この記事は Alex Musil による Android Developers Blog の記事 "11 Weeks of Android: App distribution and monetization on Google Play" を元に翻訳・加筆したものです。詳しくは元記事をご覧ください。



このブログ投稿は、 Android 11 に関する重要な内容を毎週取り上げる #11WeeksOfAndroid シリーズの一部です。第 8 週は、Google Play でのアプリの配布と収益化がテーマです。

Google Play は、デベロッパーの皆さんと連携し、数十億の Android ユーザーに素晴らしいデジタル体験をお届けするよう努めています。私たちは、デベロッパーの皆さんが多くのユーザーにアプローチしてビジネスを拡大できるように、ツールや知見を提供してきました。第 8 週では、皆さんが引き続き最大限の成功を収められるように、新機能のリリースや既存機能の改善を行いました。


主なポイント


  1. 新しい Google Play Console ベータ版について、ウェビナーを公開しました。ライブで視聴できなかった方は、こちらの動画をご覧ください
  2. App Bundle に対する最新の改善点についてブログ記事を公開しました。また、2021 年の下半期に、新しいアプリやゲームの公開には App Bundle が必須になる予定です。
  3. デベロッパーが新しいアプリ内レビュー API を使うと、アプリの中で評価やレビューの登録を依頼できます。
  4. 課金プラットフォームに対するユーザーの信頼を高めるため、いくつかのプロダクトをアップデートし、定期購入の透明性向上に関するポリシーについて再度お知らせしました。さらに、定期購入者の獲得と維持を向上するため、機能セットの拡張を行い、Play Billing Library バージョン 3 をリリースしました。2021 年半ばには、これが必須となる予定です。
  5. 先月、9 つの新しいマーケットで Google Play Pass がリリースされました。 Google Play Pass に参加したアプリやゲームは、Google Play ストアの販売のみの場合と比べて合計 2.5 倍の収益を上げています。さらに、Google Play ストアの収益が減ることはありません。ご興味をお持ちの方は、こちらから詳細を確認して登録することができます。


Google Play Console ベータ版


数か月前より、play.google.com/consoleから Google Play Console ベータ版にアクセスできるようになりました。フィードバックをお寄せくださった皆さま、ありがとうございます。ベータ版のアップデートは継続していますが、次のようないくつかの重要なリリースを行っています。



  • 多くのブラウザでパフォーマンスが大幅に向上しています。この点は、多くの方から要望がありました。
  • レスポンシブ性を向上させるため、モバイル向けの新しいメニューやヘッダーを導入しました。
  • Inbox(Google Play Console のメッセージング ハブ)や、強化版の定期購入維持レポートなどの機能を追加しました。
  • Google Play Console へのログインは今年中に 2 段階認証が必須になる予定です。


従来の Play Console からの新機能や変更点について知ってもらうために、3 つのウェビナーを開催しました。ライブで見ることができなかった方は、アーカイブでご確認ください。

Google Play Console  ベータ版を初めて使用する方は、Inbox、ポリシー ステータス、アプリ コンテンツ、強化されたチーム管理機能などをご確認ください。Google Play Console のリード エンジニア、Dan White がご説明しています。



アプリやゲームをこれまで以上に自信をもってリリースできる Google Play Console の機能については、Google Play UX デザイナー、Matt McGriskin が新しいテストや公開ワークフローについてご説明しています。




最後に、アプリやゲームのユーザーを増やしたい方のために、アプリストアを最適化するベスト プラクティスや、新しい獲得レポートの概要について Google Play エンジニアの Ryan Fanelli がお話しています。




Google Play Academy で Play Console のコース(英語)を受講することもできます。


Android App Bundle


多くのデベロッパーの方が Android App Bundle を使ってアプリやゲームを公開されていることを嬉しく思っています。最近もいくつかの改善を加え、App Bundle をさらに優れた公開フォーマットにするための作業を続けています。



  • 最近リリースされた Play Asset Delivery は、ゲームに App Bundle のメリットをもたらします。これを使うと、配信コストとゲームのサイズを減らしつつ、ユーザー エクスペリエンスを向上させることができます。
  • モジュール式のアプリを開発する際に、リソースを縮小できるようになりました。
  • App Bundle が配布用 APK に変換される際に、インストール時モジュールがデフォルトで自動的に組み込まれるようになります。
  • Android Studio 4.0 で機能間の依存性が安定版になっています。



まだ App Bundle に切り替えていない方のために、App Bundle を使うために必要な Play App Signing に関するよくある質問App Bundle のテスト方法に関するガイダンスを公開しています。App Bundle の開発、テスト、公開に関する最近の改善点については、先日のブログ記事をご確認ください。


Android 11 Beta リリースの一環としてお知らせしたように、2021 年の下半期には、Google Play で新しいアプリを公開する際に Android App Bundle の使用が必須になる予定です。APK 拡張ファイル(OBB)のサポートは終了し、Play Asset Delivery が、150 MB 以上のゲームを公開する際の標準になります。


アプリ内レビュー API



あなたのアプリやゲームへの評価やレビューは、とても重要なユーザーとの接点です。そのため、ユーザーがアプリの中からレビューを登録できるようにしてほしいという要望が多くの方から寄せられています。新しいアプリ内レビュー API を使うことで、これが可能になりました。ユーザーにレビューを求めるプロンプトを表示するタイミングを選択し、一番価値の高い意見を聞けるときにフィードバックを送ってもらいましょう。アプリ内レビュー API は、Play Core Library から利用できます。


また、Play Core API の統合サンプルも公開しました。これには、アプリ内レビュー、オンデマンド機能モジュール、アプリ内アップデートのサンプルが含まれています。Kotlin ユーザーは、Play Core Kotlin 拡張機能アーティファクトを使って簡単に Play Core を活用できます。サンプルでは、Play Core Kotlin 拡張機能からこれらの API を使う方法も学習できます。


Google Play Commerce



簡単でわかりやすい支払い操作によってユーザーの信頼を得るために、Play Commerce にも多くのアップデートを行いました。4 月にお知らせした、定期購入の信頼性に関するポリシーによって透明性が向上し、体験版を安全に試したり、簡単にキャンセルできるようになると考えています。


また、現金による支払い、定期購読のプロモーション コードを使用する操作の改善、購入の要因などをサポートした Play Billing Library バージョン 3 もリリースしました。Play Billing Library バージョン 3 は、2021 年 8 月 2 日以降、新規アプリに必須となる予定です。





詳細については、Google Play Commerce のグループ プロジェクト マネージャー、Mrinalini Loew によるこちらの動画をご覧ください。Google Play Billing に関する記事の連載もまだ始まったばかりです。Medium からご覧ください。


Google Play Pass



Google Play Pass を使うと、広告やアプリ内購入のない体験を提供し、潜在的な顧客にアプローチすることで、追加の収益を獲得できます。昨年 9 月のリリース以来、Play Pass のラインナップには 200 以上の新規タイトルが追加され、パズルやレースゲーム、ユーティリティ、子ども向けアプリなどが含まれています。最近では「Super Glitch Dash」と「Element」も Play Pass タイトルとして公開しました。

このラインナップが拡大することで、高度なユーザー エクスペリエンスが実現します。また、デベロッパーは、最先端の収益支払い方法でサスティナブルな収益源を得ることができます。米国では、Play Pass のタイトルは、Play Store のみの収益と比べて、合計で 2.5 倍以上の収益を得ています。

先月、9 つの新しいマーケットで Google Play Pass が利用できるようになりました。なお、ユーザーは年間サブスクリプションと既存の月間プランのどちらで始めるかを選択できます。

また、アプリ内サブスクリプションを使っているデベロッパーが、Play Pass に参加するタイトルを推薦できるようになりました。こちらから詳細を確認してご登録ください


Google Play でのアプリの配布と収益化の情報をチュートリアルで確認する



第 7 週について概要を確認したい方は、チュートリアル形式で動画や関連ブログ記事・コードラボをまとめて確認できる、アプリの配布と収益化の Pathway をご覧ください。11 Weeks of Android をご覧いただき、ありがとうございます。最新のお知らせや関連情報が Google Play での成功に役立つことを願っています。


関連情報・ドキュメント



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Reviewed by Yuichi Araki - Developer Relations Team