この記事は Daniel Schramm による Android Developers Blog の記事 "Optimize your subscriptions with new insights in the Play Console" を元に翻訳・加筆したものです。詳しくは元記事をご覧ください。


7 年ほど前に Google Play が始まって以来、定期購入は維持可能なモバイルアプリ ビジネスを作る上で欠かせない要素であり続けています。アメリカの Google Play 収益トップ 100 アプリのうち、89 のプロダクトが定期購入を提供しています。マーケットが成熟する中で、成長を維持するためにますます重要になっているのは、デベロッパーが定期購入者のコンバージョン率と維持率の両方を最適化することです。それをサポートするために、Play Console から直接利用できる新しい分析機能を紹介します。


定期購入維持率レポート

Play Console での定期購入維持率レポート データの例。出典: Google 内部データ。

最近アップデートされた定期購入維持率レポートでは、定期購入者をどのくらい維持できているかだけでなく、無料試用サービスやお試し価格からのコンバージョンや、1 回目から 2 回目の支払いへのコンバージョンも確認できます。

SKU、国、定期購入の開始日によって 2 つのコホートを設定できます。これは、A/B テストの成功度合いを評価する際に特に便利です。たとえば、無料試用サービス期間を変えた場合、それがどのようにコンバージョン率に影響するかを判断することができます。



Play Console での無料試用サービス コンバージョン データの例。出典: Google 内部データ。

キャンセル時アンケートの結果
既存の定期購入者の維持も、新しい定期購入者の獲得と同じくらい重要です。そこで、期購入キャンセル レポートをアップデートし、自発的なキャンセルと自発的でないキャンセルについて、細かい分析を提供するようにしました。


昨年のteセンターのリリースの際、キャンセル時アンケートが導入され、ユーザーがデベロッパーにキャンセルの理由をフィードバックできるようになりました。その結果は、Google Play Developer API から利用できます。これを簡単に確認して監視できるように、日次の集計結果を Play Console 内に直接表示するようにしました。さらに、書き込まれた内容を CSV でダウンロードすることもできます。


Play Console でのキャンセル時アンケート結果の例。出典: Google 内部データ。

ユーザーの復帰を後押し
ユーザーの支払いが失敗すると、自発的でないキャンセルが発生します。これは、キャンセル全体の 3 分の 1 を占めています。キャンセル レポートに新しく追加されたリカバリ パフォーマンス カードを見ると、猶予期間中のユーザーやアカウントがホールドされているユーザーをどのくらい効率的に復帰できているかを把握できます。また、定期購入に復帰するまでの日数もわかるので、復帰を後押しするメッセージの効率を評価する際に役立ちます。


Play Console でのアカウントのホールドからのリカバリ パフォーマンス カードの例。出典: Google 内部データ。

アプリには、猶予期間とアカウントのホールドを設定しておきましょう。猶予期間とアカウントのホールドの両方を使っているデベロッパーは、定期購入ができない状態からの復帰率が 3 倍以上増加し、10% から 33% になっています。猶予期間アカウントのホールドの詳細もご覧ください。


定期購入の維持率やキャンセルについてのレポートは、 定期購入 ページの下にあるリンクから確認できます。このページは、Play Console の 売上レポート セクション内にあります。売上レポートにアクセスできない場合は、デベロッパー アカウントの所有者に売上データの表示パーミッションを付与してもらってください。


Play Console でのアカウントのホールドからのリカバリ パフォーマンス カードの例。出典: Google 内部データ。


以上の新しいレポートが、皆さんの定期購入ビジネスの最適化につながることを期待しています。
 

Reviewed by Takeshi Hagikura - Developer Relations Team