簡単な方法でもあります。このセッションでは、Web ベースで動作するアプリを開発するためにリリースされた下記のような様々な新機能について紹介していきます。

      * ログイン時の起動
      * ウィンドウの配置
      * ボーダレス ウィンドウ
      * タブ付き アプリケーションモード
      *ディスプレイ オーバーライド
      * 通知のトリガー
      * リンクのキャプチャ
      * ファイルタイプの取り扱い
      * バッジの表示
      * デジタルグッズの決済

    • 16:50  〜 17:05  Fireside Chat([エキスパート] 塩井 崇称:楽天株式会社 グループマーケティング部 モバイル戦略課 モバイル戦略チーム アシスタントマネージャー,[モデレーター] 小川安奈:Web Ecosystem Consultant, Google)

      「次世代のデスクトップ Web アプリ」に関して外部のエキスパートの方と一緒に実例なども交えてお話しします。

    • 17:05  - 17:15  Q & A([エキスパート] 塩井 崇称:楽天株式会社 グループマーケティング部 モバイル戦略課 モバイル戦略チーム アシスタントマネージャー,[モデレーター] 小川安奈:Web Ecosystem Consultant, Google)

  • 開発ツール/デバッグ: 
    • 17:15  〜 17:25  Chrome DevTools の新機能(Jecelyn Yeen:Developer Advocate, Google)

      Chrome DevTools の新しい機能の概要をご説明します。

    • 17:25  〜 17:40  Fireside Chat([エキスパート] あんどうやすし:株式会社カブク, [モデレーター] しみずちこ:Developer Advocate, Google)

      「Chrome DevTools の新機能」に関して外部のエキスパートの方と一緒に実例なども交えてお話しします。

    • 17:40  〜 17:50  Q & A([エキスパート] あんどうやすし:株式会社カブク, [モデレーター] しみずちこ:Google)

  • Trust & Safety:
    • 17:50  〜 18:00  プライバシーを強化して広告コンバージョンを測定するための方法(Charlie Harrison:Software Engineer, Google)

      Chrome チームは、サードパーティの Cookie を必要とせずに主な広告のユースケースを取得するための API、つまりコンバージョン測定 (Conversion Measurement) を積極的に開発しています。 これは、ウェブ上の広告のパフォーマンスを測定する目的で、コンバージョン(購入など)をコンバージョン前の広告エンゲージメント(広告クリックなど)に関連付けることを目的としています。本セッションでは、API の仕組みや、API がどう cookie よりもプライバシー強化に繋がるかを説明します。

    • 18:00  〜 18:15  Fireside Chat([エキスパート] 大津 繁樹:ヤフー株式会社, [モデレーター] えーじ:Developer Advocate, Google)

      「プライバシーを強化して広告コンバージョンを測定するための方法」に関して外部のエキスパートの方と一緒に実例なども交えてお話しします。

    • 18:15  〜 18:25  Q & A([エキスパート] 大津 繁樹:ヤフー株式会社, [モデレーター] えーじ:Developer Advocate, Google)

  • 18:25  〜 18:30  Closing(えーじ:Developer Advocate, Google)

※各セッションの Q&A は、セミナーページ右側に表示される質問入力ツールの Slido を通して随時「いいね」が多いものを優先して回答させていただきます。登壇者、内容は変更される場合がありますので、最新情報はウェブサイトでご確認ください。


新しい情報は、引き続き、ウェブサイトならびに本ブログでもお知らせします。 Twitter : #ChromeDevSummit


Posted by Tamao Imura - Developer Marketing Manager, Platforms and Ecosystems

この記事は Hoi Lam による Android Developers Blog の記事 "New Android App Bundle and target API level requirements in 2021" を元に翻訳・加筆したものです。詳しくは元記事をご覧ください。


2021 年も、毎年継続しているターゲット API レベルのアップデートを行います。2021 年 8 月からは新しいアプリで、2021 年 11 月からはすべてのアプリのアップデートでターゲット API レベル 30(Android 11)が必須になります。さらに、今年既にお知らせしたように、新しいアプリは、Google Play で Android App Bundle 公開フォーマットを使うことが必須になります。この形式により、アプリサイズは小さくなり、リリースが簡単になるなど、メリットを受けられるユーザーやデベロッパーが増え、最新のアプリ配信方法に対する継続的な投資をサポートします。

App Bundle は、Google Play で公開されている 75 万個以上のアプリやゲームで利用されています。切り替えを済ませたトップアプリは、ユニバーサル APK と比べて平均 15% のファイルサイズの縮小に成功しました。ユーザーにはダウンロードのファイルサイズが小さくなるメリットがあり、NetflixRiafy などのデベロッパーではアプリのインストール成功率が上がっています。普及しているデバイスがエントリレベルであったり、データ転送速度が遅いデバイスが多い地域では、特に大きな効果があります。切り替えを済ませたデベロッパーは、Play Asset DeliveryPlay Feature Delivery などの高度な配布機能を使うこともできます。また、私たちは、皆さんのフィードバックを重視しており、それに基づいて切り替えの前には、Google Play アプリ署名 や Android App Bundle にさらに機能やオプションを導入する予定です。

新しいアプリの要件

2021 年 8 月より、Google Play Console のすべての新しいアプリで以下の条件を満たすことが必須になります。

  • Android App Bundle 形式で公開する。

  • ダウンロード サイズが 150 MB を超えるアセットや機能は、Play Asset Delivery または Play Feature Delivery を使って配信する。新しいアプリでは、拡張ファイル(OBB)はサポートされません。

  • ターゲット API レベル 30(Android 11)以上、および動作の変更点に対応する。

既存アプリのアップデート要件

2021 年 11 月より、既存アプリのアップデートでターゲット API レベル 30 以上および Android 11 の動作の変更点への対応が必須になります。アップデートのない既存のアプリは影響を受けず、今後も Play ストアからダウンロードできます。

インスタント エクスペリエンスの要件

Android App Bundle による配信に切り替えると、従来の Instant App の ZIP フォーマットを使ったインスタント エクスペリエンスにも影響します。2021 年 8 月以降は、新しいインスタント エクスペリエンスへの対応 と 既存のインスタント エクスペリエンスのアップデートを行わないと、インスタント対応 App Bundle を公開することはできません。

今後に向けて

すべての変更点の概要を改めて示します。

リリースの種類

変更前

2021 年 8 月に必須

新規アプリ 

Google Play 上

APK

Android App Bundle(AAB)

ターゲット API レベルを 29 以上に設定

ターゲット API レベルを 30 以上に設定

拡張ファイル(OBB)

Play Asset Delivery または 

Play Feature Delivery

リリースの種類

変更前

2021 年 11 月に必須

既存アプリのアップデート 

Google Play 上

新しい公開フォーマット要件はなし

ターゲット API レベルを 29 以上に設定

ターゲット API レベルを 30 以上に設定


Wear OS アプリには、新しいターゲット API レベル要件は適用されません。
minSdkVersion は任意のものを使うことができるので、古い Android バージョンを対象にアプリを作成できる点は変わりません。

App Bundle への移行の詳細については、新しい動画シリーズ Modern Android Development(MAD)Skills をご覧ください。

既に App Bundle と API レベル 30 に採用しているすべてのデベロッパーの皆さん、本当にありがとうございます。皆さんとともに Android プラットフォームをさらに進化させるのを楽しみにしています。


Reviewed by Yuichi Araki - Developer Relations Team and Hidenori Fujii - Google Play Developer Marketing APAC

2020 年もあと一ヶ月となりました。今年は、想像できない年となりました。Google Play は、デベロッパーの皆さまが必要とされているサポートを提供するために、Indie Games FestivalAndroid 11 Meetups をはじめとしたデベロッパー向けの各種イベントのオンラインへの移行、 Android Developers Japanブログの開設を始めとするオンラインでの情報発信と精度の強化を行ってきました。その一方で、デベロッパーのみなさまは、様々な困難の中、ユーザーファーストの精神を忘れず、この 1 年の変化に対応するために多くの工夫と努力を続けてこられました。前例のない一年となった 2020 年の総括として、日本の Android デベロッパーによる多くの取り組みの中からその一部をピックアップし、動画としてまとめました。どうぞ、ご覧ください。





Posted by Tamao Imura - Developer Marketing Manager, Platforms and Ecosystems

この記事は Naina Raisinghani による The AMP Blog の記事 "Create great page experiences with AMP" を元に翻訳・加筆したものです。詳しくは元記事をご覧ください。


2021 年 5 月より、Google 検索でランキングにページ エクスペリエンス シグナルがロールアウトされることが、つい先ほど発表されました。このシグナルは、すべてのサイト デベロッパーが最適化すべき重要なユーザー エクスペリエンス要素に注目します。 

AMP は、ユーザー ファーストなサイトの開発を可能にするために作成されました。また、AMP は、サイト運営者が優れたページ エクスペリエンスを実現できる、コスト効果の高いシンプルなソリューションです。直近の分析によれば、AMP ドメインの 60% が Core Web Vitals 指標に合格しています。一方で、同じ基準に合格した非 AMP ドメインは 12% に過ぎません。(ここでの「合格」とは、ドメインの 75% のページが合格したことを表します)。この投稿では、AMP ページをさらに最適化できるツールやリソースに着目します。

Core Web Vitals を満たすための AMP の改善

AMP Project の貢献者は、AMP ページが非常に優れたユーザー エクスペリエンスを保証できるように作業を継続しています。AMP は、常にリリース スケジュールの最新版が提供されるので、デベロッパーはこのようなメリットを無料で利用でき、AMP のサイト運営者は追加の費用やエンジニアリングの時間を投入する必要がありません。ここでは、進行中の 2 つの作業について、最新情報をお届けします。

  • AMP のペイロードをさらに削減するため、ブラウザに最新の JS を提供することを検討しています。2020 年には、AMP バイナリのサイズを既に 32% 削減しました。このアップデートにより、Largest Contentful Paint(LCP)指標と First Input Delay(FID)指標が向上しました。
  • AMP ページでのイメージの提供方法を自動的にアップグレードする機能をロールアウトし、LCP をさらに削減する予定です。これには、AMP ページでの AVIF サポートの追加、ヒーロー イメージのプリロード、ネイティブ <img> 要素の許可などが含まれています。 

AMP ページを改善するための新ツール

AMP Project は、無料で提供されるユーザー エクスペリエンスの改善作業を続けています。しかし、優れたユーザー エクスペリエンスを提供するうえで、避けては通れない開発慣習がいくつかあります。これらは、AMP ランタイムでは実装できないものです。

AMP Page Experience Guide は、AMP ページのページ エクスペリエンスの具体的な改善につながるアドバイスを AMP デベロッパーに提供します。私たちは、このガイドの推奨事項に従えば、AMP ページのページ エクスペリエンス基準を満たすことにつながると強く確信しています。また、AMP ページをこれらの基準に合格させる具体的な手段が見つからないという珍しいケースでも、AMP デベロッパーをサポートします。

Google の AMP Project への貢献

Google は AMP への注力を続けます。また、優れたユーザー エクスペリエンスを実現するウェブページを保証するという AMP Project の目標に確信を持っています。可能な場合、Google 検索では、今後も AMP バージョンのウェブページがユーザーに提供されます。これにより、ユーザーはプライバシーを保護したプリレンダリングと AMP キャッシュによる高速化というメリットを享受できます。その場合、検索結果に対するページ エクスペリエンス シグナルは、AMP ページが利用できればそのパフォーマンスに基づいて評価されます。

まとめ

AMP Project は、強力でユーザー ファーストなオープンウェブを作るというビジョンただ一点に集中しています。ページ エクスペリエンス ランキング シグナルは毎年進化しますが、私たちは、AMP が最も簡単に優れたページ エクスペリエンスを実現できる方法であると保証することで、今後も AMP デベロッパーをサポートし続けます。 

AMP を使って優れたページ エクスペリエンスを実現する方法についてもっと詳しく知りたい方は、こちらのスタートガイド リソースからご覧ください。既に AMP を使っている方は、AMP Page Experience Guide を使って AMP ページのページ エクスペリエンス指標を調べることができます。

今回の最新のお知らせに関して質問やフィードバックがある場合は、お知らせください。皆さんの健康をお祈りします。 

投稿者: Naina Raisinghani(AMP Project、プロダクト マネージャー)


Reviewed by Chiko Shimizu - Developer Relations Team