[この記事は Teresita Perez、Athas Nikolakakos、Chrome ポリシーチームによる Chromium Blog の記事 "Ensuring transparency and choice in the Chrome Web Store" を元に翻訳・加筆したものです。詳しくは元記事をご覧ください。]

2016 年 4 月 15 日付けで、Chrome ウェブストアのユーザー データ ポリシーが更新されました。ユーザーの個人データの取り扱いに関する透明性と選択の原則は、長い間 Google の指針の重要な部分を占めています。Chrome には当初からプライバシー保護機能が含まれており、シークレット モードやプライバシーに関する詳細なプリファレンスなど、ユーザーがブラウザの挙動を自由に設定できるようになっています。今回、Google はユーザー データについてのポリシーを集約・拡張し、Chrome ウェブストアのデベロッパーにも同じ原則が適用されるようにしました。

Chrome では強力な API が提供されており、デベロッパーは魅力的な拡張機能やアプリを作成できます。多くの場合、そのようなサービスを実行するためにはユーザー データへのアクセスが必要になります。新しいユーザー データ ポリシーは既存のポリシーを拡張したもので、ユーザーが期待したとおりに透明性を保ってデータが扱われることを保証するものです。デベロッパーに対する新たな要件の一部を紹介します。
  • ユーザー データの扱いには透明性を保ち、プライバシー方針を明確に開示してください。 
  • 個人情報や機密情報を取り扱う場合は、プライバシー ポリシーを提示した上でデータを暗号化してください。 
  • 主要な機能以外で個人データや機密データを使用する場合は、その点を明確に開示してデータを収集する許可をユーザーに求めてください。 

ポリシーには、その他の要件も含まれています。たとえば、アイテムの主要な機能で必要となる場合を除き、ウェブのブラウジングに関するデータを収集することは禁止されています。ポリシーの全文はデベロッパー プログラム ポリシーに掲載されています。また、FAQ のセクションにも詳しい情報が記載されています。

ユーザー データ ポリシーに違反しているアイテムを発見した場合、Google はデベロッパーに通知します。その場合、デベロッパーは 2016 年 7 月 14 日までにコンプライアンスに準拠するように変更する必要があります。2016 年 7 月 15 日以降、ポリシーに違反するアイテムはウェブストアから削除されます。再登録にはコンプライアンスへの準拠が必要です。

Google はユーザーの保護を最優先としています。この変更によって、ユーザーはデータの取り扱いに関する詳しい情報を確認した上で、その取り扱いを選択できるようになると考えています。


Posted by Eiji Kitamura - Developer Relations Team