Android Wear の構築: 奥行きと柔軟性
2015年3月24日火曜日
[この記事は Timothy Jordan、デベロッパー アドボケートによる Android Developers Blog の記事 "Building for Android Wear: Depth and Flexibility" を元に、萩倉が翻訳・加筆したものです。詳しくは元記事をご覧ください。]
Android Wear では、最近とても多くのアップデートや進化がなされているため、概要をまとめてこちらでお伝えします。その進化はまだ終わっておらず、今後さらに多くの機能が追加されていきますので、ここで説明するのは現時点での概要です。Android Wear の開発を始めるうえでもそのまま続けるうえでも、その画期的な使い心地を実現するための参考にしてください。
Android Wear プラットフォームでは、奥行き(depth)と柔軟性(flexibility)を強調しています。使い慣れた API を使用して、便利で高性能な、アイデアに富んだアプリを Android が組み込まれた時計で実行できます。Android の基本的な考えに則り、カスタム ウォッチ フェイスの作成など、ユーザーの使用感が変わるような変更を自由に行うことができます。そうした変更は主に、アプリ、ウォッチ フェイス、通知の 3 つのカテゴリで行えます。
開発工程はまずデザインから始まりますが、自分のデザインを簡単に Android に適用できます。Watch face API の主要機能として onDraw メソッドがありますが、そちらを使えばキャンバスで思い描いたデザインを高フレームレートで描くことができ、流れるようなアニメーションを実現できます。これは、時計がインタラクティブ モードであれば完全な忠実さで行うことができます。
アンビエント モードのときは、より控えめにウォッチ フェイスを描画します。その他の環境設定でも、お使いのデザイン応じた UI 要素を用いるように設定できます。さまざまな基礎機能が提供されていますので、あとはユーザーの想像力だけです。月の満ち欠け、気象情報、フィットネス データなども追加できます。こうした機能は、時計職人からは「コンプリケーション」(複雑なもの)と呼ばれますが、Android ではそれほど複雑ではありません。時刻と同じように、データがあればそれをキャンバスに描くだけです。
Android プラットフォームの機能や柔軟性のおかげで、Android Wear でもさらに快適な使い心地が実現します。使い始めれば、ユーザーに素晴らしい UI を届けられます。同時に、時計の種類や、時計を身につける人々と同じように多種多様な操作性で、そのエコシステムを築いていくこともできます。
詳細についてはビデオやドキュメントををご覧ください。また、Android Wear のデベロッパー コミュニティでご意見などもお待ちしています。Android Wear で皆さんが作成する、かつてない作品に出会うのを楽しみにしています。
Posted by Takeshi Hagikura - Developer Relations Team
Android Wear では、最近とても多くのアップデートや進化がなされているため、概要をまとめてこちらでお伝えします。その進化はまだ終わっておらず、今後さらに多くの機能が追加されていきますので、ここで説明するのは現時点での概要です。Android Wear の開発を始めるうえでもそのまま続けるうえでも、その画期的な使い心地を実現するための参考にしてください。
Android Wear プラットフォームでは、奥行き(depth)と柔軟性(flexibility)を強調しています。使い慣れた API を使用して、便利で高性能な、アイデアに富んだアプリを Android が組み込まれた時計で実行できます。Android の基本的な考えに則り、カスタム ウォッチ フェイスの作成など、ユーザーの使用感が変わるような変更を自由に行うことができます。そうした変更は主に、アプリ、ウォッチ フェイス、通知の 3 つのカテゴリで行えます。
アプリ
Android Wear で作成されるアプリは時計で直接実行され、走った距離の計測からバスを待つ間の息抜きまで、携帯端末でできることとほぼ同じことができます。フィットネスや音楽アプリなどは、携帯端末への接続すら必要ありません。携帯端末とウェアラブル端末でデータを移行したり、おもしろくて柔軟な UI を作成したりするためのライブラリも提供されています。次のような優れた機能を使うことができます。機能 | ドキュメント |
全画面でのタッチ操作によるアクティビティ | Creating Custom UIs for Wear Devices |
通知とカスタム アクション | UI Patterns for Android Wear |
カスタム ウォッチ フェイス | Creating Watch Faces |
丸い端末や四角い端末向けのレイアウト | Creating Custom UIs for Wear Devices |
OpenGL | Displaying Graphics with OpenGL ES |
センサー
|
SensorManager |
触感 | Vibrator |
マイクロフォン | AudioRecord |
音声アクション | Adding Voice Capabilities |
GPS | Detecting Location on Android Wear |
オフラインでのデータ保存 / 音楽 | Transferring Assets |
メディア再生コントロール | MediaSession、MediaController |
Android 5.0 API 21 でのフレームワーク | Android 5.0 APIs |
スタンドアロン アプリや同期されたアプリ | Sending and Syncing Data |
ウォッチ フェイス
カスタム ウォッチ フェイスを作成すれば、ユーザーの個人的な端末で際立つ UI 要素を使うことができます。シンプルな API ですばやくウォッチ フェイスを構築でき、パーソナライズも柔軟に行えます。つまり、Android プラットフォームの奥行きと柔軟性によって、美しく独特な機能がユーザーに提供されます。開発工程はまずデザインから始まりますが、自分のデザインを簡単に Android に適用できます。Watch face API の主要機能として onDraw メソッドがありますが、そちらを使えばキャンバスで思い描いたデザインを高フレームレートで描くことができ、流れるようなアニメーションを実現できます。これは、時計がインタラクティブ モードであれば完全な忠実さで行うことができます。
アンビエント モードのときは、より控えめにウォッチ フェイスを描画します。その他の環境設定でも、お使いのデザイン応じた UI 要素を用いるように設定できます。さまざまな基礎機能が提供されていますので、あとはユーザーの想像力だけです。月の満ち欠け、気象情報、フィットネス データなども追加できます。こうした機能は、時計職人からは「コンプリケーション」(複雑なもの)と呼ばれますが、Android ではそれほど複雑ではありません。時刻と同じように、データがあればそれをキャンバスに描くだけです。
通知
Android Wear の通知はウェアラブル開発のはじめの一歩と言えます。Android アプリで通知を作成した場合、身につける時計端末でもそのまま動作します。通知に何らかのアクションを加えている場合、ウェアラブルではさらに効果的です。これらもそのまま動作します。スタック、ページ、音声応答など、ウェアラブルに特有の機能を使うことで、腕時計で通知をより豊かに表現できます。Android プラットフォームの機能や柔軟性のおかげで、Android Wear でもさらに快適な使い心地が実現します。使い始めれば、ユーザーに素晴らしい UI を届けられます。同時に、時計の種類や、時計を身につける人々と同じように多種多様な操作性で、そのエコシステムを築いていくこともできます。
詳細についてはビデオやドキュメントををご覧ください。また、Android Wear のデベロッパー コミュニティでご意見などもお待ちしています。Android Wear で皆さんが作成する、かつてない作品に出会うのを楽しみにしています。
Posted by Takeshi Hagikura - Developer Relations Team