[この記事は Lily Sheringham、Google Play デベロッパー マーケティングによる Android Developers Blog の記事 "Developer tips for success with Player Analytics and Google Play games services" を元に翻訳・加筆したものです。詳しくは元記事をご覧ください。]

編集者のメモ: デベロッパーからのヒントを紹介するシリーズです。Google Play で成功を収めるには、Player Analytics と Google Play ゲーム サービスをどのように活用すればいいのか、人気が高いゲームのデベロッパー数名に話を聞きました。- Ed.

デベロッパー コンソールから利用可能な Google Play ゲーム サービスは、ゲームに実績や順位表といった機能を追加するためのものです。Google Play ゲーム サービスで提供している Player Analytics は、ゲームに特化した無料のアナリティクス ツールで、デベロッパー コンソールの「ゲーム サービス」タブから利用できます。このレポートを使えば、ゲームにおけるプレーヤーの進行、有料サービス購入の状況、ゲームをやめるタイミングなどをデータ駆動型のアプローチで把握することができます。

Player Analytics によってユーザー1人あたりの収益 140% 増を達成した「Bombsquad」


Eric Froemling は独立系のデベロッパーで、ゲーム「Bombsquad」は当初趣味として製作していました。しかし今、Eric はこのゲームで生計を立てています。昨年 Eric は、このゲームのビジネスモデルを有償から無償に切り替えました。Player Analytics を活用して、プレイヤーの定着率とマネタイズ(収益化)の方法を改善した結果、アクティブ ユーザー 1 人 1 日あたりの平均収益(ARPDAU)が 140 % 増となりました。

プレイヤーのゲーマー体験を改善して、定着率と現金収入を増やすために、Eric が Player Analytics とデベロッパー コンソールをどのように使用したかについては、こちらの動画をご覧ください。

Auxbrain が明かす、Google Play ゲーム サービスで成功するためのヒント


ゲーム開発会社 Auxbrain の創設者であり CEO である Kevin Pazirandeh は、「Zombie Highway」 のクリエイターでもあります。Kevin は Google Play ゲーム サービスの活用方法の知見を次のようにコメントしています。

「多少の例外はありますが、エンゲージメント(ユーザーのゲーム利用時間)の測定については、これほど良いツールは他に見当たりません。さらに、ユーザーの定着率が表形式で示されているだけでなく、エンゲージメントの変化もわかることも大事です。このツールを使ったことのない人たちのために説明すると、ユーザーの定着率のテーブルは毎日更新されるもので、最初にプレイした日から数日後に再度プレイしたプレーヤーのパーセンテージがわかります。自分のゲームの定着率をよく似た他のゲームのものと比較すれば、開発した機能が正しかったかそうでないか、デベロッパーにはすぐにわかります」

Google Play ゲーム サービスのアナリティクス ツールを最大限に活用するための方法について、Kevin がとっておきのコツを教えてくれました。
  1. Player Analytics は無償で使える - あなたのゲームに Google Play ゲーム サービスを既に組み込んでいる場合は、デベロッパー コンソール上で [Game services] > [Player Analytics] を選択すると、そのゲームに関するアナリティクス データを取得することができます。
  2. 変更は必ずしも改善とはならない - デベロッパーがよかれと思ってゲームに手を加えても、プレーヤーはその変更を改善とは捉えない場合があります。ゲームに変更を加えるときには、その効果を測る方法も、戦略として用意しておきましょう。Player Analytics で変更の影響が確認できない領域については変更を実施せず、効果が予測できる変更を優先させましょう。
  3. 成績やイベントを設定するとプレーヤーの進捗が追跡できる - プレーヤーの成績やイベントを記録する機能を実装すると、プレイヤーの進捗レポートや Event viewer を使用して、各プレイヤーのゲームの到達度を追跡することができます。こうすると、プレーヤーが苦戦したり行き詰ったりする場面がすぐにわかるので、プレーヤーが先に進めるように救済する方法を探すこともできます。
  4. サインイン情報を使用してより多くのデータを入手 - 収集したプレーヤーの進捗データが増えるのに比例して、Player Analytics のレポートの精度も上がります。データを収集するには、ゲームに加わるプレーヤーを増やすのが一番です。プレイヤーのログインは自動的に実行し、ゲームに再訪したプレイヤーに対しては、最初の画面で(チュートリアルを示してから)、前回の続きからゲームを開始できるようにします。
  5. 定着率テーブルでプレーヤーのエンゲージメントを追跡 - 定着率テーブル レポートで、どのタイミングでプレーヤーが離脱するかを長期間にわたって観察することができます。ゲームに変更を加える前後で定着率が変化したかどうかを見ることもできますし、ゲームの設計を変更するとプレーヤーの離脱するタイミングが早くなったり遅くなったりするかどうかを、他の類似ゲームと比較して判断することもできます。
Google Play Games Services の詳細はこちらをご覧ください。また、当社の製品とベストプラクティスの情報は、あなたのビジネスを世界規模に拡大することにつながる可能性があります。


Posted by Eiji Kitamura - Developer Relations Team